2 / 33
要らなくなったから、捨てたのです。1
しおりを挟む
「アメリアが居ないと我が家は終わりよ…考え直してもらえないかしら?」
涙を流し訴える義母と半ば諦めている義父に私は更に冷たく言葉を続けた。
「お義父様、お義母様…お2人の事は今でも私は大好きですわ…しかし結婚誓約書の約束を破ったのは他ならぬ貴方方の息子ゲイル様です。私も努力しましたが、残念ながら彼に私の想いは届きませんでした。約束通り私は、離婚が成立しましたら、頂いた領地で静か暮らします」
ーーーーーーーー
私の名前はアメリア フォート伯爵夫人と言う肩書き。
結婚して3年目を迎えますが、子供はいません。
夫のゲイルとは父親同士が古くからの友人て事と、お金絡みでの結婚。
子供の頃から付き合いある、このゲイル、見た目が良いし表向きは紳士なので、とにかくモテる…
しかし残念な頭と浅い思考をお持ちなので、私は子供の頃から、このバカに振り回されっぱなしの人生。
こいつが中途半端に投げ出した宿題や課題、その他の問題を代わりに私は、ずっと尻拭いをしてきた…
しかし、私は見捨てなかった…惚れた弱みってやつだ。
何だかんだと言っても幼い頃からの付き合いと頭は悪いが〝貴族教育〟の賜物。ヤツは紳士で優しい。
私は〝そこ〟に絆されていた。
私が15歳の誕生日の時に当時のフォート伯爵(義父)からゲイルの婚約の話が舞い込む…
フォート伯爵家が不当たりを出し、その時は何とか乗り切るが、後から尾を引っ張る結果になって傾く寸前にいた…
上位貴族との顔が広く、お家再建を掛けるフォート家、更なる高みを求め、上位貴族との繋がりを欲しかったトプソン家の利害一致、そして…
「アメリア嬢が子爵の右腕として働いているのは有名な話、どうか我が家を助けるつもりでゲイルと結婚してくれないか?それに、君も十分、分かっているだろうがゲイルはフォート家の跡継ぎとしては力不足…しかし今現在、跡継ぎに適任がゲイルしかいない…無理を言っているのは承知だ…どうか…どうか」
密かに思いを寄せているゲイルとの結婚は魅力的だが………
私の実家は家格こそ子爵ではあるが豪商で財産だけなら、公爵家を凌ぐ。
我が家の家訓は
①あると思うな親と金
②情に流されるな
③欲しければ自身で勝ち取れ
④真実を見る目を養え
子供の頃から、お小遣いは1年分渡されるが一般の貴族の金額に比べたら少ない方らしい。
その中で全ての買い物を遣繰していかなければならない。欲しいものが有れば〝稼げ〟どうしても、ままならない場合は稟議書と借用書を書く徹底ぶり…誰一人、例外は無いのだ。
私はトプソン家の家訓に則り結婚するに当たり〝結婚誓約書〟を作成した。
*・゜゚・*:.。..。.:*・'結婚誓約書'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
私、アメリア トプソンはゲイル フォートと結婚するに当たり、以下の事を誓約します。
①結婚して5年以内にフォート家の資産を最盛期の3倍にします。
②結婚して軌道が乗るまで子供は作らない。
③夫となるゲイルをフォート家当主としての資格、品格を上げ支えます。
④アメリアが立ち上げた商売は全てフォート家のものとします。
但し、夫ゲイル フォートが5年以内に不貞行為、妻となる私を陥れる事で離婚する事があれば、アメリアが立ち上げた商売全てと、フォート家の領地5/1をアメリアに譲渡し、ゲイル フォートは当主剥奪。縁戚者であるゲイルの姉フィアの子供を養子に迎え、当主とする。
〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎
2年の婚約期間を終え、結婚式でも読み上げた、この誓約書は見事に履行される結果となるのだ…そう、今。そう正に…今な!
大事な事だから私は2回念押しする。
結婚3年目にしてゲイル フォートは破ってしまったのだ。
「アメリアこちらはランバドール男爵の未亡人リリア夫人だ。男爵を亡くし頼る親戚もいないと聞いている…我が家の離れで良いから置いてあげられないだろうか?」
ウサギのように庇護欲をそそる大きな瞳…片手を握り口元に当て〝きゃるん〟て音が聞こえそうな仕草で夫に凭れ掛かる未亡人…その姿を見て健全な関係と宣うなら誰か是非、証明して欲しい。
「アメリア夫人♪招き入れて頂きありがとうございますぅ」
いや…私は「うん」て言ってないよ?
