骸行進

心霊「豆知識」

実は無意味な「合わせ鏡」

こんばんは。
皆さんは「合わせ鏡」と言うと
どの様な方法が浮かびますか？

唯々、二枚の鏡を向かい合わせにするだけか。
あるいは、四枚の鏡を四方合わせにするか。
合わせた鏡の間に、人や物を置くか。

これまで、筆者の私も何度か合わせ鏡を行ってきましたが
これと言った事象に合わず・・・。
日頃お世話になっている鑑定人X氏に、素朴な疑問としてぶつけてみました。

その結果、帰って来た答えは

「あぁ、あれ？意味無いよｗ」

という、衝撃の一言でした。

Xさん曰く
「重要な手順が抜けているんだ。だから、やった所で意味はないし何か起きても気のせいレベル。」
なんだそうです。

では、その手順とは？

・・・残念ながら、Xさんの口からその回答をいただく事は出来ませんでした。
というのも、Xさんは修業時代にこの「合わせ鏡」において重大な失敗を経験し
未だにソレが忘れられない経験として残っているそうです。

ですが、代わりに
「合わせ鏡」の原点では？という持論などを披露してくれました。

そもそも「合わせ鏡」の原点と思われているのが
「鏡を用いて、遠くの人間を見る」呪術では？と考えているそうです。
しかし、相手を監視できるのは
相手方の居場所にある鏡から見える範囲まで。という限定的な物だとか。
そして、その相手を鏡に捉えている間に、違う呪術を行う。というのが古来の方法。
とされているようです。

ここで、二枚以上の鏡が必要である。という説に繋がる。のだとか。

次に、合わせ鏡の原型となる「心理学的実験」
それが「ゲシュタルト崩壊実験」だそうです。

この実験は
鏡の前に立ち自分が何者なのかを問い続ける。というものですが
その結果、脳が自分自身の顔を認識できなくなり
自身が何者であるのか分からなくなってしまう。というものです。
この実験は、長い月日をかける事になる為、難しい実験です。

以上の二点を踏まえた上で
合わせ鏡の中、何かを行うと心霊現象が起きる。と言われているのでは？

という見解でした。

しかし、私は更なる疑問に辿り着きます。
鏡というものは、ソレに映る世界が「異なる世界」かも知れない。という説が有名です。
であるならば、合わせ鏡を行った際
鏡の中に映る鏡の世界は、肉眼で確認する世界とは異なっているのでは？

それについても、Xさんは

「最初の説を思い出して欲しい」

との事でした。

元来、鏡をそういった呪術・心霊の観点から用いるのであれば
それは「遠い場所を写すモニター」である。
童話の白雪姫を思い出して欲しい。
悪い魔女が鏡で行っていた事を。

つまり、鏡は呪術的な観点からは「見たいものを写すテレビ」だ。
それが童話では「見たくない者」が写っていたが・・・。

よって、肉眼の世界と鏡の世界に相違点があった。としても
「呪術的には」不思議な事ではないのだ。

そして、Xさんはこう締め括る。

「鏡で人を呪うだとか、そんな事が出来るなら、藁人形なんて作らないでしょ？ｗ
昔から使われている方法だって、言ってしまえば『ただの覗き』なんだから。」

そう、話を締め括ったXさんに
私は
「毎度この人、肝が据わってるよなぁ～・・・。」と思うしかない筆者である・・・。