2 / 20
第2話 姫騎士
しおりを挟む
・*・
「リラ! 聖騎士へ昇進、おめでとう!」
「ありがとう。みんな」
聖騎士になった夜、祝賀会をした。王都スティンにあるバーナード辺境伯の別邸に、リラの古くからの友人と騎士仲間が集まってくれた。
リラを含むみんなが甲冑を脱ぎ、腰に剣を差しているだけという軽装姿で寛いでいる。
用意された豪華な料理は、ほとんど食べ尽くされ、果物や生クリームがたっぷり盛り付けられている甘そうなケーキが何種類か残っているだけだ。
「優勝おめでとう」
話に花を咲かせていると声をかけられて、リラは振り向いた。
「ルーカス殿下。今日は来ていただき、ありがとうございます」
リラは辺境伯令嬢だが、淑女教育を受けていない。すっと姿勢を正すと、ルーカスに向かって騎士の礼をした。
「大会の時にも言ったけど、リラが一番強かった。とてもかっこよかったよ」
「殿下とした約束を果たしたくて、がんばりました」
ルーカスは目を細めると頷いた。
「ルーカス殿下。今日は娘のためにお越しいただき、まことにありがとうございます」
話しに割って入ってきたのは、リラの父、ワイアット・バーナード辺境伯だった。
「辺境伯、久しぶりです。私が幼い頃に世話になった人たちは元気にしてる?」
「ええ、妻のユマも、使用人たちも元気です。殿下に会いたがっていましたよ」
「みんなの話を聞かせて」
「いいですとも。さあ、どうぞこちらへ」
バーナード家は由緒正しい騎士の家系だ。
ワイアットは、ルーカスの父、現国王のリヒャードからの信頼が厚く、今いる別邸とは別に、辺境の地を任されている。
子どもの頃ルーカスは、彼の母が流行病を患ってしまったのをきっかけに、バーナード家に預けられていた。リラとは幼少期を一緒に過ごしたことで、主従の関係というより、家族に近い。
リラもルーカスと話をしたかったが、父に先を越されてしまった。
「しかたない。あとでゆっくり話そう」
酒のグラスを傾けながら、闘技大会の話で盛り上がってる同期の輪の中に、リラは入っていった。
騎士仲間たちとのおしゃべりに満足したリラは、風にあたろうと、宴会会場を抜け出した。
中庭には、マツリカが咲いていた。満月の明かりに照らされてほんのりと輝いているように見える。
花を愛でながら香りを楽しんでいると、背後に人の気配を感じた。振り返ると、ルーカスが近寄ってきていた。
「殿下。父との会話は終わりましたか」
「堪能してきたよ」
ルーカスは、リラの横に並んで立った。
「この庭には本邸の裏にあったような、大きな木はないんだね」
リラは、周りに誰もいないのを確認してから口を開いた。
「ここは王都の真ん中だし、別邸はそこまで広くないからね」
二人きりの時リラは、ルーカスの希望で敬語を使わないようにしている。
「幼い頃、イチイの大木にリラとよく登った。また行きたいな。きみと過ごしたあの場所へ」
バーナード家が統治管理する場所に行くには、ここから馬を走らせて二日ほどかかる。安易に行けるような場所ではない。
「今は忙しいかもしれないけど、王になって落ちついたら、視察だと行って来ればいいよ」
来月、ルーカスは誕生日を迎え、成人する。
これをきっかけに、リヒャード王は退位して、ルーカスに譲位することになった。
「王になったら、か。ねえ、リラ。子どもの頃にあのイチイの木の下でした約束を、今でも覚えてる?」
「もちろんです。殿下が王になられる時、わたしは、王を守る騎士になると誓いました」
リラの夢は、王を直接護る近衛騎士になること。
騎士の中でも特に優れた聖騎士で、王が信を置く者しかなれない。
リラは片膝を立てて腰を落とすと、頭を下げた。
「殿下。どうぞご命令を」
――やっと、この時がきた。
夢がもうすぐ叶う。リラは、高鳴る胸に、そっと手をあてた。
「きみに、お願いしたいことがある」
命令ではなく、なぜ願いなのだろうと思いながら、リラは地面を見つめる。
