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浮気して「違う」と言いますが何が違うか意味が知りたいです。3
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会社を辞めて半年近くなり、父から会社の創立パーティに参加する様に言われた。
正直、ドキドキして体が震えた。
「茉莉花、大丈夫。俺がついているから安心しろ」
初恋の人だった亮磨兄ちゃん…亮磨さんが私の肩を抱いた。
気付かれない様に距離をとり歩く事が、こんなに緊張するとは思わなかった。
「社長、sanyo-doが150周年迎えた事を、お喜び申し上げます」
父達と距離を測りながら着いて行くと、私を貶し陥れた2人と人事部長が父に話し掛け、2人を紹介していた。
「あぁ。有田人事部長。お客様と君達の日頃の努力があってこそだ。それと姪御さんの、ご婚約おめでとう」
「ありがとうございます。2人が一緒になるまで色々と良からぬ噂が有りましたが落ち着き漸く結婚する運びとなりました」
私のされた事は〝良からぬ噂〟で簡単に片付けられるのね。
「良からぬ噂か…そうだ、良い機会だ。有田人事部長、紹介するよ。来なさい」
父に呼ばれ勇気を振り絞り、2人の前に私は立つ。
騒つく会場、私を知る他人の視線が怖いけど私は逃げたくない。
「初めまして?いえお久し振りですが正しいでしょうか?〝未晒茉莉花〟と申します」
私にも聞こえる女性たちの囁き声、ザワザワする会場に父の声が響く。
「茉莉花は正真正銘、私と家内の間に生まれた娘だ。訳あって離れて暮らしてたが、まさか家内の旧姓で我が社に入社していた事には驚いたよ。…ある事がきっかけで一緒に暮らす事になったんだ。感謝してるよ有田人事部長それと受付の有田君とマーケティングの狭山君」
父も私の噂を知っていたんだ。
「因みに、私もめでたい話があってね…今日の私のサポートをしてる井芹係長と茉莉花が婚約する事になったんだ」
政略結婚と表立って話しているけど私は、この婚約は僥倖だった。
だって諦めていた初恋の人が実は独身で、お互い好き合っていた事が、どれほど幸せか…
父が話している最中ではあるが亮磨さんは私の手をそっと握ってくれた。
それだけでも、どれだけ勇気が出るか…
「今までは企画部に居たけど、今後は井芹係長が家業を継ぐためのサポートとして暫くは私の秘書補佐として会社に勤めるから宜しく頼むよ」
麻衣美と狭山晴人の顔はみるみる青褪めていたが私は気にも留めなかった。
過ぎた事と私は彼等に対して自分自身に決着がついたのかもしれない。
〝大庭さん社長の娘ってヤッバ〟
〝今まで噂流した事で仕返しされたらどうしよう〟
〝麻衣美達、狼狽えてるし、ざまぁだね〟
様々な囁き声が耳に付くけど、傍観者は所詮、傍観者であって私からしたら1番醜い存在としか認識してない。
「お父様、私は役目を果たしましたので帰りますね」
「茉莉花、もう帰るのか?婚約者殿に玄関まで送ってもらいなさい」
「いえ、お手洗いに行きますので、ここで構いません」
「分かった。気を付けて」
私は父達と別れお手洗いに行って出ると、狭山晴人から声を掛けられた。
「茉莉花…俺、お前が社長の娘って聞いてない‼︎母子家庭って嘘だったのか?」
「母子家庭だったことは話しましたけど、結婚が決まってから伝えれば問題ないかなと思っていたんですが、先に裏切ったのは他でもない狭山さんですよ?」
「お前が社長の娘と知っていたら…」
「裏切らなかったとでも言いた気ですね?」
