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お出かけの予定
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お昼頃、ミスカさんが休憩中に会いに来てくれた。
「ミスカさん!」
私が駆け寄ると屈んでおでこにキスをくれる。
「ふふ、お疲れ様です」
「サキもお疲れ。今日はなかなか寒いが少し薄着じゃないか?」
「そうですね、昼間になったら暖かいかなと思ったんですけど……後で上着取ってこようかな」
「風邪を引いたら大変だ。今から取りに行こう」
だいぶ心配してくれる彼と一緒に部屋へ向かう。
「あの、相談というかお願いがあって」
「なんだ?」
「ハインツさんへのプレゼントを買いたいんです。また町に行くことって出来ますか……?」
町に行くのは大変だと分かっているけれどやっぱり直接見て選びたいよね。
私が聞くと、ミスカさんは直ぐに了承してくれた。
「もう変装の必要も無いしな」
「え!そうなんですか」
「もう俺たちと結婚したし身分もしっかりしている。サキの存在も知られているから今更隠すこと無い」
自分が人に知られてるって聞くと戸惑うけど……もうあの髪色スプレーとかマスクとかしなくていいのは凄く有難い。
「団長には一応伝えなくてはいけないが、それは大丈夫か?」
「大丈夫です!あと、リュークと一緒に行けたらなって思ってて。この前シオンさんに会いたがっていたから」
「一緒に行こ!」って言ってくれたし。あれからずっと楽しみにしていた。
「そうか、じゃあリュークが休みの日にしよう。声をかけておくから、日にちが分かったらまた教える」
「ありがとうございます!……ミスカさんも、一緒に行けたりしますか……?」
「!……サキが良いなら俺も行きたい」
「はい……!お願いします!」
話している間に部屋に到着し、ミスカさんにも中に入って貰う。
「カーディガンがあったはず……」
貰った服の中から探し出し、それを羽織る。
「やっぱり一枚着ると全然違いますよね」
「ああ、これからは急に寒くなったりするから気をつけてくれ」
そう言いながら傍に来たミスカさんは私を抱き上げてキスをする。
「ん……ミスカさん……」
「どうかしたか?」
「いえ、その……」
聞くのは恥ずかしかったけど、どうしても落ち着かなくて思い切って聞いてみる。
「そういうことって……また皆で順番にするんでしょうか…?」
この前はジャンケンで決めてたけど、またその順番なのかな……。
「特に決めてはいないな。他の家庭もそうらしいが、サキがしたいと思ったら声をかければいいし誘われて嫌だと思えば断ればいい」
じ、自分から……したいって言うのはちょっとハードルが高い……。
でもそうだよね、誘われるの待ってるだけなんて受け身ばっかりは失礼だし、実際……したいと思ってるし……。
「まあ断っても無駄な時はあると思うが」
「え」
「本気で嫌だったら殴ってくれ」
「いや無理ですよ!」
ミスカさんは真顔なので意外と冗談では無いかもしれない。
「そろそろ仕事に戻るか。下まで一緒に行こう」
「はい……!」
少しでも長く傍に居られるのが嬉しくてつい大きく頷く。そんな私にミスカさんは微笑んでまたキスをくれた。
その後裏庭に来た私は花たちを見てため息をつく。
「お花枯れてきちゃったなぁ……」
手入れを頑張って暑い夏を乗り越えたのだが、流石にもう寿命が来てしまった。
「でも結構長く咲いてましたからサキさん凄いですよ!」
「花のことは分からないけど、あんな綺麗な花を見れたのはサキさんのお陰だよ」
ちょうど休憩に来ていた団員二人がそう声をかけてくれる。
「ありがとうございます!また新しい花植えようかなと思っていて」
シオンさんのお店にも行けるから、色々教えてもらおう!
