美醜逆転の異世界で騎士様たちに愛される

志季彩夜

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宿にお泊まり

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「ごめんね……俺の母さん、結構即決するタイプなんだ……」
「ううん、優しく温かくて……リュークのお母さんだなって思った。お義父さんともそっくりだね」
「へへ、結構言われる。俺、見た目は勿論気にしてて辛かったけど、父さんとも母さんとも似てる部分あるからそれが嬉しいんだ」

 そう笑顔で話すリュークを見てるだけで幸せな気持ちになる。

「しかし、こんなところに宿なんてあったか?」
「前来た時は無かったと思う」

 夜も遅いので早速中に入る。

「こんばんは……え、あ……」

 店主さんの歯切れの悪い挨拶をミスカさんは無視して声をかける。

「三人部屋はあるか?」
「あ……はい、一番大きい部屋なら空いておりますが、ベッドが一つとなっていまして……」

 申し訳なさそうに店主は言うが二人は頷く。

「大きい部屋だって!」
「ちょうど空いていて良かったな」

 店主は私の方をチラッと見る

「あの、二人部屋と一人部屋も空いておりますが……」
「それだとミスカか俺、サキと離れちゃうよね」
「え」

 そっち?みたいな顔をされる。

「サキはどっちがいい?」
「二人と一緒が良いなぁ。私真ん中で寝たい!」
「サキ可愛い~!勿論!てか俺とミスカ隣とか暑苦しくてヤダ」
「同意」

「大部屋で」とミスカさんが店主から鍵を受け取る。

「……ごゆっくり……」


 鍵を開けて中に入ると、想像の二倍の広さの部屋だった。

「凄い!ひろーい!」
「広いねぇ……可愛いねぇ……」

 二人がニコニコと見守る中、私はあちこち見て回る。
 トイレ、シャワールームの他にクローゼットやソファ、テーブルもあってだいぶ充実している。
 そして……。

「ベッドが……凄く大きいね」

 三人どころか頑張れば五人は寝れそうだ。

「夫全員と一緒に寝る人も居るからね。この六人ベッドがある宿なかなか無いんじゃないかな」

 六人!?あ、そっか。
 私の夫たちが大きいのであって、平均的な体格でいったら六人ということか。
 着替えなど何も持ってきていなかったけれど、お義母さんがタオルやクリームなど色々貸してくださって、ワンピースのパジャマも借りることにした。
 パジャマあるんだ……。
 荷物の中にあったからずっとバスローブ使ってたけど出来れば私もパジャマが良い。今度お願いしよう。
 先にシャワーを借りて上がって、ミスカさんに入ってもらう。

「母さんのだとちょっと大きいね。でも大丈夫か!」

 なんか一人で完結してる。

「俺も入ってくるねー」
「サキ、髪まだ濡れてる。タオル貸して」

 ミスカさんが私を座らせて髪を拭いてくれる。
 こういう細かい気遣いがカッコいいんだよね……。
 リュークもシャワーを終えて出てきた。
 二人とも服着ないのかな、肩にタオルかけてるだけで寒くないと良いけど。
 そう思いながらもとりあえずベッドに寝転がる。

「ふかふか……すぐ寝れちゃいそう」

 仰向けになって枕を抱えているとリュークは何故か私の上に覆いかぶさってきた。

「まだ寝ないよね?」
「え」

 ミスカさんに枕を取り上げられ、行き場を失った私の手は二人に拘束される。

「ま、待って!するの!?」
「するに決まってるじゃん」
「イチャイチャしないとな」

 それはお外での話では……!?
 というか二人と!?

「ちょっ……あっ」

 ワンピースの前ボタンがいつの間にか全部外されていた。ミスカさんに上半身を持ち上げられて、腕からも抜ける。

「汚しちゃったら大変だもんね」

 大きくても大丈夫ってどうせ脱ぐから!?

