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王子の宿敵はヒロインです
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「フルフォード様、こちらへ」
「は、はい……」
私は今、なぜか王宮のとある扉の前に立っている。
どうしてこうなったのかというと、タイミングだ……
アンドリュースとリヴィアに第一王子に会ってくれと言われ、私は真っ先に親しいならばと妹に頼んだ。
二人がダメなら、あとは第一王子に物語を進めろと頼むしかないと思っていたし、病弱設定で引きこもってた私の王族のツテは妹以外になかったからだ。
けど、どうしてか妹は、私が第一王子と会うことを良しとしてくれなかった。
何度言っても取り合ってくれず、最終的には泣かれる事態……
どうしたものかと思っていた時に、タイミング良く……
妹が剣の稽古で不在にしてる時タイミング良く、なぜか私を王宮の馬車が迎えに来たのだ。
この機会を逃すわけにはいかないと本能で察した私は、その時は迷わず馬車に乗った。
そして、今に至るというわけである。
「中に、お入りくださいませ」
そう言い終わると執事は下がり、扉の左右前に立つ騎士達が扉に手をかける。
待って、流されるままにこんなとこに来ちゃったけど、何この展開!?
しかし、頭はパニックでも、もう後戻りできないことは、私は察していた。
どうにでもなれと腹をくくって、開かれた扉の向こうに足を踏み入れたが……
「は……?」
間抜けな声が漏れたと同時に、扉がゆっくりと私の後ろ手に閉められた。
そんな声も出ると思う、この光景は。
私の目の前に並ぶのは溢れるほどの各国の魚料理と、ぬいぐるみの山だった。
え、新手の罠か何か……そんな可能性を捨てきれず、私が動けずにいると……
「気に入ってくれたかな?」
「きゃあああ!? だっ、誰ですか!?」
「あ、ああ、すまなかった! 君のことを驚かせるつもりはなかったんだ!」
「え……? あ、あなたは……!?」
突然、ぬいぐるみの山の中から飛び出した自分に、私は叫んで飛び上がった。
そして、その飛び出した人物のことを認識すると、さらに私の心臓は早鐘を打った。
「ロー、レンシ……ア殿下……!?」
そう、目の前に現れたのはランス・ローレンシア殿下。
くせ毛混じりの柔らかそうな茶髪、少しタレ目がちなヘーゼルの瞳、優しさが溢れる笑顔。
この王国の第一王子で、恋ラビのメインヒーローそのものであった。
「あ……あの! 私、お初にお目にかかります! マッケンジー・フルフォードと申します! 本日のご招待は……」
「あ、そんなかしこまらないで! 今日のことは僕のわがままなんだ……君は楽しんでくれ!」
「そう言われましても、あの……!?」
思わず固まってしまった私は、慌ててランスに挨拶をするが、なぜか本人に止められてしまった。
そして、続くランスの言葉に、私が煮え切らない態度をとると、不意に私の右手はランスの両手に包まれていた。
「マッケンジー、僕はずっとあなたと会って話をしてみたかった!」
「え? あ、え?」
「今日は素晴らしいな……ようやく、長年の夢が叶ったんだ!」
「あの、ローレンシア殿下……」
「どうかランスと、あなたは呼んではくれないだろうか!」
「え!? そ、そんな……!!」
人懐っこいワンコのような顔で、至近距離でランスは私に詰め寄る。
突然のランスの言動に驚きっぱなしの私は、頷かないと手を離してくれないだろうと察して、仕方なく頷いた。
その瞬間ランスはキラキラな、すごく嬉しそうな顔をする……どういうこと?
