33 / 52
初めての×××
しおりを挟む——コイツ……転移魔法を使う余力があったのか。
この力まで使われていたら負けていたのは確実に自分だった。
「先に言っておくけど手加減はしてないよ。初めに言った通り、調整がまだ上手く出来ないだけ」
納得した。
「とりあえず魔法力が回復する大風呂があるから一緒に入ろうか?」
「……」
無言でアルフレッドを見上げる。
「ねえ、何で!? その顔は笑えるけど、実践するって言ったのエドだよね?」
スッと視線を逸らす。
「前のは一人の時にするものじゃなかったのか……あれは一人でやっていても恥ずかしいんだよな。それなのに、またお前にやられるのか……参ったな」
顎に手を当てて考えていると、手を引かれて大風呂へと連れて行かれた。
決闘でついた埃や汚れを先に洗い流して、隣り合わせで湯に浸かる。
「アルフ、準備はしなくて良かったのか?」
「良いよ。ベッドの上で俺がやるから。エドは感じてるだけでいい」
——ベッド? 準備は体を洗った後にそのままシャワールームでするものじゃなかったのか?
訳が分からない。首を傾げていると、持ち上げられて湯の中で横向きに抱きかかえられた。
「……」
無言で見上げれば、影が落ちてきて口付けられる。すぐに口内に潜り込んできた舌に舌を絡め取られた。
「ん……、ん、ぁ?」
何だろう。前と違って舌がザラついている気がして、アルフレッドの頬を両手で挟んだまま押して口付けから逃れる。
「あーー、今魂現化してるから舌がザラついてるでしょ? もしかして痛い?」
「いや、前と感触が違っていたから驚いただけだ……、ひっ?」
伸びてきた尻尾に胸元をこそぐられ、前のめりになってしまう。
小さな突起を集中的に擦られたかと思えば、首筋から脇腹まで移動してきた。
「エド、尻尾好きでしょ?」
「違……っ、触るのが好き……、んん! これじゃな……ッ」
その状態でまた口付けられ、余す事なく舌で蹂躙される。
「ふっ、ぅ」
上顎を舐められ歯列の内側を刺激される度に、ビクビクと体が揺れて力も抜けてきた。
口を離されたかと思いきや、鎖骨に吸い付かれる。
「アルフ……っ」
体を支える為にアルフレッドの肩に両手を乗せて、腰に生まれ始めている甘ったるい快感を逃すように腰を引いた。
ちょうどお尻のあたりに肉感のある硬いモノを押し当てられ息を呑む。
前向きに抱え直されると、勃ち上がった陰茎が視界に入りこんできたので、気まずくてすぐに視線を逸らした。
「前みたいに一度抜こうか」
半分勃ち上がりかけている陰茎を握られ上下に擦られる。直接的な刺激耐えきれなくて、アルフレッドの肩に額を預けた。
「あ……んぁ、ッあ」
自分の声とは思えない鼻にかかった声が恥ずかしくて口を閉じようとした時に、アルフレッドの首筋に歯を立ててしまう。
「ア、ぁ、ごめ……っ」
「ん、良いよ。平気。エド、気持ち良いの?」
コクコクと頭を上下させる。
先端を指の腹で擦られ、体を竦ませた。膝をもたつかせると上下する手の動きを早められる。
「駄目だ。アルフ……っ、お湯の中に……出る」
「ここ俺専用だから出していいよ。俺も……イキそう」
「んんんーーー、んっ!!」
必死に声を押し殺して吐精する。
出している間も一緒に扱かれていて、射精感が止まらずに暴れてしまった。
「アルフ……ッ、いや、だ。手……離して、くれ!」
「もう少しだからッ、我慢ね」
「ふ、ぁ、ア、ああ、あーーっ!」
アルフレッドが欲をはき出す頃には、感じたことのない疲労感でぐったりしていて、体を預けたままボンヤリしてしまった。
「エド気持ち良かった?」
「え、うん……」
「顔蕩けてるね。可愛い。でもこれからもっと恥ずかしくて気持ち良くて凄い事するんだけど大丈夫?」
「やっぱり無……「じゃ、ベッドに行こうか」……おい」
態と言葉を被せられて横抱きにされたまま足早に進まれる。
あらかた回復してきている魔法力を使って髪の毛を乾かせられた。
——心臓が煩い。
飛び出てくるんじゃないと疑うくらいに音が大きくて、痛くて苦しい。自分の体じゃないみたいだった。
やたら大きくて広い部屋に入り、屈強な男が三人は寝れそうなくらいに大きなベッドの上にゆっくりと下ろされる。
装飾された金色の壁の柱や天井が視界いっぱいに広がった。
——僕は本当にここに居ても良かったのか?
場違いな気がして視線を左右に彷徨わせていると、外の日を遮断するように窓についている布製の幕が一人でに降りていった。
視界が悪い中でも、アルフレッドの絹糸のように白くてきめの細かい髪の毛やまつ毛が浮き立っているようで、眩しくて目を細める。
引き締まった肉厚の肉体が艶めかしいと思ってしまい、そんな感想を持った自分にも気恥ずかしくなった。
「中、慣らすから足開いててくれる?」
「アルフ……やっぱり自分でやる」
「それは今度見せてね」
——見せる? は? 見せる?
自分でやるのもやられるのも恥ずかしいくらいなのに、それを見せるとなるともう羞恥の域を超えている。
13
お気に入りに追加
85
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
Switch!〜僕とイケメンな地獄の裁判官様の溺愛異世界冒険記〜
天咲 琴葉
BL
幼い頃から精霊や神々の姿が見えていた悠理。
彼は美しい神社で、家族や仲間達に愛され、幸せに暮らしていた。
しかし、ある日、『燃える様な真紅の瞳』をした男と出逢ったことで、彼の運命は大きく変化していく。
幾重にも襲い掛かる運命の荒波の果て、悠理は一度解けてしまった絆を結び直せるのか――。
運命に翻弄されても尚、出逢い続ける――宿命と絆の和風ファンタジー。
小悪魔系世界征服計画 ~ちょっと美少年に生まれただけだと思っていたら、異世界の救世主でした~
朱童章絵
BL
「僕はリスでもウサギでもないし、ましてやプリンセスなんかじゃ絶対にない!」
普通よりちょっと可愛くて、人に好かれやすいという以外、まったく普通の男子高校生・瑠佳(ルカ)には、秘密がある。小さな頃からずっと、別な世界で日々を送り、成長していく夢を見続けているのだ。
史上最強の呼び声も高い、大魔法使いである祖母・ベリンダ。
その弟子であり、物腰柔らか、ルカのトラウマを刺激しまくる、超絶美形・ユージーン。
外見も内面も、強くて男らしくて頼りになる、寡黙で優しい、薬屋の跡取り・ジェイク。
いつも笑顔で温厚だけど、ルカ以外にまったく価値を見出さない、ヤンデレ系神父・ネイト。
領主の息子なのに気さくで誠実、親友のイケメン貴公子・フィンレー。
彼らの過剰なスキンシップに狼狽えながらも、ルカは日々を楽しく過ごしていたが、ある時を境に、現実世界での急激な体力の衰えを感じ始める。夢から覚めるたびに強まる倦怠感に加えて、祖母や仲間達の言動にも不可解な点が。更には魔王の復活も重なって、瑠佳は次第に世界全体に疑問を感じるようになっていく。
やがて現実の自分の不調の原因が夢にあるのではないかと考えた瑠佳は、「夢の世界」そのものを否定するようになるが――。
無自覚小悪魔ちゃん、総受系愛され主人公による、保護者同伴RPG(?)。
(この作品は、小説家になろう、カクヨムにも掲載しています)
身代わりになって推しの思い出の中で永遠になりたいんです!
冨士原のもち
BL
桜舞う王立学院の入学式、ヤマトはカイユー王子を見てここが前世でやったゲームの世界だと気付く。ヤマトが一番好きなキャラであるカイユー王子は、ゲーム内では非業の死を遂げる。
「そうだ!カイユーを助けて死んだら、忘れられない恩人として永遠になれるんじゃないか?」
前世の死に際のせいで人間不信と恋愛不信を拗らせていたヤマトは、推しの心の中で永遠になるために身代わりになろうと決意した。しかし、カイユー王子はゲームの時の印象と違っていて……
演技チャラ男攻め×美人人間不信受け
※最終的にはハッピーエンドです
※何かしら地雷のある方にはお勧めしません
※ムーンライトノベルズにも投稿しています
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
陰キャ系腐男子はキラキラ王子様とイケメン幼馴染に溺愛されています!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
まったり書いていきます。
2024.05.14
閲覧ありがとうございます。
午後4時に更新します。
よろしくお願いします。
栞、お気に入り嬉しいです。
いつもありがとうございます。
2024.05.29
閲覧ありがとうございます。
m(_ _)m
明日のおまけで完結します。
反応ありがとうございます。
とても嬉しいです。
明後日より新作が始まります。
良かったら覗いてみてください。
(^O^)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる