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おまけ
『皇太子殿下の恋人2』ジェラルドとアメリアの場合〈後〉
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別荘に着いた翌日、ジェラルドがアメリアと共に湖のほとりを歩いていると前方から派手な女が歩いて来た。
姿を見せずに護衛していた隠密部隊が一瞬気配を表すがジェラルドの視線を受けてすぐに気配を消した。
せっかく、アメリアとのんびり過ごしているのだ。あまり物々しい警備をアメリアに見せたくはない。それにこの辺りは王族がいなかったとしても警備が厳しい。入って来れたということは湖のほとりに同じように別荘を持つ貴族の関係者だろう。
新婚旅行だと発表されていたので普通の貴族は気を使ってこの一週間周辺には近づいて来ない。その点は少し警戒が必要だと繋いでいたアメリアの手を引き寄せた。
アメリアは不思議そうにジェラルドを見上げたが素直にぴったりとジェラルドに寄り添った。アメリアは恥ずかしそうにしていて周囲を警戒している様子はまったくない。
「ジェラルド様、お久しぶりです。こんなところでお会いできるなんて偶然ですわね。」
派手な女がジェラルドに話かける。
(誰だ、こいつ?)
一瞬思ったジェラルドだったが、すぐに男爵令嬢であることを思い出す。シャルト学園で同じクラスだった女だ。
「姫君とご一緒ではないのですね。それなら、わたくしとも仲良くして頂きたいですわ。」
男爵令嬢はジェラルドに甘ったるい声を出して近寄って来る。卒業後に会うことがなかった人間はいまだに影武者をアメリアだと思っている。ジェラルドは訂正するのも面倒でそのまま流す事にした。
隠密部隊とは違うものすごい殺気が上がるが、アメリアが後ろを振り返るとすぐに殺気は消えた。
アメリアの護衛のものだろう。ジェラルドは自分に向けられたわけでもないのに、あまりの殺気に冷や汗をかいてしまう。アメリアは何で殺気を上げたのか分からないようで、ジェラルドの側で首を傾げていた。
「悪いが2人でゆっくり過ごしたい。遠慮してくれないか?」
これで消えてくれるならとジェラルドは王子らしく爽やかに言った。
「その女、誰ですの?」
男爵令嬢は立ち去るどころか睨みつけるようにアメリアを見ている。
「アメリアと申します。よろしくお願いします。」
アメリアはにっこり笑って挨拶する。昨日、結婚式を終えたので、アメリアの家名はジェラルドと同じ王族の家名『シャルトリュー』になった。まだ慣れていないので、アメリアはシャルトリューを名乗るのが恥ずかしいのか、家名を言わずに照れてもじもじしながらジェラルドを見上げた。
「ジェラルドの学園時代の先輩?」
本物のアメリアに会ったことがないということは会える立場にないということだ。ジェラルドとそれでも接点を持てるのは学園くらいしかない。アメリアもその事に思い至ったのだろう。
同級生ではなく『先輩』と言い切るアメリアにジェラルドは笑いそうになる。確かに化粧の濃すぎる女はアメリアと同い年には見えなかった。
「ジェラルド様とは同じクラスで仲良くさせて頂いていたのですわ。」
ジェラルドの代わりに答えた男爵令嬢は『仲良く』を強調していたが、なぜかアメリアの瞳がキラキラと輝いている。ジェラルドは不思議に思って女の対処も忘れてアメリアを見つめてしまう。
「ジェラルドの同級生。御学友ね!」
アメリアは嬉しそうに笑った。
辺境伯軍の姫君に敵意を向けるような命知らずはこの国には普通いない。本当の意味で命をかけてまで喧嘩を売る者などいないのだ。
そのため、アメリアはこの手の敵意にすこぶる鈍い。
「わたくしの事、馬鹿にしてるのかしら。」
牽制がまったく効かないアメリアに苛立って女が手を振り上げる。アメリアはやっと敵意に気がついて庇って前に出たジェラルドの後ろに素直に隠れた。
