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浮気して「違う」と言いますが何が違うか意味が知りたいです。2

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「う~頭痛い~今日は大人しく過ごそう」

昨夜は亮磨兄ちゃんとサト兄と飲み明かし私は見事に二日酔い。
ベッドでゴロゴロしていると電話が鳴る。

「頭痛いのにぃ」

自業自得なのに勝手にキレる。

「はい」

「もしもし茉莉花?」

「お母さん…」

「ねぇ、美都里(亮磨母)から聞いたわよ。貴女の事、みんな心配してるの。一緒に暮らそう」

「お母さん…」

「ねぇお母さん、茉莉花お姉ちゃんと話してるの?代わってぇ?」

少し遠い声で8歳になる弟の可愛らしい声が聞こえた。

「お母さん、茉莉花お姉ちゃんと大事なお話をする所なの」

「ねぇ、お母さん。私も隼人と話したいから、代わって」

「もしもしぃ。お姉ちゃん?隼人ぉ」

「元気してる?隼人」

「元気だよぉ。お姉ちゃん今度は、いつ来るの?隼人、お姉ちゃんと一緒に居たいよぉ」

「ほら隼人、貸して。茉莉花、聞いたでしょ?帰って来なさい。今の貴女に1番必要のは〝〟よ。1番多感な時期に貴女を追い込んだんじゃないかと私も孝太郎さんあの人も心配してるの…私達はは長く離れて暮らしているけど血の繋がった家族よ。甘えなさい茉莉花」

母が少し鼻声になり泣いていることに気付く。
流石の私も母の涙には弱く一緒に暮らす事を決めた。

会社には長期の有給届を出し有給消化後、家族からの圧があり、退職する運びとなった。

〝いくら寝取られたからって会社辞めるって有り得なくない?〟

〝あの2人の神経ってマジ疑いたくなる〟

〝バカっ麻衣美の叔父さん人事部長だから下手な事言わないよ〟

私が退職した後も噂が流れていたようだ。 


ーーーーーーーー


そしてで動き出していた。

「井芹係長。ーーーどう思っているかね?」

「自分の気持ちに嘘はつきたくありません。お話を引き受けます」

         …
         …
         …
         …

 
私は、実家に帰る事にした?が正しいか解らないけど、何せ母が妊娠し、父と一緒に暮らす事になったが、私は中学卒業して遠避けるように、すぐに学校の寮に入り、長期間の休みも、あまり家に帰らず寮で過ごしたていたから…なかなか家族の距離感が分からずにいる。

「お帰り茉莉花」

「お父さん‼︎隼人が先に言うつもりだったのに!」

ムッとした顔も可愛い弟が私に駆け寄り抱きつく。

「ずっと一緒だよね?お姉ちゃん」

「一緒だよ隼人」

ぎゅーっと抱きしめて抱える。

「隼人、お姉ちゃんは帰って来たばかりで疲れてるんだから降りなさい」

温かく迎えてくれた家族の対応に、照れてしまう。

「孝太郎さん。茉莉花は、まだ慣れてないんだから」

母が諌める。

「仕方ないじゃないか。それこそ親子と名乗ってからも離れ離れだったんだから…私だって茉莉花と接する事に緊張してるんだよ」

「離れていても〝親子〟ね。茉莉花と孝太郎さんて性格がそっくり」

フフフと柔らかく微笑む母の姿に幸せに暮らしている事に安堵した。

「茉莉花、退職したけど仕事はどうするか?」

「うーん…仕事は好き。だって頑張った分〝成果〟として表れるから…それに新たな発見が出来た時の快感は何物にも変え難いし」

「そうか…」

「?」

家族と過ごして2ヶ月過ぎようとする頃、父から見合いの話が出て、私は父が紹介した人と婚約した。


ーーーーーーーー

⌘ 亮磨視点 ⌘

大庭茉莉花がsanyo-doを去ってから5ヶ月になろうとしている頃には、彼女の存在自体、かの様に日々過ぎていく。

〝もうすぐ会社の創立記念パーティーがあるけどドレス決めた?〟

〝パーティの日に狭山さんと有田さんの婚約と結婚式の日取りを発表するって聞いたわよ〟

相変わらず噂好きの女達は話のネタに尽きない。

「係長、アイツら暇なんスかね?マジ口動かさないで手を動かせよって言いたくなるっスよ」

茉莉花と同期のヤツがボヤく。

「まぁ良いじゃないか?今度の創立記念パーティは我が社の150周年と言う大きい節目で全支社の選りすぐりが参加するしな。新たな出会いを求めてる奴もいるしな」

他愛ない話をすると、目敏いツッコミが来る。

「あれっ?そう言えば係長、最近してないけど指輪どうしたんスか?いっつも、これ見よがしにって見せてたのに」

「あぁ、もう必要無くなったんだ」

「え"っ?離婚したんスか?」

「クククっ俺は元々、独身だ。女除けで付けていただけだ。てか、お前も女性社員並みに鋭いな(笑)」

「いやぁ、元同期の大庭の影響っスよ。アイツよく周りを見ていて〝小さな気付き〟ってものが大事だってよく言われて…アイツが教えてくれたから業績上げられてるんすよねーってかアイツ何してるんかなぁ…」

こんな所でも、まだ茉莉花のことを覚えてくれるヤツがいる事に俺は嬉しくなった。

ーーーー創立パーティ当日ーーーー

〝ねぇねぇ。あの人、イケメンじゃない?〟

〝え〰︎私は、あの人の方がタイプ〰︎〟

ナニ目線か知らないが独身女性陣は創立記念パーティに参加してる、他社、支社のパーティ男性達を品定めしている。

「ウチの女性陣こぇ〰︎」

「あそこまでリサーチ能力があるのに仕事に活かせてないのは残念だな(笑)」

「係長ぉ(汗)…あっ未晒みさらし社長だ…相変わらず、かっけぇ。俺、年取ったら社長みたいなイケオジになりたいっスね」

「今日は無礼講だ、みんな楽しんでくれ」

乾杯の音頭を手短に話を切った社長は関係者との挨拶に回る。

「井芹係長、すまないが今日は私のサポートを頼むよ」

「はい。未晒社長」

「社長、sanyo-do我が社が150周年迎えた事を、お喜び申し上げます」

一段落した所に有田人事部長が姪御の麻衣美と婚約者の狭山を連れて来る。


「あぁ。有田人事部長。お客様と君達の日頃の努力があってこそだ。それと姪御さんの、ご婚約おめでとう」

「ありがとうございます。2人が一緒になるまで色々とが有りましたが落ち着き漸く結婚する運びとなりました」

茉莉花のことをいってるのだろうか?

「社長、受付に勤めてます、有田麻衣美です」

「マーケティング部の狭山晴人と言います」

しっかりと猫をかぶり挨拶する2人を社長は一瞥する。

か…そうだ、良い機会だ。有田人事部長、紹介するよ。来なさい」

そう社長が言うと、スッと社長の横に立つ女性に周りは騒然とした。

〝えっ?あの人…〟

〝何でここにいるの?〟

を知ってる者達は一斉に見つめる。

?いえですが正しいでしょうか?〝未晒茉莉花みさらしまりか〟と申します」

〝みっ未晒って社長と同じ苗字じゃん〟

〝えっ?社長のお子さんて、まだ小さいでしょ?〟

ザワザワする会場に社長の声が響く。

「茉莉花は正真正銘、私と家内の間に生まれた娘だ。訳あって離れて暮らしてたが、まさか家内の旧姓で我が社に入社していた事には驚いたよ。…がきっかけで一緒に暮らす事になったんだ。感謝してるよそれと受付の有田君とマーケティングの狭山君」

みるみる三人の顔は青褪めていく。

「因みに、私もめでたい話があってね…今日の私のサポートをしてる井芹係長と茉莉花が婚約する事になったんだ」

〝井芹係長って結婚してなかったっけ?〟

〝まさか、略奪ぅ?〟

ザワザワと噂好きの女達はギラギラと目を輝かせ核心付いた話を渇望する。

俺が口を開こうとすると、社長に制止された。

「ちょうど良い機会だ。私から話した方がいいだろう」

そう言うと、俺の実家が井芹医療機器の跡継ぎであり、女性問題を回避すべく結婚を偽装していた事。

そして井芹医療機器我が家sanyo-do茉莉花の家が業務提携をする事になり、政略結婚橋渡しする事。

だけど、それは表向きの話長過ぎない。

ーーーー25年前ーーーー

「みっ美都里ぃ…」

大きなキャリーケースを引き泣きながら母親に抱きついて来た女性。

「えっ!未晒さんが?」

「孝太郎が、そんなことする筈ないじゃないか。きっと、華絵ちゃんの見間違いだよ」

「信じたいけど、孝太郎さんも上半身裸で相手の女性も裸で抱き合っていたのよぉ」

泣き噦なきじゃくりながら自分が見た状況を説明した。

「それに、私を追いかけないところを見ると、やっぱり…ぅわぁぁん…彼にとっては私は単なる、お飾り妻だったのよ…だから私、離婚届を置いて出て行ったの」

「「はぁーぁ?」」

両親が、その女性の突飛な行動に目を丸くした顔は今でも忘れない。

その後、何回か男性が訪ねて来たが、今思うと若い時の社長だったんだと思い出す。

世間知らずだった女性は俺の両親と女性の実家からの援助もあり独り立ちが出来るところまできたが、ある日突然、体調を崩す。

月日が経つ度にお腹が大きくなり、女の子を出産した。

ー茉莉花だー

始めは歳の離れた可愛い妹感覚だった。

いつも俺の後ろをついて周り〝亮磨兄ちゃん〟と言って離れなかった。

俺は思春期が始まった頃から茉莉花を連れて歩く事が意味もなく恥ずかしくなり避けていた。

それからは告白されて流れで付き合っていた女はいたがで互いに疲れ別れることを繰り返していた。

「亮磨兄ちゃん、久しぶり」

高3に入り、まだ小6の茉莉花を久々見て、ふわりと笑う彼女に胸が騒いだ。

えっ?マジかよ?

明らかにからと意識した自分の気持ちに戸惑い、逃げる様に親元を離れた。

まさか同じ会社に茉莉花が入るとは思わなかったが…

入社当時から俺の身バレがあり、私欲目的の女が後を絶たず、社長が見兼ねて〝なんちゃって偽装結婚〟をする事になった。

思いの外、功を奏し非常識勇者女性ヤツ以外は近寄らなかった。

更に早い出世やと甘やかさなかったのも女除けの効果を発した。

俺の指輪を見て茉莉花がショックを受けた事に気付かなかった自分の鈍さには呆れた。

ーーーーお見合い当日ーーーー

両親と未晒社長の計らいで、お見合いの席に行くと茉莉花が目を丸くした。

「えっ?亮磨兄……いえ、井芹係長。ご結婚されていたんじゃないですか?」

「実は、指輪コレは偽装だったんだ。今まで騙して済まない」

「良かったぁ。でも父に言われて無理矢理、お見合いさせられたんですよね?すみません」

「茉莉花…お前…」

「茉莉花が、そう思うのも仕方ないんじゃないかしら?孝太郎さん」  

「ん"ん"ん"」

「ほら、亮磨、茉莉花ちゃんを連れて散歩にでも行って来たら?私達は食事を愉しむから」

半ば強制退場を俺と茉莉花は命じられた。

「もう、お母さん達も無理矢理、追い出さなくてもいいよね?亮磨兄ちゃん」

「仕方ないさ。顔見知りでも、一応、見合いだから」

「あのさ、亮磨兄ちゃん。好きな人がいるなら、その人と一緒になってね。会社の為に自分の幸せを犠牲にしちゃダメだよ」

「茉莉花…ねぇ、それ本気で言ってるのか?」

狭山の件のせいか、消極的な彼女の言葉に驚きを隠せない。

「今だから、告白するけど、私の初恋は亮磨兄ちゃんだったの。だけど年も離れてるから子供扱いしかされてないし、それに、いつも違う女の人が居たし?」

痛い所黒歴史を容赦なく突いてくる。

「ちが…あ"ーっ。正直に話すよ。今更、過去を言い訳しても変わらないし、俺さ、始めは思春期の変なカッコ付けで避けていたけど、小6の茉莉花を見て異性として見た自分に驚いて逃げたんだ…情けないだろ?」

「亮磨兄ちゃん…」

お互いの気持ちを確認して〝歳の離れた幼馴染〟から〝婚約者未来〟へと関係を進めた。



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