それに、近く無い?貴方たちの距離?
妻である私でさえ、くっついた事ないわよ?
私が返事をする前に2人は寄り添いながら離れへ消えていった。
夕食になり、ゲイルが食卓にやって来た。
もちろんリリアを連れて…
しかも、ピッタリ寄り添い2人で話に花を咲かせ、私の存在を無視ときた…
「リリア、これ美味しいから食べてみて」
「ゲイル様。ほんと、美味しいですわ」
互いに食べさせ合っている。2人の行動に青褪めながら家令が私を心配している。
「ねぇ…私が居る前で、随分と近い距離で話して〝疾しい事が無い〟てよく言えるわね?」
「「‼︎」」
「やだ、冗談よ…焦った顔して…フフフ…残りの食事、自室に運んでちょうだい。まだ仕事が残っているから…私がいたら邪魔でしょうし」
私は食卓を離れ残りの雑務をこなした。
湯浴みを終えベッドに入ろうとしたらノックが鳴り、ワインとグラスを2個携え、ゲイルが入って来た。
「アメリア、リリア夫人の事は、君の誤解だよ…私が愛しているのはアメリアだけだよ」
そう言って唇を寄せようとして来たゲイルに鎌を掛けた。
「ねぇ。ゲイル?首筋に赤い痣があるんだけど、虫刺されにしては変ね?」
「なっ?」
彼は慌て首筋を抑えた。
「フフフ…ゲイル、私、明日早いからワインは気持ちだけで良いわ…おやすみなさい」
私は慌てる彼を寝室から追い出し床に就いた…
ーーーーーーーー
今日は朝から市場価格調査の為、バザールを回る。
「アメリア。久しぶり」
孤児院への慰問を済ませ、メイド達のお茶請けを買い、カフェで休もうと思っていたら声を掛けられた。
「マイラ‼︎」
従姉妹のマイラと久々に再会を果たす。
「今から、ランチ?」
「ええ。私もそうなの」
意気投合して近くのオープンテラスのカフェに入る。
マイラは私の2つ上で1番話しやすい存在。
「えっ?結婚3年目にして女を離れに招き入れるって完全に〝不倫してます〟って宣言してるのと同じじゃ無い…フフっまるで昭和歌謡曲みたい」
「しょうわかようきょくぅ?何それ?」
「東の世界のお渡様って知ってる?」
「〝お渡様〟は知らない人はいないじゃ無い!」
20数年前に私達が住む世界とは違う世界から見えられた〝お渡様〟は、この世界に来た時は35歳で今現在50代の筈だが全く歳を取られていない…マイラの話では、とても気さくで話しやすい人らしい…彼女の知識から得たお陰で全ての生活水準が他国と比べ随分上がった。
「いきなり〝お渡様〟の話になったの?」
「正に、今のあんたにタイムリーなんじゃ無い?ねっ、これ読んでよ」
そう言って渡されたのは〝結婚3年目に浮気されました〟ってタイトルの短編小説のプロット。
「なにコレ?タイムリーすぎて笑いそう」
マイラは雑誌や小説を編集し販売する仕事を手掛け、彼女の夫は新聞会社を経営している。
「お渡様のいた世界で昔、流行った歌をベースに短編の物語に作ったの」
「その〝かようきょく〟って言うのは吟遊詩人みたいなヤツ?」
「近いかもね」
話の内容は、結婚3年目を迎えた夫が浮気をして妻にバレる話。
ムカつく事に、この夫は浮気をした事に対し反省どころか〝大目に見ろ〟と妻に寛大さを要求…
「マイラ、私、このプロット破りたい」
「やめて!大事な商品だから‼︎所で招き入れた女は誰?」
「ランバドール男爵の未亡人リリア夫人よ」
「あ~あの人かぁ…やっぱり目敏いわね」
「目敏いって?」
「まんまの意味よ。今やフォート家は、あんたが嫁に来てから飛ぶ鳥を落とす勢いで成長して、あっと言う間に最盛期の3倍以上の財を成してるのは有名な話。特に、あんたの旦那、見た目も良いから愛人希望の女性はリリア夫人以外にもいるのよ」
マイラの話に如何に自分が〝井の中の蛙〟なのかを思い知らされた…
涙を流し訴える義母と半ば諦めている義父に私は更に冷たく言葉を続けた。
「お義父様、お義母様…お2人の事は今でも私は大好きですわ…しかし結婚誓約書の約束を破ったのは他ならぬ貴方方の息子ゲイル様です。私も努力しましたが、残念ながら彼に私の想いは届きませんでした。約束通り私は、離婚が成立しましたら、頂いた領地で静か暮らします」
ーーーーーーーー
私の名前はアメリア フォート伯爵夫人と言う肩書き。
結婚して3年目を迎えますが、子供はいません。
夫のゲイルとは父親同士が古くからの友人て事と、お金絡みでの結婚。
子供の頃から付き合いある、このゲイル、見た目が良いし表向きは紳士なので、とにかくモテる…
しかし残念な頭と浅い思考をお持ちなので、私は子供の頃から、このバカに振り回されっぱなしの人生。
こいつが中途半端に投げ出した宿題や課題、その他の問題を代わりに私は、ずっと尻拭いをしてきた…
しかし、私は見捨てなかった…惚れた弱みってやつだ。
何だかんだと言っても幼い頃からの付き合いと頭は悪いが〝貴族教育〟の賜物。ヤツは紳士で優しい。
私は〝そこ〟に絆されていた。
私が15歳の誕生日の時に当時のフォート伯爵(義父)からゲイルの婚約の話が舞い込む…
フォート伯爵家が不当たりを出し、その時は何とか乗り切るが、後から尾を引っ張る結果になって傾く寸前にいた…
上位貴族との顔が広く、お家再建を掛けるフォート家、更なる高みを求め、上位貴族との繋がりを欲しかったトプソン家の利害一致、そして…
「アメリア嬢が子爵の右腕として働いているのは有名な話、どうか我が家を助けるつもりでゲイルと結婚してくれないか?それに、君も十分、分かっているだろうがゲイルはフォート家の跡継ぎとしては力不足…しかし今現在、跡継ぎに適任がゲイルしかいない…無理を言っているのは承知だ…どうか…どうか」
密かに思いを寄せているゲイルとの結婚は魅力的だが………
私の実家は家格こそ子爵ではあるが豪商で財産だけなら、公爵家を凌ぐ。
我が家の家訓は
①あると思うな親と金
②情に流されるな
③欲しければ自身で勝ち取れ
④真実を見る目を養え
子供の頃から、お小遣いは1年分渡されるが一般の貴族の金額に比べたら少ない方らしい。
その中で全ての買い物を遣繰していかなければならない。欲しいものが有れば〝稼げ〟どうしても、ままならない場合は稟議書と借用書を書く徹底ぶり…誰一人、例外は無いのだ。
私はトプソン家の家訓に則り結婚するに当たり〝結婚誓約書〟を作成した。
*・゜゚・*:.。..。.:*・'結婚誓約書'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
私、アメリア トプソンはゲイル フォートと結婚するに当たり、以下の事を誓約します。
①結婚して5年以内にフォート家の資産を最盛期の3倍にします。
②結婚して軌道が乗るまで子供は作らない。
③夫となるゲイルをフォート家当主としての資格、品格を上げ支えます。
④アメリアが立ち上げた商売は全てフォート家のものとします。
但し、夫ゲイル フォートが5年以内に不貞行為、妻となる私を陥れる事で離婚する事があれば、アメリアが立ち上げた商売全てと、フォート家の領地5/1をアメリアに譲渡し、ゲイル フォートは当主剥奪。縁戚者であるゲイルの姉フィアの子供を養子に迎え、当主とする。
〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎
2年の婚約期間を終え、結婚式でも読み上げた、この誓約書は見事に履行される結果となるのだ…そう、今。そう正に…今な!
大事な事だから私は2回念押しする。
結婚3年目にしてゲイル フォートは破ってしまったのだ。
「アメリアこちらはランバドール男爵の未亡人リリア夫人だ。男爵を亡くし頼る親戚もいないと聞いている…我が家の離れで良いから置いてあげられないだろうか?」
ウサギのように庇護欲をそそる大きな瞳…片手を握り口元に当て〝きゃるん〟て音が聞こえそうな仕草で夫に凭れ掛かる未亡人…その姿を見て健全な関係と宣うなら誰か是非、証明して欲しい。
「アメリア夫人♪招き入れて頂きありがとうございますぅ」
いや…私は「うん」て言ってないよ?
それに、近く無い?貴方たちの距離?
妻である私でさえ、くっついた事ないわよ?
私が返事をする前に2人は寄り添いながら離れへ消えていった。
夕食になり、ゲイルが食卓にやって来た。
もちろんリリアを連れて…
しかも、ピッタリ寄り添い2人で話に花を咲かせ、私の存在を無視ときた…
「リリア、これ美味しいから食べてみて」
「ゲイル様。ほんと、美味しいですわ」
互いに食べさせ合っている。2人の行動に青褪めながら家令が私を心配している。
「ねぇ…私が居る前で、随分と近い距離で話して〝疾しい事が無い〟てよく言えるわね?」
「「‼︎」」
「やだ、冗談よ…焦った顔して…フフフ…残りの食事、自室に運んでちょうだい。まだ仕事が残っているから…私がいたら邪魔でしょうし」
私は食卓を離れ残りの雑務をこなした。
湯浴みを終えベッドに入ろうとしたらノックが鳴り、ワインとグラスを2個携え、ゲイルが入って来た。
「アメリア、リリア夫人の事は、君の誤解だよ…私が愛しているのはアメリアだけだよ」
そう言って唇を寄せようとして来たゲイルに鎌を掛けた。
「ねぇ。ゲイル?首筋に赤い痣があるんだけど、虫刺されにしては変ね?」
「なっ?」
彼は慌て首筋を抑えた。
「フフフ…ゲイル、私、明日早いからワインは気持ちだけで良いわ…おやすみなさい」
私は慌てる彼を寝室から追い出し床に就いた…
ーーーーーーーー
今日は朝から市場価格調査の為、バザールを回る。
「アメリア。久しぶり」
孤児院への慰問を済ませ、メイド達のお茶請けを買い、カフェで休もうと思っていたら声を掛けられた。
「マイラ‼︎」
従姉妹のマイラと久々に再会を果たす。
「今から、ランチ?」
「ええ。私もそうなの」
意気投合して近くのオープンテラスのカフェに入る。
マイラは私の2つ上で1番話しやすい存在。
「えっ?結婚3年目にして女を離れに招き入れるって完全に〝不倫してます〟って宣言してるのと同じじゃ無い…フフっまるで昭和歌謡曲みたい」
「しょうわかようきょくぅ?何それ?」
「東の世界のお渡様って知ってる?」
「〝お渡様〟は知らない人はいないじゃ無い!」
20数年前に私達が住む世界とは違う世界から見えられた〝お渡様〟は、この世界に来た時は35歳で今現在50代の筈だが全く歳を取られていない…マイラの話では、とても気さくで話しやすい人らしい…彼女の知識から得たお陰で全ての生活水準が他国と比べ随分上がった。
「いきなり〝お渡様〟の話になったの?」
「正に、今のあんたにタイムリーなんじゃ無い?ねっ、これ読んでよ」
そう言って渡されたのは〝結婚3年目に浮気されました〟ってタイトルの短編小説のプロット。
「なにコレ?タイムリーすぎて笑いそう」
マイラは雑誌や小説を編集し販売する仕事を手掛け、彼女の夫は新聞会社を経営している。
「お渡様のいた世界で昔、流行った歌をベースに短編の物語に作ったの」
「その〝かようきょく〟って言うのは吟遊詩人みたいなヤツ?」
「近いかもね」
話の内容は、結婚3年目を迎えた夫が浮気をして妻にバレる話。
ムカつく事に、この夫は浮気をした事に対し反省どころか〝大目に見ろ〟と妻に寛大さを要求…
「マイラ、私、このプロット破りたい」
「やめて!大事な商品だから‼︎所で招き入れた女は誰?」
「ランバドール男爵の未亡人リリア夫人よ」
「あ~あの人かぁ…やっぱり目敏いわね」
「目敏いって?」
「まんまの意味よ。今やフォート家は、あんたが嫁に来てから飛ぶ鳥を落とす勢いで成長して、あっと言う間に最盛期の3倍以上の財を成してるのは有名な話。特に、あんたの旦那、見た目も良いから愛人希望の女性はリリア夫人以外にもいるのよ」
マイラの話に如何に自分が〝井の中の蛙〟なのかを思い知らされた…
0
お気に入りに追加
155
あなたにおすすめの小説
懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。
梅雨の人
恋愛
最愛の夫、ブラッド。
あなたと共に、人生が終わるその時まで互いに慈しみ、愛情に溢れる時を過ごしていけると信じていた。
その時までは。
どうか、幸せになってね。
愛しい人。
さようなら。
【完結】さようなら、王子様。どうか私のことは忘れて下さい
ハナミズキ
恋愛
悪女と呼ばれ、愛する人の手によって投獄された私。
理由は、嫉妬のあまり彼の大切な女性を殺そうとしたから。