「あ、んっ……」

 ミスカさんに顔を手で包まれてキスをされる。彼の肩を掴んでなんとか体を支えていると、その間にリュークがブラのホックを外しショーツを下に下ろす。
 唇が離れるとすぐに後ろに引っ張られリュークにもたれかかり上からキスを受ける。

「んんっ……まっ……ぁん」

 勿論ブラとショーツはサッと脱がされた。
 なんと手際の良いこと。事前練習してきたのってくらい息ぴったり。

「み、見えちゃうから、電気っ……」
「暗くするか」

 そう言ってミスカさんは照明を一つ消した。
 まだだいぶ明るいよぉ……全然目視出来ちゃうじゃん……。
 しかしリュークに後ろから抱きしめられて腕が上げれない。そのまま胸を揉まれて体が反応してしまう。

「っ……はぁ……ん……」

 ミスカさんに太腿を撫でられながら足にチュッとキスをされていき、ゾクゾクした感覚が止まらない。
 アソコに手が触れくちゅっと音がなる。

「もう濡れてる」
「だって……っあ!」

 指が中に入れられる。
 好きな人に触れられて感じないわけない。大きくて角張った手が皮膚をなぞり、胸にくい込み、中を掻き回す。

「あぁ……ん、っ」
「サキ、気持ちいい?」
「あっ、きもちい……からっ、だめ……も」
「ん、イッていいよ」

 耳元でリュークの声が聞こえ、ミスカさんの手の動きが速くなる。

「あぁっん……は、イクっ……!」

 ビクンと体を反らせ絶頂した私を見て、興奮したように二人ともパンツを脱ぎアレを顕にする。
 に、二本はちょっと怖気付いちゃうなぁ……。
 後ずさりした私をミスカさんが無言で引き止めた。

「ミスカ入らないでしょ、俺入れていい?」
「ああ」
「じゃあこうする?」

 ミスカさんは壁にもたれかかり私は彼を背に上に乗せられると、両膝を持たれてアソコがリュークに丸見えになる。

「えっ、や、やだ……!見な……いでっ」
「大丈夫、見えないよ。もう入れるから」
「へ……?」

 開かれた股の間にリュークが寄り、自身のソレを中に入れていく。

「あぁ……っ!」

 中にリュークのが入って、お尻にはミスカさんのが当たっていて二人に挟まれた状態になってしまった。
 二人の体は熱くて、間に居る私はもっと熱い。

「痛くない?」
「い、痛くはないけどこれは……」
「サキ、慌ててるの可愛いー」

 可愛いとかいう話ではない。急にこんなプレイになるなんて思いもせず、まだ私の頭はついていけていないのだ。
 一度口元にキスをしたリュークは少しずつ動かしていき、速くなっていくにつれて私の体も揺さぶられる。
 ミスカさんの硬い……擦れて……。
 後ろから聞こえる吐息で感じてくれているのだと分かり、この状況でも嬉しくなってしまう。

「サキ」
「あっ……ん……ミスカさ……」

 後ろを振り向きキスをする。お互い伸ばした舌が絡み合い、足りない分を補い合うように求める。

「俺のほう見てくれ無いの寂しいけど、今日は仕方ないね」

 仕方ないと言いながらもリュークは先程より抽挿を速めてくる。

「ん、んん……っは……あぁ!  」
「ねぇ、俺たちに触れたかったんでしょ?今、中も外もいっぱい触れてるよ」
「サキ、嬉しいか?」
「うれし……っあ、うれしいっ……すき……!」

 自分が何を言ってるのか分からないままひたすらに答える。

「ヤバい、可愛すぎるんだけど……」
「っ……もう無理だ」
「俺も……サキ、出していい?」
「ふぇ……?」

 リュークに唇を塞がれ、ミスカさんに首元にキスをされる。幸福感と快感で体が満ちて二人が出すのと同時に私も果てた。

「はぁ……はぁ……」
「サキぐったりしちゃった?一緒にシャワー浴びよっか!」
「やだ」
「え!?」

 若干むくれている私はうつ伏せになりながらリュークを睨む。

「タオル持ってきて」
「……はーい……」

 汗と背中に付いたミスカさんの……アレを拭いてもらって、ようやくベッドに潜り込む。

「サキ怒ってる?」
「怒ってない」
「かけてしまってすまない」
「そっちじゃないです」

 両隣に布団に入り寝転んだ二人は頭を撫でたり頬にキスをくれる。

「機嫌直して?」

 なんだかんだ優しくして貰ってすっかり機嫌は直ってしまった。

「……手繋いで寝て欲しいな」
「ああ、勿論」

 ミスカさんと右手を繋ぐ。

「サキ~!」

 リュークと左手を……繋ぐというより抱きしめられた。
 仲良く三人で寝て、朝起きたら何事も無かったかのようにケロッとしてた。
 ……だんだんえっちに慣れてきたなぁ……。
 昨日急に階段を飛び越えてしまった気がする。
 

