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100 ペットリーぜ
しおりを挟むシルフの説教も終わり、やれやれである。
シルフ»「とりあえずお風呂に行って身体を温めて下さい、湯は出せるのですよね?」
ユーリ»「あぃ。」
シルフ»「ジークリーゼも連れてって下さいね?」
ユーリ»「あぃ。」
反省したフリして風呂へ避難。
リーゼ»「あの、あ―姉様、ありがとうございます、私のせいでシルフ様に叱られてしまい申し訳ございません。」
ユーリ»「あ―姉様って何よ、ちょっと笑っちゃったじゃん、主様とお姉様が混じってるっつの。」
リーゼ»「申し訳ございませんお姉様。呼び慣れないもので…。」
ユーリ»「うん、可愛いから許す。」
リーゼ»「ありがとうございます。」
それから風呂でリーゼと遊んでるのが見つかり、またシルフに叱られた…。
ユーリ»「リーゼ。」
リーゼ»「はいお姉様。」
ユーリ»「リーゼは屋根裏に居たい?それとも私の傍で大丈夫?」
リーゼ»「お姉様にお任せ致します。」
ユーリ»「あんたはどっちがいいのか聞いてんのよ。」
リーゼ»「申し訳ございません、お傍に控えて居たいと思うのですが、まだ人目が気になり、自分では決めかねます。」
ユーリ»「頭に何か被れはいいんじゃないの?頭巾みたいなの作って貰うとか?髪と耳の色が違うから気になってるんでしょ?」
リーゼ»「はい、こんな色は私の他に見た事は御座いませんので。」
ユーリ»「なら耳が隠れれば問題ないワケだよ。」
リーゼ»「……はい。」
脱衣場を出て執務室へリーゼを連れて戻る。
ユーリ»「シルフ、リーゼに耳の隠れる被り物を作りたいんだけど、誰か作れる?」
シルフ»「裁縫ですか? 大抵の侍女は可能ですよ?」
ユーリ»「じゃリーゼに作って貰って欲しい。」
シルフ»「畏まりました。ジークリーゼ。」
リーゼ»「はい。」
シルフにリーゼを連れてかれた、少し残念。
ラナ»「ユーリ様、リーゼをどうするのですか?」
ラナが聞いてきた。
ユーリ»「リーゼは私の傍でもいいけど、耳が気になるって言ったから、耳を隠して私のペット。」
ラナ»「なるほどです、リーゼはかなりユーリ様に懐いているようですので、良いと思います。」
ユーリ»「懐いてくれてるのかな?」
ラナ»「はい、リーゼが傍に居たいと言ったのでしょ?」
ユーリ»「うん。」
ラナ»「そこそこ目を掛けられていた王妃様にですら懐かなかったリーゼが、すぐにユーリ様には懐いたのです、これは凄い能力ではないでしょうか?」
ユーリ»「これ能力なの?私の魅力じゃないのか…?」
ラナ»「魅力とか笑っちゃいますね。」
ユーリ»「おいぃ~ッ!! 失敬だなキミはッ!! 」
ラナとぎゃあぎゃあ騒いでいるとシルフが戻ってきた。
ユーリ»「ありがとうシルフ。」
シルフ»「私はあまりジークリーゼを知りませんが、なんとなく嬉しそうな感じに見えました。ソワソワしてましたが。」
ユーリ»「そう、なら良かったよ。」
シルフ»「話は変わりますが、昨日の悪寒?胸騒ぎ?は偶然ではない気がするのですが。」
ユーリ»「私も何かは分からないけど、そんな気はする、けど説明が出来ないのよ、なんだったんだろうね?」
などと話していると。
ラナ»「ユーリ様、隠れていた奴隷達が動き始め、こちらの方向に向かっているそうです。」
とラナが紙を渡してきた、見てみると、昨夜は激しかったみたいですね?お疲れ様です。と書かれている。
あいつらッ(怒)
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