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葬儀業者「島さん(仮名)」の話。
屋根裏の物の怪 4
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後日、改めて清水さんの実家へと訪れたのだが
そこで、一つの異変が起きる。
「・・・鍵が、開いてる。」
前回、逃げ帰る様に後にした家だが施錠はしていた。
それは、島さんも確認していた事だ。
「・・・お兄さんがいらっしゃるのでは?」
「だとすると変ですよ。・・・兄はこの家に干渉したがってないハズですから。」
「とにかく、確認しましょう。」
恐る恐る玄関に入る二人。
前回と同様に、強烈な刺激臭が鼻を襲う。
呼吸をするのも嫌になる。
「居間から見ましょう。」
清水さんの先導で歩を進める。
最初の引き戸を開け、中を見る。
灯りが差し込んでいない分、薄暗い中での確認だが
部屋の中央にコタツがあるのを確認した。
・・・その奥には、ブラウン管のテレビ。
つい十数年前まで使われていたであろうタイプで
小型のテレビだった。
今の右側には擦りガラスの扉があり、そこがキッチンへの入り口だ。
擦りガラスの戸を開いた時の「ガラガラッ」という音は
まさしく古民家を思わせるものだ。
続いて、居間の対岸に位置するトイレ。
長い事、使われていなかったトイレからは水が腐ったような何とも言えない臭気。
しかし、家中に充満するソレの原因ではないだろう。
居間の隣にある客間も覗いてみたが、蛻の空。
再び、廊下に目を戻した時「それ」は聞こえた。
「ドッドッドッド」という鈍い音。
板を踵で踏みつけていく様な音だった。
「や、やっぱりお兄さんが・・・?」
「そんなはずは・・・。とにかく、音のした方へ。」
向かったのは寝室だ。
「・・・あれ・・・。」
その寝室にも誰もいなかったそうだ。
この時点で、ある疑問が浮上した。
「お父様のご遺体は・・・?」
「・・・。」
小さな一軒家、それも平屋だ。見落とした部屋などある訳もなく
二人は、嫌な想像が過った。
「・・・まさか・・・。」
「いや、いくら兄でもそんな・・・。」
全ての居室に遺体が無い。とすれば過る箇所はたった一つだ。
清水さんは慌てて客間に入り、屋根裏に掛ける梯子を持ってきた。
廊下の隅、人一人が通れる程度の天窓があり、屋根板を外して入る仕組みだ。
清水さんは一目散に梯子を上り周囲を見渡す。
・・・と同時に
「っうぅ!」
清水さんは、急に吐き気に襲われた。
家中を覆う臭気の元。
間違いない、ここからだ。
屋根裏を覗いた清水さんは一層酷い匂いに襲われたのだ。
そして、確信する。
「よく見えませんが・・・多分・・・いや間違いなく、ここに父が居ます。」
島さんは、恐る恐る懐中電灯を使いながら屋根裏を覗く。
周囲には、物が多く顔を覗かせた程度では把握しきれない。
「清水さん、ちょっと中に入ってみましょう。」
そういうと、二人は屋根裏へと入っていった・・・。
そこで、一つの異変が起きる。
「・・・鍵が、開いてる。」
前回、逃げ帰る様に後にした家だが施錠はしていた。
それは、島さんも確認していた事だ。
「・・・お兄さんがいらっしゃるのでは?」
「だとすると変ですよ。・・・兄はこの家に干渉したがってないハズですから。」
「とにかく、確認しましょう。」
恐る恐る玄関に入る二人。
前回と同様に、強烈な刺激臭が鼻を襲う。
呼吸をするのも嫌になる。
「居間から見ましょう。」
清水さんの先導で歩を進める。
最初の引き戸を開け、中を見る。
灯りが差し込んでいない分、薄暗い中での確認だが
部屋の中央にコタツがあるのを確認した。
・・・その奥には、ブラウン管のテレビ。
つい十数年前まで使われていたであろうタイプで
小型のテレビだった。
今の右側には擦りガラスの扉があり、そこがキッチンへの入り口だ。
擦りガラスの戸を開いた時の「ガラガラッ」という音は
まさしく古民家を思わせるものだ。
続いて、居間の対岸に位置するトイレ。
長い事、使われていなかったトイレからは水が腐ったような何とも言えない臭気。
しかし、家中に充満するソレの原因ではないだろう。
居間の隣にある客間も覗いてみたが、蛻の空。
再び、廊下に目を戻した時「それ」は聞こえた。
「ドッドッドッド」という鈍い音。
板を踵で踏みつけていく様な音だった。
「や、やっぱりお兄さんが・・・?」
「そんなはずは・・・。とにかく、音のした方へ。」
向かったのは寝室だ。
「・・・あれ・・・。」
その寝室にも誰もいなかったそうだ。
この時点で、ある疑問が浮上した。
「お父様のご遺体は・・・?」
「・・・。」
小さな一軒家、それも平屋だ。見落とした部屋などある訳もなく
二人は、嫌な想像が過った。
「・・・まさか・・・。」
「いや、いくら兄でもそんな・・・。」
全ての居室に遺体が無い。とすれば過る箇所はたった一つだ。
清水さんは慌てて客間に入り、屋根裏に掛ける梯子を持ってきた。
廊下の隅、人一人が通れる程度の天窓があり、屋根板を外して入る仕組みだ。
清水さんは一目散に梯子を上り周囲を見渡す。
・・・と同時に
「っうぅ!」
清水さんは、急に吐き気に襲われた。
家中を覆う臭気の元。
間違いない、ここからだ。
屋根裏を覗いた清水さんは一層酷い匂いに襲われたのだ。
そして、確信する。
「よく見えませんが・・・多分・・・いや間違いなく、ここに父が居ます。」
島さんは、恐る恐る懐中電灯を使いながら屋根裏を覗く。
周囲には、物が多く顔を覗かせた程度では把握しきれない。
「清水さん、ちょっと中に入ってみましょう。」
そういうと、二人は屋根裏へと入っていった・・・。
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