「楽しかったでしょ?体を許しはしなかったけど、真面目に貴方を信じ尽くした女を貶して他の女を抱いたのは」
「ぐっ‼︎なぁ茉莉花、俺を見捨てないでくれよ」
「今更、何を言うのかしら?もうすぐ結婚されるんでしょ?〝見捨てないで〟ではなく〝捨てた〟の間違いでは?それに私、貴方と別れて良かったと本当に思うの。私を裏切り貶めてくださり、ありがとうございます。幸せになります。狭山さんも有田さんと幸せな家庭を築いてくださいね」
私は玄関のある方へ向かおうとすると狭山晴人が腕を掴み引き込もうとする。
「痛っ‼︎離して!」
「なぁ茉莉花、今まで悪かったから…あの時の事は違うんだ間違いなんだ」
「いやっ!離して!違うって、あんな事して何が〝違う〟って言うの?意味がわかりません」
「男だったら体で迫られたら断れないじゃないか」
「本当に見下げた根性です事」
「もう一度、俺にチャンスをくれよ」
「お互いパートナーがいるんですよ何馬鹿なこと言ってるんです?本当に離してください。私が叫べば貴方の立場が悪くなる事ぐらい分からないんですか?」
「茉莉花‼︎」
私が狭山晴人に捕まってる姿を見て亮磨さんが駆け寄り、狭山晴人から私を奪い返す。
「あんまりにも遅いから心配して来てみたら…狭山、何考えてるんだ‼︎茉莉花に近づくな」
「いやっ(汗)そう言うわけじゃなくて…な…なぁ茉莉花…」
「他人の婚約者を気安く呼び捨てにするのは止めてくれないか」
「すみません」
「今回は祝いの席だ見逃してやる…今度ふざけた真似したら、分かっているよな?」
出世欲の強い人だから、手遅れと判断し諦め去って行く。
「怪我してないか?腕が赤くなってるじゃないか‼︎アイツ」
「亮磨さん、大丈夫だから…ありがとう。来てくれて」
「未晒社長に頼んで中座させてもらったから、早く冷やそう。おいで茉莉花」
亮磨さんの顔を見て安堵した私は膝折れし、そのまま崩れ落ちた。
「茉莉花‼︎」
亮磨さんは私を抱き抱えると会場の内の一室へと私を連れて行き手当てをしてくれた。
「大丈夫か?痛みはないか?」
「うん?大丈夫。ありがとう。もう少し冷静に判断できる人って思っていたけど」
「茉莉花が社長の娘と分かったから焦ってしまったんだろう…本当に職場復帰するのか?俺は狭山がまた何かするんじゃないかと心配だが…」
不安そうに私を見つめ額に唇を落とされた…
婚約者になってから亮磨兄ちゃん…じゃなかった 亮磨さんが甘過ぎて戸惑うんですけど(大汗)
ーーーーーーーー
⌘ 狭山晴人視点 ⌘
「っっ…クソっ」
行き場の無い感情を〝ドン〟と握りしめ壁を叩き紛らわす。
「こんな事になるなら麻衣美に乗り換えるんじゃなかった」
「晴人ぉ。ここに居たの?まさか茉莉花が社長の娘って…叔父さんには冷たくされるし」
〝良からぬ噂〟の茉莉花が社長の娘と知ったからだろう、保身に入ったに違いない。
俺の出世はあまり見込めないだろう。
「ねぇ〰︎晴人ぉ」
甘えなた声で麻衣美が俺の腕に絡みつく。
本当は振り払いたいが、みんなの前で結婚を宣言した手前、無碍にできない。
可愛く感じた麻衣美が今は憎らしい。
俺は選択を間違えた自分が腹立たしい。
もう後には引けない。
「チッ。クソっ」
舌打ちしている俺を麻衣美は覗き込む。
「茉莉花が社長の娘だったから悔しいの?今更、私を選んだ事に後悔した?」
「い、いやっそんな訳…」
「出世よく強いからねー晴人…だけど手遅れだから…3ヶ月」
そういって麻衣美は俺の前に指を3本突き出す。
