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第二話、どうやら幼少期から現在進行形で九尾の狐から執着という名のストーキングをされていたようです。
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しおりを挟む「ねえ朝陽〝お前〟じゃなくて昔みたいにキュウって呼んでよ」
同じように座卓に頭を乗せた男……キュウは、朝陽と視線をしっかり合わせる。
「あーさーひ。私を呼んで?」
これでは逆に恥ずかしい。
逆方向を向いて一呼吸入れた後、小さな声で「キュウ」と呼んだ。
顔どころか、耳や頸まで熱い。何かしら揶揄われると思っていたのに、沈黙がやけに長くて、窺うようにキュウに視線を向ける。
「くっそカワっ!」
キュウは両手で顔を押さえて天を仰いだ。
「どうでも良いけど、キュウは現代被れし過ぎじゃないか? コミュニケーション能力が俺より高いって何……」
陽キャのイメージしかない。
将門もテレビで現代語を覚えている、と言っていたのを思い出す。将門の使う単語は不穏めいているけれど、キュウも似たようなものなのかもしれない。子どもの頃から外を出歩いていたのなら、己らと同じ感覚になっていても何らおかしくない。思案していると、体を持ち上げられて膝の上に乗せられた。
「朝陽。会いたかったよ」
ペロリと首筋を舐められた後で、幾度となく甘噛みされる。既視感のある甘い疼きが体を駆け巡った。
——これって……⁉︎
「ひっ……、待って……キュウ」
「ほら、ちゃんとヒート入れたでしょ? 私が本当に番だってこれで分かってくれた?」
コクリと頷く。足に力が入らなくて、キュウにしがみつくと畳の上に転がされる。このタイミングで強制発情させられるとは思ってなかった。
「朝陽の匂いって本当に美味しそうだよね。お腹が空く。ずっと食べたかった。アイツに先を越されるなら、昔食べとけば良かった」
当時五歳である。
欲の籠った声音で恐ろしい事を言われ、朝陽は冷や汗が出た。
それと〝お腹が空く〟という意味を今になって理解する。食事の在り方からして朝陽が思っていたモノとは異なっていたのだ。
「ぁ、や、ま……て」
首筋をずっと甘噛みされていると、体が痺れて頭も回らなくなった。
口からは意味を持たない言葉ばかりが出ていく。
着ていた上着は早々に脱がされ、畳の上に放り投げられる。キュウの舌先が鎖骨を伝って行き、胸の頂にある突起を舐められれば朝陽の腰が浮いた。畳との隙間に腕を差し込まれ、固定される。ズボンを下着も一緒くたに下ろされると、朝陽の体は先の行為を期待して震えた。
「ねぇ、将門にはいつもどうやって抱かれてるの?」
そんなこと言える訳がない。返事の代わりに首を振る。
「じゃあ答える気になるまで、寸止め耐久ゲームでもしようか?」
キュウが意地悪く笑んだ。
「性格……っ、悪い」
「あは、性格が良いなんて私は一度も言ってないよ。寧ろ朝陽を虐めたくて虐めたくて仕方ないもの」
文句の一つや二つ言ってやりたいが、陰茎を握りしめられて、朝陽の口から出たのは嬌声だった。先走りが溢れてニチニチと音を立てる。何度も上下に擦られていると、より硬さを増していった。
「ああ、あっ、あ」
キュウは朝陽を畳の上に寝かせてから下に移動するなり、朝陽の陰茎を口に含んだ。根本をキツく締め上げられてから口淫される。精液が出ないように握られている苦しさと快楽が同時に訪れて朝陽の頭の中では光が弾けた。
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