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49 後継者と訪問者
しおりを挟むまだ6才のアルザに厳しい言葉を投げかける、この子は賢いから自分で判断できるはず。
アルザ»「ここに来る前からご主人様の役に立ちたいと思ってました、頑張ってお勉強します、お義母様。」
ユーリ»「わかりました、では今から貴女の義母になりましょう。」
アルザ»「はい、お義母様。」
真面目な顔も可愛いのよねぇ。あ、これが親バカ?
ユーリ»「まず領土の名前だなぁ。」
シルフ»「イリエ領から変えるのですか?」
ユーリ»「うむ。変える。その根回しはしてある。」
シルフ»「何か良い名前があるのでしょうか?」
ユーリ»「ない。」
シルフの目が………。
ユーリ»「じッ じゃぁ…ロズグランデにしよう。」
シルフ»「どこから出た名前なのです?」
ユーリ»「え、気分?」
シルフの目が………。
ユーリ»「そのジットリした目は辞めなさい。精神的に削られるから。」
シルフ»「毎度思うのですが、ユーリ様って、無計画でピンチになったら凄い判断力ですよね?」
ユーリ»「それ褒めてないよね?」
シルフ»「(すーん)」
ユーリ»「ラナの真似せんでいいッ!!」
ラナの妹の襲撃事件から5日が経過した、シストレアからの連絡は無い、計画ばかり練ってて何も進まない。
とそこへ執事長登場。
フランツ»「イリエ様、イリエ様にお会いしたいと尋ねて来た者が居るのですが、如何いたしましょう?」
ユーリ»「私に?誰だろ?名前とか聞いた?聞いても分からないだろうけど。」
フランツ»「はい、レイラと名乗っておりました。お約束が無いとお断り致しましょうか?」
ユーリ»「レイラ…。ラナに行ってもらいます、ありがとうございます。」
フランツ»「では。」
ユーリ»「ラナ、本人だったら連れてきてくれるかな?」
ラナ»「畏まりました。」
ラナがアルザの護衛にと推薦した人物だ、気性が荒いと言ってたけど大丈夫か?
ユーリ»「シルフ、急いでアルザ連れてきてくれる様に誰かに頼んでくれるかな?」
シルフ»「はい。」
多分、久しぶりの再会で少し話しているだろうから、アルザのが早いはず。
暫くしてアルザが部屋に来た。アルザに状況の説明をした。
ユーリ»「今からアルザの護衛をしてくれるかも知れない人が来ます、名前はレイラ、護衛を頼むかは自分で決めますか?」
アルザ»「いえ、お義母様にお任せします。」
ユーリ»「分かった、私の横に座っててね。」
アルザ»「はい、お義母様。」
お義母様って私が慣れないわ…。
暫くしてラナがレイラを連れて戻ってきた。
レイラ»「レイラだ、護衛を頼みたいってのは………報酬はいくらだ?」
話してる途中でアルザを見て急に報酬の話しになった、護衛をやってくれるらしい。しかしルナールの血が混じってるにしては……アルザと違いすぎない?髪色めっちゃ茶色じゃん、アルザ金色だよ?
ユーリ»「正直あまり出してあげられません、ですが必要な物、食事、部屋は用意します。この子、アルザが外出する時の護衛をお願いしたいのです。」
レイラ»「良く出歩くのか?」
ユーリ»「いえ、私達はここに来て数日しか経ってませんし、この子に護衛は無く、まだ外に出た事はないです。」
レイラ»「そうか、報酬はどれぐらい出せる?」
ユーリ»「日割りですか?月割りですか?」
レイラ»「………月割りで頼む。」
ユーリ»「分かりました、こちらは食事、部屋、必要と判断された物、以外に月10万セルしか出せません。引き受けて頂けますか?」
レイラ»「メシと寝床はタダなのか?」
ユーリ»「その値段を引いての提示額です、安いですが、どうでしょう?」
レイラ»「正直、雇われるのは窮屈だ、だが外に出た時だけの護衛ならやる。」
もっと安くしたかったんだけど、あまりにも安いと雇用したが働かないとか困るので、食事と部屋をプラスしました。
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