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初めての×××2
しおりを挟む「大丈夫だよ、エド」
何も言えずに、また何も出来ずに戸惑っていると、足の間に体を割り込ませられて宥めるような口付けが降ってくる。
「は……、んぅ」
口内を貪られた後で唇が移動して行き、耳と首筋に落ちていく。
ザラつく舌がくすぐったくて身を竦ませると、小さく笑みをこぼしたような吐息が聞こえた。
「心臓の音凄いね。意識して貰えてるの嬉しい」
気付かれているのがまた居た堪れない気持ちにさせられる。
胸元に唇を寄せられて小さな突起を口に含まれると、引き攣った声が出そうになって唇を引き結んだ。
皮膚の敏感な所を舌先でつつかれて舐められる度に、甘ったるい吐息が溢れた。
少し体をずらしたアルフレッドに胸元を愛撫されたまま、下肢の奥まった部分を指先で刺激される。
皺を伸ばすように撫で回された後に指先が潜り込んできた。
以前に刺激された箇所を擦りながら、頃合いを見計らってアルフレッドが指を追加して行く。
「待って……くれっ、アルフ……ッ頼むから……待て」
「やっぱり俺に抱かれるのは嫌?」
顔を上げたアルフレッドが困ったように笑う。それを見て左右に首を振った。
「違っ……。そうじゃない……嫌じゃない……気持ちいいよ。恥ずかしくて……耐えられないだけ……だ」
「じゃあエド、キスするのは嫌い?」
また首を振る。
「お前のキスは気持ち良いから……好きだ」
幸せそうに破顔した後に、アルフレッドがまた口を開いた。
「良かった。慣らし終える迄はキスに集中してて? 他は気にしないで良いから」
唇を唇で覆われて舌を絡ませ合う。下半身の内部の違和感が気になりつつも、濃厚な口付けに夢中になっていた。
途中で自らも舌を絡めて、見よう見まねで動かすと、クチュリと大きく音が立つ。
下からも指を出し入れする音が響いて耳朶を刺激する。
どうしようもない程に体の熱が高ぶっていて、目の前のアルフレッドが欲しくて欲しくて堪らなくなった。
「あ、あ……っ、ん、ぅ、ア」
狭い内部を、指先が隙間を開けて広げてくる。
「気付いてた? もう三本も俺の指が入ってるよ」
「え、嘘だ」
恐る恐る視線を向けるけれど奥まった部分までは視界に入って来なくて、ふと少し前にあるアルフレッドの下半身に目がいった。
抜き合った時よりも質量のあるソレから目が離せなくなってしまった。
「アルフ、それは無理だ。絶対入る気がしない……、ひっ、う!」
喋っている途中で内部でまた指を広げられ、悲鳴めいた声が出た。
ニンマリと笑みを浮かべているのを見ると嫌な予感しかしなかった。
「心配しなくて大丈夫だよ。ここまで解れていたらちゃんと入るから」
指を引き抜かれた後に足を大きく開かれて、また肉厚の体を割り込ませられる。
「アル……フ、冗談だよな?」
顔が引き攣った。
「エド、またキスしてようか?」
抗議の言葉は口内に飲み込まれ、後孔に指より肉感のあるモノを押し当てられた。
「んんー、アル……ッ、やめ、待て……、無理……っ、ぁ、あっ、ああ!」
ゆっくりアルフレッドの形に開かれていく内部が、陰茎を喰むように蠕動すると短く息を詰める声が聞こえる。
「大きく……っ、息吸って吐いてみて?」
大人しく言われた通りにすると、吐き出したタイミングでまた腰を押し進められた。
「アルフ……ッ」
熱くて内部から焼けてしまいそうだった。
笑い上戸のアルフレッドがやけに雄くさい顔をしていて、この男に求められているのだと思うと、繋がった苦しさよりも嬉しさの方が優った。
やっとアルフレッドの動きが止まり、自分の中に全て彼が収まったのだと知る。
「痛い? やっぱり嫌? 慣れるまでこのままでいようか」
両腕を伸ばしてアルフレッドの首に回す。
届いたのは手のみだったけど、後頭部の長い髪の毛を一房指で掬い取って口付ける。表情を崩して笑むと、何故か泣きたくもなった。
「嫌じゃ無い。嬉しいんだ」
初めて他人と肌を重ねたのがアルフレッドで良かったと思えた。
防御力も何もないこんな弱みでしかない内側に、知らない誰かを受け入れるのなんて恐怖でしか無い。それがあの男ではなくて、アルフレッドで良かった。
今日こうやって連れ出されて無ければそんな幸せさえ知る由もなかっただろう。
何も知らないまま精神的な崩壊が訪れていた。そんな事にならなくて良かった。
瞬き一つしないで、アルフレッドが見下ろして喉を嚥下させている。
「こうしてるのがアルフで……良かったと、思う。僕を連れ出してくれて……ッ、ありがとう」
眦から雫が伝っていって、髪を濡らしていく。
「おいでエド」
腕を引かれて腰の上に座らせられた。
苦しい程に正面から抱きしめられて、互いの体温を分け合った。
「悪い、我慢させて。もう慣れたから動いても平気だ」
首に抱きつく。
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