彼は私の婚約者だけど、私のことを嫌っている。そして別の人を愛している。
彼女が許せなかった。
でも今は自分のことが一番許せない。
自分の愚かな行いのせいで、彼の人生を狂わせてしまった。両親や兄の人生も狂わせてしまった。
皆が私のせいで不幸になった。
そして私は失意の中、地下牢で命を落とした。
──はずだったのに。
気づいたら投獄の二ヶ月前に時が戻っていた。どうして──? わからないことだらけだけど、自分のやるべきことだけはわかる。
不幸の元凶である私が、皆の前から消えること。
貴方への愛がある限り、
私はまた同じ過ちを繰り返す。
だから私は、貴方との別れを選んだ。
もう邪魔しないから。
今世は幸せになって。
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
元サヤのお話です。ゆるふわ設定です。
合わない方は静かにご退場願います。
R18版(本編はほぼ同じでR18シーン追加版)はムーンライトに時間差で掲載予定ですので、大人の方はそちらもどうぞ。
24話か25話くらいの予定です。
(完結)戦死したはずの愛しい婚約者が妻子を連れて戻って来ました。
青空一夏
恋愛
私は侯爵家の嫡男と婚約していた。でもこれは私が望んだことではなく、彼の方からの猛アタックだった。それでも私は彼と一緒にいるうちに彼を深く愛するようになった。
彼は戦地に赴きそこで戦死の通知が届き・・・・・・
これは死んだはずの婚約者が妻子を連れて戻って来たというお話。記憶喪失もの。ざまぁ、異世界中世ヨーロッパ風、ところどころ現代的表現ありのゆるふわ設定物語です。
おそらく5話程度のショートショートになる予定です。→すみません、短編に変更。5話で終われなさそうです。
(完)「あたしが奥様の代わりにお世継ぎを産んで差し上げますわ!」と言うけれど、そもそも夫は当主ではありませんよ?
青空一夏
恋愛
夫のセオは文官。最近は部署も変わり部下も増えた様子で帰宅時間もどんどん遅くなっていた。
私は夫を気遣う。
「そんなに根を詰めてはお体にさわりますよ」
「まだまだやらなければならないことが山積みなんだよ。新しい部署に移ったら部下が増えたんだ。だから、大忙しなのさ」
夫はとても頑張り屋さんだ。それは私の誇りだった……はずなのだけれど?
(完結)親友の未亡人がそれほど大事ですか?
青空一夏
恋愛
「お願いだよ。リーズ。わたしはあなただけを愛すると誓う。これほど君を愛しているのはわたしだけだ」
婚約者がいる私に何度も言い寄ってきたジャンはルース伯爵家の4男だ。
私には家族ぐるみでお付き合いしている婚約者エルガー・バロワ様がいる。彼はバロワ侯爵家の三男だ。私の両親はエルガー様をとても気に入っていた。優秀で冷静沈着、理想的なお婿さんになってくれるはずだった。
けれどエルガー様が女性と抱き合っているところを目撃して以来、私はジャンと仲良くなっていき婚約解消を両親にお願いしたのだった。その後、ジャンと結婚したが彼は・・・・・・
※この世界では女性は爵位が継げない。跡継ぎ娘と結婚しても婿となっただけでは当主にはなれない。婿養子になって始めて当主の立場と爵位継承権や財産相続権が与えられる。西洋の史実には全く基づいておりません。独自の異世界のお話しです。
※現代的言葉遣いあり。現代的機器や商品など出てくる可能性あり。
恋人に捨てられた私のそれから
能登原あめ
恋愛
* R15、シリアスです。センシティブな内容を含みますのでタグにご注意下さい。
伯爵令嬢のカトリオーナは、恋人ジョン・ジョーに子どもを授かったことを伝えた。
婚約はしていなかったけど、もうすぐ女学校も卒業。
恋人は年上で貿易会社の社長をしていて、このまま結婚するものだと思っていたから。
「俺の子のはずはない」
恋人はとても冷たい眼差しを向けてくる。
「ジョン・ジョー、信じて。あなたの子なの」
だけどカトリオーナは捨てられた――。
* およそ8話程度
* Canva様で作成した表紙を使用しております。
* コメント欄のネタバレ配慮してませんので、お気をつけください。
* 別名義で投稿したお話の加筆修正版です。
【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる