美醜逆転の異世界で騎士様たちに愛される

志季彩夜

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ラグトとのデート 2

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 ブルージュでの買い物を満喫し、時間が無くなってしまうので名残惜しくなりながらも仕立て屋のある町に向かう。

「また来たいですね」
「うん!楽しい思い出がいっぱい出来たから、故郷も好きになれたかも」

 町の入口から近い所に青い看板の大きいお店があり、そこがログさんのお家でもあり仕立て屋だそうだ。

「ログさんは仕事中ですかね」
「そうかもねぇ」

 扉を開けて中に入る。

「いらっしゃ……うぉっ!」

 私たちを見て何だか凄く驚かれてしまった。

「君もしかして…」
「大声出してどうした……あれ、お嬢さんとラグトじゃねえか」
「「ログさん!」」

 ちょうどログさんとも会えて、洋服を作りに来たと説明する。

「今日はデートだったのか。そうだ、お嬢さん、ちょっと妻に会ってやってくれないか」
「は、はい!勿論です!」

 急な展開に少し驚く。奥さんは二階に居るとのことで家にお邪魔することになった。

「ビアン、例のお嬢さんが来てくれたんだ」
「あら!貴女がサキさん!?」
「はい!初めまして」
「初めまして、ログの妻のビアンよ。会えて嬉しいわ!本当に可愛いのねー、思ってたよりも何十倍も!」

 握手で何度も手を振られる。
 華やかな服を身にまとったお洒落な女性だ。

「あの、私の洋服なども色々ご協力して頂いたと聞きました」
「そうなのよ!黒騎士団に女の子が来たなんて聞いてびっくりしちゃって。どうせ男たちばかりだから何も分からないだろうと思って、私が全部準備したわ!」
「全部!?」

 ログさんが面白そうに笑う。

「ミスカに色々聞かれてなぁ。ビアンに相談したらあれやこれや必要だと言うもんだから、全部買わせたよ」
「そのお洋服も着てくれたのね!凄く似合ってるわ!」
「ありがとうございます…!用意して頂いた物どれも使わせて貰っています!手持ちも何も無い状態だったので本当に助かりました」
「男と違って女の子は大変だもの。そうだわ、オススメのお化粧品もあるから余っているの持っていって頂戴」

 ビアンさんのお話のスピードが速くて若干追いつけない。

「いえ!今ある物でも充分ですので…」
「私も使ってないのよ。ほら、夫たちも喜ぶわよ」
「そ、それなら頂きます…ありがとうございます」

 わさっと袋に纏められた化粧品を渡されラグトさんが代わりに持ってくれる。

「良かったらお茶でもしましょう!お菓子もいっぱいあるし…」
「ビアン、今日はお客として来てるから今度で良いだろう。夫とのデート中だしな」
「あら、そうね!気が利かなくてごめんなさい。また時間がある時によろしくね」
「はい、本当にありがとうございます!またお邪魔させて頂きます!」

 とっても明るい人だった。でもまさかビアンさんが全部考えてくれてたなんて、感謝しかない。
 あのピンクの文房具も…。確かにビアンさんの周りピンクの物が多かった。
 下の階の仕立屋へ戻る。

「服のことはエバンに任せてくれ。出来上がったら俺が届けるよ」
「ログさんありがと!」

 早速エバンさんにオーダーメイドを頼む。

「股上が長いズボン…凄いデザインだな。サキさんが考えたのか?」
「いえ、受け売りです…」

 罪悪感が凄い。

「脚の長さもラグトくんに合わせるから、採寸しようか」
「お、お願いしますっ…」

 慣れないラグトさんが緊張で固くなっている間にサッと採寸は終わる。

「サキさんのは今までと同じサイズで大丈夫?」
「はい!」
「見かけない服ばかりだから上手く出来るか心配だな」
「す、すみません…」
「はは、作りがいがあるってことさ」

 せっかくオーダーメイド出来るのならとこの世界には無かった服を何着かお願いしたのだ。そしてTシャツも。
 色々服はあるのに何故かTシャツは見つからなかった。この世界観的に確かに合わないけど、単純に着るのが楽だから欲しい。

「一気にいっぱい頼んでしまって…」
「いいや、ちゃんと金払って貰ってるんだからいくらでも頼んでいいよ。時間はかかるが、それだけよろしくな」
「はい、よろしくお願いします!」

 帰り際にログさんとビアンさんも見送ってくれて、お礼を言ってお店を出る。
 この世界に来て、私は出会いに恵まれていると思う。
 勿論嫌だと思う人は少なからず居たけれど、沢山の人に支えられて普段幸せな生活出来ているのだと改めて感じた。

「ラグトさん、払って貰っちゃってすみません。ありがとうございます」
「ほんのちょっとじゃん!そんなの全然良いよ!」

 オーダーメイドの服一着で金貨一、二枚だったので、私の手持ちだと足りずラグトさんに残りを出して貰った。
 つい浮かれちゃって…でも新しいお洋服、楽しみだな。

「もう遅くなっちゃうし、帰らないとね」
「…そうですね。凄く楽しかったです!」
「俺も!やっぱり来て良かった!」
「でも私がはしゃいじゃって…。ラグトさんのしたいことしようって言ったのに…」

 結局自分のことばっかりになってしまった気がする。

「俺のしたいこと全部出来たよ。人目を気にせず前を向いて歩けたし、買い食いもしたし、洋服もいっぱい買ってお洒落して」

 ラグトさんは繋いだ手を持ち上げ、私の手の甲に小さくキスをした。

「大好きな君とデート出来たんだ。めっちゃ幸せ。サキちゃんが楽しんで笑ってくれたからもっと幸せ」

 はにかんで「ありがとう」と言う彼に、私も満面の笑みで返した。

 冬の一日は短く、帰りの馬車の途中で早くも日は沈んで行った。中の明かりをつけると、温かいオレンジ色の光に照らされたラグトさんの顔が見えるようになる。
 隣に座る彼に体を預けると、そっと肩を抱いてくれた。

「だいぶ歩いたし疲れたよね」
「今は…少しだけ。明日になって一気にくるかもしれません」
「はは、たまにあるね。そういう時」

 自然と目が合い、唇を重ねる。

「…今日がもう終わっちゃうのが寂しいです」
「じゃあ…まだ、続けよっか?」
「…はい」

 肩に回した手で私を引き寄せ再びキスをする。私も彼の首に手をかけそれに応え、キスは深まっていく。

「ん…」

 ラグトさんの唇が下りて私の首元に触れた時、ガタンと馬車が揺れ二人とも驚いて動きを止める。

「…い、今は…あれだね」
「で、ですね。後で…にしましょう」

 寮に到着し馬車は護衛をしてくれた二人にお願いして、いっぱいの荷物を手に部屋に向かう。

「ラグトその服どうしたの!?」
「良いだろ~サキちゃんに選んで貰った!」
「え、意外と…良い感じかも」
「背高く見えるのに…なんかお洒落だよな」

 団員たちからもラグトさんの服装は高評価でとても嬉しかった。
 荷物を机の上に置くとてんこ盛りで思わず笑ってしまう。

「パンは明日の朝に食べましょうか」
「うん、先輩たちにも分けてあげよう」

 ラグトさんのカッコいいこの姿も見納めだなんて、勿体なさすぎる。

「ずっと脱がないで欲しい…」
「えぇ!?それはちょっと無理かな…」
「また着てくれますか…?」
「勿論!サキちゃんと一緒に居る時はお洒落するよ。ほら、可愛いワンピースも皺になっちゃうし先にシャワー浴びてきて?」

 促されようやくシャワーを浴び、彼も上着はきちんとハンガーにかけ体を洗ってきた。
 ベッドに座っていた私はそのまま押し倒されてキスを受ける。ラグトさんは胸に手を伸ばし気づいたみたいだった。

「サキちゃん、上…付けてない?」
「だ、だって…」

 この前ヴェルくんが言ってたのも合ってるなとは思ったし…早く触れて欲しかったというのは言えない。下は流石に履いているけど。

「…なんかエロいね」
「っ…もう!」

 温かい冬用のガウンの全面を開くと冷たい外気に晒される。その中で彼の手が触れていく所が少しずつ熱を取り戻していった。
 柔らかい胸を下からグッと掴み、まるで飛び出たようなその先端を口に含むと舌で器用に転がし始める。

「あぁ、んっ…」

 もう片方は指で押し込むように、または触れるか触れないかのところで撫でられ、緩急をつけながらひたすら弄られ続ける。

「はぁ…ん、っきもち…」
「何が気持ちいい?」
「あ…くりくり、してぇ…」

 痛いくらいに勃った乳首だけを指と舌で軽く触れて回される。

「それっ…きもち…!ああん、もっと…」
「っ…可愛い……して欲しいこと何でも言って」
「キス…して…っ」
「ん…」

 胸は両手で弄られたまま舌を絡める熱いキスに脳が蕩ける。
 触ってないのに…中がジンジンする…。
 胸から下へ快感が伝わり変な感覚がする。

「ん…っや、へんな感じする…あっ…ん、きちゃう…!」
「っ…!?」

 腰がビクッと跳ね息が一瞬詰まった。

「…もしかして、おっぱいだけでイッた…?」
「わ、かんない…」

 ショーツを脱がすと糸を引くほどに愛液が溢れ、イッたとしか思えない量だった。

「ヤバい…サキちゃんエロすぎる…いや、いつもだけど、今日どうしちゃったの」
「ずっとキュンキュンして…ラグトさんが欲しかった…」

 彼の笑顔にときめいて、心も体も彼を求めていた。

「はしたなくてごめんなさい…」

 私がしゅんと謝ると、ラグトさんは真っ赤になりながら口元に手を当て首をぶんぶん横に振る。

「う、ううん!めっちゃ嬉しいから!でもそんなこと言われたら俺…ちょっと我慢出来ないんだけど」

 そう言ったかと思うと私の片足をグッと抑え開かせ、パンツから取り出した熱く硬いモノをアソコに突き入れた。

「んぁっ!!」
「あー…マジで余裕ない…。嫌だったら髪の毛引っ張って止めて」
「は…あっ!あん!!」

 何時となく性急に抽挿が始められ、その勢いは増していく。
 普段と違い彼が立っていることもあり、動きがスムーズな気がする。そしてそのお陰で今私は激しく突かれている。

「あぁ…っ!はやぃ…ぁ!」
「ごめん、痛い?」
「あっ、きもちいいの…っ!」
「っ…」

 どんどん追い立てられていき、私はラグトさんに手を伸ばす。
 近づいてきた彼を抱きしめ口付けをした時、中深くに先端が入りその快感で私は達し、締まった膣に熱いものが注がれる感覚もした。
 キスは止まらずしばらく続き、求めすぎたせいで離れた時にはお互い息も絶え絶えだった。
 ラグトさんはベッドに上がり、私は起き上がる。

「あの…サキちゃん、も…」

 座った彼を私は押し倒した。

「ういっかい……え?」


 俺はサキちゃんに押し倒された。
 え、なんで?怒られることした?
 しかし全くそんな事ではなく彼女は俺に跨り、また勃ってしまっていたアレの上にぺたんと座り込む。

「えっ、まっ…」

 サキちゃんが腰を揺らす度、陰部が擦り合わさってその気持ちよさに顔をしかめる。

「ラグトさん…ごめんなさい…ちょっとだけ、あと一回だけ…」
「そ、んなことしなくても勿論するよ!俺もしたいと思ってたから」
「ほんと…?うれしい…」

 蕩けきった顔で笑うサキちゃんに心を射抜かれ思考停止している間に、俺のモノが何かに包まれていく感触がする。
 見ればサキちゃんが自分であてがって中に入れていっていた。

「!?」
「んっ……はいったぁ…」

 確かめるように腰をくねらせ、俺の腹に手をついた彼女はゆっくりと上下に動いていく。
 ど、ど、どういう状況!?エロすぎて何も把握出来ない!!
 サキちゃんが俺を欲しがってくれただけでも最高に嬉しいのに、自分で動いてくれてるなんて…。
 てか女性が動くなんて見たことも聞いたこともないけど、それってサキちゃんがエロいってことじゃん…ヤバぁ…。
 変なことを考えていたけれど、ようやく現実に意識が向く。
 気持ちいいところに当てようと必死で不慣れな彼女の動きにキュンとする。
 キュッと閉じた両腕で寄せられた胸も、開いた口から吐息を漏らす上気した表情も、全部が可愛くて愛おしすぎる。

「らぐとさぁ…すき、だいすき…」
「っ…大好きだよ、サキちゃん。気持ちいい?」
「うんっ、きもちいい…」
「俺動こっか?」
「は…ぁ…がんばる…」

 頑張るんだぁ…可愛いなぁ、もう…。
 そう言われてしまったら手出しも出来ず、ゆるゆると与えられる快感を味わうしか無かった。

「あぁ……っイク…」
「ん、大丈夫だよ」
「はっ……あぁ…!」

 搾り取るような中の動きに俺も限界で二回目も中に出す。体を震わせ絶頂した彼女は力尽きたように俺の胸へ倒れ込む。

「サキちゃん…?」

 声をかけたが返事が無く、そのまま眠ってしまったようだった。
 とりあえず中から抜き、彼女を抱きながら体を起こしベッドに寝かせた。
 一日中動いてたからね。夜まで付き合わせちゃったし。
 今日、こんなに幸せで良いのかと少し戸惑ってしまうくらい幸せだった。サキちゃんと一緒の時はいつでもだけど、今日は特別に楽しかった。
 隣に横になり、温かい布団をかける。
 サキちゃんには毛布もかけとくか。すぐ冷えてきちゃうし。
 黒い髪を横に流し、頭を撫でる。
 笑顔が可愛い、仕草が可愛い、美味しそうにご飯食べて、好きなことだと子供みたいにはしゃいで、めちゃくちゃエロくて、寝顔も可愛い。

「はぁ…大好き…」

 俺はまた、彼女に恋をしてしまったみたいだ。
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