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風俗嬢の知り合い「カリン(仮名)さん」の話
ドライバー
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今回の話は主に「ヒトコワ」である。
ある日の深夜。
仕事を終えたカリンさんは、駅のロータリーに止まるタクシーで自宅に帰ろうとした。
普段であれば、店の専属のドライバーが居り
その人物のタクシーで帰る筈だったのだが生憎、出先であり戻るのに時間がかかった。
その為、彼女は駅のタクシーを捕まえて帰る事を選んだのだ。
「○○までお願いします。」
「はい。」
ドライバーは50代前後の中年男性。
挨拶のトーンからも、あまりご機嫌な様子ではなさそうだった。
だが・・・
次第に、カリンさんは「嫌な視線」に気付く。
そのドライバーが、バックミラー越しにこちらをちらちらと見ている事に気が付いた。
ミラー越しにドライバーと目が合うと
「お客さん、お水?こんな時間まで大変だねぇ~。」
あからさまに声のトーンが高い。
「目的地、〇〇だったけど、家は近いの?」
「あの、そういう事はプライベートなので聞かないで欲しいんですけど。」
仕事終わりという事も有り、彼女は少しイラついていた。
「だははは。こりゃあ失礼。」
『このドライバーは危険だ。』
カリンさんは瞬時にそう思った。
そして・・・
「行先、変更してください。○○のコンビニ。」
「分かりましたぁ。」
店専属のドライバーは「個人的な事に干渉しない様に」と教えられる。
とはいえ、やはりと言うべきか
「役得」を「悪用」しようと考える輩も少なくはない。
そういう連中は、妙に目をギラつかせているものだ。
コンビニで降りたカリンさんは、店内へ。
タクシーが去るのを待った。
その日は、難を逃れたが彼女の災難は此処が入り口だった。
数日後のオフの日。
彼女は学生時代の友人と出掛ける為、支度を整えていた。
其処に・・・
「ピンポーーン」
自宅のチャイムが鳴る。
覗き穴から見えたのは「何時ぞやのタクシードライバー」だった。
「うそ、どうして!?」
突いて出た言葉。同時に理由を理解してしまった。
このドライバーは、最初に告げられた目的地で彼女を張っていたのだ。
そして、そこから尾行。
自宅を突き止めた・・・。
脳が恐怖に支配される中、二度目のチャイムが鳴る。
「お嬢さーーん?迎えに来たよぉ!今日、お友達と出掛けるんだろぉ!?」
全身の毛が逆立つ。
彼女は即刻、警察へ通報。
現行犯で確保された男は接近禁止令まで出された。
・・・だが。
ある日の仕事終わり。
普段通り、専属ドライバーの車に乗り込もうとした時。
「君はこっちだろ。」
彼女は腕を掴まれ、引っ張られる。
その先に視線をやると・・・
「あの男」だ。
ニヤニヤと薄ら笑みを浮べ、彼女を引きずりタクシーへ乗せようとする。
当然、店の前だ。
専属ドライバーや店のボーイによって助けられ難を逃れた。
それ以降、男は現れなかったそうだが
彼女は今でも、ソレがトラウマになっている。
ボーイたちによって追い返される男が
悪びれる様子もなく
最後までニヤケ面で、こちらを凝視しながら去っていったあの顔を・・・。
ある日の深夜。
仕事を終えたカリンさんは、駅のロータリーに止まるタクシーで自宅に帰ろうとした。
普段であれば、店の専属のドライバーが居り
その人物のタクシーで帰る筈だったのだが生憎、出先であり戻るのに時間がかかった。
その為、彼女は駅のタクシーを捕まえて帰る事を選んだのだ。
「○○までお願いします。」
「はい。」
ドライバーは50代前後の中年男性。
挨拶のトーンからも、あまりご機嫌な様子ではなさそうだった。
だが・・・
次第に、カリンさんは「嫌な視線」に気付く。
そのドライバーが、バックミラー越しにこちらをちらちらと見ている事に気が付いた。
ミラー越しにドライバーと目が合うと
「お客さん、お水?こんな時間まで大変だねぇ~。」
あからさまに声のトーンが高い。
「目的地、〇〇だったけど、家は近いの?」
「あの、そういう事はプライベートなので聞かないで欲しいんですけど。」
仕事終わりという事も有り、彼女は少しイラついていた。
「だははは。こりゃあ失礼。」
『このドライバーは危険だ。』
カリンさんは瞬時にそう思った。
そして・・・
「行先、変更してください。○○のコンビニ。」
「分かりましたぁ。」
店専属のドライバーは「個人的な事に干渉しない様に」と教えられる。
とはいえ、やはりと言うべきか
「役得」を「悪用」しようと考える輩も少なくはない。
そういう連中は、妙に目をギラつかせているものだ。
コンビニで降りたカリンさんは、店内へ。
タクシーが去るのを待った。
その日は、難を逃れたが彼女の災難は此処が入り口だった。
数日後のオフの日。
彼女は学生時代の友人と出掛ける為、支度を整えていた。
其処に・・・
「ピンポーーン」
自宅のチャイムが鳴る。
覗き穴から見えたのは「何時ぞやのタクシードライバー」だった。
「うそ、どうして!?」
突いて出た言葉。同時に理由を理解してしまった。
このドライバーは、最初に告げられた目的地で彼女を張っていたのだ。
そして、そこから尾行。
自宅を突き止めた・・・。
脳が恐怖に支配される中、二度目のチャイムが鳴る。
「お嬢さーーん?迎えに来たよぉ!今日、お友達と出掛けるんだろぉ!?」
全身の毛が逆立つ。
彼女は即刻、警察へ通報。
現行犯で確保された男は接近禁止令まで出された。
・・・だが。
ある日の仕事終わり。
普段通り、専属ドライバーの車に乗り込もうとした時。
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彼女は腕を掴まれ、引っ張られる。
その先に視線をやると・・・
「あの男」だ。
ニヤニヤと薄ら笑みを浮べ、彼女を引きずりタクシーへ乗せようとする。
当然、店の前だ。
専属ドライバーや店のボーイによって助けられ難を逃れた。
それ以降、男は現れなかったそうだが
彼女は今でも、ソレがトラウマになっている。
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