【完結/BL】 Ω堕ち元αは運命の番である最高級人外αを10回殺したい

riy

文字の大きさ
上 下
31 / 32
番外編

番外編2-4

しおりを挟む


「ん……っ」
 歯列をなぞられ内部の上顎を舌先で刺激されると、先の行為を期待して腰の奥が疼いた。
 快感を散々覚えこまされた体は、力を入れる事すらままならなくなる。
 シャツの中に潜り込んできた指先に胸元を愛撫され、突起を直に触れられた。
「は……っ、んぅ」
 いつもの荒々しい抱き方ではなく、丁寧に熱を高められていくのが少し物足りなく感じる。
 身を捩って、緩やかに勃ち上がっている陰茎を服越しに押し当てると、微かに笑う声が聞こえた。
「物足りないか?」
「当たり前……っだろ。お前らしくない」
「たまには良いだろう」
「嫌だ。何も分からなくなるくらいがオレにはちょうどいい」
 言い終わる前に、服を全て剥ぎ取られて、ベッドの下に放られた。
 アスモデウスが取り出してきたローションを陰茎から垂らされると、後孔まで伝ってきて思わず腰が浮く。
「アスモデウス……っ、早く」
「広げなければ入らん。お前の穴はすぐ閉じるからな」
「お前が……間を空けるから……だろ。おかげで溜まってんだよ」
「くくく、そうか。それは悪い事をした。お前の負担を減らそうとしていたんだがなあ。いらん気遣いだったか。ならもう遠慮なくいかせてもらうとしよう」
 内部に指を潜り込まされて前立腺を刺激される。
「ああ、忘れていた。お前に良いものをやろう」
 やっと入り込んできたと思った指を抜かれて、碧也は不満そうに眉根を寄せた。
 奥の部屋から戻ってきたアスモデウスの手には、銀色のケースが握られている。
「尿道プジーだ」
「アスモデウス。さっきのは冗談だ。だからそれは必要ない」
「そう遠慮するな」
 言われた直後、枷が両手両足に絡みついて足を閉じられないようにされる。
「半勃ち程度が一番入れやすいからちょうど良いな。違うとこに刺さるといけないから動くなよ碧也」
「やめ、ろ。んなもん……入れんな」
 銀色の曲を描いたプジーにもローションを溢したアスモデウスに、ゆっくりと尿道にプジーを入れられていく。
「ひっ……」
 ヒヤリとしたのは初めのうちだった。どんどん飲み込んでいって、やがて前立腺で止まった。
 チュクチュクと動かされながら後ろにも指を入れられる。
「ん、ぁ、ああ!」
 前と中の両方から前立腺を刺激されると、陰茎とプジーの隙間から前立腺液が滲んできた。
 気持ち良くて頭の中が飛ぶ感覚に襲われた。
「やめ、ん、んぅーー」
 二本、三本と指を追加されると、急激に射精感が襲ってくる。
 知らず知らずのうちに腰が揺れ動いてしまうが、刺激が足りない。
 アスモデウスに内部を突いて欲しくて堪らなくなった。
「アスモデウス……っ、出したい」
「駄目だ。今日は俺に合わせてイケ」
「そんなに……ッ持たない」
 指の代わりに肉感のあるモノを押し当てられ、歓喜で体が震える。早く中に欲しくて、自分から挿入しやすいように腰を浮かせた。
 それを見計らったように、パンッと腰を打ちつけられ声もなく意識が飛んだ。
「おい、碧也。帰って来い。気持ち良くなるのはこれからだ」
 ガツガツと腰を振られ、快感で目覚めさせられる。
「あっ、ああ゛あ゛、あ゛ーーー!」
 気が触れてしまいそうな快感が心地よくなったのはいつ頃だろうか。もうアスモデウスなしでのセックスは出来そうになかった。
「アスモデウス、アスモ……っデウス、ああ゛あ゛、んぁあ、気持ちいい!!」
「そうだ。これも動かしてやらなければな?」
 クポクポとプジーを動かさられながら、前立腺を刺激しながら最奥を突かれた。
「ひ、ぁ、ああ! 無理、無理ぃいい、プジー取ってくれ」
 出したくても出せない。快感で体がビクビク震えて止まらなくなった。
 プジーを弄っていた手を止められて、両腰を掴まれて力強い抽挿が始まる。
「うあ、あああ、アア! 頼むから……っ、も、出したい!」
「駄目だ」
 腰を浮かせたまま穿たれ、パンパンと皮膚のぶつかる音が響く。
 もうイク事しか考えられなくなっていると、射精よりも先に中でイカされた。
「んあっああ゛あ゛あ゛!」
 中でイクといつまで経っても戻って来れなくなる。それを見計らったかのように結腸を突かれて、左右に頭を振って髪を振り乱した。
「アスモデウス、アスモデウス!」
「もう少しだ。頑張れ碧也」
 また中でイってしまい、思いっきり腰に力を込めると、アスモデウスが余裕なさげに呻いた。
「お前、妙なとこに……っ、筋肉ついたな。俺を暴発させる気か」
「うるせ……っ、早くイケ!」
「まあ、そろそろか」
 何かするのは分かっていたが、また中でイってからはイキっ放しになる。
「ん、ぁああ、アア、あ……あっ!」
「碧也、取ってやろう」
 プジーを取られて律動を開始されると、頭がおかしくなりそうな程の快感がきた。
 中でイキながら射精するのはいいが、精液が少しずつしか出てこなくて射精感までもが止まらない。そんな中で結腸まで攻められると、意識が飛ぶどころか享受出来る範囲を超えていて、思いっきり背を逸らした。
「ひっ、ん……ッあ、ああ、あ゛あ゛あ!」
 ベッドを蹴って上へ上へと逃げる。
「逃げるな碧也。そんなに良かったか?」
 揺さぶられながら今度は前のめりに体を丸める。
「いや、だ……これ……っ、頭バカに……、あああ、ん、ア゛ア゛……なる」
「お前が俺でおかしくなるのは良い気分だ。欲求不満は治まったか?」
 欲求不満どころか今は鼻血が出そうな程に興奮していた。コクコクと頷くとアスモデウスが満足気に笑った。
「なら、今度は俺の欲求不満に付き合え。白羽が出来てから俺はずっと必要最低限まで我慢していたんだぞ。たまにはそんな旦那を労え」
「は? 我慢て……」
 さっきは自分も欲求不満だと言ったが本気ではない。セックスするのにそこまで日が空いた事はないからだ。単なる煽り文句だったというのに墓穴を掘った。
 アスモデウスを見つめると感情の読み取れない表情をしていた。
「なのに、だ。俺の嫁は他の男ばかり引っ掛けてくる。俺がどれだけ腑が煮え繰り返りそうか理解しているか?」
「それは……っ、んんんーっ!」
 答えようとすると深々と内部に陰茎を押し込まれてしまい、喋れなくなった。それを合図にまた抽挿の速度が上がっていく。
「あっ、ああ……ッ、アス……モデウス……んんんーーー、ひ、アァア、またイク……両方……っ、イクーー!」
「ああ、好きなだけイケ」
 逃げられないように片足だけを持ち上げられて肩に担がれた。


しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました

美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!

美形×平凡の子供の話

めちゅう
BL
 美形公爵アーノルドとその妻で平凡顔のエーリンの間に生まれた双子はエリック、エラと名付けられた。エリックはアーノルドに似た美形、エラはエーリンに似た平凡顔。平凡なエラに幸せはあるのか? ────────────────── お読みくださりありがとうございます。 お楽しみいただけましたら幸いです。

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!

ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。 「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」 なんだか義兄の様子がおかしいのですが…? このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ! ファンタジーラブコメBLです。 平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります♡ 【登場人物】 攻→ヴィルヘルム 完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが… 受→レイナード 和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

何も知らない人間兄は、竜弟の執愛に気付かない

てんつぶ
BL
 連峰の最も高い山の上、竜人ばかりの住む村。  その村の長である家で長男として育てられたノアだったが、肌の色や顔立ちも、体つきまで周囲とはまるで違い、華奢で儚げだ。自分はひょっとして拾われた子なのではないかと悩んでいたが、それを口に出すことすら躊躇っていた。  弟のコネハはノアを村の長にするべく奮闘しているが、ノアは竜体にもなれないし、人を癒す力しかもっていない。ひ弱な自分はその器ではないというのに、日々プレッシャーだけが重くのしかかる。  むしろ身体も大きく力も強く、雄々しく美しい弟ならば何の問題もなく長になれる。長男である自分さえいなければ……そんな感情が膨らみながらも、村から出たことのないノアは今日も一人山の麓を眺めていた。  だがある日、両親の会話を聞き、ノアは竜人ですらなく人間だった事を知ってしまう。人間の自分が長になれる訳もなく、またなって良いはずもない。周囲の竜人に人間だとバレてしまっては、家族の立場が悪くなる――そう自分に言い訳をして、ノアは村をこっそり飛び出して、人間の国へと旅立った。探さないでください、そう書置きをした、はずなのに。  人間嫌いの弟が、まさか自分を追って人間の国へ来てしまい――

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

精霊の港 飛ばされたリーマン、体格のいい男たちに囲まれる

風見鶏ーKazamidoriー
BL
 秋津ミナトは、うだつのあがらないサラリーマン。これといった特徴もなく、体力の衰えを感じてスポーツジムへ通うお年ごろ。  ある日帰り道で奇妙な精霊と出会い、追いかけた先は見たこともない場所。湊(ミナト)の前へ現れたのは黄金色にかがやく瞳をした美しい男だった。ロマス帝国という古代ローマに似た巨大な国が支配する世界で妖精に出会い、帝国の片鱗に触れてさらにはドラゴンまで、サラリーマンだった湊の人生は激変し異なる世界の動乱へ巻きこまれてゆく物語。 ※この物語に登場する人物、名、団体、場所はすべてフィクションです。

平民男子と騎士団長の行く末

きわ
BL
 平民のエリオットは貴族で騎士団長でもあるジェラルドと体だけの関係を持っていた。  ある日ジェラルドの見合い話を聞き、彼のためにも離れたほうがいいと決意する。  好きだという気持ちを隠したまま。  過去の出来事から貴族などの権力者が実は嫌いなエリオットと、エリオットのことが好きすぎて表からでは分からないように手を回す隠れ執着ジェラルドのお話です。  第十一回BL大賞参加作品です。

モフモフになった魔術師はエリート騎士の愛に困惑中

risashy
BL
魔術師団の落ちこぼれ魔術師、ローランド。 任務中にひょんなことからモフモフに変幻し、人間に戻れなくなってしまう。そんなところを騎士団の有望株アルヴィンに拾われ、命拾いしていた。 快適なペット生活を満喫する中、実はアルヴィンが自分を好きだと知る。 アルヴィンから語られる自分への愛に、ローランドは戸惑うものの——? 24000字程度の短編です。 ※BL(ボーイズラブ)作品です。 この作品は小説家になろうさんでも公開します。

処理中です...