「だって茉莉花より私の方が晴人を好きだし、私は自分のした事に後悔もしてないし茉莉花に謝るつもりもない」
結局、俺は麻衣美の掌の上で全て転がされいた事に漸く気付く。
正直、ドキドキして体が震えた。
「茉莉花、大丈夫。俺がついているから安心しろ」
初恋の人だった亮磨兄ちゃん…亮磨さんが私の肩を抱いた。
気付かれない様に距離をとり歩く事が、こんなに緊張するとは思わなかった。
「社長、sanyo-doが150周年迎えた事を、お喜び申し上げます」
父達と距離を測りながら着いて行くと、私を貶し陥れた2人と人事部長が父に話し掛け、2人を紹介していた。
「あぁ。有田人事部長。お客様と君達の日頃の努力があってこそだ。それと姪御さんの、ご婚約おめでとう」
「ありがとうございます。2人が一緒になるまで色々と良からぬ噂が有りましたが落ち着き漸く結婚する運びとなりました」
私のされた事は〝良からぬ噂〟で簡単に片付けられるのね。
「良からぬ噂か…そうだ、良い機会だ。有田人事部長、紹介するよ。来なさい」
父に呼ばれ勇気を振り絞り、2人の前に私は立つ。
騒つく会場、私を知る他人の視線が怖いけど私は逃げたくない。
「初めまして?いえお久し振りですが正しいでしょうか?〝未晒茉莉花〟と申します」
私にも聞こえる女性たちの囁き声、ザワザワする会場に父の声が響く。
「茉莉花は正真正銘、私と家内の間に生まれた娘だ。訳あって離れて暮らしてたが、まさか家内の旧姓で我が社に入社していた事には驚いたよ。…ある事がきっかけで一緒に暮らす事になったんだ。感謝してるよ有田人事部長それと受付の有田君とマーケティングの狭山君」
父も私の噂を知っていたんだ。
「因みに、私もめでたい話があってね…今日の私のサポートをしてる井芹係長と茉莉花が婚約する事になったんだ」
政略結婚と表立って話しているけど私は、この婚約は僥倖だった。
だって諦めていた初恋の人が実は独身で、お互い好き合っていた事が、どれほど幸せか…
父が話している最中ではあるが亮磨さんは私の手をそっと握ってくれた。
それだけでも、どれだけ勇気が出るか…
「今までは企画部に居たけど、今後は井芹係長が家業を継ぐためのサポートとして暫くは私の秘書補佐として会社に勤めるから宜しく頼むよ」
麻衣美と狭山晴人の顔はみるみる青褪めていたが私は気にも留めなかった。
過ぎた事と私は彼等に対して自分自身に決着がついたのかもしれない。
〝大庭さん社長の娘ってヤッバ〟
〝今まで噂流した事で仕返しされたらどうしよう〟
〝麻衣美達、狼狽えてるし、ざまぁだね〟
様々な囁き声が耳に付くけど、傍観者は所詮、傍観者であって私からしたら1番醜い存在としか認識してない。
「お父様、私は役目を果たしましたので帰りますね」
「茉莉花、もう帰るのか?婚約者殿に玄関まで送ってもらいなさい」
「いえ、お手洗いに行きますので、ここで構いません」
「分かった。気を付けて」
私は父達と別れお手洗いに行って出ると、狭山晴人から声を掛けられた。
「茉莉花…俺、お前が社長の娘って聞いてない‼︎母子家庭って嘘だったのか?」
「母子家庭だったことは話しましたけど、結婚が決まってから伝えれば問題ないかなと思っていたんですが、先に裏切ったのは他でもない狭山さんですよ?」
「お前が社長の娘と知っていたら…」
「裏切らなかったとでも言いた気ですね?」
「楽しかったでしょ?体を許しはしなかったけど、真面目に貴方を信じ尽くした女を貶して他の女を抱いたのは」
「ぐっ‼︎なぁ茉莉花、俺を見捨てないでくれよ」
