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しおりを挟む絵の具があるならペンキも作れるでしょ。
ユーリ»「この世界って、色は素材そのものの色を組み合わせて上手く作ってるじゃない?そんな凄技な技術があるのに、なぜ物に色を付けようとしない?」
ラナ»「色は素材で彩る物ですので、………え~。」
ユーリ»「ラナもそんなんなるんだな、ちょっと笑ってしまったわ。」
ラナ»「真面目に答えようとしてるのに酷いですッ!!」
ユーリ»「ごめんごめん、可愛かったから許す。」
ラナ»「許すって、逆じゃないんですかッ!?」
ワイワイ騒いでいるとシルフが戻ってきた。
シルフ»「密偵が戻るまで待機させておきました。」
ユーリ»「ありがとシルフ、今夜は抱き枕に使ってあげるからね。」
シルフ»「断固拒否させて頂きます。」
ユーリ»「そんなに嫌なの?傷つくなぁ~。」
その日は平和?に終わった、密偵さんが戻るまで時間が掛かるだろうから、する事がない。
ユーリ»「あのさ、このインクって、どうやって作ってるか解る?」
ラナ»「インクですか?時間が経つと乾く液体に混ぜて作っておりますが?」
ユーリ»「その液体って、どこに行けばあるの?」
ラナ»「屋敷に少しならありますよ?」
ユーリ»「色粉は?」
シルフ»「色粉は無いと思います。」
ユーリ»「いくつか乾く液体と色粉を入手できない?」
シルフ»「確認して参ります。」
シルフが部屋を出ていき、アルザがチェスそっちのけで期待の目で私を見ている。また負けるよ?
ユーリ»「そう言えばさ、ガイツさんの部屋にシルフの絵があるんだよね?」
ラナ»「はい、あると思います。」
ユーリ»「見せて貰えないかな?」
ラナ»「シルフ様が嫌がると思いますが?」
ユーリ»「そうだよねぇ~。」
とか話してたらシルフが戻ってきた。
シルフ»「そんなの見てどうするのです?」
ユーリ»「どんな出来なのか気になったのよ、見た事ないし。」
シルフ»「色粉と関係があるのですか?」
ユーリ»「まったく無くはない。どんな色が出てるのかは気になるね。」
シルフ»「ぅ…ぅぅぅ……。ご覧になりますか?」
ユーリ»「いいの?凄い嫌そうだけど…。」
シルフ»「何か思考のきっかけにするのでは?」
ユーリ»「そうだけど、シルフが嫌ならムリしなくていいよ?」
シルフ»「いえ、ガイツに持ってこさせますので、お待ち下さい。」
ユーリ»「うん。」
シルフの背中から何とも言えない空気を感じる。悪い事したなぁ。
暫くしてガイツ登場。
ガイツ»「お待たせ致しました、こちらが美しいシルフ様の姿絵になります。」
ユーリ»「美しい姿絵じゃなくて、美しいシルフの姿絵なんだね。」
ガイツ»「ハッ シルフ様との子供が欲しいです。」
シルフ»「お前ッ!! 気持ち悪い事ゆうなッ!!」
仲良しだなぁ。
ユーリ»「ほぉ~。なかなか良い色が出てるんだね、絵も綺麗だし、この絵を描いた人って有名な人?」
ガイツ»「そこそこ名は通ってますね、あまり有名な画家に注文すると払えないぐらい高い請求くるんですよ、かと言って無名の画家に注文すると希望と違ってたりしますし。」
ユーリ»「お気に入りの画家を探すのも苦労するんだね、見せてくれてありがとう、戻ってもらってもいいよ。」
興味本意で見たかっただけとは言えない雰囲気になってしまった。
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