ジェラルドはちゃんと隠れたアメリアに驚いて女の手首を抑えながら振り返る。ジェラルドにとってはアメリアの行動は予想外だった。普通の女性が手を振り上げたとしてもアメリアが怯むはずもない。
「ごめんね、ジェラルド。私が怪我をすると護衛がその人に何するか分からないから。庇ってくれてありがとう。」
アメリアは庇われた事に照れたのか、頬を赤くして恥ずかしそうに言った。
「ああ、気にするな。アメリアを庇うのは俺の役目だろう?」
ジェラルドはアメリアの可愛らしい仕草に顔が緩みそうになる。
ジェラルドとアメリアの間には甘い空気が流れていたが、周囲はアメリアの護衛による、ものすごい殺気で戦場のようにピリついていた。さすがに鈍そうな男爵令嬢もその事に気がついたようでブルブルと震えている。
「私は大丈夫だから、殺さないで!」
アメリアが後ろに振り返って誰もいないようにみえる森の中に声をかけた。
男爵令嬢はアメリアが良かれと思ってかけた言葉を聞いて気絶してしまい、隠密部隊が音も立てずに回収していく。
「あれ? さっきの人はどうしたの?」
アメリアが振り向いてジェラルドの背中から顔を出したときには男爵令嬢の姿はもうどこにもなく、不思議そうにキョロキョロと周りを確認している。
「急用みたいだぞ。」
ジェラルドは適当な事を言ってアメリアの頬をなでた。
「それより、名前を名乗る練習しないといけないな。」
ジェラルドがニヤリと笑ってアメリアを見下ろすとアメリアは首まで真っ赤にしてオロオロとしている。
「ほら、言ってみろ。」
「アメリア・ぺ、シャルトリューと……」
ジェラルドはアメリアの言葉を遮るように口づけをする。
「間違ったらお仕置きが必要だろ?」
見上げてくるアメリアのミルクティー色の髪を撫でる。
アメリアに何度も言わせてみたが毎回噛むので口づけしているとジェラルドに気を取られてさらに言えなくなっていった。しばらくするとアメリアが涙目になってしまってジェラルドは慌ててからかうのをやめた。
「アメリア・シャルトリューと申します。」
深呼吸してやっと言い切ったアメリアが嬉しそうに見上げてくるので、ジェラルドが再び口づけする。アメリアはちゃんと出来たのにと言うように潤んだ瞳でジェラルドを睨んできた。
「今のはうまく言えたご褒美だ。不服か?」
ジェラルドが言うとアメリアは少し考えてから一生懸命背伸びをしてジェラルドの首に手を回してきた。子供の頃は同じくらいだった身長も今はかなり差がある。
困っているアメリアの意図に気がついてジェラルドが抱き上げるとアメリアが赤くなりながらもジェラルドの唇に口づけした。
アメリアはここが外だということをきっと忘れている。思い出させたくないジェラルドは何も考えられなくなるような激しい口づけをアメリアに贈った。
終
――――――――――
最後までお読み頂きありがとうございました(*^^*)
姿を見せずに護衛していた隠密部隊が一瞬気配を表すがジェラルドの視線を受けてすぐに気配を消した。
せっかく、アメリアとのんびり過ごしているのだ。あまり物々しい警備をアメリアに見せたくはない。それにこの辺りは王族がいなかったとしても警備が厳しい。入って来れたということは湖のほとりに同じように別荘を持つ貴族の関係者だろう。
新婚旅行だと発表されていたので普通の貴族は気を使ってこの一週間周辺には近づいて来ない。その点は少し警戒が必要だと繋いでいたアメリアの手を引き寄せた。
アメリアは不思議そうにジェラルドを見上げたが素直にぴったりとジェラルドに寄り添った。アメリアは恥ずかしそうにしていて周囲を警戒している様子はまったくない。
「ジェラルド様、お久しぶりです。こんなところでお会いできるなんて偶然ですわね。」
派手な女がジェラルドに話かける。
(誰だ、こいつ?)
一瞬思ったジェラルドだったが、すぐに男爵令嬢であることを思い出す。シャルト学園で同じクラスだった女だ。
「姫君とご一緒ではないのですね。それなら、わたくしとも仲良くして頂きたいですわ。」
男爵令嬢はジェラルドに甘ったるい声を出して近寄って来る。卒業後に会うことがなかった人間はいまだに影武者をアメリアだと思っている。ジェラルドは訂正するのも面倒でそのまま流す事にした。
隠密部隊とは違うものすごい殺気が上がるが、アメリアが後ろを振り返るとすぐに殺気は消えた。
アメリアの護衛のものだろう。ジェラルドは自分に向けられたわけでもないのに、あまりの殺気に冷や汗をかいてしまう。アメリアは何で殺気を上げたのか分からないようで、ジェラルドの側で首を傾げていた。
「悪いが2人でゆっくり過ごしたい。遠慮してくれないか?」
これで消えてくれるならとジェラルドは王子らしく爽やかに言った。
「その女、誰ですの?」
男爵令嬢は立ち去るどころか睨みつけるようにアメリアを見ている。
「アメリアと申します。よろしくお願いします。」
アメリアはにっこり笑って挨拶する。昨日、結婚式を終えたので、アメリアの家名はジェラルドと同じ王族の家名『シャルトリュー』になった。まだ慣れていないので、アメリアはシャルトリューを名乗るのが恥ずかしいのか、家名を言わずに照れてもじもじしながらジェラルドを見上げた。
「ジェラルドの学園時代の先輩?」
本物のアメリアに会ったことがないということは会える立場にないということだ。ジェラルドとそれでも接点を持てるのは学園くらいしかない。アメリアもその事に思い至ったのだろう。
同級生ではなく『先輩』と言い切るアメリアにジェラルドは笑いそうになる。確かに化粧の濃すぎる女はアメリアと同い年には見えなかった。
「ジェラルド様とは同じクラスで仲良くさせて頂いていたのですわ。」
ジェラルドの代わりに答えた男爵令嬢は『仲良く』を強調していたが、なぜかアメリアの瞳がキラキラと輝いている。ジェラルドは不思議に思って女の対処も忘れてアメリアを見つめてしまう。
「ジェラルドの同級生。御学友ね!」
アメリアは嬉しそうに笑った。
辺境伯軍の姫君に敵意を向けるような命知らずはこの国には普通いない。本当の意味で命をかけてまで喧嘩を売る者などいないのだ。
そのため、アメリアはこの手の敵意にすこぶる鈍い。
「わたくしの事、馬鹿にしてるのかしら。」
牽制がまったく効かないアメリアに苛立って女が手を振り上げる。アメリアはやっと敵意に気がついて庇って前に出たジェラルドの後ろに素直に隠れた。
ジェラルドはちゃんと隠れたアメリアに驚いて女の手首を抑えながら振り返る。ジェラルドにとってはアメリアの行動は予想外だった。普通の女性が手を振り上げたとしてもアメリアが怯むはずもない。
「ごめんね、ジェラルド。私が怪我をすると護衛がその人に何するか分からないから。庇ってくれてありがとう。」
アメリアは庇われた事に照れたのか、頬を赤くして恥ずかしそうに言った。
「ああ、気にするな。アメリアを庇うのは俺の役目だろう?」
ジェラルドはアメリアの可愛らしい仕草に顔が緩みそうになる。
ジェラルドとアメリアの間には甘い空気が流れていたが、周囲はアメリアの護衛による、ものすごい殺気で戦場のようにピリついていた。さすがに鈍そうな男爵令嬢もその事に気がついたようでブルブルと震えている。
「私は大丈夫だから、殺さないで!」
アメリアが後ろに振り返って誰もいないようにみえる森の中に声をかけた。
男爵令嬢はアメリアが良かれと思ってかけた言葉を聞いて気絶してしまい、隠密部隊が音も立てずに回収していく。
「あれ? さっきの人はどうしたの?」
アメリアが振り向いてジェラルドの背中から顔を出したときには男爵令嬢の姿はもうどこにもなく、不思議そうにキョロキョロと周りを確認している。
「急用みたいだぞ。」
ジェラルドは適当な事を言ってアメリアの頬をなでた。
「それより、名前を名乗る練習しないといけないな。」
ジェラルドがニヤリと笑ってアメリアを見下ろすとアメリアは首まで真っ赤にしてオロオロとしている。
「ほら、言ってみろ。」
「アメリア・ぺ、シャルトリューと……」
ジェラルドはアメリアの言葉を遮るように口づけをする。
「間違ったらお仕置きが必要だろ?」
見上げてくるアメリアのミルクティー色の髪を撫でる。
アメリアに何度も言わせてみたが毎回噛むので口づけしているとジェラルドに気を取られてさらに言えなくなっていった。しばらくするとアメリアが涙目になってしまってジェラルドは慌ててからかうのをやめた。
「アメリア・シャルトリューと申します。」
深呼吸してやっと言い切ったアメリアが嬉しそうに見上げてくるので、ジェラルドが再び口づけする。アメリアはちゃんと出来たのにと言うように潤んだ瞳でジェラルドを睨んできた。
「今のはうまく言えたご褒美だ。不服か?」
ジェラルドが言うとアメリアは少し考えてから一生懸命背伸びをしてジェラルドの首に手を回してきた。子供の頃は同じくらいだった身長も今はかなり差がある。
困っているアメリアの意図に気がついてジェラルドが抱き上げるとアメリアが赤くなりながらもジェラルドの唇に口づけした。
アメリアはここが外だということをきっと忘れている。思い出させたくないジェラルドは何も考えられなくなるような激しい口づけをアメリアに贈った。
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