骸行進

霊視鑑定人X氏による鑑定など。

招かれた先で その後

クラスメートの体験談「招かれた先で」は、後日談があります。

これは、私と鑑定人X氏とで
クラスメートの祖母が関わった「新興宗教」について調べた結果、分かった事です。

その新興宗教は、当時では有名な宗教として名高い物でした。
と言っても、決していい意味で。ではなく悪名が目立っていた印象でした。

素人である私が調べただけでも
「勧誘の際、暴〇団関係者が出て来た」や「同じ宗教を信仰しない者と無理やり離縁させられた」
といった、物理的な恐怖体験を語ってくれた人が居ます。

しかし、鑑定人X氏は、更に奥深い部分まで調べる事に成功したようで
「やはり動物霊を信仰の対象にし、勧誘を断った者などに簡易的な呪術」などを
行っていた。というような話まで出て来たそうです。
しかも、簡易的とはいえ間違ったやり方が横行していたようで
Xさん曰く「二重の意味で危険だよ」との事でした。

では、クラスメートもその宗教を信仰していたのか。というと、そうではありませんでした。

クラスメートの祖父と祖母はその宗教に関して揉め事となり、離婚していたそうです。
息子夫婦にまで宗教を勧めるようになった祖母に対し、祖父が離婚を迫ったそうです。

以降も、息子夫婦は度々、祖母から勧誘を受けるも断固拒否。
そして、祖父の意向によって「せめて息子夫婦だけでも」と引っ越しをし
事なきを得たそうです。

しかし、それを聞いたXさんは、妙に納得したようでした。
私は、思わすその理由を尋ねました。

「恐らく、祖母は最後の最期まで息子夫婦を追い続けようとしていたはずだよ。
じゃないと、宗教の一派から息子夫婦が村八分で嫌な目に合う可能性もあっただろうから。
でも、それを祖父が（息子たちだけでも）と隠してしまった訳だ。
祖母の恨みは相当強かったはずだよ。
その結果として、動物霊信仰と祖母の生霊の念とで、今回の事件に発展したんだろう。
本来であれば、祖父に向いていた恨みが、祖父が亡くなった事で息子夫婦に向いたんだろう。」

つまり、今回の奇妙な物音は
これまで祖父を悩ませていた可能性のある物でした。
しかし、祖父の強固な意志によって表に出る事は無かったのだろう。という事でした。
ですが、その祖父が亡くなり、これ見よがしに出て来た怪異が
今回の原因だった。という事でしょう。

関わった者に、その念が飛び火した理由については
恨みの念その物が、動物霊によって利用されている為
本編でも述べたように「人であれば誰でも良い」という事になってしまっているそうです。

そして・・・。
人を呪わば穴二つ。と言います。
クラスメートの家族がお祓いを終えると同時期に
その祖母が亡くなっていた事が分かったそうです。

これについても、Xさんは・・・

「恐山のお祓いで、（呪詛返し）されたんじゃないだろうか？」という事を述べていました。

この「呪詛返し」とは
呪いを、術者へとそのまま送り返す方法だそうです。

大概、術者はこの「呪詛返し」に気付かず
自分の不幸を「更に」恨み、妬み・・・念が強くなればなるほど「更に」自分の首を絞めていく。
とても恐ろしいお祓いの技法のひとつである。とされています。

いわゆる「自業自得」。

皆さんも、誰かを恨む際はご注意を。