しばらく黙って待っていると、ルーカスはリラの前にしゃがんだ。驚いて顔を上げると、思った以上に至近距離で目が合った。
月明かりに照らされた白い肌と、整った目鼻立ち。翡翠色の瞳の美しさに言葉を失っていると、彼はにこりとほほえみ、口を開いた。
「リラ・バーナード。私、ルーカス・オースティンの妃になってくれませんか?」
リラは石膏像のようにぴたりと固まった。そよ風が髪先をかすかに揺らす。
「……殿下、もう一度お願いします。今、なんと、おっしゃいましたか?」
聞き返すと、ルーカスは、リラの手を両手で包み込むように握った。
「リラ、結婚して欲しい。私と一緒に、この世界を変えよう」
リラは目を見開いた。握られた手はあたたかく、彼の眼差しは真剣で、冗談を言っているようには見えない。
――世界を変える。……そうか。つまり、これは任務。
王太子のルーカスは、皇統を継ぐ存在だ。しかし、残念ながら彼が王になることを拒む者がいる。側近以外、味方と呼べる者がいない。
「今の私は名ばかりの王子だ。だが、私利私欲で動く者たちに、王位を譲るつもりはないよ」
リラはこくりと頷いた。
彼を守るには、日中は妃を演じて傍に寄り添い、夜は騎士として警戒するほうがいい。
二十四時間体制の、護衛騎士の誕生だ。
「わかりました。この政略結婚、承ります」
「……政略?」
ルーカスは小首をかしげた。
「殿下。運命は、自分で引き寄せるものです。殿下と一緒に、世界を変えてみせます!」
彼は、誰かの大きな陰謀や欲の渦に飲まれて消えていい人ではない。守らなければと、強い使命感がリラを突き動かす。
ルーカスの手をぎゅっと握り返した時だった。
「敵襲!」
月明かりの空に、危険を知らせる声が響いた。
リラはすぐに姿勢を低くして、ルーカスの前に立った。敷地のあちこちから、物が壊れる音や、人の叫び声が聞こえる。
「殿下、私の傍を離れないで下さい」
あたりを警戒しながら、腰に差している剣の柄を握った。
「リラ! 聖騎士へ昇進、おめでとう!」
「ありがとう。みんな」
聖騎士になった夜、祝賀会をした。王都スティンにあるバーナード辺境伯の別邸に、リラの古くからの友人と騎士仲間が集まってくれた。
リラを含むみんなが甲冑を脱ぎ、腰に剣を差しているだけという軽装姿で寛いでいる。
用意された豪華な料理は、ほとんど食べ尽くされ、果物や生クリームがたっぷり盛り付けられている甘そうなケーキが何種類か残っているだけだ。
「優勝おめでとう」
話に花を咲かせていると声をかけられて、リラは振り向いた。
「ルーカス殿下。今日は来ていただき、ありがとうございます」
リラは辺境伯令嬢だが、淑女教育を受けていない。すっと姿勢を正すと、ルーカスに向かって騎士の礼をした。
「大会の時にも言ったけど、リラが一番強かった。とてもかっこよかったよ」
「殿下とした約束を果たしたくて、がんばりました」
ルーカスは目を細めると頷いた。
「ルーカス殿下。今日は娘のためにお越しいただき、まことにありがとうございます」
話しに割って入ってきたのは、リラの父、ワイアット・バーナード辺境伯だった。
「辺境伯、久しぶりです。私が幼い頃に世話になった人たちは元気にしてる?」
「ええ、妻のユマも、使用人たちも元気です。殿下に会いたがっていましたよ」
「みんなの話を聞かせて」
「いいですとも。さあ、どうぞこちらへ」
バーナード家は由緒正しい騎士の家系だ。
ワイアットは、ルーカスの父、現国王のリヒャードからの信頼が厚く、今いる別邸とは別に、辺境の地を任されている。
子どもの頃ルーカスは、彼の母が流行病を患ってしまったのをきっかけに、バーナード家に預けられていた。リラとは幼少期を一緒に過ごしたことで、主従の関係というより、家族に近い。
リラもルーカスと話をしたかったが、父に先を越されてしまった。
「しかたない。あとでゆっくり話そう」
酒のグラスを傾けながら、闘技大会の話で盛り上がってる同期の輪の中に、リラは入っていった。
