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心の成長
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しばらく二人がそうしていると扉を開ける音がした。
「すまん、待たせたな」
「ミスカさん……」
「!サキ、起きたか。そのまま横になっていてくれ、錠を外すから」
一緒に来た団員の一人が針金のようなものを持ち作業にかかり、ヴェルストリアは右腕に氷嚢を当てタオルで緩く固定する。
「皆、帰ってきますか……?」
「ああ、事の始末はまた後日つける。団長たちももうすぐ着くはずだ」
ほどなくして錠は解け、擦れて赤くなった部分に薬を塗り包帯を巻く。
「この後全員を集めるよう伝えてくれ」
「了解です。……サキさん無理しないでくださいね。俺たち……待ってます!」
「っ……はい!ありがとうございます……」
サキに向けられたその言葉と笑顔は、黒騎士団の皆にとってサキが必要な存在という確信を得るものだった。
サキは大きな喜びと、しかしその裏で小さな胸の痛みを感じた。
彼が扉を出るのと交代でちょうど侯爵邸から帰還した三人が入ってくる。
「サキ!怪我の具合はどうだ、痛むか?」
「大丈夫ですよ。手当もしてもらいました」
「サキの大丈夫は信用出来ないよ……」
「確かにそれはあるっすね……」
眉を寄せたリュークにラグトが頷く。
「右腕は軽い打撲です。大きく動かないようにしたほうがいいかと。足首は皮膚の傷のみですが痛むようであれば歩くのも控えて……」
「そうか、じゃあ移動する時は抱えよう」
「い、いえ!足は本当に大丈夫です、一人で歩けますから」
「そうか……?」
訝しげな顔をしたハインツにサキは頷き、助けを借りながら上半身を起こす。
「皆……助けてくれてありがとうございました。あと……ごめんなさい……」
「サキは悪くないんだよ!むしろ俺たちっていうか……謝ったりなんかしなくて……」
リュークの否定にサキは首を横に振る。
「悪いのはあの人って分かってる。でも……私ね……迫られた時、黒騎士団が無くなっちゃうって言われて……これ以上迷惑かけたくない、私が受け入れればなんて一瞬思ったの」
「そんなっ」
「うん、ごめんね……黒騎士団はあんな人に負けないのに。私のことをこんなに心配して大切に思ってくれているのに…っ……皆のこと信じきれてなかった……!」
サキはベッドのシーツを強く握る。
「私、今まで自分が我慢すればなんでも上手くいくって思ってた。でもやっと分かったの。自己犠牲なんて優しさでもなんでもない。私が傷ついたら一緒に傷ついてしまう人がいるんだって、いてくれるんだって」
悲しみと後悔と、そして悔しさ。彼らはサキのそんな表情を見るのは初めてだった。それに対して嫌悪などは全くなく、感じたのは彼女が自分たちのことをこんなにも思ってくれているという喜びだった。
「……本当にごめんなさい」
「ううん!誰かのためにっていうその気持ちと謙虚さはサキちゃんの長所だから!」
「ええ、人を信じること自体難しいものですから少しずつで良いんです。これからもっと信じてもらえるように頑張りますから」
どんな悩みも一緒に背負ってくれる。そんな彼らだから大好きなのだ。
ありがとう、と目を潤ませながらも心からの笑顔になったサキを見て彼らはようやく安堵が得られた。
ミスカはハインツに小さい声で伝える。
「団長、全員集合しているようなので俺たちから話しておきます」
「いや、私から言ったほうが……」
「サキのことよろしくお願いします」
「!」
ミスカはハインツを残して他の三人を部屋から出した。
「サキ、ようやく言えたんだね」
「まさか団長からとは思わなかったっすけど…」
「え、団長もサキさんのこと……?」
「ヴェルストリアは気づいてなかったの?」
「普段団長にお会いする機会が無かったので……昨日今日は自分のことで精一杯でしたし……」
そう話しながら四人はため息をつく。サキが幸せなら勿論良いのだが……。
「団長相手だとちょっと……大変かも」
ラグトがボソッとこぼした言葉にそれぞれ頷いた。
サキと二人きりになったハインツは部下によって閉められた扉を一瞥し、ひと呼吸するとベッドの傍にあった椅子に座る。
「……その、先程はすまない。つい、というか勝手にキスをしてしまって」
「い、いえ!すごく……嬉しかった……です」
意識しすぎて照れまくる二人はなかなか視線が交わらない。
「サキは……本当にいいのか?私は一回りも歳が離れているし……」
「年齢は……一回り?ハインツさんおいくつ……」
「三十一だ」
「うそ!二十代かと……」
いつものような会話が戻ってきて、自然と顔がお互いに向いた。真っ直ぐ見つめ合う。
「私は……全然気にしてないですよ。四十歳でも五十歳でも好きになってたと思います」
「サキ……」
ハインツに好きだと想いを伝えることが出来たが、彼らのことも説明しなければいけない。
サキはベッドから足を降ろし腰掛ける体勢で改めてハインツに向き合った。
「あの……気づいてると思うんですけど……私、ミスカさんとリューク、ラグトさん、ヴェルストリアくんと付き合っています」
「ああ」
「ずっと言わなくてごめんなさい。私、ハインツさんのこと好きって気づいて、自分で伝えたかったから皆に隠していてもらっていたんです」
まさかそんな理由だったとは思わず、サキの健気な心に笑みが零れる。
「そうか……サキ、彼らを好きになってくれてありがとう」
「!」
「団長として仲間としてとても嬉しいんだ。そして彼らと同じくらい私のことも好きになってくれてありがとう。正直、羨ましかった。私も君の隣に立てたらとずっと思っていた」
「っ……私皆のことが好きなんです。誰が一番なんて決めれない、特別なんです。それでも……ううん」
それでもいいか、なんて気持ちを疑うような言い方をサキはもうしなかった。
「ハインツさん、私と付き合ってください」
サキ自らが欲求を持ち口に出して伝える。この世界に来たばかりの彼女を知っているハインツは、誰よりもその成長を理解し嬉しく思った。
「ああ……!私からも言わせてくれ。サキ、ずっと一緒にいたい。……私と付き合ってくれ」
「はいっ……ありがとうございます……!」
ようやく二人は手を繋ぎ指を絡める。
「ハインツさんの大きな手、好きなんです。もっと触れたい……もっとこの手で触れて欲しい」
「!」
「ハインツさんに触れられると、なんだか体が熱くなっちゃうけど……すごく気持ちいいんです」
サキは無自覚に思ったことを言っているだけなので、それが誘い文句であることとハインツに多大なダメージを与えていることに気づいていない。
勿論先程まであんなことがあり怪我人でもある彼女を押し倒してなんて出来るはずもなく、ハインツは理性を総動員しなんとか押さえ込んだ。
「ごほん……。サキの……異世界から来たということはラグトとヴェルストリアにも伝えたのか?」
「はい、二人も大体は理解してくれたみたいで」
「そうか。一度全員で話し合ったほうが良いから明日また集まろう。今日はひとまず部屋で休みなさい」
「そうですね……ありがとうございます」
手を借り歩き出したサキにやはり心配そうな顔を向けるハインツ。
「やっぱり抱えて……」
「大丈夫です!」
一度痛いなどと言えば過剰に反応されてずっと抱えられそうだと分かっているサキは前のめりに断った。
「すまん、待たせたな」
「ミスカさん……」
「!サキ、起きたか。そのまま横になっていてくれ、錠を外すから」
一緒に来た団員の一人が針金のようなものを持ち作業にかかり、ヴェルストリアは右腕に氷嚢を当てタオルで緩く固定する。
「皆、帰ってきますか……?」
「ああ、事の始末はまた後日つける。団長たちももうすぐ着くはずだ」
ほどなくして錠は解け、擦れて赤くなった部分に薬を塗り包帯を巻く。
「この後全員を集めるよう伝えてくれ」
「了解です。……サキさん無理しないでくださいね。俺たち……待ってます!」
「っ……はい!ありがとうございます……」
サキに向けられたその言葉と笑顔は、黒騎士団の皆にとってサキが必要な存在という確信を得るものだった。
サキは大きな喜びと、しかしその裏で小さな胸の痛みを感じた。
彼が扉を出るのと交代でちょうど侯爵邸から帰還した三人が入ってくる。
「サキ!怪我の具合はどうだ、痛むか?」
「大丈夫ですよ。手当もしてもらいました」
「サキの大丈夫は信用出来ないよ……」
「確かにそれはあるっすね……」
眉を寄せたリュークにラグトが頷く。
「右腕は軽い打撲です。大きく動かないようにしたほうがいいかと。足首は皮膚の傷のみですが痛むようであれば歩くのも控えて……」
「そうか、じゃあ移動する時は抱えよう」
「い、いえ!足は本当に大丈夫です、一人で歩けますから」
「そうか……?」
訝しげな顔をしたハインツにサキは頷き、助けを借りながら上半身を起こす。
「皆……助けてくれてありがとうございました。あと……ごめんなさい……」
「サキは悪くないんだよ!むしろ俺たちっていうか……謝ったりなんかしなくて……」
リュークの否定にサキは首を横に振る。
「悪いのはあの人って分かってる。でも……私ね……迫られた時、黒騎士団が無くなっちゃうって言われて……これ以上迷惑かけたくない、私が受け入れればなんて一瞬思ったの」
「そんなっ」
「うん、ごめんね……黒騎士団はあんな人に負けないのに。私のことをこんなに心配して大切に思ってくれているのに…っ……皆のこと信じきれてなかった……!」
サキはベッドのシーツを強く握る。
「私、今まで自分が我慢すればなんでも上手くいくって思ってた。でもやっと分かったの。自己犠牲なんて優しさでもなんでもない。私が傷ついたら一緒に傷ついてしまう人がいるんだって、いてくれるんだって」
悲しみと後悔と、そして悔しさ。彼らはサキのそんな表情を見るのは初めてだった。それに対して嫌悪などは全くなく、感じたのは彼女が自分たちのことをこんなにも思ってくれているという喜びだった。
「……本当にごめんなさい」
「ううん!誰かのためにっていうその気持ちと謙虚さはサキちゃんの長所だから!」
「ええ、人を信じること自体難しいものですから少しずつで良いんです。これからもっと信じてもらえるように頑張りますから」
どんな悩みも一緒に背負ってくれる。そんな彼らだから大好きなのだ。
ありがとう、と目を潤ませながらも心からの笑顔になったサキを見て彼らはようやく安堵が得られた。
ミスカはハインツに小さい声で伝える。
「団長、全員集合しているようなので俺たちから話しておきます」
「いや、私から言ったほうが……」
「サキのことよろしくお願いします」
「!」
ミスカはハインツを残して他の三人を部屋から出した。
「サキ、ようやく言えたんだね」
「まさか団長からとは思わなかったっすけど…」
「え、団長もサキさんのこと……?」
「ヴェルストリアは気づいてなかったの?」
「普段団長にお会いする機会が無かったので……昨日今日は自分のことで精一杯でしたし……」
そう話しながら四人はため息をつく。サキが幸せなら勿論良いのだが……。
「団長相手だとちょっと……大変かも」
ラグトがボソッとこぼした言葉にそれぞれ頷いた。
サキと二人きりになったハインツは部下によって閉められた扉を一瞥し、ひと呼吸するとベッドの傍にあった椅子に座る。
「……その、先程はすまない。つい、というか勝手にキスをしてしまって」
「い、いえ!すごく……嬉しかった……です」
意識しすぎて照れまくる二人はなかなか視線が交わらない。
「サキは……本当にいいのか?私は一回りも歳が離れているし……」
「年齢は……一回り?ハインツさんおいくつ……」
「三十一だ」
「うそ!二十代かと……」
いつものような会話が戻ってきて、自然と顔がお互いに向いた。真っ直ぐ見つめ合う。
「私は……全然気にしてないですよ。四十歳でも五十歳でも好きになってたと思います」
「サキ……」
ハインツに好きだと想いを伝えることが出来たが、彼らのことも説明しなければいけない。
サキはベッドから足を降ろし腰掛ける体勢で改めてハインツに向き合った。
「あの……気づいてると思うんですけど……私、ミスカさんとリューク、ラグトさん、ヴェルストリアくんと付き合っています」
「ああ」
「ずっと言わなくてごめんなさい。私、ハインツさんのこと好きって気づいて、自分で伝えたかったから皆に隠していてもらっていたんです」
まさかそんな理由だったとは思わず、サキの健気な心に笑みが零れる。
「そうか……サキ、彼らを好きになってくれてありがとう」
「!」
「団長として仲間としてとても嬉しいんだ。そして彼らと同じくらい私のことも好きになってくれてありがとう。正直、羨ましかった。私も君の隣に立てたらとずっと思っていた」
「っ……私皆のことが好きなんです。誰が一番なんて決めれない、特別なんです。それでも……ううん」
それでもいいか、なんて気持ちを疑うような言い方をサキはもうしなかった。
「ハインツさん、私と付き合ってください」
サキ自らが欲求を持ち口に出して伝える。この世界に来たばかりの彼女を知っているハインツは、誰よりもその成長を理解し嬉しく思った。
「ああ……!私からも言わせてくれ。サキ、ずっと一緒にいたい。……私と付き合ってくれ」
「はいっ……ありがとうございます……!」
ようやく二人は手を繋ぎ指を絡める。
「ハインツさんの大きな手、好きなんです。もっと触れたい……もっとこの手で触れて欲しい」
「!」
「ハインツさんに触れられると、なんだか体が熱くなっちゃうけど……すごく気持ちいいんです」
サキは無自覚に思ったことを言っているだけなので、それが誘い文句であることとハインツに多大なダメージを与えていることに気づいていない。
勿論先程まであんなことがあり怪我人でもある彼女を押し倒してなんて出来るはずもなく、ハインツは理性を総動員しなんとか押さえ込んだ。
「ごほん……。サキの……異世界から来たということはラグトとヴェルストリアにも伝えたのか?」
「はい、二人も大体は理解してくれたみたいで」
「そうか。一度全員で話し合ったほうが良いから明日また集まろう。今日はひとまず部屋で休みなさい」
「そうですね……ありがとうございます」
手を借り歩き出したサキにやはり心配そうな顔を向けるハインツ。
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一度痛いなどと言えば過剰に反応されてずっと抱えられそうだと分かっているサキは前のめりに断った。
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