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長編特集
合コンで。 1
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とある社会人が学生時代に経験した話だそうだ。
彼は「中谷 隆一(仮名)」。
友人からは「谷ちゃん」と呼ばれていたそうだ。
この話は、ネットで書き込みを行っていた彼に
私の方から直接質問文を投げかけ、話の詳細を聞く事となった。
事の始まりは、サークルのメンバーに誘われた合コンだったそうだ。
4対4の計8人で最初は飲み会から開かれた。
彼等は、某番組に影響を受け、1回で「ハイ、終わり」ではなく。
複数回に渡って「同じメンバー」で会を開いていたそうだ。
その甲斐あって、全員が親しくなる事にそう時間はかからなかったそうだ。
そして、谷ちゃんと親しくなった「美樹さん」という女性がいた。
それ以降も、8人で遊ぶ事は多く
時にはキャンプや旅行なども共に行ったそうだ。
だが・・・ある日の事だ。
自宅に帰った彼は、玄関に置かれたある物に目が行く。
其処に合ったものは、置き配された荷物であったのだが・・・。
明らかに「開封された後」だったそうだ。
勿論、配送業者にも確認をしたそうだが
そもそも、箱に張られた送り状すらも綺麗に切られていた為に
そんなものを業者が放っておく訳もない。
結論から言うと、その原因は「不審者」である。
近場の防犯カメラに映っていたロングコートの人物。
帽子を深々と被ったその人物は手にカッターを持っていたそうだ。
しかし、彼が言うには
届けられた荷物に被害はなく、何かを盗まれた訳でもなかったそうだ。
被害届は出したものの
警察官も犯人が何をしたかったのか、理由までは分からず
彼への説明も困惑していたそうだ。
だが・・・。
それ以降も同様のイタズラは続いた。
恐怖を覚えた彼は引っ越しを検討。
間もなく、それを実行に移した。
その後、いたずらは無くなり安堵。
再び、合コンメンバーで旅行に行こうと計画が持ち上がった。
今回の旅行先として話題に上がったのは「香港」だったそうだ。
しかし、谷ちゃん自身はその旅行に乗り気ではなかった。
彼は一種の「苦学生」であった。
早くに両親を亡くし、やっとの思いで入った大学。
バイトもし、漸く人並みの学生生活を謳歌し始めた。
その彼にとって「海外旅行」など「贅沢の極み」だった。
願わくば、友と同じ喜びを共有したかった。
だが・・・彼はその時ばかりは「反対」したという。
その結果、彼は合コンメンバーから多少距離を置かれる様になったそうだ。
しかし「美樹さん」は変わらず親しくしてくれていたそうだ。
この出来事が、彼の不幸への入り口となったのは言うまでもない・・・。
彼は「中谷 隆一(仮名)」。
友人からは「谷ちゃん」と呼ばれていたそうだ。
この話は、ネットで書き込みを行っていた彼に
私の方から直接質問文を投げかけ、話の詳細を聞く事となった。
事の始まりは、サークルのメンバーに誘われた合コンだったそうだ。
4対4の計8人で最初は飲み会から開かれた。
彼等は、某番組に影響を受け、1回で「ハイ、終わり」ではなく。
複数回に渡って「同じメンバー」で会を開いていたそうだ。
その甲斐あって、全員が親しくなる事にそう時間はかからなかったそうだ。
そして、谷ちゃんと親しくなった「美樹さん」という女性がいた。
それ以降も、8人で遊ぶ事は多く
時にはキャンプや旅行なども共に行ったそうだ。
だが・・・ある日の事だ。
自宅に帰った彼は、玄関に置かれたある物に目が行く。
其処に合ったものは、置き配された荷物であったのだが・・・。
明らかに「開封された後」だったそうだ。
勿論、配送業者にも確認をしたそうだが
そもそも、箱に張られた送り状すらも綺麗に切られていた為に
そんなものを業者が放っておく訳もない。
結論から言うと、その原因は「不審者」である。
近場の防犯カメラに映っていたロングコートの人物。
帽子を深々と被ったその人物は手にカッターを持っていたそうだ。
しかし、彼が言うには
届けられた荷物に被害はなく、何かを盗まれた訳でもなかったそうだ。
被害届は出したものの
警察官も犯人が何をしたかったのか、理由までは分からず
彼への説明も困惑していたそうだ。
だが・・・。
それ以降も同様のイタズラは続いた。
恐怖を覚えた彼は引っ越しを検討。
間もなく、それを実行に移した。
その後、いたずらは無くなり安堵。
再び、合コンメンバーで旅行に行こうと計画が持ち上がった。
今回の旅行先として話題に上がったのは「香港」だったそうだ。
しかし、谷ちゃん自身はその旅行に乗り気ではなかった。
彼は一種の「苦学生」であった。
早くに両親を亡くし、やっとの思いで入った大学。
バイトもし、漸く人並みの学生生活を謳歌し始めた。
その彼にとって「海外旅行」など「贅沢の極み」だった。
願わくば、友と同じ喜びを共有したかった。
だが・・・彼はその時ばかりは「反対」したという。
その結果、彼は合コンメンバーから多少距離を置かれる様になったそうだ。
しかし「美樹さん」は変わらず親しくしてくれていたそうだ。
この出来事が、彼の不幸への入り口となったのは言うまでもない・・・。
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