「サキさんおはよう!」
「お義母さんおはようございます」
「昨日のが夢じゃなくて良かったわぁ」

 リュークが心当たりがあるかのようにうんうんと頷いている。

「お姉ちゃん……もう行っちゃうの? 」
「そうなの、ごめんね。また一緒に遊んでくれる?」
「うん!まってるね!」

 ルークくんから癒しを貰い、名残惜しいが手を離す。

「近いんだから、いつでも来てくれよ!」
「お義父さん、ありがとうございました!」
「サキさん、またお菓子作ってきてくれ」
「はい!」

 何度も振り返りながらお辞儀をしてお家を後にした。

「二人とも、連れて来てくれてありがとう」
「こちらこそありがとう!」
「俺にとってもあの人たちは家族だから、サキが受け入れてくれて嬉しい」

 とても幸せな時間だった。この町にはこれから何度も来ることになるだろう。

 馬を引き取りサロディーアに向かい前と同じ通りを歩いて行く。
 シオンさんはお店の前で水やりをしていて、私たちに気づくと手を振ってくれる。

「リュークにミスカ、サキさんも!また来てくれたんだね」
「はい!お花が枯れちゃったので新しいものを植えたいなと」
「そうだね、じゃあ……」

 私とシオンさんが店の中へ入ろうとして慌てて二人に止められる。

「ちょ、サキ!まだ、話してないって!」
「あ、そうだった!ごめんなさい」

 ささっと二人の横に並ぶ。

「どうしたの、畏まって」
「俺たちサキと結婚したんだ」

 一瞬固まったシオンさんは驚きと笑顔が半々の顔をした。

「おめでとう!?」

 お家のほうにお邪魔してお茶を頂く。

「ミスカ、この前教えてくれれば良かったのに」
「あの時はまだ付き合っていなかった」

 そう考えると結婚したのだいぶ早いよね……。

「良かったねぇ……二人とも黒騎士団で上手くやってるのは聞いていたけど、まさかそこで出会いもあるなんて」
「本当だよね、黒騎士団に入って良かった!」

 二人が黒騎士団に居たことも私があの森で拾われたことも、凄い偶然で奇跡なのかもしれない。
 無事シオンさんへの結婚報告も終えることが出来たので、お花の相談に乗ってもらう。

「今植えるならチューリップはどうかな。すぐには楽しめないけど、春になったら凄く綺麗に咲くから」

 チューリップ……!可愛いよね~!
 赤とか黄色、ピンクもカラフルで良いし。

「ね、サキさん」

 二人に聞こえないようにシオンさんにコソッと教えて貰う。

「!」
「これからも二人のことよろしくね」
「はい……!」

 チューリップの球根やその他色々を買って、シオンさんとお別れした。

「サキ、何を話していたんだ?」
「ふふ、秘密です」

 ミスカさんにギュッと抱きつく。

「イチャイチャに慣れてきたね!帰ったらまたしよ……」
「当分しないから!」
「えっ、やだーサキー!」

 二人の手を取って帰路に着く。
 その先に待っていたのは……。

「外泊は許していないぞ」

 ハインツさんのお説教だった。

「団長……里帰りですからちょっとくらい……」
「お前たちだけなら良いが、サキは駄目だ」

 ハインツさん厳しいなぁ……。

「あの……リュークのご両親がとても良くしてくださって、私がつい甘えてしまったんです……すみませんでした」
「いやサキは……ま、まぁ……今回はしょうがない。次は事前に言ってくれ」
「サキありがとー!!」

 私に抱きつこうとするリュークをハインツさんが止める。

「仕事が溜まっている。早急に片付けろ」
「はい……」

 なんとか乗り切り、今回のデートを終えたのだのだった。

「ミスカ、お前もだぞ」
「……はい」

 なんかごめんね、二人とも……。
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