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しおりを挟む次の日、朝にいつもの2人に加えリーゼも部屋へ来た、現在 執務室で私の斜め右後ろに立っている、ずっと立っている。
ユーリ»「リーゼ、ずっとそこに立ってなくていいからね?」
リーゼ»「はい、承知しました。」
と言って、かなり時間が立っている…。
ユーリ»「リーゼ…そこに立ってるのは私は別にいいんだけど、あんた疲れないの?」
リーゼ»「慣れておりませんので疲れます。」
ユーリ»「じゃ座れば?」
リーゼ»「何をして良いのか分かりませんので落ち着きません。」
ユーリ»「あぁ、そなの?今ルーネス1人しか居ないはずだから手伝ってきたら?」
リーゼ»「宜しいのですか?私はお姉様の所有物なので、お傍に控えているものなのでは?」
ユーリ»「そんなワケないでしょ、用があれば念話するから、以前みたいに自由にしてていいんだよ?」
リーゼ»「ありがとうございます。お言葉に甘えさせて頂きます。」
ユーリ»「うん、傍に居てくれてありがとね。」
やっとリーゼが離れて気が散らなくなった。
ラナ»「ユーリ様、リーゼが所有物と言うのは?」
ラナが興味津々の顔で迫ってくる。
ユーリ»「そこ食いつくんだね?」
ラナ»「気になるじゃないですか?」
ユーリ»「私の部屋で水浸しになった日にね、リーゼが自分で許せないミスしたらしいのよ、で、自分を献上するから許してって言ったの。」
ラナ»「そのミスとは何ですか?」
ユーリ»「聞いてないから分かんない、リーゼも私が知らないから、ミスを告げただけで、わざわざ言わないみたい。」
ラナ»「そうなのですか。ちょっと知りたいですね。」
ユーリ»「隠してんだから詮索しちゃダメだよ?」
誤魔化せた?
ラナ»「承知しました。」
セーフらしい、良かった。リーゼの恥ずかしい事件は闇の中。あ、そうだ。
ユーリ»「昨日きた奴隷さん達は何してる?」
ラナ»「ゼルを手伝ったり侍女達の雑用したりしてます。」
ユーリ»「そう、集めてもらえない?」
ラナ»「承知しました。」
ラナに奴隷さん達をホールに集めて貰った。
ユーリ»「急に呼び出してごめんなさい、貴方達に頼みたい事が出来たので、お願いしようと思って。」
奴隷»「なんでも言って下さい、俺達に出来る事ならします。」
ユーリ»「ありがとう、皆さんに頼みたい事は、馬車の改造をお願いしたいのです。」
奴隷»「どうすれば良いですか?」
ユーリ»「馬車の天井に扉を付けて、元の扉や継ぎ目や隙間を風が通らない様に埋めて欲しいのです。出来ますか?」
奴隷»「天井に扉を付けて、隙間を全部埋めるのですね?時間がかかると思いますが、お任せください。」
ユーリ»「では、お願いしますね。」
奴隷»「はい」
後は冷気をどうやって出すかだね、魔力は鉱石を使うから良しとして…。
シルフ»「ユーリ様、馬車を改造して何をなさるのです?」
怪訝な顔でシルフが聞いてくる。
ユーリ»「食材を出来るだけ新鮮な状態を維持する為に、地下貯蔵室みたいな冷たい場所を馬車の中に作るの。」
シルフ»「馬車を貯蔵室にしてどうするんですか?」
ユーリ»「その馬車で運べば、いくらかの食材は他領から運んで来れるでしょう?」
シルフ»「そんな大胆な事を考えるのはユーリ様ぐらいしか居ませんね…。」
ユーリ»「そう?冷気を出す方法が思い付かないけどね?」
シルフ»「たしかに難しいですね。」
執務室へ戻り、鉱石を睨む。
睨んだ所で冷気は出ない。
悩みながら鉱石を握って氷の魔法を使ってみた。吸い込まれた…。
ユーリ»「この鉱石って純粋な魔力しか吸収しないのかな?」
シルフ»「どう言う事でしょう?」
ユーリ»「鉱石に氷魔法を詰めたら、冷気が出ないかな?とか思って。」
シルフ»「試してみないと、なんとも。」
実験ッ!!
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