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しおりを挟むアルザは領主じゃないからセーフ?いやそんな簡単な話じゃない。
ガイツ»「アルザを狙ったのなら、状況は更に悪いですよ?」
ユーリ»「えッ!? なんで?」
ガイツ»「エチシポート閣下が黙って見てるとでも?」
ユーリ»「だれそれ?」
ガイツ»「アルバス宰相様と言えば分かりますか?」
ガイツさんがため息つきながら爆弾投下した。
顔面蒼白。
ユーリ»「あの人、アルザの事になると何するか分かんないよね……無差別殺戮とか平然としそう……。」
ガイツ»「しますね、アルザの為なら国軍大隊をも躊躇なく動かそうとするでしょう。」
ユーリ»「これ内密にお願いします。」
ガイツ»「申し訳ございません、我等は王国より派遣されておりますので、報告の義務があり隠蔽等は犯意とみなされる場合がある為、報告せざるを得ません。ご理解下さい。」
困ってシルフを見たが、ダメっぽいね。
ユーリ»「わかりました。彼等は私が裁いても?」
ガイツ»「はい、領主の権限がございますので、可能です。」
ユーリ»「ありがとうございます。」
さて、皆が納得する解決策なんて無いしなぁ…
ユーリ»「あなた達は、この地より離れられないと言いましたね?ならば私の為に働きなさい。」
領民»「クッ…」
ユーリ»「私はこの地に工場を作りたいと考えており、いろいろな物を作り、この地に住む人達に安定した生活を送ってもらいたいと思っております、前領主の悪政により傷ついた領民や領地を癒し、守れるよう努力します、すぐに信用しろとは申しません、これからの私を見て判断して下さい。協力して頂けませんか?」
領民»「何をすればいい。」
ユーリ»「まず、この領地は数年の間 税を収める必要は無い。と噂を流して回って欲しいのです。」
領民»「税金を取らないのか?あんたらの収入源だろ。」
ユーリ»「私は皆様が毎日苦労して稼いだお金を奪ったりしません、そんな大切なお金で無駄に贅沢な生活をする気はありませんよ?私の着ている服を見てもらえれば分かると思いますが、普通の町娘が着るような服です。」
領民»「数年ってどれくらいだ?」
ユーリ»「そうですね、最短で5年ってとこですかね。事業が軌道に乗れば税金なんて必要は無いので、ずっと取らないかもですよ?」
領民»「10年にしてくれ、5年じゃ短かすぎる。」
ユーリ»「ではこうしましょう、この領地の事業が失敗したら税を徴収する。いかがです?」
領民»「すぐ失敗するかも知れんだろ。」
ユーリ»「それは貴方達の働き次第ですよ?」
領民»「どうゆう事だ?」
ユーリ»「工場を作るのも、工場で働くのも、皆領民ですよね?毎日他領から働きに来る人なんて少ないんじゃないんですか?」
領民»「俺達を労働奴隷か何かと思ってんのか?工場だか何だか知らんが、何の見返りも無く働かねぇ。」
ユーリ»「あぁ、働かせるだけ働かせて壊れたら捨てると思ってるんですね?皆さんが生活に困らない程度には給金は払いますよ?高くはないですが、安くて怒る様な金額にはしませんよ?私だったらそんな所で働かないです。」
とか、いかにも素敵プランあります的な態度だが、まったくの行き当たりばったりである。
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