骸行進

メカ

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筆者(メカ)の経験談。

壊れたオルゴール 3/3

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彼が、祖父の兄について調べた結果、分かったのは
その祖父の兄が自〇でなくなっていた事。
幼い頃から兄弟仲は最悪で最近では絶縁関係にあった事などが分かった。
そして、例のオルゴールは亡くなった兄の自宅から祖父宛てに残された物だったという。

これだけ聞くと、最後の一文が怪しさ満載であるが
他にも、近所の方宛てであったり、知り合い宛てに多くの物が遺されていたらしい。

結果的に、どんなに仲が悪かろうと「兄弟」という事で
祖父はそのオルゴールを引き取る事にしたそうだ。
オルゴールを引き取った事で、特別に恐ろしい事などは起きていなかったが
私はXさんの意見の通り彼にお祓いを強く勧めた。
少し悩んでいた彼だが、覚悟を決めたようで私はオルゴールを彼に返却し
彼の無事を祈った。

しかし、怪異の始まりは此処からが本番であった。
その日の帰り
彼は交通事故で、足を複雑骨折した。
手術を伴うその大怪我によって、彼は足に若干の障害を抱える事となる。
しかも、その連絡が来た時
彼は・・・

「どうしよう、オルゴールが壊れてさ・・・中から遺書が・・・。」

「その遺書は絶対に見るな!良いね!」

手術が終わり意識が目覚めた彼に、医師が

「これは君が書いたの?」と手渡してきたのが
壊れたオルゴールと遺書だった。

即座に否定し、祖父の兄の持ち物であったことを説明したらしい。
どちらにしても、後味の悪い出方である。

私は休日に彼の入院する病院に向かった。
遺書を取り挙げ、Xさんにどうにかしてもらおうと思ったからだ。
この時、この遺書がとてもマズイものだと素人の私でも分かったのだ。
内容を見たら、彼が更に危険な目に合う。そう確信していた。

だが、その日は検査とリハビリが重なっていたようで
少し待っていたが戻ってこなかった。

数日後。
今度は、彼の母が前触れなく急死した。
彼にとって辛かったのは、葬式にも出られなかった事であろう。
私は、それからすぐに遺書を預かり、Xさんに助けを求めた。

Xさんも、私と意見は同じで「遺書は絶対に開けるな」との事でした。
そして「そのままでも良い。お祓いとお焚き上げを急いだ方が良い。」とも。
お祓いについては彼の体の事も有ったので
お焚き上げは、私が代行した。

そして、4か月後
彼は無事退院し、お祓いも済ませ現在は、元気に暮らしているそうだ。

だが・・・壊れたオルゴールは
再度私が預かり、今はXさんの元にある。
なぜかって?
そのオルゴールの本来の色が壊れて内部がベージュだった事が発覚し
外側を調べた結果・・・
乾いた血の色だった事が分かったからです・・・。
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