美醜逆転の異世界で騎士様たちに愛される

志季彩夜

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サキと初めての(ミスカ)

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 今夜は……サキと……。

「隊長!日報の確認お願いします!」
「ああ」

 昼間から、なんなら昨日から落ち着かない。待ちわびていたこの日がついにやってきたのだから。不安や緊張が無いわけではないが、どちらかと言うと楽しみが勝っている。
 無駄に長く感じる時間を乗り越え、夜になりサキの元へ向かう。
 扉をノックしようとしたところで部屋の中から慌ただしい音が聞こえてきた。
 ……多分、緊張で何かやらかしたのだろう。
 あれでだいぶ抜けているからな、サキは。
 しばらく待ってからノックするとやはり焦った様子で俺を出迎えた。
 緊張していると言って照れるサキが可愛くて、つい急ぎ気味で彼女をベッドに連れていく。

「……良いか?」
「はい」

 頷くサキは真っ直ぐ俺の目を見て大丈夫だと伝えてくれた。
 彼女が身にまとっているローブとブラジャーを脱がせ、上半身を露わにする。
 ……大きいな……。
 最初の感想がそんなものとは呆れられてしまうが、服を着ている時との差に何だか興奮する。
 腰が細いから余計に大きく見えるのか……。
 そんなことを考えながらもその美しい体に魅了される。サキを形取る曲線全てが完璧だと思えた。
 背中を、腰をなぞると体が反応する。胸に手をやり優しく揉み込むと小さく声を零した。
 彼女の大きい胸も俺の手にはなんとか収まっている。
  
「は……ぁ……」

 全体を揉んで感触を味わっているとサキの吐息も聞こえてくる。
 顔が見たくなって見上げると、彼女は惚けた表情でこちらを見つめた。
 可愛い……。
 自然と唇が重ねられた。
 サキとのキスは心地よい。柔らかい唇と重なるとまるでサキの優しさに触れているようで。
 少し離れると、何故かサキは少し笑っているようだ。

「どうかしたか」
「ううん……もっとキスしていいですか?」
「ああ、いくらでも」

 サキから求められるならなんでも捧げる。しかもそれがキスだなんて幸せでしかない。
 啄むような可愛いキスをくれる彼女の腰に手を伸ばす。ショーツを脱がし股の間に軽く触れると、サキはキスを止め小さく反応した。
 この角度だと見ずらいが、手からの感触でしっかり濡れていることは分かる。
 これなら……指は入れてもいいのだろうか……?
 若干戸惑ったがサキが少しだけ脚を開いたのでそっと入れてみる。
 ……自分から求めてくれているみたいで嬉しいが、だいぶエロいな。二回の経験で成長したのか、元からなのか……やはりサキの初めては欲しかった。
 少し悔やみながらも彼女の中を少しずつ触れていく。

「あっ…」

 気持ちよさそうに反応するところを指で押していくと、サキの息は荒くなっていき崩れそうになるその華奢な体を支える。
 俺の頭を抱きしめる彼女は、その柔らかい胸が俺の首元を当たっていることに気づいていない。
 やばいな……股間が痛い……。
 無自覚な分、止めることも責めることも出来ない。そもそもしないけれども。
 もしこの天然さが他の男に向けられたら……もうそいつを消すしかない。

「あぁん……!そこ……きもち……」
「……っ」

 俺が手を動かす度に頭上から聞こえてくる官能的な声と、逃げるような求めるような腰の動き。
 これだけで吐精しまいそうだ。しかし触ってもいないのにこの場面で出すのは男として許されない。
 なんとか無心を保ちながら、無事サキをイかせることが出来て安堵する。

 サキは……本当に俺たちの体を嫌がらないんだな。
 ぐったりと俺の胸にもたれるのを見て改めてそう思う。
 サキが人を見た目で判断することは無いと知っているから心配は一切無かったが、正直少し不思議に思ったりもする。
 まあ、サキがいいならそれでいいのだが。

 そんなサキも俺のモノを見たら流石に驚いたようで、可愛らしい目を丸くしていた。
 見た目どうこうの問題ではない、実際セックスで使われるとなったら怖くも思うだろう。
 もともと挿入するつもりはなかった。
 人よりだいぶ大きいことは分かっていたから、サキの負担になることは明らかだった。
 勿論入れたい。サキの中に入りたいという欲望は少なからずというかだいぶあるけれど、そもそもセックスをしたかったのはサキの可愛い姿を見る為だ。サキのことをもっと知りたいという思う気持ちは尽きることを知らない。
 それに俺が入れたいと思っていることを少しでも知ったら優しい彼女はどうしても気にしてしまうだろうから、胸の奥にしまい込んだ。
 
 しかしまさかサキが俺のモノを見ても「入れたい」と言ってくれるとは思っていなくて。どうしてもとお願いされて挿入することになった。
 一度は心配していた通りにやはり痛い思いをさせてしまったが、それでも二度目でサキが頑張って受け入れてくれた。

「入って………ない……?」

 入ってはいる。全部では無いが。
 ……これだけでも、気持ちよすぎるな……。
 柔らかいものに包まれて締め付けられる。
 これがサキの中なのだと、繋がることが出来ているのだと強く実感した。
 俺が誰かを好きになるなんて、こんなに欲情するなんて思いもしなかった。その大好きな人が俺を好きだと言って受け止めてくれる。全部が奇跡だ。
 それが嬉しくてつい欲張って動いてしまったけれど、彼女の苦しそうな様子を見てやはりやるべきでは無かったと後悔し止めた。
 これ以上負担をかけては駄目だ。サキは優しいけれど、その好意に甘えていたらサキ自身も気づかず傷つけてしまうだろう。

 挿入しない方法は調べていたので当初の予定通りそれをすることにした。
 サキは細身だが痩せ細っているわけではなく程よい肉付きの美しい体なので、その太腿に挟まれて滑らかな肌に擦り付けるのは若干の背徳感と純粋な快楽を得る行為だった。
 こんなことをしてもサキは受け入れてくれる。一緒に気持ちよくなってくれる。それが嬉しい。
 実際に出来なくても不満は一つも無い……のだが

「ミスカさ……ん、もっと……」
「っ……」

 その声を聞いて、堪らなくなる。
 俺も、もっとサキが欲しい。
 それはどうしても無くすことの出来ない欲望で、今だけはその欲のままに腰を打ち付ける。
 蕩けた表情で嬌声を漏らすサキ。
 可愛い、もっとサキの可愛い姿を見たい。
 ……俺のを入れて、気持ちよくなってくれたら……。

「サキ」
「ミスカ……さん…っすき……」
「ああ、俺も好きだ」

 大好きだ。
 限界に達し俺は自分の手の中に出し、サキも小さく体を震わせてイッた。
 だいぶ自分本位にしてしまったな……。
 サキは終えてからまだ気にしている様子で、しかし「次は頑張る」と言ってくれた。
 ようやく出来たサキとの初めては想像よりもずっと難しくて、それでもとても幸せだった。
 夢なんか比じゃないな。どんなに都合のいい妄想も、サキが隣に居る現実には叶わない。
 彼女に覆い被さり唇を重ねる。

「ん……」

 これからもずっと傍に居るのだけれど、今夜はキスを止めたくなかった。
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