美醜逆転の異世界で騎士様たちに愛される

志季彩夜

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相変わらずの夫たち

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「皆疲れてないの……?」
「全然」「全く」

 昨日の今日で……?

「だ、誰と……」

 凄く決めかねる質問……皆からの視線が熱い……。
 今、一緒に居たい人……。
 ハインツさん、ミスカさん、リューク、ラグトさん、ヴェルくん。

「私……どうしよう決めれない……」
「「え」」
「皆とずっと一緒に居たいもの……」

 一人を決めるというより、今離れてしまうのが寂しくて嫌だ。
 座り込んで頭を抱えてしまう。

「こんなにお祝いしてもらって一緒に楽しく過ごしたのに……欲張っちゃう……」
「……」
「ごめんね、優柔不断で……」

 ちゃんと決めなければと立ち上がって向き直ると、今度は皆が頭を抱えていた。

「可愛い……」
「天使……」
「ハインツさん、ミスカさん?」

 二人はボソッと声を漏らす。
 私は急にリュークに引き寄せられキスをされた。

「ねぇ、サキ。会えない間に甘えん坊になっちゃったの?ほんと可愛すぎるんだけど」
「え、ええと……」

 確かに寂しさが募ってしまっているとは思う……けど。

「しょうがないなぁ……交代でする?」
「「え!?」」

 私と同時に声を上げたラグトさんと顔を見合わせ、二人で手を取りシュパッと皆から離れる。

「こ、交代って……」
「先輩たちの前でヤるってこと……?」

 人前耐性の無い私たちを置いて四人は勝手に話を進めている。

「一人一回だからね!順番決めよ」
「ラグト、参加しないなら今日無しだぞ」

 ミスカさんにそう言われたラグトさんはアワアワする。

「し、したい……!」
「ラグトさん!?」
「サキちゃん、これも男として乗り越えなきゃいけない壁かもしれない」

 何か決意した彼は私に一度キスをしてジャンケンの輪に入って行った。
 見られるの恥ずかしいのは男女関係ないと思うの……。
 ラグトさんは他の夫たちに引っ張られて変な方向に頑張ってしまっている気がする。
 味方を失った私が呆然としてる間にジャンケンは終わり、皆は机を片付け始める。

「団長、大体で良いですか?」
「ああ、明日使う用事は無いからそのままで良い」

 リュークはポイッとゴミだけ纏めて終わらせる。
 ど、どうしよう……でも私が言ったことだし…。

「し、しなくても、もうちょっとだけ一緒に居てくれたらそれで……」
「今更無理ですよ」

 ヴェルくんに後ろから腰を抱かれビクッとする。 

「もう二ヶ月していないのに、これ以上待てません」

 目が本気だ……逃げたらとんでもないことになる。

「はい……すみません……」
「分かってくれたなら良いんです。僕が一番ですから、さあ、行きましょう」

 ニコニコの笑顔になったヴェルくんは私を連れて扉に向かう。

「ヴェルストリアも手伝えよ!」
「僕が早めにしたほうが効率が良いでしょう?」
「あ、確かに」

 あっさり納得させられたラグトさんは私にガッツポーズをして見送る。
 だから努力の方向が違うんですってば……。

「プレゼント持って帰りたいな……」
「後で先輩方が持って来てくれます」

 有無を言わせず私を部屋に連れ込んだヴェルくんは真っ直ぐベッドへ。

「あの、シャワーだけ浴びさせて!」
「大丈夫です。僕も浴びてません」

 そういう事じゃない……!

「ヴェルくんはいい匂いだから良いけど、私は駄目なの!」
「!?」

 隙を見てシャワールームに駆け込む。
 あぁ……危なかった……。
 今日起きてから一度も整えていない状態を皆に見られるのは流石に無理!
 とりあえず全力で肌を磨く。
 というかなんでこうなった……いや、私のせいだ……。でもジャンケンで決めてたし、今日全員しなくても……今更そんなこと言えない。
 諦めの境地に立たされた私が泣く泣く体を拭いていると、外からヴェルくんの声が聞こえた。

