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人は、こうして浮気するのかしら?まぁ先に裏切ったのは貴方ですが…4
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ーー 終章 ーー
決戦!と言うか、私達の夫婦として最後の日を迎える。
〝大事な話があります〟そう言葉と日にちだけしか姑には伝えていなかったから、高木さんと高木さんのご両親、そして私の両親と見知らぬ客人、真由美さんと夫、基哉が来て、夫の両親は困惑する。
「ねぇ、大人数で押しかけてどういう事?」
不満を隠す事なく姑は私に尋ねる。
「お義父さん、お義母さん、大事な話があり、みんな集まったんですよ」
唯ならぬ雰囲気を汲み取り、舅がリビングへ案内する。
「一体何があったんだね?陽平君に高木さんご夫妻、みゆきさんのご両親、そして…君は誰だね?」
真由美さんの浮気相手の宮澤さんに尋ねる…
「私は…」
何て説明もできずに彼は口吃る。
「陽平君、今日は、あっちゃんは?」
「朝陽は姉宅に預かってもらってます」
「そうかね…私は、あの子が来るのが楽しみなんだが…」
「お義父さん、今日、来たのは真由美さんと離婚を考えています」
「「えっ?」」
「お義父さん、お義母さん、私も基哉さんと別れます」
「「ええ?」」
義両親はポカンと口を開け驚く。
「ねぇ貴女…みゆきさん…どうして?私が、貴女の用事を無視して色々押し付けたから?」
あっそれ、自覚してたんだ。
「陽平君、なんで真由美と別れるんだい?」
「理由は、本人達に聞かれては如何ですか?」
「お前達、一体何をしたんだい?」
「「………」」
「2人してだんまりじゃ埒が開かないじゃないか?」
舅は2人を急かすが口を開かない。
「よ…陽平さん、私は別れたくないっ‼︎心入れ替えるから許して」
真由美さんは泣きながら土下座をする。
それに倣うかの様に夫の基哉も私に向かい土下座して謝ります。
「みゆき、出来心なんだ、今まで君に対して傲慢だった俺を許してくれ」
「許してくれ?」
こんな状況を作り出しておきながら、未だに上から目線で謝る夫に私は辟易した。
「無理よ…貴方は、また同じ過ちをするから」
「みゆき…」
「お義父さん、お義母さん、本当は、こんな物、見せたくなかったんですが…」
私は、今までの夫が過去に浮気したデート写真と一筆書かせた証文、そして最近の浮気相手とのデート写真、例の映像を保存したタブレットを出す。
「みゆきさん、このタブレットは?」
「この写真や書類だけじゃ納得していただけないなら、夫が浮気相手の女性との情交をお見せしようかと思いまして」
周りは一気に固まり出す。
「……陽平君、もしかして真由美も同じ事をしたのかね?」
「その、もしかしてを真由美さんもしました。私は別に、彼女が浮気しようが責められないと思ってたので浮気だけなら離婚は考えませんでした」
「「「「え‼︎」」」」
高木さんの言葉に義両親、彼の両親も驚く。
「僕が一方的に真由美さんを好きになり、彼女に望まない妊娠をさせてしまったのは事実ですし、それだけ真由美さんを愛してました…ただ子供が生まれたら話は別です」
「どういう意味がわからないんだが…」
「浮気は、あくまで浮気。本気でない事。そして遊びなら決まり事が必要でしょう。朝陽がいるんです。遊ぶなら朝陽の安全を最優先に考えないといけないのに、彼女は欲望を最優先にして朝陽を危険に晒し、更に〝内緒〟を強いたからです。幸い、朝陽は同じ年代の子に比べたら大人しいから 今まで、事故が起きず良かったですが、起きてからは遅いですし〝喉元過ぎれば熱さを忘れる〟って言葉があるでしょ?お義父さん」
「私達の育て方が間違っていたばかりに…」
「いえ、お義父さん、それは違いますよ。本人達に問題があるからですよ。ご自身を責めないでください」
普段、私に対して軽薄な態度をしている義母も涙を流し項垂れる…
「みゆきさん、基哉を…基哉を、もう一度許してあげてもらえないかしら…ね?私からも、お願いします」
義母が土下座をしながら嗚咽する。
「お義母さん、ごめんなさい。それは無理です」
私は、そっと一枚のエコー画像を見せた…
「これは?」
「お義母さん、私が1週間ほど入院した事があるのを覚えてますか?あの時、私は妊娠していたんです。これは初めてのエコーで映した赤ちゃんの写真…2ヶ月になろうとしていた頃の…結婚して3年目を迎えようとして、やっと授かったんですよ…なのに、基哉さんは大学時代のサークル仲間で私の友人と浮気したんです…分かりますか?どれだけショックだったか」
「えっ?あの子は、みゆきと友人だったのか?」
「浮気した時点で友人じゃありませんよ…」
今でも、思い出すだけで胸が抉れそうになる…
ーー 3年前 ーー
結婚して丸2年が過ぎた時に私は妊娠が分かり歓喜した。
その喜びを早く夫に伝えたく浮き足立っていた時に、今回の浮気で協力している友人からの電話が掛かってくる…
「みゆき‼︎大学の一緒のサークルにいた〇〇覚えてる?」
「〇〇は私の友人だけど…たまに連絡取り合ってるし…あの子がどうしたの?」
「いいから、今から言う所に来れる?私、待っているから」
私は1人じゃなくなった体を気遣い、タクシーで指定された場所へ向かった。
「みゆき、こっち…落ち着いて見てね」
友人に案内され、言われたところを見る…
すると、こそには仲睦まじく私の友人と夫の姿…時々、人の目を気にせず、指を絡めイチャついていた様子が視界に飛び込む。
「え…〇〇…基哉さん?」
2人は肩を寄せ合い時折、口付けしながらホテルへ向かって行った…
私は、言い換え難いショックと急に下腹部に痛みが走る。
「っ!」
私は、その場で倒れ、緊急搬送された….
目を覚ますと私は病院のベッドの上、泣きながら私の手を握っていたのは友人だった。
「みゆき、ごめん…謝っても許されない事を、私は…私は」
泣き噦る友人を宥めると医師が入ってきて、その言葉で私はどん底に突き落とされた。
「須本さん、残念ですが…お腹の赤ちゃんは流産しました」
「えっ?」
ショックが大き過ぎて涙すら出ず胸にぽっかりと大きな孔が空いた…
「ねぇ先生、私が妊娠していた事を夫にも家族にも伝えないでください…お願いします」
淡々と話していた事を今でも覚えている…
暫くして、夫が慌てて病室に入り私の様子を見に来たのは夜になってから…
電話に気付かず、楽しんでいたんだろう…
「みゆき、倒れたと連絡がきたから、大丈夫か?」
「……基哉さん、今まで連絡に気づかないほど楽しかった?」
私はスマホの画像を彼に見せた。
「‼︎‼︎」
彼はその場で土下座して必死に謝り出した。
「すまない‼︎出来心なんだ‼︎俺には、みゆきが必要なんだ…だから見捨てないでくれ‼︎君に捨てられたら、俺は生きていけない」
「ねぇ基哉さん、これで浮気2回目だよね?」
「えっ(汗)」
「まだ、付き合っていた頃に、今の会社の教育係の先輩と浮気していたの私 知ってたの…あの時は、まだ、私達は恋人関係だったから言わなかったけど、今は私達は夫婦って事、自覚してますか?」
「みゆき…」
「次は、ありませんよ。次、同じ事をしたら離婚しますから。相手にも責任を取ってもらいますから」
その後、〇〇とは縁を切った…彼女が、どうなったかは私は知らないけど、風の噂では、この土地を離れ、静かに暮らしていると耳にした…
ーーーーーーーー
「基哉さん、意外と貴方、バカなの?」
「みゆき?」
「前回の浮気と同じ言い訳して…貴方に分かる?母親になれる喜びから一気に貴方の浮気現場を見て、お腹の赤ちゃんが私から去って、母親になれなかった私の辛さが….」
感情が昂りポタポタと涙が溢れる。
「やっと…やっとよ…」
「みゆき‼︎」
泣き崩れる私に私の母が抱きしめた。
「苦しかったわね。みゆき…今まで気づいてあげれず、ごめんね。ごめんね、みゆき…お母さんを許して…」
私は幼子の様に泣き崩れた。
「須本さん、私達夫婦も、基哉君との離婚をお願いしたい…」
私の父が義両親に頭を下げた。
夫は呆然と座り込んだままだった…
「本当なら、当人同士で済ませたいが、基哉も、みゆきさんも冷静ではない…いつまで経っても、子は子…私達で話を進めましょう」
そして、私と基哉さんとの離婚の手続きは、済ませた。
「後は双方、弁護士を入れて話しましょう」
「今まで、お世話になりました」
「私達の方が…息子達のせいで、みゆきさんを傷つけてしまい、申し訳ございませんでした」
「みゆき、必要最低限の物だけ準備しなさい」
私は父に促され荷物を纏めると、基哉さんが近づく…
「みゆき…もう手遅れなのか?君の心にも、俺の居場所はないのか?」
「見苦しいぞ!基哉‼︎みゆきさんから離れなさい…みゆきさん早く準備して行くんだ」
義父に庇われながら私は須本家を後にした。
ーーーーーーーー
私は離婚して1ヶ月ほど休みをもらい、引っ越しと諸々の手続きを済ませ、久々に出勤する。
会社の同僚は深く探らず、そっとしてくれ、有難い。
真由美さんと高木さんはと言うと、真由美さんに2人目の妊娠が分かり、逆算したら、高木さんの子供と判明。
離婚して兄弟(妹)が離れ離れも可哀想であり、真由美さんも、今回の件で、かなり反省して、友達の整理と宮澤さんとは二度と会わないと約束をさせ、新しい家族の準備に忙しくしているとの事。
基哉さんは、出張して出した成果が認められたが、浮気動画もあり〝出世と言う名の左遷〟で遠方へ行く事になる。
浮気相手の女の子は自主退職して私の実家にきて、お詫びしにきた。
基哉さんの事は本気らしく追いかけると言っていた。
「須本さん?えっと…」
「道芝さん…その節は、お世話になりました。諸事情で名前が変わりまして、塚原みゆきです。宜しくお願いします」
「塚原さんですね。覚えました」
離婚してから時々メールでやり取りはしていたが、離婚して直ぐだし外聞も良くない為、休みをもらっていた期間、一切、会わなかった。
「塚原さん、落ち着きましたら、今度、食事に行きませんか?もちろん、お友達ご夫妻も一緒に」
「ええ、喜んで」
ここから、私達が進むか進まないかは別の話になると思います。
決戦!と言うか、私達の夫婦として最後の日を迎える。
〝大事な話があります〟そう言葉と日にちだけしか姑には伝えていなかったから、高木さんと高木さんのご両親、そして私の両親と見知らぬ客人、真由美さんと夫、基哉が来て、夫の両親は困惑する。
「ねぇ、大人数で押しかけてどういう事?」
不満を隠す事なく姑は私に尋ねる。
「お義父さん、お義母さん、大事な話があり、みんな集まったんですよ」
唯ならぬ雰囲気を汲み取り、舅がリビングへ案内する。
「一体何があったんだね?陽平君に高木さんご夫妻、みゆきさんのご両親、そして…君は誰だね?」
真由美さんの浮気相手の宮澤さんに尋ねる…
「私は…」
何て説明もできずに彼は口吃る。
「陽平君、今日は、あっちゃんは?」
「朝陽は姉宅に預かってもらってます」
「そうかね…私は、あの子が来るのが楽しみなんだが…」
「お義父さん、今日、来たのは真由美さんと離婚を考えています」
「「えっ?」」
「お義父さん、お義母さん、私も基哉さんと別れます」
「「ええ?」」
義両親はポカンと口を開け驚く。
「ねぇ貴女…みゆきさん…どうして?私が、貴女の用事を無視して色々押し付けたから?」
あっそれ、自覚してたんだ。
「陽平君、なんで真由美と別れるんだい?」
「理由は、本人達に聞かれては如何ですか?」
「お前達、一体何をしたんだい?」
「「………」」
「2人してだんまりじゃ埒が開かないじゃないか?」
舅は2人を急かすが口を開かない。
「よ…陽平さん、私は別れたくないっ‼︎心入れ替えるから許して」
真由美さんは泣きながら土下座をする。
それに倣うかの様に夫の基哉も私に向かい土下座して謝ります。
「みゆき、出来心なんだ、今まで君に対して傲慢だった俺を許してくれ」
「許してくれ?」
こんな状況を作り出しておきながら、未だに上から目線で謝る夫に私は辟易した。
「無理よ…貴方は、また同じ過ちをするから」
「みゆき…」
「お義父さん、お義母さん、本当は、こんな物、見せたくなかったんですが…」
私は、今までの夫が過去に浮気したデート写真と一筆書かせた証文、そして最近の浮気相手とのデート写真、例の映像を保存したタブレットを出す。
「みゆきさん、このタブレットは?」
「この写真や書類だけじゃ納得していただけないなら、夫が浮気相手の女性との情交をお見せしようかと思いまして」
周りは一気に固まり出す。
「……陽平君、もしかして真由美も同じ事をしたのかね?」
「その、もしかしてを真由美さんもしました。私は別に、彼女が浮気しようが責められないと思ってたので浮気だけなら離婚は考えませんでした」
「「「「え‼︎」」」」
高木さんの言葉に義両親、彼の両親も驚く。
「僕が一方的に真由美さんを好きになり、彼女に望まない妊娠をさせてしまったのは事実ですし、それだけ真由美さんを愛してました…ただ子供が生まれたら話は別です」
「どういう意味がわからないんだが…」
「浮気は、あくまで浮気。本気でない事。そして遊びなら決まり事が必要でしょう。朝陽がいるんです。遊ぶなら朝陽の安全を最優先に考えないといけないのに、彼女は欲望を最優先にして朝陽を危険に晒し、更に〝内緒〟を強いたからです。幸い、朝陽は同じ年代の子に比べたら大人しいから 今まで、事故が起きず良かったですが、起きてからは遅いですし〝喉元過ぎれば熱さを忘れる〟って言葉があるでしょ?お義父さん」
「私達の育て方が間違っていたばかりに…」
「いえ、お義父さん、それは違いますよ。本人達に問題があるからですよ。ご自身を責めないでください」
普段、私に対して軽薄な態度をしている義母も涙を流し項垂れる…
「みゆきさん、基哉を…基哉を、もう一度許してあげてもらえないかしら…ね?私からも、お願いします」
義母が土下座をしながら嗚咽する。
「お義母さん、ごめんなさい。それは無理です」
私は、そっと一枚のエコー画像を見せた…
「これは?」
「お義母さん、私が1週間ほど入院した事があるのを覚えてますか?あの時、私は妊娠していたんです。これは初めてのエコーで映した赤ちゃんの写真…2ヶ月になろうとしていた頃の…結婚して3年目を迎えようとして、やっと授かったんですよ…なのに、基哉さんは大学時代のサークル仲間で私の友人と浮気したんです…分かりますか?どれだけショックだったか」
「えっ?あの子は、みゆきと友人だったのか?」
「浮気した時点で友人じゃありませんよ…」
今でも、思い出すだけで胸が抉れそうになる…
ーー 3年前 ーー
結婚して丸2年が過ぎた時に私は妊娠が分かり歓喜した。
その喜びを早く夫に伝えたく浮き足立っていた時に、今回の浮気で協力している友人からの電話が掛かってくる…
「みゆき‼︎大学の一緒のサークルにいた〇〇覚えてる?」
「〇〇は私の友人だけど…たまに連絡取り合ってるし…あの子がどうしたの?」
「いいから、今から言う所に来れる?私、待っているから」
私は1人じゃなくなった体を気遣い、タクシーで指定された場所へ向かった。
「みゆき、こっち…落ち着いて見てね」
友人に案内され、言われたところを見る…
すると、こそには仲睦まじく私の友人と夫の姿…時々、人の目を気にせず、指を絡めイチャついていた様子が視界に飛び込む。
「え…〇〇…基哉さん?」
2人は肩を寄せ合い時折、口付けしながらホテルへ向かって行った…
私は、言い換え難いショックと急に下腹部に痛みが走る。
「っ!」
私は、その場で倒れ、緊急搬送された….
目を覚ますと私は病院のベッドの上、泣きながら私の手を握っていたのは友人だった。
「みゆき、ごめん…謝っても許されない事を、私は…私は」
泣き噦る友人を宥めると医師が入ってきて、その言葉で私はどん底に突き落とされた。
「須本さん、残念ですが…お腹の赤ちゃんは流産しました」
「えっ?」
ショックが大き過ぎて涙すら出ず胸にぽっかりと大きな孔が空いた…
「ねぇ先生、私が妊娠していた事を夫にも家族にも伝えないでください…お願いします」
淡々と話していた事を今でも覚えている…
暫くして、夫が慌てて病室に入り私の様子を見に来たのは夜になってから…
電話に気付かず、楽しんでいたんだろう…
「みゆき、倒れたと連絡がきたから、大丈夫か?」
「……基哉さん、今まで連絡に気づかないほど楽しかった?」
私はスマホの画像を彼に見せた。
「‼︎‼︎」
彼はその場で土下座して必死に謝り出した。
「すまない‼︎出来心なんだ‼︎俺には、みゆきが必要なんだ…だから見捨てないでくれ‼︎君に捨てられたら、俺は生きていけない」
「ねぇ基哉さん、これで浮気2回目だよね?」
「えっ(汗)」
「まだ、付き合っていた頃に、今の会社の教育係の先輩と浮気していたの私 知ってたの…あの時は、まだ、私達は恋人関係だったから言わなかったけど、今は私達は夫婦って事、自覚してますか?」
「みゆき…」
「次は、ありませんよ。次、同じ事をしたら離婚しますから。相手にも責任を取ってもらいますから」
その後、〇〇とは縁を切った…彼女が、どうなったかは私は知らないけど、風の噂では、この土地を離れ、静かに暮らしていると耳にした…
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「基哉さん、意外と貴方、バカなの?」
「みゆき?」
「前回の浮気と同じ言い訳して…貴方に分かる?母親になれる喜びから一気に貴方の浮気現場を見て、お腹の赤ちゃんが私から去って、母親になれなかった私の辛さが….」
感情が昂りポタポタと涙が溢れる。
「やっと…やっとよ…」
「みゆき‼︎」
泣き崩れる私に私の母が抱きしめた。
「苦しかったわね。みゆき…今まで気づいてあげれず、ごめんね。ごめんね、みゆき…お母さんを許して…」
私は幼子の様に泣き崩れた。
「須本さん、私達夫婦も、基哉君との離婚をお願いしたい…」
私の父が義両親に頭を下げた。
夫は呆然と座り込んだままだった…
「本当なら、当人同士で済ませたいが、基哉も、みゆきさんも冷静ではない…いつまで経っても、子は子…私達で話を進めましょう」
そして、私と基哉さんとの離婚の手続きは、済ませた。
「後は双方、弁護士を入れて話しましょう」
「今まで、お世話になりました」
「私達の方が…息子達のせいで、みゆきさんを傷つけてしまい、申し訳ございませんでした」
「みゆき、必要最低限の物だけ準備しなさい」
私は父に促され荷物を纏めると、基哉さんが近づく…
「みゆき…もう手遅れなのか?君の心にも、俺の居場所はないのか?」
「見苦しいぞ!基哉‼︎みゆきさんから離れなさい…みゆきさん早く準備して行くんだ」
義父に庇われながら私は須本家を後にした。
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私は離婚して1ヶ月ほど休みをもらい、引っ越しと諸々の手続きを済ませ、久々に出勤する。
会社の同僚は深く探らず、そっとしてくれ、有難い。
真由美さんと高木さんはと言うと、真由美さんに2人目の妊娠が分かり、逆算したら、高木さんの子供と判明。
離婚して兄弟(妹)が離れ離れも可哀想であり、真由美さんも、今回の件で、かなり反省して、友達の整理と宮澤さんとは二度と会わないと約束をさせ、新しい家族の準備に忙しくしているとの事。
基哉さんは、出張して出した成果が認められたが、浮気動画もあり〝出世と言う名の左遷〟で遠方へ行く事になる。
浮気相手の女の子は自主退職して私の実家にきて、お詫びしにきた。
基哉さんの事は本気らしく追いかけると言っていた。
「須本さん?えっと…」
「道芝さん…その節は、お世話になりました。諸事情で名前が変わりまして、塚原みゆきです。宜しくお願いします」
「塚原さんですね。覚えました」
離婚してから時々メールでやり取りはしていたが、離婚して直ぐだし外聞も良くない為、休みをもらっていた期間、一切、会わなかった。
「塚原さん、落ち着きましたら、今度、食事に行きませんか?もちろん、お友達ご夫妻も一緒に」
「ええ、喜んで」
ここから、私達が進むか進まないかは別の話になると思います。
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