骸行進

メカ

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筆者(メカ)の経験談。

百物語。 1/2

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私の経験の中で、ホラーに対し積極的に活動を起こす様になった出来事
いわゆる「動」が最初にお話した「始まりは、とあるトンネルで・・・。」でありますが
心霊やホラーについて、興味はある物の一歩踏み出す事を躊躇させていた出来事があります。
それは、「動」と対を成す様に自身の中では「静」として、未だ色濃く記憶に残っています。

小学三年生の頃。
友人たちの輪の中で、百物語が話題となっておりました。
この百物語が、私のホラーの起源です。それと同時に
映画を見るだけ、小説を読むだけ。という「行動してはいけないのだ」という制約を
自分の中で作る切っ掛けとなりました。

ある日の事です。
友人たちが、近い内に学校で百物語を決行する。と言い出したのです。
しかし、それは、現実的ではありませんでした。
当時のクラスメンバー全員を集めても、30人程度。1人3話は用意する計算です。
そもそも、クラス全員を誘って、全員が来るとも限りません。
見通しの悪い遊びに、私は正直な所、乗り気ではなかった。

昔から冷めた性格だった為に
友人たちの思い付きに水を指しては考え直させる。という面倒くさい奴でした・・・。

ここで、皆さんに質問です。
皆さんは「百物語」と聞くと、どういう話を想像されますか?
筆者の記憶が正しければ、百物語は百話目を話してはいけない。という禁忌の遊びです。
なぜ、百話目がダメなのか、その理由については諸説ありますね。
鬼に食われる。あの世の入り口が開く。など
大人になった今なら「そんな迷信めいた事・・・もっと現実味のある理由にしろよ。」と
鼻で笑ってしまいます。

しかし、地方によっては
この「百物語」
一度始めたら、絶対百話まで話さなければならない。という伝えもあるそうです。
中断すると不幸が起きる。と言われているそうです。

両者の言い伝えを見るに、明らかな矛盾ですね。
まぁ、怪異というものは矛盾の中で産まれます。

話を戻して、当時の我々は別のクラスにも呼び掛けて
手当たり次第に人数を増やそう。という計画に出ました。

そして、土曜日のある日
我々は、朝から百物語を始めたのです。
(流石に小学三年生が夜出歩くのは無理だろ。という総意の元、朝になりました。)

しかし、結果的には朝を選んで正解でした。
90話目に差し掛かる頃には、既に夕方の4時でした。
お昼や小休止を取りつつ行った結果、丸一日を使う大きな遊びとなりました。

この時、既に異変は起きていました。
しかし、百物語の雰囲気に飲まれた子供たちは、その異変になど気付いておらず
話を続けるのです。

流石に、話をするのも聞くのも疲れが出て来た我々は
一話一話の間にも少しの間を設けながら、進んでいました。
凡そ1時間半かけて7話進めたのです。

98話目に掛かった頃、私は漸くその異変に気付いたのです・・・。
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