「さあ、遠慮なく座って! この魚料理とぬいぐるみは、君のために各国から用意したんだ!」
「え!? これ全部ですか!?」
「もちろんだよ! その、気に入ってくれただろうか……?」
「あ、ありがとうございます……すごく嬉しいです、すごく……!!」
少し自信なさげにこちらを見上げるランスは、母性本能をくすぐられる。
一方で、もしかしたらそうじゃないかと思ってたことが当たっていた。
部屋にある大量の魚料理とネコやウサギの何の変哲もないぬいぐるみは、私の大好きなものだ。
私はこの世界に転生してからスイーツより、肉より、野菜より、何よりも魚が大好物になったのだ。
すぐ近くに海があるからか、採れたての魚料理は本当に最高だ。
そしてもう一つ、これは前世からも変わらずな趣味、普通のぬいぐるみだ。
お人形さんと呼べる小さな女の子を模した物の方が人気だが、私はこういう何の変哲もない動物のぬいぐるみが、大好きだった。
そんな大好きな二つが溢れ返った光景を目にした時、今もだが、内心は走り出したい気持ちでいっぱいである。
多分、私は目を輝かせていると思う。
その証拠に、さっきまで自信なさげなランスだったが、今は私の顔を見て笑顔を取り戻しているけど……
「ランス様……どうして、私の好みをご存知なのでしょうか?」
それが最初の最大の疑問だった。
「あ、そのことなんだが……」
「ランス! この性悪男! お姉様は返してもらいますわ!」
しかし、ランスが答えを言おうとすると、それを遮って、勢いよく扉を開く音と聞き覚えのありすぎる声が響く。
私はその時、サッと顔から血の気が引くのを感じたのだ。
「シャリーナ……今日は、馬で遠出の予定じゃなかったのかい?」
「その予定でしたが、道中の丘で我が家とは縁もゆかりもない馬車が出て来るのを確認し、引き返してきたのですわ」
確認するまでもなく、そこにいたのはシャリーナ……我が妹だった。
しかも、シャリーナは一国の王子を性悪男呼ばわりした挙句に、二人はなぜか一触即発の喧嘩を始めてしまった。
そして、その口喧嘩で、私の知らなかった事実が次々と明らかになるとは……
「私が不在の時を狙ってお姉様のことを連れ出すなんて、本当姑息ですわね!」
「それを言うなら君もだ! 僕に、マッケンジーは吐き気がするほど魚が嫌いだとか、気味の悪い藁人形を集めるのが趣味だとか、ひどい嘘の情報ばかり教えたじゃないか!」
「チッ……嘘だと見抜いたのね? お姉様に再起不能になるまで、振られてしまえばよかったのですわ!」
「え、振られるって……?」
私の疑問の声にハッとして、二人は振り返った。
まあ、衝撃的な事実に、私も少々放心してたけどさ……完全に私がここにいること忘れてたな、うん。
けど、いち早く気を取り直したように二人は決意したように、私に叫ぶ。
「お姉様! このストーカー王子は身のほど知らずもいいことに、七年前のお姉様が社交界デビューをした日に一目惚れしたそうなんです! そこから、私に馴れ馴れしく近付いてきて、お姉様のことを根掘り葉掘り聞いてきたんです! 気持ち悪くないですか!?」
「ストーカー!? 失礼な! この見目麗しい姿を前に心を奪われるなという方が無茶だ! そもそも、君がマッケンジーに学園の休学や、社交界への欠席を提案して僕らの邪魔をするから、今日、僕は強行手段に出たんだ!」
「お姉様をあなたに近付けたら、悪影響しかないです! 僕らの邪魔? 始まる予定もないのに、妄想だけは完璧ですわね? まあ、お姉様がこの世の誰より美しいことには同意しますけれど!?」
「君達は本当に姉妹か!? これは神の試練か悪戯か! とにかく、君のせいで社交界復帰を果たした日のマッケンジーと踊れなかったことは、僕の一生をかけて恨んでやるからな!」
「あらま、あの程度の妨害を突破できなくて国を守れるんですの? 軟弱な男はお姉様にふさわしくありません。とっとと諦めて、第一王子らしく婚約者をお決めになればよろしいのでは?」
ああ、そういえば、社交界デビューの時に一度だけ王宮のパーティーに出席をしたなとか、療養のために家に引こもるように強く提案したのは我が妹だったなとか、一気に私は思い出した。
それと同時に、ランスとリヴィアが婚約しなかった理由や二人の変わりように驚いたこととか、ストーカーとか見目麗しいとは何だとか、他にも言いたいことはいろいろあったが……
「もう何でもいいから、さっさと物語を進めてくれ!」
私は半ばヤケクソで叫んでいた――
後から知ったのだが、シャリーナとランスの犬猿の仲は社交界の常識で、過去には学園を二分する騒動にまで発展したことがあるという。
そしてあの日、アンドリュースとリヴィアは、ランスとシャリーナの被害者の会、会長と副会長として対策を練ろうと集まっていたのだとか……
どうして、ヒロインが王国で密かに恐れられる人物になっているんですか。
「は、はい……」
私は今、なぜか王宮のとある扉の前に立っている。
どうしてこうなったのかというと、タイミングだ……
アンドリュースとリヴィアに第一王子に会ってくれと言われ、私は真っ先に親しいならばと妹に頼んだ。
二人がダメなら、あとは第一王子に物語を進めろと頼むしかないと思っていたし、病弱設定で引きこもってた私の王族のツテは妹以外になかったからだ。
けど、どうしてか妹は、私が第一王子と会うことを良しとしてくれなかった。
何度言っても取り合ってくれず、最終的には泣かれる事態……
どうしたものかと思っていた時に、タイミング良く……
妹が剣の稽古で不在にしてる時タイミング良く、なぜか私を王宮の馬車が迎えに来たのだ。
この機会を逃すわけにはいかないと本能で察した私は、その時は迷わず馬車に乗った。
そして、今に至るというわけである。
「中に、お入りくださいませ」
そう言い終わると執事は下がり、扉の左右前に立つ騎士達が扉に手をかける。
待って、流されるままにこんなとこに来ちゃったけど、何この展開!?
しかし、頭はパニックでも、もう後戻りできないことは、私は察していた。
どうにでもなれと腹をくくって、開かれた扉の向こうに足を踏み入れたが……
「は……?」
間抜けな声が漏れたと同時に、扉がゆっくりと私の後ろ手に閉められた。
そんな声も出ると思う、この光景は。
私の目の前に並ぶのは溢れるほどの各国の魚料理と、ぬいぐるみの山だった。
え、新手の罠か何か……そんな可能性を捨てきれず、私が動けずにいると……
「気に入ってくれたかな?」
「きゃあああ!? だっ、誰ですか!?」
「あ、ああ、すまなかった! 君のことを驚かせるつもりはなかったんだ!」
「え……? あ、あなたは……!?」
突然、ぬいぐるみの山の中から飛び出した自分に、私は叫んで飛び上がった。
そして、その飛び出した人物のことを認識すると、さらに私の心臓は早鐘を打った。
「ロー、レンシ……ア殿下……!?」
そう、目の前に現れたのはランス・ローレンシア殿下。
くせ毛混じりの柔らかそうな茶髪、少しタレ目がちなヘーゼルの瞳、優しさが溢れる笑顔。
この王国の第一王子で、恋ラビのメインヒーローそのものであった。
「あ……あの! 私、お初にお目にかかります! マッケンジー・フルフォードと申します! 本日のご招待は……」
「あ、そんなかしこまらないで! 今日のことは僕のわがままなんだ……君は楽しんでくれ!」
「そう言われましても、あの……!?」
思わず固まってしまった私は、慌ててランスに挨拶をするが、なぜか本人に止められてしまった。
そして、続くランスの言葉に、私が煮え切らない態度をとると、不意に私の右手はランスの両手に包まれていた。
「マッケンジー、僕はずっとあなたと会って話をしてみたかった!」
「え? あ、え?」
「今日は素晴らしいな……ようやく、長年の夢が叶ったんだ!」
「あの、ローレンシア殿下……」
「どうかランスと、あなたは呼んではくれないだろうか!」
「え!? そ、そんな……!!」
人懐っこいワンコのような顔で、至近距離でランスは私に詰め寄る。
突然のランスの言動に驚きっぱなしの私は、頷かないと手を離してくれないだろうと察して、仕方なく頷いた。
その瞬間ランスはキラキラな、すごく嬉しそうな顔をする……どういうこと?
「さあ、遠慮なく座って! この魚料理とぬいぐるみは、君のために各国から用意したんだ!」
「え!? これ全部ですか!?」
「もちろんだよ! その、気に入ってくれただろうか……?」
「あ、ありがとうございます……すごく嬉しいです、すごく……!!」
少し自信なさげにこちらを見上げるランスは、母性本能をくすぐられる。
一方で、もしかしたらそうじゃないかと思ってたことが当たっていた。
部屋にある大量の魚料理とネコやウサギの何の変哲もないぬいぐるみは、私の大好きなものだ。
私はこの世界に転生してからスイーツより、肉より、野菜より、何よりも魚が大好物になったのだ。
すぐ近くに海があるからか、採れたての魚料理は本当に最高だ。
そしてもう一つ、これは前世からも変わらずな趣味、普通のぬいぐるみだ。
お人形さんと呼べる小さな女の子を模した物の方が人気だが、私はこういう何の変哲もない動物のぬいぐるみが、大好きだった。
そんな大好きな二つが溢れ返った光景を目にした時、今もだが、内心は走り出したい気持ちでいっぱいである。
多分、私は目を輝かせていると思う。
その証拠に、さっきまで自信なさげなランスだったが、今は私の顔を見て笑顔を取り戻しているけど……
「ランス様……どうして、私の好みをご存知なのでしょうか?」
それが最初の最大の疑問だった。
「あ、そのことなんだが……」
「ランス! この性悪男! お姉様は返してもらいますわ!」
しかし、ランスが答えを言おうとすると、それを遮って、勢いよく扉を開く音と聞き覚えのありすぎる声が響く。
私はその時、サッと顔から血の気が引くのを感じたのだ。
「シャリーナ……今日は、馬で遠出の予定じゃなかったのかい?」
「その予定でしたが、道中の丘で我が家とは縁もゆかりもない馬車が出て来るのを確認し、引き返してきたのですわ」
確認するまでもなく、そこにいたのはシャリーナ……我が妹だった。
しかも、シャリーナは一国の王子を性悪男呼ばわりした挙句に、二人はなぜか一触即発の喧嘩を始めてしまった。
そして、その口喧嘩で、私の知らなかった事実が次々と明らかになるとは……
「私が不在の時を狙ってお姉様のことを連れ出すなんて、本当姑息ですわね!」
「それを言うなら君もだ! 僕に、マッケンジーは吐き気がするほど魚が嫌いだとか、気味の悪い藁人形を集めるのが趣味だとか、ひどい嘘の情報ばかり教えたじゃないか!」
「チッ……嘘だと見抜いたのね? お姉様に再起不能になるまで、振られてしまえばよかったのですわ!」
「え、振られるって……?」
私の疑問の声にハッとして、二人は振り返った。
まあ、衝撃的な事実に、私も少々放心してたけどさ……完全に私がここにいること忘れてたな、うん。
けど、いち早く気を取り直したように二人は決意したように、私に叫ぶ。
「お姉様! このストーカー王子は身のほど知らずもいいことに、七年前のお姉様が社交界デビューをした日に一目惚れしたそうなんです! そこから、私に馴れ馴れしく近付いてきて、お姉様のことを根掘り葉掘り聞いてきたんです! 気持ち悪くないですか!?」
「ストーカー!? 失礼な! この見目麗しい姿を前に心を奪われるなという方が無茶だ! そもそも、君がマッケンジーに学園の休学や、社交界への欠席を提案して僕らの邪魔をするから、今日、僕は強行手段に出たんだ!」
「お姉様をあなたに近付けたら、悪影響しかないです! 僕らの邪魔? 始まる予定もないのに、妄想だけは完璧ですわね? まあ、お姉様がこの世の誰より美しいことには同意しますけれど!?」
「君達は本当に姉妹か!? これは神の試練か悪戯か! とにかく、君のせいで社交界復帰を果たした日のマッケンジーと踊れなかったことは、僕の一生をかけて恨んでやるからな!」
「あらま、あの程度の妨害を突破できなくて国を守れるんですの? 軟弱な男はお姉様にふさわしくありません。とっとと諦めて、第一王子らしく婚約者をお決めになればよろしいのでは?」
ああ、そういえば、社交界デビューの時に一度だけ王宮のパーティーに出席をしたなとか、療養のために家に引こもるように強く提案したのは我が妹だったなとか、一気に私は思い出した。
それと同時に、ランスとリヴィアが婚約しなかった理由や二人の変わりように驚いたこととか、ストーカーとか見目麗しいとは何だとか、他にも言いたいことはいろいろあったが……
「もう何でもいいから、さっさと物語を進めてくれ!」
私は半ばヤケクソで叫んでいた――
後から知ったのだが、シャリーナとランスの犬猿の仲は社交界の常識で、過去には学園を二分する騒動にまで発展したことがあるという。
そしてあの日、アンドリュースとリヴィアは、ランスとシャリーナの被害者の会、会長と副会長として対策を練ろうと集まっていたのだとか……
どうして、ヒロインが王国で密かに恐れられる人物になっているんですか。
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