騎士仲間たちとのおしゃべりに満足したリラは、風にあたろうと、宴会会場を抜け出した。
中庭には、マツリカが咲いていた。満月の明かりに照らされてほんのりと輝いているように見える。
花を愛でながら香りを楽しんでいると、背後に人の気配を感じた。振り返ると、ルーカスが近寄ってきていた。
「殿下。父との会話は終わりましたか」
「堪能してきたよ」
ルーカスは、リラの横に並んで立った。
「この庭には本邸の裏にあったような、大きな木はないんだね」
リラは、周りに誰もいないのを確認してから口を開いた。
「ここは王都の真ん中だし、別邸はそこまで広くないからね」
二人きりの時リラは、ルーカスの希望で敬語を使わないようにしている。
「幼い頃、イチイの大木にリラとよく登った。また行きたいな。きみと過ごしたあの場所へ」
バーナード家が統治管理する場所に行くには、ここから馬を走らせて二日ほどかかる。安易に行けるような場所ではない。
「今は忙しいかもしれないけど、王になって落ちついたら、視察だと行って来ればいいよ」
来月、ルーカスは誕生日を迎え、成人する。
これをきっかけに、リヒャード王は退位して、ルーカスに譲位することになった。
「王になったら、か。ねえ、リラ。子どもの頃にあのイチイの木の下でした約束を、今でも覚えてる?」
「もちろんです。殿下が王になられる時、わたしは、王を守る騎士になると誓いました」
リラの夢は、王を直接護る近衛騎士になること。
騎士の中でも特に優れた聖騎士で、王が信を置く者しかなれない。
リラは片膝を立てて腰を落とすと、頭を下げた。
「殿下。どうぞご命令を」
――やっと、この時がきた。
夢がもうすぐ叶う。リラは、高鳴る胸に、そっと手をあてた。
「きみに、お願いしたいことがある」
命令ではなく、なぜ願いなのだろうと思いながら、リラは地面を見つめる。
しばらく黙って待っていると、ルーカスはリラの前にしゃがんだ。驚いて顔を上げると、思った以上に至近距離で目が合った。
月明かりに照らされた白い肌と、整った目鼻立ち。翡翠色の瞳の美しさに言葉を失っていると、彼はにこりとほほえみ、口を開いた。
「リラ・バーナード。私、ルーカス・オースティンの妃になってくれませんか?」
リラは石膏像のようにぴたりと固まった。そよ風が髪先をかすかに揺らす。
「……殿下、もう一度お願いします。今、なんと、おっしゃいましたか?」
聞き返すと、ルーカスは、リラの手を両手で包み込むように握った。
「リラ、結婚して欲しい。私と一緒に、この世界を変えよう」
リラは目を見開いた。握られた手はあたたかく、彼の眼差しは真剣で、冗談を言っているようには見えない。
――世界を変える。……そうか。つまり、これは任務。
王太子のルーカスは、皇統を継ぐ存在だ。しかし、残念ながら彼が王になることを拒む者がいる。側近以外、味方と呼べる者がいない。
「今の私は名ばかりの王子だ。だが、私利私欲で動く者たちに、王位を譲るつもりはないよ」
リラはこくりと頷いた。
彼を守るには、日中は妃を演じて傍に寄り添い、夜は騎士として警戒するほうがいい。
二十四時間体制の、護衛騎士の誕生だ。
「わかりました。この政略結婚、承ります」
「……政略?」
ルーカスは小首をかしげた。
「殿下。運命は、自分で引き寄せるものです。殿下と一緒に、世界を変えてみせます!」
彼は、誰かの大きな陰謀や欲の渦に飲まれて消えていい人ではない。守らなければと、強い使命感がリラを突き動かす。
ルーカスの手をぎゅっと握り返した時だった。
「敵襲!」
月明かりの空に、危険を知らせる声が響いた。
リラはすぐに姿勢を低くして、ルーカスの前に立った。敷地のあちこちから、物が壊れる音や、人の叫び声が聞こえる。
「殿下、私の傍を離れないで下さい」
あたりを警戒しながら、腰に差している剣の柄を握った。
2
お気に入りに追加
218
あなたにおすすめの小説

