骸行進

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長編特集

道連れ その3 「もう一度」

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コバッチョの変化を見た、二人は
彼をお祓いに連れていく事を計画した。

しかし、そのお祓い前日
コバッチョは、病院近くの線路に飛び込んだそうだ。

病室には一枚の紙切れがあったそうだ。

その紙には一言
「もう一度」と書かれていたそうだ。

残されたヤマちゃん達二人はその紙切れを元に、議論を重ねた。

この紙が示す事。
それは「もう一度廃集落へ迎え。」という事だろう。
だが同時にそれは「呼ばれている」とも考えられるのだ。

数日間の議論の末、彼らは
人数も減ってしまった事を鑑みて、ゴールデンウィークを使い
廃集落を散策する事にしたそうだ。

勿論、その詳細は
私の元にもメールで届いた。

私は、即時に彼等を静止する文章を送ったのだ。

何が起こるか分からない。もっと人数を揃え、盤石な体制を整えた方が良い。と

二日に及ぶ説得で彼らは人数を増やす事を検討したのだ。

だが・・・
こうなってしまっては焼け石に水である。
人数が増えた所で・・・彼らに災難が降りかかる事は目に見えている。
もっと強く静止するべきであったと今でも後悔している。

彼らは新たに二人の仲間を加え、合計4人で廃集落に向かったそうだ。

廃集落到着後は、再び二手に分かれ
今度は廃屋での一泊ではなく「仏壇の家を探す」という目的を立てたそうだ。

そして、見つかっても見つからなくても
午前4時に準備されたテントの元に集まろう。そう約束をして散ったそうだ。

散策を始めて一時間。
2つの廃屋を見終えたヤマちゃんは、新しく加わった「木戸(仮名)」という男性と
行動を共にし、一服を図っていたそうだ。
予定ではもう1軒の廃屋を探索し
見落としなどが無いか周辺の確認を終えてからテントに戻る事になっていたらしい。

もう片方の2人組も同じ内容だったそうだ。

探索の結果、ヤマちゃん達が「仏壇の家」を見つける事は出来なかったそうだが
もう一つのグループの片割れが慌てて走って来たそうだ。

「仏壇の家を見つけた!でも案内してくた方が居なくなった!」

ヤマちゃん達が、日が昇るまで失踪したメンバーを探したそうだが見つかる事は無かったそうだ。
そして、仏壇の家を確認しに行くが
確かに見慣れない廃屋は確認できたそうだ。
だが、その廃屋の中に、仏壇は無かったそうだ。

そして、その翌日
仏壇の家を見つけた。と慌てて報告しに来た新たなメンバーも
突然の病死をしたそうだ。

改めて、私の元に連絡が入り
「今度は君も来てくれないか?」と誘われたのだが・・・
私は、その誘いに乗る事は無かった。
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