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念願のお風呂
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我が家の準備が整い、今日から新居で暮らすことになった。
楽しみ過ぎて仕事が終わってすぐに、残りの荷物を持ってくる。
「サキ、もう行くのか」
「はい!」
「はしゃいで転ばないようにな」
「気をつけます…」
ミスカさんに念を押された後、早歩きは止めてゆっくり歩いて家に向かった。
夕食が終わったばかりなので皆はまだ仕事があるのだろう。誰も帰ってきていないようだ。
自分の部屋に入ると、例の三人ベッドが設置されていた。
「ベッドだ!わーい!」
ふかふかの新品のマットレスに飛び込む。
今日からここで寝るんだなぁ…ふふ、ちゃんと寝れるかな?
しばらく横になっていたがどうにもソワソワしてしまう。早く来ても特にやることは考えていなかった。
家の中をグルグル歩き回り…せっかくなので一番にお風呂に入ることにした。
お湯を張ってー、パジャマ用意してー。
鼻歌混じりで服を脱ぎ広い浴室へ入る。
「あれ、シャワー…どうだっけ?」
先日教えて貰ったのにもう忘れてしまった。
右か左か…ん?もう一個レバーが…。
色々試しているとなんと勢いよく水が出てきた。
「きゃぁっ!!」
冷たい水を勢いよく被って思わず声を上げる。
ど、どうやって止めれば…どうしよう…。
水の勢いが怖くて手を出せないでいると、外からバタバタと音が聞こえてきて戸が開いた。
「サキ!どうしたんだ!」
「ハインツさん…!シャワー止めてくださいぃ…」
ちょうど帰ってきたハインツさんが私の悲鳴を聞いて駆けつけてくれたので何とかなった。
「ここは下にしてからこっちをひねるんだよ」
「あ、そっちか!ありがとうございま…」
随分焦っていて今、自分が全裸であることを忘れていた。
「!ごめんなさい…!!」
慌てて手で隠すと彼は何故かニッコリ笑った。
「私も濡れてしまったし、一緒に入ろうか」
「えっ」
そうして私は椅子に座り、ハインツさんに髪を洗われていた。
「痛くない?」
「大丈夫です…」
気持ちいい…美容師さんレベルだ…。
若干ウトウトしながらトリートメントまでして貰う。
「今度は私がやりますね」
「自分でやるから大丈夫だよ」
「えー…」
「…じゃあお願いしようか」
「はい!」
ハインツさんを座らせてシャンプーを泡立てる。
髪が短いとやりやすいなぁ…。
羨ましく思いながらもここまで短髪にする勇気は無いので大人しく毎日頑張ろう。
「泡流しますね」
「ああ」
シャワーでお湯をかけながら、彼の大きな背中を見る。筋肉のついた逞しい体はやっぱり男らしくてドキドキしてしまう。
「終わりました!」
「ありがとう。サキは上手だね」
「ハインツさんの方が…」
立ち上がり振り返った彼の下に気づいて目を逸らした。そっと抱き寄せられてアレがお腹に当たる。
「まだ何もしてないじゃないですか…」
「サキの裸を見たら誰でも勃ってしまうだろう」
ハインツさんは泡を取り私の体を撫でる。私も負けじと彼の体を洗うが当たり前に手が届かない。
背中にあった彼の手は前へと移動し胸を揉み始める。
「んっ…やだ、そこばっかり…」
先端をクリクリと押され甘い息が漏れる。
「っ…あ……ハインツさん…」
「立っていると入れれないのが悩みだな…」
「?」
ボソッと呟いたハインツさんは何事も無かったかのように丁寧に私の全身を洗う。
「足上げて」
「そこは自分でやりますから…!」
足の裏まで触られてくすぐったくて仕方がない。
やっと解放され、私が洗顔している間に彼もさっぱりしたらしい。
「サキはいつも化粧をしているのかい?」
「少しはしてますよ。ビアンさんに色々頂いたものがあるので」
出会って次の日にすっぴん見られてるから大して気にしてないし、してない時もあるけど。
「も、もしかして…毎日しっかりしてた方が良かったですか…?すみません適当で…」
化粧してるか分からないくらいだから手を抜いていると思われたかもしれない。
「そうではないよ。この前出かけた時の姿は勿論可愛かったけれど、何もしていない素の君もとても魅力的だから」
「ありがとうございます…」
これは全女子が求める理想の答えでは無いだろうか。いや、個人差あるので発言に対して責任は負いませんが。
私自身はとっても満足して、しかし恥ずかしかったので、赤くなった顔をお湯のせいにする為に意味もなく顔をもう一度ゆすいだ。
ようやく念願の入浴が出来るので、ハインツさんを置いて一人で入り肩まで浸かる。
「あったかーい…」
続いてハインツさんも入ったが、湯船もだいぶ広い為二人でも全然余裕がある。
「ふふ、気持ちいい~」
お風呂の有難みを感じながらのんびりしていると、近づいてきたハインツさんに壁まで追い詰められた。
「もっと気持ちいいことをしようか」
「いえ…今とても良いところでして…もう少しこの喜びに浸っていた……」
結局駄目だった。
「は…あっん……!」
「気持ちいい?」
「きもちいいの…いみがちがう…っ」
座る彼に乗り上下に動くせいでお湯が波打つ。広い浴室に自分の声が反響するのが恥ずかしい。
「あぁ…は…っ」
舌を絡めるキスがまた緩やかな快感となる。
「んん…はぁ、おゆ…こぼれちゃう…」
「大丈夫」
「みんな…んっ……入るでしょ…?」
「入らないよ」
もう!適当に返事しちゃって!!
しかし文句を言う前に彼がグッと奥に押し込んできて、頭が真っ白になった。
「あぁっイク…!」
「っ…」
中も外も熱い…。
「のぼせてしまうね。もうあがろうか」
ぐったりとした私をハインツさんは抱き上げ外に出た。体も拭いて髪も乾かす。
「あの…服着たいんですが…」
「どうせ脱いでしまうだろう」
部屋に戻ってもする気だ…。
タオルで巻かれお姫様抱っこで部屋に連行される途中で、帰ってきていたミスカさんに出くわした。
「ミスカさんおかえりなさい…」
「ただいま…。…まだ初日だが」
ですよね…なんでこうなった…。
「今日は私の番だ。他の皆に言っておいてくれ」
「…分かりましたよ…」
こうして私の新しい性か…生活が始まった。
楽しみ過ぎて仕事が終わってすぐに、残りの荷物を持ってくる。
「サキ、もう行くのか」
「はい!」
「はしゃいで転ばないようにな」
「気をつけます…」
ミスカさんに念を押された後、早歩きは止めてゆっくり歩いて家に向かった。
夕食が終わったばかりなので皆はまだ仕事があるのだろう。誰も帰ってきていないようだ。
自分の部屋に入ると、例の三人ベッドが設置されていた。
「ベッドだ!わーい!」
ふかふかの新品のマットレスに飛び込む。
今日からここで寝るんだなぁ…ふふ、ちゃんと寝れるかな?
しばらく横になっていたがどうにもソワソワしてしまう。早く来ても特にやることは考えていなかった。
家の中をグルグル歩き回り…せっかくなので一番にお風呂に入ることにした。
お湯を張ってー、パジャマ用意してー。
鼻歌混じりで服を脱ぎ広い浴室へ入る。
「あれ、シャワー…どうだっけ?」
先日教えて貰ったのにもう忘れてしまった。
右か左か…ん?もう一個レバーが…。
色々試しているとなんと勢いよく水が出てきた。
「きゃぁっ!!」
冷たい水を勢いよく被って思わず声を上げる。
ど、どうやって止めれば…どうしよう…。
水の勢いが怖くて手を出せないでいると、外からバタバタと音が聞こえてきて戸が開いた。
「サキ!どうしたんだ!」
「ハインツさん…!シャワー止めてくださいぃ…」
ちょうど帰ってきたハインツさんが私の悲鳴を聞いて駆けつけてくれたので何とかなった。
「ここは下にしてからこっちをひねるんだよ」
「あ、そっちか!ありがとうございま…」
随分焦っていて今、自分が全裸であることを忘れていた。
「!ごめんなさい…!!」
慌てて手で隠すと彼は何故かニッコリ笑った。
「私も濡れてしまったし、一緒に入ろうか」
「えっ」
そうして私は椅子に座り、ハインツさんに髪を洗われていた。
「痛くない?」
「大丈夫です…」
気持ちいい…美容師さんレベルだ…。
若干ウトウトしながらトリートメントまでして貰う。
「今度は私がやりますね」
「自分でやるから大丈夫だよ」
「えー…」
「…じゃあお願いしようか」
「はい!」
ハインツさんを座らせてシャンプーを泡立てる。
髪が短いとやりやすいなぁ…。
羨ましく思いながらもここまで短髪にする勇気は無いので大人しく毎日頑張ろう。
「泡流しますね」
「ああ」
シャワーでお湯をかけながら、彼の大きな背中を見る。筋肉のついた逞しい体はやっぱり男らしくてドキドキしてしまう。
「終わりました!」
「ありがとう。サキは上手だね」
「ハインツさんの方が…」
立ち上がり振り返った彼の下に気づいて目を逸らした。そっと抱き寄せられてアレがお腹に当たる。
「まだ何もしてないじゃないですか…」
「サキの裸を見たら誰でも勃ってしまうだろう」
ハインツさんは泡を取り私の体を撫でる。私も負けじと彼の体を洗うが当たり前に手が届かない。
背中にあった彼の手は前へと移動し胸を揉み始める。
「んっ…やだ、そこばっかり…」
先端をクリクリと押され甘い息が漏れる。
「っ…あ……ハインツさん…」
「立っていると入れれないのが悩みだな…」
「?」
ボソッと呟いたハインツさんは何事も無かったかのように丁寧に私の全身を洗う。
「足上げて」
「そこは自分でやりますから…!」
足の裏まで触られてくすぐったくて仕方がない。
やっと解放され、私が洗顔している間に彼もさっぱりしたらしい。
「サキはいつも化粧をしているのかい?」
「少しはしてますよ。ビアンさんに色々頂いたものがあるので」
出会って次の日にすっぴん見られてるから大して気にしてないし、してない時もあるけど。
「も、もしかして…毎日しっかりしてた方が良かったですか…?すみません適当で…」
化粧してるか分からないくらいだから手を抜いていると思われたかもしれない。
「そうではないよ。この前出かけた時の姿は勿論可愛かったけれど、何もしていない素の君もとても魅力的だから」
「ありがとうございます…」
これは全女子が求める理想の答えでは無いだろうか。いや、個人差あるので発言に対して責任は負いませんが。
私自身はとっても満足して、しかし恥ずかしかったので、赤くなった顔をお湯のせいにする為に意味もなく顔をもう一度ゆすいだ。
ようやく念願の入浴が出来るので、ハインツさんを置いて一人で入り肩まで浸かる。
「あったかーい…」
続いてハインツさんも入ったが、湯船もだいぶ広い為二人でも全然余裕がある。
「ふふ、気持ちいい~」
お風呂の有難みを感じながらのんびりしていると、近づいてきたハインツさんに壁まで追い詰められた。
「もっと気持ちいいことをしようか」
「いえ…今とても良いところでして…もう少しこの喜びに浸っていた……」
結局駄目だった。
「は…あっん……!」
「気持ちいい?」
「きもちいいの…いみがちがう…っ」
座る彼に乗り上下に動くせいでお湯が波打つ。広い浴室に自分の声が反響するのが恥ずかしい。
「あぁ…は…っ」
舌を絡めるキスがまた緩やかな快感となる。
「んん…はぁ、おゆ…こぼれちゃう…」
「大丈夫」
「みんな…んっ……入るでしょ…?」
「入らないよ」
もう!適当に返事しちゃって!!
しかし文句を言う前に彼がグッと奥に押し込んできて、頭が真っ白になった。
「あぁっイク…!」
「っ…」
中も外も熱い…。
「のぼせてしまうね。もうあがろうか」
ぐったりとした私をハインツさんは抱き上げ外に出た。体も拭いて髪も乾かす。
「あの…服着たいんですが…」
「どうせ脱いでしまうだろう」
部屋に戻ってもする気だ…。
タオルで巻かれお姫様抱っこで部屋に連行される途中で、帰ってきていたミスカさんに出くわした。
「ミスカさんおかえりなさい…」
「ただいま…。…まだ初日だが」
ですよね…なんでこうなった…。
「今日は私の番だ。他の皆に言っておいてくれ」
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