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家事業「葛西(仮名)」と相談員「内村(仮名)」の話
身寄りのない子供。 その1
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今回の話は、ある二人の人物から共同で話の提供を受けた。
一人は40代後半の女性「葛西(仮名)」
以前は保母として働いていたが、自身の子供が大病を患った折
簡単な医療を学びたいと、看護資格も取得。
その後は「シッター業」「訪問看護」などを行い、自営業を行っている。
結果、葛西は現在「家事業(家事代行)」などで生計を立てているそうだ。
次に、とある市役所で働く20代男性「内村(仮名)」
彼は主に、教育・ボランティア業に対する業務を担っていたそうだ。
この二人を繋げる事となった一つの出来事がある。
・・・ある日の事だ。
役所で働く「内村」の元に、「葛西と一人の少年」がやって来た。
聞くところによれば、葛西は
その少年の自宅にシッターとして雇われていたそうだ。
母一人、子一人の自宅で遅くまで働く母親から
「小学校に上がったばかりで、帰宅後の世話をお願いしたい。」と依頼があったそうだ。
少年は、普段
決まった曜日には学童へ通い、母の迎えを待っているそうだ。
しかし、どうしても学童に入れない曜日も出来てしまい、その日にシッターを依頼されていた。
・・・二人が内村を訪れた理由。
それが
少年の母親が不慮の事故死により「身寄り」を失った事にある。
少年は、母親から「何かあれば、この人に連絡をしなさい。」と
葛西の連絡先を教えられていたそうだ。
そうして養護施設への入所手続きの為、市役所を訪れたのだという。
だが・・・。
葛西によれば「母親の事故死」には「違和感」を持っていたという。
母親の事故死から一ヶ月ほど前。
葛西は、母親から突然「シッターの日数を増やして欲しい」と頼まれたそうだ。
同時に、自宅には男性用の小物が増え始めたのだという。
この事から、葛西は嫌な勘繰りをしていた。
「この母親、このまま蒸発するのでは?」
という考えが巡っていたそうだ。
蓋を開ければ、事故死と言う結果が待っていた。
そして・・・。
この時期を境に、葛西の周りでも異変が起きる。
昼夜を問わない非通知による電話。
在宅中に起きるピンポンダッシュ。
日常生活に支障が出始めた頃。
「藁にも・・・」と行動を起こした葛西によって、私との面会が取り付けられた。
しかし、異変はこれだけではなかった。
時を同じく、葛西の元に内村から連絡が入る。
「男の子が施設からいなくなった。連絡など来ていないか?」という物だった。
二人の間でやり取りが交わされ、情報交換がなされた・・・。
まさか、この後
内村とのやり取りも開始される事になるとは思っていなかった・・・。
一人は40代後半の女性「葛西(仮名)」
以前は保母として働いていたが、自身の子供が大病を患った折
簡単な医療を学びたいと、看護資格も取得。
その後は「シッター業」「訪問看護」などを行い、自営業を行っている。
結果、葛西は現在「家事業(家事代行)」などで生計を立てているそうだ。
次に、とある市役所で働く20代男性「内村(仮名)」
彼は主に、教育・ボランティア業に対する業務を担っていたそうだ。
この二人を繋げる事となった一つの出来事がある。
・・・ある日の事だ。
役所で働く「内村」の元に、「葛西と一人の少年」がやって来た。
聞くところによれば、葛西は
その少年の自宅にシッターとして雇われていたそうだ。
母一人、子一人の自宅で遅くまで働く母親から
「小学校に上がったばかりで、帰宅後の世話をお願いしたい。」と依頼があったそうだ。
少年は、普段
決まった曜日には学童へ通い、母の迎えを待っているそうだ。
しかし、どうしても学童に入れない曜日も出来てしまい、その日にシッターを依頼されていた。
・・・二人が内村を訪れた理由。
それが
少年の母親が不慮の事故死により「身寄り」を失った事にある。
少年は、母親から「何かあれば、この人に連絡をしなさい。」と
葛西の連絡先を教えられていたそうだ。
そうして養護施設への入所手続きの為、市役所を訪れたのだという。
だが・・・。
葛西によれば「母親の事故死」には「違和感」を持っていたという。
母親の事故死から一ヶ月ほど前。
葛西は、母親から突然「シッターの日数を増やして欲しい」と頼まれたそうだ。
同時に、自宅には男性用の小物が増え始めたのだという。
この事から、葛西は嫌な勘繰りをしていた。
「この母親、このまま蒸発するのでは?」
という考えが巡っていたそうだ。
蓋を開ければ、事故死と言う結果が待っていた。
そして・・・。
この時期を境に、葛西の周りでも異変が起きる。
昼夜を問わない非通知による電話。
在宅中に起きるピンポンダッシュ。
日常生活に支障が出始めた頃。
「藁にも・・・」と行動を起こした葛西によって、私との面会が取り付けられた。
しかし、異変はこれだけではなかった。
時を同じく、葛西の元に内村から連絡が入る。
「男の子が施設からいなくなった。連絡など来ていないか?」という物だった。
二人の間でやり取りが交わされ、情報交換がなされた・・・。
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内村とのやり取りも開始される事になるとは思っていなかった・・・。
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