美醜逆転の異世界で騎士様たちに愛される

志季彩夜

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気遣い

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 今日は仕事を早めに終わらせてくれたミスカさんと共に帰宅した。
 自宅も安全だけれどなるべく一人で居ないようにと言われ、誰かと時間を合わせて帰るようになった。

「広いから余計に人が居ないと寂しいですね」
「そうだな」

 やっぱり一人じゃなくて良かった……。
 少しホッとした時、後ろから彼にそっと抱きしめられた。

「今日は勉強するか?」

 そう尋ねられた意図が分かって、それに対する答えは一つしか無かった。

「今日は……しません」

 振り返って彼の顔を見るが目が合うと恥ずかしくて、私は少し俯いてしまった。

「お、お風呂先どうぞ!」

 言い残して部屋に駆けて扉を閉めた。
 場所がまだ慣れないからか変にドキドキしてしまう。
 前のあの部屋が恋しい……。
 今はそのままの状態で残されているみたいだけど、また客室として使うのかと聞いたら凄い勢いで否定された。
「サキが住んでいた神聖な空間に他の男を入れれる訳が無い」とかなんとか。
 正直私もあの部屋で何度もえっちしてしまったので、そこで誰かが寝るのは勘弁して欲しい。

「サキ、上がったぞ」
「はい!」

 ノックと共に聞こえた声に返事をして扉を開ける。

「……中で待ってて下さい…」
「!……ああ」

 体を洗いながらため息をつく。
 恥ずかしいの……だいぶ慣れたと思ったんだけどな……。
 無理だと言いながらも回数を重ねればえっちも慣れはする。
 じ、自分から誘えるようにもなったし……。
 しかしたまに急に恥ずかしくなってしまうことがあって。やっぱり羞恥心は捨てきれていなかった。
 そんなことを考えながらもシャワーを終え部屋に向かう。

「お待たせしました……」
「いや、大丈夫だ」

 ベッドに座る彼にそそっと近づくと抱き寄せキスをされる。
 その流れでベッドに上がり、ミスカさんは胡座をかいてその上に背をもたれさせかける形で私を乗せた。
 後ろから抱きしめパジャマの上から全身を撫でられる。布越しに彼の大きな手を感じて、これからされるのだと思うと体が少しずつ熱を持っていく。

「ん……」

 私を安心させるようにずっと優しく撫でてくれているけれど。
 ……物足りない……直接触れて欲しい。
 どうしてももどかしくなってしまって、彼の腕を掴む。

「触っ……てください」
「!」

 一瞬動きを止めたミスカさんは「ああ」と返事して、パジャマのボタンを外し中に手を入れた。

「あ……っ」

 待ち望んだその手が肌に触れた時、体が大きく反応した。少し慣らすように何度か撫でるとサッとパジャマは脱がされた。
 彼の手は私の頭から足先までを辿っていく。先程焦らされてその分敏感になってしまった全身は少し触られるだけで震えてしまう。
 ブラもホックが外され、ショーツも軽々腰を持ち上げ脱がされ、あっという間に無くなってしまった。
 少し体を隠した私の手を退け、彼の手はお腹から上下にそれぞれ伸びていった。
 キュッと股を閉じた脚の太腿をなぞられ、胸は下から掬い上げられたぷんと大きな手に収まり揉まれる。
 
「はっ……ぁ……」

 思わず声を漏らした時、耳元でミスカさんの低い声が聞こえた。

「サキ」

 かぷっと耳を口に含まれた。

「ひぅ……っ」

 唇で挟まれ柔らかい耳の形が変えられる。縁に沿って舌が這う。
 今まで感じたことの無い気持ちよさ。耳を弄られているはずなのに腰の当たりがゾクゾクする。

「ん……あ……」

 その間に乳首は撫でられ、下は股の間に手を割り込まれ濡れた膣の入口を指でトントンされてる。

「あぁっ……は……んん!」
「可愛い」
「はぁっ……今しゃべらないで……ぇ」

 吐息が耳の中に入る度にお腹の中がキュンキュンする。その息が一度大きくなったかと思うと、歯で優しく噛まれた。

「っ……あぁ!」

 急なその感覚に快感が弾けた。

「……っ……は……」
「イッたのか?」
「たぶん……」

 アソコも胸もそんなに触られていないのに達してしまうなんて。

「前より敏感になっているな」
「うぅ……恥ずかしい……」

 皆のせいだもん……いっぱい色んなところ触るから……。
 体を前に倒し私が四つん這いになると、二本の指が中を解す。
 しかしあんまりじっくりやるものだから中が疼いて少し腰が揺れてしまう。

「ミスカさん……もう……」

 口に出すとようやくアレを取り出してくれた。
 下に垂れてしまいそうな程濡れたところにあてがい、少しずつ呑み込ませていく。

「んっ……」
「苦しくないか」
「大丈夫……」

 何度もして当たり前に入るようになったのに彼は毎回心配そうにする。
 それが嬉しくもあり、少し複雑なものでもあった。
 半分は入れたであろうところでゆっくり動き出し、私の中を擦る。
 正面からの時とは違う当たり方で、背筋がゾクゾクするような気持ちよさだ。

「あぁ……は……」

 動きが速くなるとその分私の興奮も増して、自然と息も荒くなる。

「はぁ……あ、みすかさ……そこ……」
「ここか?」
「うんっ、きもち……」

 的確に一点を責める技術は凄いなとぼんやり感心しながら、私はシーツをギュッと握った。

「あ……イク……っ」
「っ……」

 キュッと締まった中に流し込まれ、それを味わいながら抜かれてベッドに横になった。
 私の髪を撫で耳にかけるその手で体を起こして貰いしばらく抱きしめ合う。

「今日は何だか……ゆっくりでしたね」
「……いつも手荒だったか……?すまない……」
「い、いえ!そういう訳じゃなくて」

 ミスカさんはいつもゆっくりで丁寧だ。今日はいつも以上ということで。

「引越して来てから余計頻度が多いだろう。流石に疲れている様だったから」

 確かに少し疲れてはいたかもしれない。自分ではあまり意識していなかったけれど、ミスカさんはちゃんと見ていてくれていた。

「ありがとうございます」
「分かっていながら誘って悪かった」
「ううん……嬉しいです」

 実はもっと……と思っているのだが気遣ってくれているのにそうは言えなかった。

「無理しないで断って良いからな」
「じゃあ……明日は休もうかな」
「ああ」

 またパジャマを着て部屋から出たところで皆が帰ってきた。

「……もうえっちしたの?」
「えっ、し、してな……したけど……」

 リュークにジトーっと見られ、全く嘘がつけないので正直に言った。

「じゃあ後で俺と……」
「今日明日は駄目だ」
「なんでミスカが言うの!」

 リュークを宥め皆と過ごした後、優しい彼の腕に抱かれながら眠りにつき、次の日もちゃっかり一緒に寝てもらっていたのだった。
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