「てかミスカが前は花屋だったなんて意外というか、結構びっくりしたなぁ」
「確かに……イメージは湧かないですよね」
二人はそう言って不思議そうな顔をする。
私も聞いた時はちょっと驚いた。でも優しく花を見つめて丁寧に世話をしている姿は彼らしくて、とても素敵だ。
「ミスカさんお花の事になると嬉しそうにいっぱい話してくれるんです。凄く好きなんだなーって伝わってくるし、昔お花屋さんで働いていた頃のミスカさんが見たくなっちゃて。絶対可愛いじゃないですか、十三歳のミスカさん……きっとその頃から身長高くてキリッとしてたんだろうなとは思うんですけど」
「……相変わらずだな」
「ミスカさん良いなぁ……こんなに好きになってもらえて」
「そういえばもう結婚したらしいぞ」
「え!マジすか!」
私が思う存分話した後「結婚おめでとう」と言ってもらえた。もうその話はだいぶ広まっているらしい。
皆からの公認夫婦となって嬉しいような恥ずかしいような気持ちだった。
夕食の時間になり、リュークとミスカさんが食堂に来てくれた。
「サキ!俺と一緒に町行ってくれるって!めっちゃ嬉しいありがと~」
「私こそありがとう!急にお願いしちゃってごめんね」
「そんなの全然いいよ!あ、それでね、ミスカと話してたんだけど」
リュークの言葉にミスカさんが続く。
「この前行ったサロディーアに寄って、その隣町のほうに行けたらと思ってな」
「俺たちの昔住んでたところなんだ」
二人の故郷なんだ!幼なじみって言ってたもんね。
「うん!行きたい!」
「ありがとう!あの、良かったらなんだけど…」
珍しくリュークが言葉を濁す。
「サキのこと、俺の母さんに紹介したくて」
「……え!?」
そ、それって親御さんにご挨拶するイベント……!
結婚後になっちゃったけど……大丈夫かな……?
「嫌だったら……」
「ううん!私もリュークのお母さんに会いたい!」
「良かったぁ……叔父さんにも言おうかと思って、でも母さんには直接言いたかったから」
リュークは家族と凄く仲が良いんだなぁ。ミスカさんもお世話になったって言っていたし、一度お会いしたいなとは思っていた。
「日にちは少し遅くなってしまうが二十日にしようと思う。俺とリュークが付いていれば問題無いと団長から許可も貰った」
「ありがとうございます!ふふ、もう今から楽しみです」
「ああ」
「楽しみー!」
楽しみだけど、お義母様にご挨拶を……凄い緊張する……。良い印象を持って貰えるように頑張らなきゃ……!
気合いを入れすぎてその日のうちに、着ていく服を決めてしまった。
流石にまだ早いでしょ……。
「ミスカさん!」
私が駆け寄ると屈んでおでこにキスをくれる。
「ふふ、お疲れ様です」
「サキもお疲れ。今日はなかなか寒いが少し薄着じゃないか?」
「そうですね、昼間になったら暖かいかなと思ったんですけど……後で上着取ってこようかな」
「風邪を引いたら大変だ。今から取りに行こう」
だいぶ心配してくれる彼と一緒に部屋へ向かう。
「あの、相談というかお願いがあって」
「なんだ?」
「ハインツさんへのプレゼントを買いたいんです。また町に行くことって出来ますか……?」
町に行くのは大変だと分かっているけれどやっぱり直接見て選びたいよね。
私が聞くと、ミスカさんは直ぐに了承してくれた。
「もう変装の必要も無いしな」
「え!そうなんですか」
「もう俺たちと結婚したし身分もしっかりしている。サキの存在も知られているから今更隠すこと無い」
自分が人に知られてるって聞くと戸惑うけど……もうあの髪色スプレーとかマスクとかしなくていいのは凄く有難い。
「団長には一応伝えなくてはいけないが、それは大丈夫か?」
「大丈夫です!あと、リュークと一緒に行けたらなって思ってて。この前シオンさんに会いたがっていたから」
「一緒に行こ!」って言ってくれたし。あれからずっと楽しみにしていた。
「そうか、じゃあリュークが休みの日にしよう。声をかけておくから、日にちが分かったらまた教える」
「ありがとうございます!……ミスカさんも、一緒に行けたりしますか……?」
「!……サキが良いなら俺も行きたい」
「はい……!お願いします!」
話している間に部屋に到着し、ミスカさんにも中に入って貰う。
「カーディガンがあったはず……」
貰った服の中から探し出し、それを羽織る。
「やっぱり一枚着ると全然違いますよね」
「ああ、これからは急に寒くなったりするから気をつけてくれ」
そう言いながら傍に来たミスカさんは私を抱き上げてキスをする。
「ん……ミスカさん……」
「どうかしたか?」
「いえ、その……」
聞くのは恥ずかしかったけど、どうしても落ち着かなくて思い切って聞いてみる。
「そういうことって……また皆で順番にするんでしょうか…?」
この前はジャンケンで決めてたけど、またその順番なのかな……。
「特に決めてはいないな。他の家庭もそうらしいが、サキがしたいと思ったら声をかければいいし誘われて嫌だと思えば断ればいい」
じ、自分から……したいって言うのはちょっとハードルが高い……。
でもそうだよね、誘われるの待ってるだけなんて受け身ばっかりは失礼だし、実際……したいと思ってるし……。
「まあ断っても無駄な時はあると思うが」
「え」
「本気で嫌だったら殴ってくれ」
「いや無理ですよ!」
ミスカさんは真顔なので意外と冗談では無いかもしれない。
「そろそろ仕事に戻るか。下まで一緒に行こう」
「はい……!」
少しでも長く傍に居られるのが嬉しくてつい大きく頷く。そんな私にミスカさんは微笑んでまたキスをくれた。
その後裏庭に来た私は花たちを見てため息をつく。
「お花枯れてきちゃったなぁ……」
手入れを頑張って暑い夏を乗り越えたのだが、流石にもう寿命が来てしまった。
「でも結構長く咲いてましたからサキさん凄いですよ!」
「花のことは分からないけど、あんな綺麗な花を見れたのはサキさんのお陰だよ」
ちょうど休憩に来ていた団員二人がそう声をかけてくれる。
「ありがとうございます!また新しい花植えようかなと思っていて」
シオンさんのお店にも行けるから、色々教えてもらおう!
「てかミスカが前は花屋だったなんて意外というか、結構びっくりしたなぁ」
「確かに……イメージは湧かないですよね」
二人はそう言って不思議そうな顔をする。
私も聞いた時はちょっと驚いた。でも優しく花を見つめて丁寧に世話をしている姿は彼らしくて、とても素敵だ。
「ミスカさんお花の事になると嬉しそうにいっぱい話してくれるんです。凄く好きなんだなーって伝わってくるし、昔お花屋さんで働いていた頃のミスカさんが見たくなっちゃて。絶対可愛いじゃないですか、十三歳のミスカさん……きっとその頃から身長高くてキリッとしてたんだろうなとは思うんですけど」
「……相変わらずだな」
「ミスカさん良いなぁ……こんなに好きになってもらえて」
「そういえばもう結婚したらしいぞ」
「え!マジすか!」
私が思う存分話した後「結婚おめでとう」と言ってもらえた。もうその話はだいぶ広まっているらしい。
皆からの公認夫婦となって嬉しいような恥ずかしいような気持ちだった。
夕食の時間になり、リュークとミスカさんが食堂に来てくれた。
「サキ!俺と一緒に町行ってくれるって!めっちゃ嬉しいありがと~」
「私こそありがとう!急にお願いしちゃってごめんね」
「そんなの全然いいよ!あ、それでね、ミスカと話してたんだけど」
リュークの言葉にミスカさんが続く。
「この前行ったサロディーアに寄って、その隣町のほうに行けたらと思ってな」
「俺たちの昔住んでたところなんだ」
二人の故郷なんだ!幼なじみって言ってたもんね。
「うん!行きたい!」
「ありがとう!あの、良かったらなんだけど…」
珍しくリュークが言葉を濁す。
「サキのこと、俺の母さんに紹介したくて」
「……え!?」
そ、それって親御さんにご挨拶するイベント……!
結婚後になっちゃったけど……大丈夫かな……?
「嫌だったら……」
「ううん!私もリュークのお母さんに会いたい!」
「良かったぁ……叔父さんにも言おうかと思って、でも母さんには直接言いたかったから」
リュークは家族と凄く仲が良いんだなぁ。ミスカさんもお世話になったって言っていたし、一度お会いしたいなとは思っていた。
「日にちは少し遅くなってしまうが二十日にしようと思う。俺とリュークが付いていれば問題無いと団長から許可も貰った」
「ありがとうございます!ふふ、もう今から楽しみです」
「ああ」
「楽しみー!」
楽しみだけど、お義母様にご挨拶を……凄い緊張する……。良い印象を持って貰えるように頑張らなきゃ……!
気合いを入れすぎてその日のうちに、着ていく服を決めてしまった。
流石にまだ早いでしょ……。
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