「下着は付けなくていいですよ、どうせ脱がすので」
「つ、付けちゃ駄目なの……?」
「駄目です」

 そりゃどうせ脱ぎますけども、そのままバスローブ羽織るのはなんか恥ずかしい。
 ようやくシャワールームから出ると、なんともう皆来ていた。

「ひぇ……」

 中に何も着ていないと股の間がスースーする。その違和感がまた事実を認識させて余計に恥ずかしい。
 見えていないかと心配になりながら胸元とお腹をギュッと握る。

「サキ、腹が痛いのか」
「いえ、そういう訳では……」

 ミスカさんに聞かれ普通に答えてしまったけど、お腹痛いと言えば逃れられたかもしれない。
 しかしヴェルくんにサッと抱き上げられてしまって既にベッドの上だった。

「まだ寒いですから、着たまましましょうか」
「う、うん」

 暖房が効くのにもう少し時間がかかるのでその配慮は有難い。
 座ったままヴェルくんの顔が近づきキスをする。私の肩を抱き寄せ、もう片方の手はローブの中に忍ばせる。

「んっ……」
「もう硬くなってますよ」
「あ…っ、いわないで……」

 乳首を指で少しなぞられただけで反応してしまう。大好きな彼の角張った手が肌に触れ、嬉しくて堪らない。絡め合う舌の温もりは優しいけれどその動きは情熱的で、脳が溶けてしまいそうだった。
 皆が見てるのにもっと、と求めてしまう。
 見てるのに……ん?
 唇が離れ横を見ると、ソファに座っていたはずの彼らはベッドに来ていた。

「な……っあ、ん……」

 抗議の声を上げようとしても、ヴェルくんが下を弄り始めて甘い声が漏れてしまう。

「やぁ……なん……で、くるのっ」
「だって近くで見たいもん」

「もん」じゃない!!
 リュークは見るどころか胸を揉み始めるし、いつの間にか反対側に来たハインツさんは私の頭を撫でながらじっと眺めてくる。
 その視線に耐えられなくてバッと下を向くと、私の股の間を弄るヴェルくんの手が見えた。
 どこ向いても恥ずかしい……。
 ふと、その手が止まり何かと思って今度は顔を上げると彼は意地悪な笑みをしていた。

「サキさん、僕たちが居ない間自分で慰めたりしましたか?」
「へ……?」

 何のことか分からず戸惑う私の手を取り、トロトロになったアソコに触れさせる。

「ここ、自分で弄りました?」
「い、弄っ……してない!」
「本当に?」

 寂しかったけど、彼らに触れてもらわなければ意味が無い。それに……。

「自分でしても気持ちよくない……」
「……したことはあるんですね」
「!」

 思わず口にしてしまったことに気づく。

「サキ……したのか?」
「ち、違います!」

 ハインツさんの期待したような目から逃げたくて首を横に振る。
 頑なに否定する私をヴェルくんは押し倒し、自分のモノを取り出す。

「サキさん、欲しいでしょう?」
「っ……!」

 ヴェルくんの……。
 大好きな人のそれを見て膣がキュッと締まるのを感じた。

「言わないと入れてあげられませんよ」

 入口に当てるだけで中にはくれない。
 早くヴェルくんが欲しい。入れて欲しいけど…ハインツさんに知られたら……。

「離れてもいいんですか?」
「やっ……」
「サキさん」
「っ……した、いっかいだけ……」
「いつ?」
「は、はじめての前……入るか心配だったから……」
「「!」」

 ハインツさんのため息が聞こえた。
 どうしよう……こんなこと悩んでたなんて、結局任せきりだったし…。

「サキ」

 いきなり上半身が持ち上げられ、ハインツさんにキスされる。

「ん……!?」
「はぁ……もう……」
「ご、ごめんなさい……入らなかったらガッカリさせちゃうと思って……」
「なんで……そんなに可愛いんだ……」
「え?」

 話が読めずにいると、反対側からリュークにギュッと抱きしめられ頬にチュッチュと何度もキスを受ける。

「サキ健気過ぎるー!心配してたんだね、可愛いなぁ、もう!」
「お二人とも、邪魔しないでください」
「ヴェルストリア、早く替わってくれ」
「無理です」

 二人を退けて、ヴェルくんはようやく中に入れてくれる。

「は……ん……」
「久しぶりだから少し狭いですね、痛くないですか?」
「だいじょうぶ……」

 ぴったりと埋まる安心感。
 一つになれた。彼が傍に居るというのを直接体で感じ、嬉しくて涙が一筋流れた。
 ヴェルくんはそれを指で掬い唇を重ねる。

「ヴェルくん……」
「焦らしてしまってすみません。ちゃんと言えたので、今日は優しくしますね」

 言葉通り、優しく気持ちいいリズムで突いてくれる。余裕があるように思えるけど頭の中はヴェルくんのことでいっぱいで、ラグトさんとリュークの会話は全然聞こえていなかった。

「優しくとか言って充分意地悪してたっすよね?」
「俺嘘でも離れるとか言えない。よくあそこで我慢出来るよね、入れることよりも意地悪する方が興奮するって本当に性癖歪んでる……」
「でも……素直になっちゃうサキちゃんが可愛すぎる……!」
「あれはヤバい。俺もちょっと真似して……」
「お前は無理だろ」

 ミスカさんのツッコミも分からないまま私は体に溜まる熱に堪えきれなくなっていた。

「あぁっ……ヴェルく……い……」
「はい、良いですよ」
「ん……っあぁ……!」

 久しぶりにイッたからか全身がビリビリして、ずっと気持ちいいのが続く感覚がする。
 その後にヴェルくんも中に出してお腹と心が満たされる。しかし抜かれてしまうと寂しくて無意識に手を伸ばすと、その手はハインツさんに取られた。
 抱き起こされ座った彼の上に向かい合わせで跨ぐと、支えられたまま下ろされゆっくり挿入される。

「はぁっ……」
「サキ」
「ま……っ」

 自分の体重で下へと深く入ってしまって苦しいのに、待つことも無く私の腰を掴んだハインツさんは上下に揺さぶり激しく突く。

「あっ、ああ!」

 体には汗が滲み、バスローブが腕から抜けると生まれたままの姿になる。
 彼らは下だけ脱いでなんならパンツも履いていたりするのに私だけ全裸だなんて不平等過ぎる。しかしそれを伝えることも出来ず、後ろに倒れないようにとなんとか彼の肩のシャツを掴んでいるのだった。

「ずっと触れたかった」
「……あ、わたしも……っ」

 ハインツさんの首に手を回しギュッとしがみつくと、興奮したように動きが速くなる。

「はぁっ……!あん、ん」
「団長、俺たちが居ない間本当にしてないんですか?」
「当たり前だ、目の前に居ても出来なかったんだぞ。ずっと生殺し状態だった」
「それはそれで辛いかも……」

 苦虫を噛み潰したような表情をするリュークは意味無く私の背中を指でなぞり、急なその刺激にビックリして簡単に絶頂してしまった。

「あぁ!!」
「っ……」

 中が痙攣し締まったのと同時に中に注がれるのを感じた。

「おい、リューク……」
「団長目が怖い!」

 私の体を持ち上げて抜いたハインツさんは口元にキスをして離れる。
 すぐに温かいものに包まれたと思えばラグトさんの腕だった。優しくキスをされて緩やかな気持ちよさが広がる。

「はぁ……ラグトさん……」
「ごめん、エロすぎて……。俺ももう入れさせて」

 私の体をベッドに寝かせパンツから自身のものを取り出す。そして何度か深呼吸する。

「大丈夫、恥ずかしくない……恥ずかしくない……」
「私は恥ずかしいです……!」

 自分に言い聞かせるラグトさんに反対しながらも、少しずつ入ってくるものに感じてしまう。

「んん……あ……」
「っ……久しぶりは……ヤバい……」

 ラグトさんは顔を赤らめながら少しずつ動く。中が彼ので満たされて擦られて気持ちいいのだけれど…。

「……視線が気になる……!」
「うぅ……恥ずかしい……」

 やっぱり意識すると羞恥心が勝ってしまう。
 皆なんでそんなにガン見してくるの……!

「はぁ……僕のサキさんなのに……」
「だから俺たちのだって!」
「リュークさんは独り占めしたい気持ちは無いんですか?」
「あるに決まってるじゃん。あんな可愛くて独占欲湧かないとかおかしいでしょ。他の女は知らないけど。ねぇ、ミスカ」
「他所だと無いんじゃないか」
「僕だけだったら毎日出来るのに……」
「確かに……」
「お前たちは加減を覚えろ」

 なんだかミスカさんに咎められていたヴェルくんはこちらに近づいてきて、私の上半身を上げるとその背後に回る。

「え、ヴェルストリアなに……」
「ラグトさんはそのまましていて下さい」

 ヴェルくんは私の耳元で囁く。

「見られるの恥ずかしいですよね」
「っ……」
「気持ちよくなれば忘れられますよ」

 そう言うと彼は後ろから手を伸ばし私の胸を弄り始める。

「あっ……!」

 膨らみは下から掬い上げられ硬くなっている部分を捏ねて強い刺激を与えられる。

「ひぅ……っ、やぁ……」
「もっと声出して」
「はっ……あぁ!」

 声を出すとどんどん欲が開放的になってし、私はすっかりヴェルくんの思い通りになってしまっていた。

「っあ……きもちぃ……!」
「ふふ、良い子ですね」

 そんな私を見てラグトさんも勢いよく腰を打ち付ける。

「あぁっはや……んん!」
「待って、可愛すぎ……」

 同時に責められて大きい快感が波のように襲ってくる。

「だめ……!あ、イクっ……!」
「サキちゃん…まって…」

 ヴェルくんの胸に体を預けたまま背が反りビクビクと深くイッてしまう。ラグトさんも体を震わせ中に出す。

「もうちょっとしたかったのに……」

 名残惜しそうにラグトさんは抜いて、私は後ろからヴェルくんにキスをされる。

「サキさん、上手にイケましたね」
「俺の番ヴェルストリアに半分取られた気がする…」

 ラグトさんは私を抱きしめてしょんぼり嘆くが、不憫にもその時間はすぐ終わる。

「やっと俺の番だー!」
「わっ、リュークさん……!」

 リュークはラグトさんを押し退け私の手を取る。

「サキ、ぎゅーしよ!」
「きゃっ」

 前に引っ張られてリュークの体の上に倒れ込み、逞しい体に受け止められる。

「サキ軽いね、風船みたい!あ、飛んでっちゃうか」

 彼と触れ合えて嬉しくなるけど、一枚隔てているシャツにもどかしくなってしまう。
 一番上のボタンを外し、首元に顔を埋める。

「かわっ……シャツ脱いだほうが良い?」
「うん…」

 体を起こしシャツを捲った硬い腹筋の上にぺたんと座り込む。三回もイかされて頭がボーッとしていた私は、股の間から愛液と注がれた精子が垂れて付いてしまうことも考えていなかった。
 ボタンを外し終え前面をさらけ出した彼に肌を密着させる。
 温もりとカッコいい筋肉に惹かれ擦り寄ると、両腕で強く抱きしめられる。

「サキ可愛い……寂しかったの?」
「……寂しかった…」

 暖かい部屋に居ても、布団に入っても、どうしても寒さが消えなかった。寂しさで心にポッカリ穴が開いてしまって冷たい風が吹き抜けていくようだった。

「リューク……」
「うん、離れないよ大丈夫。ヴェルストリアと違って」
「僕だって離れていませんよ」

 リュークは片手で私の頬を包み唇を重ねる。
 舌を絡ませ合う濃厚なキスに夢中になっている間に彼らの声が遠くから聞こえてきた。

「先輩……なんか俺だけ損してます?」
「他の奴らよりまともだからそのままでいてくれ」
「ん?何の話をしているんだ」
「団長、速いですね」
「じゃあ僕次お借りします」

 いつの間にやらハインツさんはシャワーを浴びて、ヴェルくんもちょうど交代で入っていったようだ。
 なんとも自由気ままな夫たち。
 そしてシャワーから最も遠い所にいる私。

「ん……はぁ……」
「キスする位置だと入れれないから、ちょっとごめんね」

 リュークは私の体を動かし自身のモノへ近づける。
 入口にあてがわれグッと中に挿入されると、下から急に一回打ち付けられる。

「あっ……!!」
「これなら抱きしめたまま突けるでしょ?いっぱい気持ちよくなろうね」

 善意100%笑顔でそう言った彼は、本当に容赦なく突いてくる。

「はっ…ぁ!や、んん!」
「サキ可愛い……俺、会えない間サキ不足で死んじゃうかと思った」

 中が掻き回されいやらしい水音が部屋に響く。

「気持ちいい?」
「っ……いい……」
「これ好き?」
「すき……あぁっ」
「俺も好きー」

 連続でイッているからか体が敏感になり過ぎている気がする。

「リューク……もう……っ」
「今日早いね?」
「だっ……て、あぁ!んん」
「っ……もうちょっと頑張って」

 痙攣しているところをまだ何度か擦られ快感から降りて来れないまま中に出される。

「は………あぁ…」
「んー!サキ大好き!」

 横にゴロンと押し倒され上からキスを受ける。
 いつまで経ってもキスが止まらないリュークをミスカさんは私から離しポイッと退ける。

「サキ、疲れたか?」
「つかれたぁ……」

 ぐったりした体を抱き起こされ、厚い胸板にもたれかかる。

「もう終わるか」

 ミスカさんはまだして無いのに、へろへろの私に気遣ってくれている。乱れた髪を整えキスをくれる彼の肩にしがみついて私は首を横に振る。

「ミスカさんとしたい……」
「!」
「試すだけでいいから……」

 今どうしてもミスカさんのを感じたかった。

「……分かった」

 彼は私に覆い被さると片手をベッドに着く。

「入れるぞ」
「はい……」

 ひたすら犯されてぐちゃぐちゃになったアソコはだいぶ解れていて、以前より滑らかに彼のモノを咥えこんでいく。

「ん……はぁ、入った……?」
「前よりはだいぶ入っている。苦しくないか?」
「苦しい……けど、気持ちいい……」

 ミスカさんと繋がれているという事実が私の気持ちを昂らせる。

「動いて下さい……」
「……ああ」

 潤滑油は充分あるので抽挿は出来ているけれど……。

「あ、んんっ!は……っ」

 一度抜かれてまた入れられる度に中を無理やり押し広げられてズリズリと壁全体が抉られる。

「っ……あ、あぁ」
「サキ、痛くない?大丈夫か?」

 ハインツさんの心配する声になんとかコクコク頷く。

「本当に入ってる……」
「凄い……」

 リュークとラグトさんは感心と驚きでガン見してくる。しかし快感で恥ずかしさが飛んで行ってしまった私は、声を抑えることなくミスカさんのを精一杯感じ取っていた。

「サキ……出して良いか」
「うんっ……中に……」
「っ……」

 少し深く押し込んだその先端から熱いものが流れ込んでくる。
 初めて……ミスカさんと出来た……。

「ミスカさ……っ」
「サキ、ありがとう」

 彼に頭を支えられながら抱きしめてキスをすし、大きい体と舌を限界まで求める。

「はぁ……」

 いっぱいの精子が股の間から溢れ零れていく。散々注がれて掻き出されて、シーツは事後の痕跡が有り得ないほど残されている。
 しかしそれに構う余裕は勿論無く、息を荒らげながらベッドに寝転んだ。

「サキの隣寝たい!」
「一人しか入りませんよね」
「ジャンケンか」
「よし、ここは勝ち取る!」

 夫たちは全然元気で、シャワーを浴び終えたヴェルくんも含めハインツさんとラグトさんも気合いを入れてジャンケンの準備をしている。

「ふふ……」

 久しぶりだというのにロマンチックとかでは無かったけど、いつも通りの彼らが傍に居ることが何よりも嬉しかった。

「大好きだよ」
「「!」」

 お祝い凄く楽しかったなぁ……会えなかった寂しさも吹っ飛んじゃうくらいいっぱい笑って……。


「今の俺に言ったよね!?」
「いや、リュークでは無い。私だろ」
「僕ですよ」
「そこはもう全員で良いでしょ……ねぇ、サキちゃん……寝てる?」
「「え」」

 ミスカの手を握ってすやすやと眠るサキ。

「……タオルを二枚持ってきてくれ」
「了解です……」

 ラグトは諦めたようにミスカの言う通りにする。

「まぁ……疲れるよね、流石に無理させちゃったし。……すやすや寝てるサキ可愛い……!」

 反省しているのかしていないのか微妙なリュークの隣で、ヴェルストリアは心底嬉しそうな顔でサキの汗ばんだ体を優しく拭いていく。
 タオルを受け取ったミスカは彼女の手を握り返しながら片手で自分の体を拭く。

「お前たちもシャワーは浴びたらどうだ」
「そうします、サキのなら良いけど皆のかかったままはヤダ」
「俺も入ろう……」

 ハインツに促されリュークとラグトも順に体を洗う。
 ミスカはシャワーを浴びれなかったが、嬉しそうにサキを綺麗に寝かせ直し頭を撫でる。
 日付もとっくに変わり、幸せな時間を満喫した彼らは愛する人にキスを残して部屋を後にしたのだった。
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