「君を愛するつもりはない」と言ったら、泣いて喜ばれた
菱田もな
恋愛
完璧令嬢と名高い公爵家の一人娘シャーロットとの婚約が決まった第二皇子オズワルド。しかし、これは政略結婚で、婚約にもシャーロット自身にも全く興味がない。初めての顔合わせの場で「悪いが、君を愛するつもりはない」とはっきり告げたオズワルドに、シャーロットはなぜか歓喜の涙を浮かべて…?
※他サイトでも掲載中しております。

義妹が大事だと優先するので私も義兄を優先する事にしました
さこの
恋愛
婚約者のラウロ様は義妹を優先する。
私との約束なんかなかったかのように…
それをやんわり注意すると、君は家族を大事にしないのか?冷たい女だな。と言われました。
そうですか…あなたの目にはそのように映るのですね…
分かりました。それでは私も義兄を優先する事にしますね!大事な家族なので!

【完結】召喚された2人〜大聖女様はどっち?
咲雪
恋愛
日本の大学生、神代清良(かみしろきよら)は異世界に召喚された。同時に後輩と思われる黒髪黒目の美少女の高校生津島花恋(つしまかれん)も召喚された。花恋が大聖女として扱われた。放置された清良を見放せなかった聖騎士クリスフォード・ランディックは、清良を保護することにした。
※番外編(後日談)含め、全23話完結、予約投稿済みです。
※ヒロインとヒーローは純然たる善人ではないです。
※騎士の上位が聖騎士という設定です。
※下品かも知れません。
※甘々(当社比)
※ご都合展開あり。

【完結】溺愛婚約者の裏の顔 ~そろそろ婚約破棄してくれませんか~
瀬里
恋愛
(なろうの異世界恋愛ジャンルで日刊7位頂きました)
ニナには、幼い頃からの婚約者がいる。
3歳年下のティーノ様だ。
本人に「お前が行き遅れになった頃に終わりだ」と宣言されるような、典型的な「婚約破棄前提の格差婚約」だ。
行き遅れになる前に何とか婚約破棄できないかと頑張ってはみるが、うまくいかず、最近ではもうそれもいいか、と半ばあきらめている。
なぜなら、現在16歳のティーノ様は、匂いたつような色香と初々しさとを併せ持つ、美青年へと成長してしまったのだ。おまけに人前では、誰もがうらやむような溺愛ぶりだ。それが偽物だったとしても、こんな風に夢を見させてもらえる体験なんて、そうそうできやしない。
もちろん人前でだけで、裏ではひどいものだけど。
そんな中、第三王女殿下が、ティーノ様をお気に召したらしいという噂が飛び込んできて、あきらめかけていた婚約破棄がかなうかもしれないと、ニナは行動を起こすことにするのだが――。
全7話の短編です 完結確約です。

「お前を妻だと思ったことはない」と言ってくる旦那様と離婚した私は、幼馴染の侯爵から溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
第二王女のエリームは、かつて王家と敵対していたオルバディオン公爵家に嫁がされた。
因縁を解消するための結婚であったが、現当主であるジグールは彼女のことを冷遇した。長きに渡る因縁は、簡単に解消できるものではなかったのである。
そんな暮らしは、エリームにとって息苦しいものだった。それを重く見た彼女の兄アルベルドと幼馴染カルディアスは、二人の結婚を解消させることを決意する。
彼らの働きかけによって、エリームは苦しい生活から解放されるのだった。
晴れて自由の身になったエリームに、一人の男性が婚約を申し込んできた。
それは、彼女の幼馴染であるカルディアスである。彼は以前からエリームに好意を寄せていたようなのだ。
幼い頃から彼の人となりを知っているエリームは、喜んでその婚約を受け入れた。二人は、晴れて夫婦となったのである。
二度目の結婚を果たしたエリームは、以前とは異なる生活を送っていた。
カルディアスは以前の夫とは違い、彼女のことを愛して尊重してくれたのである。
こうして、エリームは幸せな生活を送るのだった。

婚約破棄で命拾いした令嬢のお話 ~本当に助かりましたわ~
華音 楓
恋愛
シャルロット・フォン・ヴァーチュレストは婚約披露宴当日、謂れのない咎により結婚破棄を通達された。
突如襲い来る隣国からの8万の侵略軍。
襲撃を受ける元婚約者の領地。
ヴァーチュレスト家もまた存亡の危機に!!
そんな数奇な運命をたどる女性の物語。
いざ開幕!!
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。

【完結】その令嬢は、鬼神と呼ばれて微笑んだ
やまぐちこはる
恋愛
マリエンザ・ムリエルガ辺境伯令嬢は王命により結ばれた婚約者ツィータードに恋い焦がれるあまり、言いたいこともろくに言えず、おどおどと顔色を伺ってしまうほど。ある時、愛してやまない婚約者が別の令嬢といる姿を見、ふたりに親密な噂があると耳にしたことで深く傷ついて領地へと逃げ戻る。しかし家族と、幼少から彼女を見守る使用人たちに迎えられ、心が落ち着いてくると本来の自分らしさを取り戻していった。それは自信に溢れ、辺境伯家ならではの強さを持つ、令嬢としては規格外の姿。
素顔のマリエンザを見たツィータードとは関係が変わっていくが、ツィータードに想いを寄せ、侯爵夫人を夢みる男爵令嬢が稚拙な策を企てる。
※2022/3/20マリエンザの父の名を混同しており、訂正致しました。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
本編は37話で完結、毎日8時更新です。
お楽しみいただけたらうれしいです。
よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる