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(現段階では)最終章 ~後に新たな話も追加されるかも~
最終話直前 特集 「三重苦」 後編
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X氏のアドバイスを受けた浜野さんは、一度実家へ帰ったそうだ。
だが・・・そこに待っていたのは
亡き母の仏壇の前で泣き崩れる父の姿だった。
・・・浜野さんが実家を出た直後。
彼女の母は、自宅で首を吊ったそうだ。
父を宥め、事情を聞こうとしたそうだ。
「其処に座れ。」
彼女の父は、震える声を殺しながら「ある封筒」を持って来た。
やけに大きいその封筒からは、複数枚の書類と母の遺書が出て来たそうだ。
母は亡くなる前
興信所を雇い、浜野さんの付き合っていた男性について調べていたそうだ。
その結果は、X氏の読み通りとなる。
もっと酷かったのは、その男には離婚歴があり、子供まで居たという。
離婚の理由はギャンブルで作った多額の借金。
妻や子供への暴力は酒が入った時に顕著に現れたという。
そして、母の遺書。
便箋一枚に、たった一言。
「○○(浜野さんの名前)へ
母親の命を以て、彼とのお付き合いは反対させていただきます。」
「お前が・・・母さんを・・・母さんを殺したんだぞ。」
父の追い打ちともいえる一言が胸を抉る。
X氏が浜野さんに会った時「母の生霊」と述べていたが
実際、それ以前から既に亡くなっていた様だ。
この一連の出来事をきっかけに、浜野さんは男性と破局。
これで一件落着かと思っていたが・・・。
彼女の部屋で起こる怪現象は収まらなかった。
それどころか、事態は悪化したそうだ。
別れた男性が本性を現し、連日連夜、浜野さんに連絡を取ろうと試みた。
男性は、ストーカーと化した。
ここでX氏は、彼女の部屋に居るであろう「良くない者」について
ある確信を得たという。
「浜野さん、悪い事は言わない。今すぐ部屋を変えなさい。」
「え?」
「貴方の部屋に居座っているのは、別れた男性の生霊だ。
近い内に、本人が部屋に来るよ。」
ソレを聞いた浜野さんは、これまでの事を含め警察に相談を行った。
だが、皆さんも良く分かると思うが
具体的な対策は一切なされないまま、話は終わる。
それから数日後の事。
浜野さんの外出時
部屋に空き巣が入った。
目立った盗難被害はなかった物の、侵入経路となったのは「窓」だった。
勘のいい皆さんなら、もう分かるだろう。
浜野さん宅で起きていた怪奇現象の一つ。
「鍵のかかった窓が勝手に開いている」という現象。
これは、別れた男性の生霊によって起こされていた事である。
そして、その現象に乗じて空き巣に入ったのが「その男性本人」である。
後日、浜野さんは入院を要するケガを負う。
空き巣に入った男は、彼女の部屋の合いカギを作る為、鍵のチェックに来たのだ。
そして、日を改め堂々と玄関から侵入してきた。
警察を呼ぶため必死に抵抗した彼女は、右手首を骨折する。
それだけではなく、その男によって全身打撲のケガを負った。
男は直ぐに警察に捕まったそうだ。
そして・・・。
これは完全な後日談であるが
X氏によって、彼女のマンションが調査された結果
そのマンションは、霊道の一部と重なっていたそうだ。
彼女の外出時、お構いなしに起こっていた怪奇現象は
「招かれざる客たち」によって引き起こされていたのだ・・・。
現在、浜野さんはこれらの出来事の後遺症か、PTSDを発症してしまっているものの
更なる引っ越しの後、穏やかに生活を送っているそうだ。
だが・・・そこに待っていたのは
亡き母の仏壇の前で泣き崩れる父の姿だった。
・・・浜野さんが実家を出た直後。
彼女の母は、自宅で首を吊ったそうだ。
父を宥め、事情を聞こうとしたそうだ。
「其処に座れ。」
彼女の父は、震える声を殺しながら「ある封筒」を持って来た。
やけに大きいその封筒からは、複数枚の書類と母の遺書が出て来たそうだ。
母は亡くなる前
興信所を雇い、浜野さんの付き合っていた男性について調べていたそうだ。
その結果は、X氏の読み通りとなる。
もっと酷かったのは、その男には離婚歴があり、子供まで居たという。
離婚の理由はギャンブルで作った多額の借金。
妻や子供への暴力は酒が入った時に顕著に現れたという。
そして、母の遺書。
便箋一枚に、たった一言。
「○○(浜野さんの名前)へ
母親の命を以て、彼とのお付き合いは反対させていただきます。」
「お前が・・・母さんを・・・母さんを殺したんだぞ。」
父の追い打ちともいえる一言が胸を抉る。
X氏が浜野さんに会った時「母の生霊」と述べていたが
実際、それ以前から既に亡くなっていた様だ。
この一連の出来事をきっかけに、浜野さんは男性と破局。
これで一件落着かと思っていたが・・・。
彼女の部屋で起こる怪現象は収まらなかった。
それどころか、事態は悪化したそうだ。
別れた男性が本性を現し、連日連夜、浜野さんに連絡を取ろうと試みた。
男性は、ストーカーと化した。
ここでX氏は、彼女の部屋に居るであろう「良くない者」について
ある確信を得たという。
「浜野さん、悪い事は言わない。今すぐ部屋を変えなさい。」
「え?」
「貴方の部屋に居座っているのは、別れた男性の生霊だ。
近い内に、本人が部屋に来るよ。」
ソレを聞いた浜野さんは、これまでの事を含め警察に相談を行った。
だが、皆さんも良く分かると思うが
具体的な対策は一切なされないまま、話は終わる。
それから数日後の事。
浜野さんの外出時
部屋に空き巣が入った。
目立った盗難被害はなかった物の、侵入経路となったのは「窓」だった。
勘のいい皆さんなら、もう分かるだろう。
浜野さん宅で起きていた怪奇現象の一つ。
「鍵のかかった窓が勝手に開いている」という現象。
これは、別れた男性の生霊によって起こされていた事である。
そして、その現象に乗じて空き巣に入ったのが「その男性本人」である。
後日、浜野さんは入院を要するケガを負う。
空き巣に入った男は、彼女の部屋の合いカギを作る為、鍵のチェックに来たのだ。
そして、日を改め堂々と玄関から侵入してきた。
警察を呼ぶため必死に抵抗した彼女は、右手首を骨折する。
それだけではなく、その男によって全身打撲のケガを負った。
男は直ぐに警察に捕まったそうだ。
そして・・・。
これは完全な後日談であるが
X氏によって、彼女のマンションが調査された結果
そのマンションは、霊道の一部と重なっていたそうだ。
彼女の外出時、お構いなしに起こっていた怪奇現象は
「招かれざる客たち」によって引き起こされていたのだ・・・。
現在、浜野さんはこれらの出来事の後遺症か、PTSDを発症してしまっているものの
更なる引っ越しの後、穏やかに生活を送っているそうだ。
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