「今更、何を言うのかしら?もうすぐ結婚されるんでしょ?〝見捨てないで〟ではなく〝捨てた〟の間違いでは?それに私、貴方と別れて良かったと本当に思うの。私を裏切り貶めてくださり、ありがとうございます。幸せになります。狭山さんも有田さんと幸せな家庭を築いてくださいね」
私は玄関のある方へ向かおうとすると狭山晴人が腕を掴み引き込もうとする。
「痛っ‼︎離して!」
「なぁ茉莉花、今まで悪かったから…あの時の事は違うんだ間違いなんだ」
「いやっ!離して!違うって、あんな事して何が〝違う〟って言うの?意味がわかりません」
「男だったら体で迫られたら断れないじゃないか」
「本当に見下げた根性です事」
「もう一度、俺にチャンスをくれよ」
「お互いパートナーがいるんですよ何馬鹿なこと言ってるんです?本当に離してください。私が叫べば貴方の立場が悪くなる事ぐらい分からないんですか?」
「茉莉花‼︎」
私が狭山晴人に捕まってる姿を見て亮磨さんが駆け寄り、狭山晴人から私を奪い返す。
「あんまりにも遅いから心配して来てみたら…狭山、何考えてるんだ‼︎茉莉花に近づくな」
「いやっ(汗)そう言うわけじゃなくて…な…なぁ茉莉花…」
「他人の婚約者を気安く呼び捨てにするのは止めてくれないか」
「すみません」
「今回は祝いの席だ見逃してやる…今度ふざけた真似したら、分かっているよな?」
出世欲の強い人だから、手遅れと判断し諦め去って行く。
「怪我してないか?腕が赤くなってるじゃないか‼︎アイツ」
「亮磨さん、大丈夫だから…ありがとう。来てくれて」
「未晒社長に頼んで中座させてもらったから、早く冷やそう。おいで茉莉花」
亮磨さんの顔を見て安堵した私は膝折れし、そのまま崩れ落ちた。
「茉莉花‼︎」
亮磨さんは私を抱き抱えると会場の内の一室へと私を連れて行き手当てをしてくれた。
「大丈夫か?痛みはないか?」
「うん?大丈夫。ありがとう。もう少し冷静に判断できる人って思っていたけど」
「茉莉花が社長の娘と分かったから焦ってしまったんだろう…本当に職場復帰するのか?俺は狭山がまた何かするんじゃないかと心配だが…」
不安そうに私を見つめ額に唇を落とされた…
婚約者になってから亮磨兄ちゃん…じゃなかった 亮磨さんが甘過ぎて戸惑うんですけど(大汗)
ーーーーーーーー
⌘ 狭山晴人視点 ⌘
「っっ…クソっ」
行き場の無い感情を〝ドン〟と握りしめ壁を叩き紛らわす。
「こんな事になるなら麻衣美に乗り換えるんじゃなかった」
「晴人ぉ。ここに居たの?まさか茉莉花が社長の娘って…叔父さんには冷たくされるし」
〝良からぬ噂〟の茉莉花が社長の娘と知ったからだろう、保身に入ったに違いない。
俺の出世はあまり見込めないだろう。
「ねぇ〰︎晴人ぉ」
甘えなた声で麻衣美が俺の腕に絡みつく。
本当は振り払いたいが、みんなの前で結婚を宣言した手前、無碍にできない。
可愛く感じた麻衣美が今は憎らしい。
俺は選択を間違えた自分が腹立たしい。
もう後には引けない。
「チッ。クソっ」
舌打ちしている俺を麻衣美は覗き込む。
「茉莉花が社長の娘だったから悔しいの?今更、私を選んだ事に後悔した?」
「い、いやっそんな訳…」
「出世よく強いからねー晴人…だけど手遅れだから…3ヶ月」
そういって麻衣美は俺の前に指を3本突き出す。
「だって茉莉花より私の方が晴人を好きだし、私は自分のした事に後悔もしてないし茉莉花に謝るつもりもない」
結局、俺は麻衣美の掌の上で全て転がされいた事に漸く気付く。
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