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触れると解かる占い師の友人「ざっちん」の話
友人のフィアンセ
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その日、ざっちんは学生時代の友人「知代子(仮名)」から「占い」を依頼された。
内容は、今度結婚するという友人が
そのフィアンセとの相性を占って欲しい。という物だった。
何処にでもある依頼内容。
ましてや友人からの頼み。
喜ばしい事この上ない報告に、彼女も相手の男を見るのを楽しみにしていた。
しかし、占いの当日
そのフィアンセは急な仕事の為、共に来る事が出来なくなった。
そこで友人の知代子はフィアンセの写真を持参してきたという。
「この人が、今度結婚する男の人。どう?何か分かる?」
「・・・名前と生年月日だけでも教えてくれる?」
そうして、始まった占い。
しかし、ざっちんは「写真」を手にした時に「結果」を得ていた。
「この男だけはダメだ。」
しかし、笑みを浮べやって来た友人に、どうしてもその一言を伝えられそうになかった。
後にこの時の事を、ざっちんはこう述べた。
「写真の男性、影が無かったんだよね。そこで、あぁ、この人は近い内に亡くなる。って分かって。
でも、そんなの友達に言えないよ。
しかも、ただ影が無いってだけで終わりじゃなくて。
男性の腕に絡みつくように二本の腕が・・・。恋人繋ぎみたいな事になっててさ。」
この言葉を聞いた私は素朴な疑問を抱く。
「そんな酷い写真なら、その友達もすぐに分かるだろ?」
「・・・それが・・・。友達曰く、ショッピングの間に前を歩く男性を
何気なく撮っただけの写真。って・・・。」
残念ながら、現物は友人の手元に返ってしまった為
写真がどの様な変化を起こして居たかは、口頭のみの伝えになってしまったが
「きっと、見えてるものが違ったんだよ。あれは。」
ざっちんは、最後にそう締め括った。
だが、予想に反し占い後に亡くなったのは「男性ではなく、友達」だったそうだ。
理由は「無理心中」を図った末の失敗だそうだ。
此処からは、経緯が複雑なのだが
男性側に浮気が発覚したそうだ。
ソレを聞いた私は「友達による無理心中だったのか」と錯覚したが
先に「無理心中」を提案したのは男性側だったそうだ。
その時、既に友達のお腹には二人の子供が居たそうだ。
状況から「殺人」を疑われた男性は必死に無理心中を説いたそうだ。
その理由は「浮気相手からの追及が怖かった。逃げたかった。死ねるものなら自分が・・・。」
と署内で泣き喚いていたという。
全ての話を聞き終えた私は合点がいった。
写真の男は「影が消えていた」
そして、その腕には「絡みつく二本の手」
この事から、大部分の人が「絡みつく手の持ち主」が元凶であり
「男性が死ぬ」と想像してしまう事だろう。
・・・だが、事実は逆で
この「絡みつく手」によって「男性は生かされた」のだ。
なぜって?
・・・浮気の落とし前を「直接」つけたかったのだろうさ・・・。
内容は、今度結婚するという友人が
そのフィアンセとの相性を占って欲しい。という物だった。
何処にでもある依頼内容。
ましてや友人からの頼み。
喜ばしい事この上ない報告に、彼女も相手の男を見るのを楽しみにしていた。
しかし、占いの当日
そのフィアンセは急な仕事の為、共に来る事が出来なくなった。
そこで友人の知代子はフィアンセの写真を持参してきたという。
「この人が、今度結婚する男の人。どう?何か分かる?」
「・・・名前と生年月日だけでも教えてくれる?」
そうして、始まった占い。
しかし、ざっちんは「写真」を手にした時に「結果」を得ていた。
「この男だけはダメだ。」
しかし、笑みを浮べやって来た友人に、どうしてもその一言を伝えられそうになかった。
後にこの時の事を、ざっちんはこう述べた。
「写真の男性、影が無かったんだよね。そこで、あぁ、この人は近い内に亡くなる。って分かって。
でも、そんなの友達に言えないよ。
しかも、ただ影が無いってだけで終わりじゃなくて。
男性の腕に絡みつくように二本の腕が・・・。恋人繋ぎみたいな事になっててさ。」
この言葉を聞いた私は素朴な疑問を抱く。
「そんな酷い写真なら、その友達もすぐに分かるだろ?」
「・・・それが・・・。友達曰く、ショッピングの間に前を歩く男性を
何気なく撮っただけの写真。って・・・。」
残念ながら、現物は友人の手元に返ってしまった為
写真がどの様な変化を起こして居たかは、口頭のみの伝えになってしまったが
「きっと、見えてるものが違ったんだよ。あれは。」
ざっちんは、最後にそう締め括った。
だが、予想に反し占い後に亡くなったのは「男性ではなく、友達」だったそうだ。
理由は「無理心中」を図った末の失敗だそうだ。
此処からは、経緯が複雑なのだが
男性側に浮気が発覚したそうだ。
ソレを聞いた私は「友達による無理心中だったのか」と錯覚したが
先に「無理心中」を提案したのは男性側だったそうだ。
その時、既に友達のお腹には二人の子供が居たそうだ。
状況から「殺人」を疑われた男性は必死に無理心中を説いたそうだ。
その理由は「浮気相手からの追及が怖かった。逃げたかった。死ねるものなら自分が・・・。」
と署内で泣き喚いていたという。
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そして、その腕には「絡みつく二本の手」
この事から、大部分の人が「絡みつく手の持ち主」が元凶であり
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・・・だが、事実は逆で
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