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「黒い髪は祖先から引き継いだもの」
ハイドさんの部下のスティーブが、あの子に近づいて話しかけているのが見えた。
苦手なものが入っていたのか、しかめっ面で椀の中身を口にした彼の頭をスティーブが乱暴に撫でている。
あれは誉めてるのか? あ、笑った。
人見知りとアルキナは言っていたけど、スティーブには慣れているのかもしれない。
「確かにこの国に黒髪、黒目は少ないです。でも全くいないわけじゃない。過去に他の国から来た人間の色を引き継いだ、それだけだとは思いませんか」
大昔はこの世界の半分、この国から見て南側の地域がフィナシンを信仰し、残りの地域があの女を信仰していたらしい。北側、南側というのはこの世界を南北に分けるように山脈が通っているからだ。
この山脈には獰猛な魔物がおりワイバーンの巣も点在するから、山を越える事は上級冒険者でも気軽に出来る事じゃない。
なので、国交の手段は船になる。
海にも魔物はいるけれど、山脈の魔物程驚異じゃないから細々と往き来はあった。
「黒髪の人達が暮らす地があるということでしょうか」
「山の向こうの南側の国には多いと聞きました。俺も話を聞いただけですけど」
今でもこの世界の南側ではフィナシンへの信仰が多く、北側ではあの女への信仰が多い。この辺りは地域で言えば北側に入る。
フィナシンを信仰する人間もいるし神殿もあるけど、基本は女神信仰だ。それでも少しフィナシンへの信仰があり小さな神殿があるのは、昔海を渡ってきた南側の神官がフィナシンの信仰を少しずつ広めたからだろう。
南側にも女神信仰は来ているものの、北側のフィナシンのように広まっていないのは黒髪の割合が多いから、というのも理由にあるのかもしれない。
女神信仰が強ければ強いほど、黒髪の人間を迫害する。
つまり女神信仰を広めようとしている神官の信仰心が、フィナシンへの信仰を広める邪魔をしているのだ。
「知っていますか。フィナシンの髪は黒と言われてるんですよ」
「え」
「この辺りには伝わっていませんが、フィナシンの髪は黒かった。チェオリナ神の言う魔はフィナシンの事だと言う説があるんです。ここから遥か遠い国に伝わる話です。これも黒髪の人が暮らす地があると教えてくれた商人が話してくれた事ですが」
というか、何回か前の転生で俺は山越えし、南側で暮らした事があるのだ。その時に黒髪、黒目の人が暮らす国にも行った。
だから知っている。
この国にあるフィナシンの神殿は絵姿はなくフィナシンの像があるのみだけれど、南側の神殿には絵姿も存在する。
貴族が奉納(と言っていいのかな?)したと思われる、豪奢な飾りのついたそれに描かれているものが黒髪のフィナシンなのだ。
崇めている神が黒髪と知っていて、それを厄災と思う人間はいないだろう。
当然、南側に住む黒髪の人間が迫害されることもない。
どちらかいえば西洋風の顔立ちの北側に比べ、南側の人達の顔は日本人に近くて居心地が良かった。
おまけにあっちには米がある。味噌も醤油もあった。
醤油をつけこんがり焼いたお握りを食べた時は、懐かしすぎて涙が出た。
持ち金全部使う勢いであの国に居る間買いまくったから、醤油も味噌も米も俺の収納には山の様に入っている。
醤油を思い出したら、焼きおにぎりが食べたくなってきた。
うちの母さんは、ご飯が余ると焼おにぎりを作って冷凍してしまうのだ。しかもなぜか梅干し入り。
醤油がたっぷり塗ってあって、中には母さんお手製の梅干し。
塩分過多なそれが俺の大好物だった。
その焼おにぎりを杏と一緒に食べながら、テレビの話やクラスの事なんかを話す時間が好きだった。話す内容なんかどうでも良かった。
幼馴染みの杏の事がずっとずっーと大好きで、学校が終わった後杏と少しでも長く一緒に居たくて同じ塾に行くことにしたり、塾に行く前の腹ごしらえにも誘ったりした。
杏の家は共働きだったからなのか、彼女は幼稚園が終わると一緒に家に帰って来ていた。
あの頃の母さんは午前中だけパートに出ていて、午後は家にいたから俺と杏は母さんの手をそれぞれが繋いで幼稚園から帰ってくるのが常だった。
小学校までは放課後一緒に過ごし一緒に夕飯を食べるのが当たり前で、ダイニングには杏の椅子もあったし食器も一通り揃っていたのだ。
そんなわけだから、幼い頃のおやつの記憶の中にも食事の記憶の中にも杏がいた。
中学校に通う様になって、お互い部活を始めると毎日一緒に帰るなんて日は出来なくなったけれど、それでもなんやかんや理由を付けては一緒にいたし、杏の両親が離婚したこともあり夕飯は相変わらず家で食べていた。
あの頃の俺達はキッチンのダイニングテーブルに向かい合わせに座って、塾面倒だなーとか、受験嫌だなとか。冬休みは塾の講習で忙しいけど初詣は絶対一緒に行こうなとか。昨日のドラマはイマイチだったとか。そんな話しをするのが楽しくて仕方なかったんだ。
「ジュンさん?」
「あぁ、すみません。ちょっと考え込んでしまいました」
ハイドさんに声を掛けられ慌てて返事をする。
ヤバい、米のこと思い出してたら自分が今どこで何をしてるのか忘れてた。
「考え事ですか」
「ええ。南側の」
「南側の、良かったら何を考えていたのか教えて頂けますか」
「え、あの。あの子の事です。彼は向こうで生活した方がいいのかもしれないと」
言い訳で、視界に入っていた彼の事を使ってしまう。
「そうですね。それが可能ならそうした方がいいかもしれませんね」
「彼はやはり奴隷になるんですか」
金銭のやりとりはないらしいけど、そうなるんだろうか。
「あの子は、そうですね。奴隷にはなれないでしょう」
「なれない?」
ならないんじゃなく。なれない?
俺の疑問は顔に出ていたのだろう、ハイドさんは彼の事を話してくれた。
「仕入れたわけではありませんから私は奴隷の契約は出来ません。それに奴隷として売ろうとしても、主になろうとする人もいないでしょうね。そもそもあの子は奴隷ではなく村長からの預かりものなんですよ。職を探してやって欲しいと。村人の前では村の厄介者をついでに奴隷として連れていって欲しいと言っていましたが、それはあの子を疎ましく思っている村人の前で一人だけ優遇するわけにはいかなかっただけでしょう」
優遇の言葉に一瞬首を傾げかけ、馬車の女性達の事を思い出した。
片方で口べらしするしかなく、嫌々奴隷になる子供がいるのに。一人だけ職を探してもらうために村を出る子供。それも厄災を呼ぶとされる黒目黒髪の子供なのだ。なぜあの子供だけ。と思われても仕方ない。
それを考えたら確かに優遇だ。
「ただ引き取っては来たものの、彼を雇う店等は皆無かもしれません。顔の作りはいいので、男娼として雇いたいという人はいるかもしれませんが」
「だ、男娼」
驚きすぎて声が裏返ってしまった。
「田舎にはなかったでしょうから驚かれるのも無理はありませんが、都には色々な需要があるものなのですよ。女性が女性を買う店もあり、その反対に男性が男性を」
「あんな子供でもですか」
「子供だからこそということもありますね。色々な嗜好の方がいますから」
ありますねって、それ奴隷としての扱いより酷いことにならないか?
いや、彼女達だって娼婦になる可能性もあるんだし、この世界じゃ普通の事なのかもしれないけど。
ただでさえ、迫害されてる黒髪黒目が奴隷の契約無しにそんな店に売られたら。これが仕事だとか言われて虐待されるんじゃ。
「それはなんとかならないんですか」
「ジュン?」
思わず口に出た俺の言葉に反応し、不安そうにキョーナが俺を見上げる。
自分と似たような境遇に、他人事とは思えないんだろう。
「あの子次第ではありますね」
「それはどういう意味ですか」
「運命に流されて生きるだけでいいなら、娼館でも生きてはいけます。奴隷の多くはそうやって生きていくものが多いですから。それが嫌なら努力するしかないでしょう」
「努力ですか」
つまり、俺がキョーナに聞いた事をハイドさんはあの子に考えているのか?
「例えばあの子が望んだら、ハイドさんのところで働くことは出来るんですか」
「それが出来ればいいのですが、奴隷商人は国の許可が必要なんです。通常であれば私の部下を増やすという申請をすれば通りますが、あの子の場合承認されることはないでしょう。役人の殆ど、奴隷商人を管理されている役人がチェオリナ神の熱心な信者なんです。奴隷商人の部下としてではなく、私個人の屋敷の下働きとして雇ったとしても役人に知られたら問題にされるでしょうね。言いがかりをつける方法はいくらでもありますし」
「じゃあ、どうするんですか」
「あの子の希望を確認した上で雇ってくれそうなところを探すしかないですね。職が見つかるまでは奴隷として店におくしかないでしょうね。客には見せませんが」
下手するとずっと預かったままにならないか?
何か策があるんだろうか?
ハイドさんの部下のスティーブが、あの子に近づいて話しかけているのが見えた。
苦手なものが入っていたのか、しかめっ面で椀の中身を口にした彼の頭をスティーブが乱暴に撫でている。
あれは誉めてるのか? あ、笑った。
人見知りとアルキナは言っていたけど、スティーブには慣れているのかもしれない。
「確かにこの国に黒髪、黒目は少ないです。でも全くいないわけじゃない。過去に他の国から来た人間の色を引き継いだ、それだけだとは思いませんか」
大昔はこの世界の半分、この国から見て南側の地域がフィナシンを信仰し、残りの地域があの女を信仰していたらしい。北側、南側というのはこの世界を南北に分けるように山脈が通っているからだ。
この山脈には獰猛な魔物がおりワイバーンの巣も点在するから、山を越える事は上級冒険者でも気軽に出来る事じゃない。
なので、国交の手段は船になる。
海にも魔物はいるけれど、山脈の魔物程驚異じゃないから細々と往き来はあった。
「黒髪の人達が暮らす地があるということでしょうか」
「山の向こうの南側の国には多いと聞きました。俺も話を聞いただけですけど」
今でもこの世界の南側ではフィナシンへの信仰が多く、北側ではあの女への信仰が多い。この辺りは地域で言えば北側に入る。
フィナシンを信仰する人間もいるし神殿もあるけど、基本は女神信仰だ。それでも少しフィナシンへの信仰があり小さな神殿があるのは、昔海を渡ってきた南側の神官がフィナシンの信仰を少しずつ広めたからだろう。
南側にも女神信仰は来ているものの、北側のフィナシンのように広まっていないのは黒髪の割合が多いから、というのも理由にあるのかもしれない。
女神信仰が強ければ強いほど、黒髪の人間を迫害する。
つまり女神信仰を広めようとしている神官の信仰心が、フィナシンへの信仰を広める邪魔をしているのだ。
「知っていますか。フィナシンの髪は黒と言われてるんですよ」
「え」
「この辺りには伝わっていませんが、フィナシンの髪は黒かった。チェオリナ神の言う魔はフィナシンの事だと言う説があるんです。ここから遥か遠い国に伝わる話です。これも黒髪の人が暮らす地があると教えてくれた商人が話してくれた事ですが」
というか、何回か前の転生で俺は山越えし、南側で暮らした事があるのだ。その時に黒髪、黒目の人が暮らす国にも行った。
だから知っている。
この国にあるフィナシンの神殿は絵姿はなくフィナシンの像があるのみだけれど、南側の神殿には絵姿も存在する。
貴族が奉納(と言っていいのかな?)したと思われる、豪奢な飾りのついたそれに描かれているものが黒髪のフィナシンなのだ。
崇めている神が黒髪と知っていて、それを厄災と思う人間はいないだろう。
当然、南側に住む黒髪の人間が迫害されることもない。
どちらかいえば西洋風の顔立ちの北側に比べ、南側の人達の顔は日本人に近くて居心地が良かった。
おまけにあっちには米がある。味噌も醤油もあった。
醤油をつけこんがり焼いたお握りを食べた時は、懐かしすぎて涙が出た。
持ち金全部使う勢いであの国に居る間買いまくったから、醤油も味噌も米も俺の収納には山の様に入っている。
醤油を思い出したら、焼きおにぎりが食べたくなってきた。
うちの母さんは、ご飯が余ると焼おにぎりを作って冷凍してしまうのだ。しかもなぜか梅干し入り。
醤油がたっぷり塗ってあって、中には母さんお手製の梅干し。
塩分過多なそれが俺の大好物だった。
その焼おにぎりを杏と一緒に食べながら、テレビの話やクラスの事なんかを話す時間が好きだった。話す内容なんかどうでも良かった。
幼馴染みの杏の事がずっとずっーと大好きで、学校が終わった後杏と少しでも長く一緒に居たくて同じ塾に行くことにしたり、塾に行く前の腹ごしらえにも誘ったりした。
杏の家は共働きだったからなのか、彼女は幼稚園が終わると一緒に家に帰って来ていた。
あの頃の母さんは午前中だけパートに出ていて、午後は家にいたから俺と杏は母さんの手をそれぞれが繋いで幼稚園から帰ってくるのが常だった。
小学校までは放課後一緒に過ごし一緒に夕飯を食べるのが当たり前で、ダイニングには杏の椅子もあったし食器も一通り揃っていたのだ。
そんなわけだから、幼い頃のおやつの記憶の中にも食事の記憶の中にも杏がいた。
中学校に通う様になって、お互い部活を始めると毎日一緒に帰るなんて日は出来なくなったけれど、それでもなんやかんや理由を付けては一緒にいたし、杏の両親が離婚したこともあり夕飯は相変わらず家で食べていた。
あの頃の俺達はキッチンのダイニングテーブルに向かい合わせに座って、塾面倒だなーとか、受験嫌だなとか。冬休みは塾の講習で忙しいけど初詣は絶対一緒に行こうなとか。昨日のドラマはイマイチだったとか。そんな話しをするのが楽しくて仕方なかったんだ。
「ジュンさん?」
「あぁ、すみません。ちょっと考え込んでしまいました」
ハイドさんに声を掛けられ慌てて返事をする。
ヤバい、米のこと思い出してたら自分が今どこで何をしてるのか忘れてた。
「考え事ですか」
「ええ。南側の」
「南側の、良かったら何を考えていたのか教えて頂けますか」
「え、あの。あの子の事です。彼は向こうで生活した方がいいのかもしれないと」
言い訳で、視界に入っていた彼の事を使ってしまう。
「そうですね。それが可能ならそうした方がいいかもしれませんね」
「彼はやはり奴隷になるんですか」
金銭のやりとりはないらしいけど、そうなるんだろうか。
「あの子は、そうですね。奴隷にはなれないでしょう」
「なれない?」
ならないんじゃなく。なれない?
俺の疑問は顔に出ていたのだろう、ハイドさんは彼の事を話してくれた。
「仕入れたわけではありませんから私は奴隷の契約は出来ません。それに奴隷として売ろうとしても、主になろうとする人もいないでしょうね。そもそもあの子は奴隷ではなく村長からの預かりものなんですよ。職を探してやって欲しいと。村人の前では村の厄介者をついでに奴隷として連れていって欲しいと言っていましたが、それはあの子を疎ましく思っている村人の前で一人だけ優遇するわけにはいかなかっただけでしょう」
優遇の言葉に一瞬首を傾げかけ、馬車の女性達の事を思い出した。
片方で口べらしするしかなく、嫌々奴隷になる子供がいるのに。一人だけ職を探してもらうために村を出る子供。それも厄災を呼ぶとされる黒目黒髪の子供なのだ。なぜあの子供だけ。と思われても仕方ない。
それを考えたら確かに優遇だ。
「ただ引き取っては来たものの、彼を雇う店等は皆無かもしれません。顔の作りはいいので、男娼として雇いたいという人はいるかもしれませんが」
「だ、男娼」
驚きすぎて声が裏返ってしまった。
「田舎にはなかったでしょうから驚かれるのも無理はありませんが、都には色々な需要があるものなのですよ。女性が女性を買う店もあり、その反対に男性が男性を」
「あんな子供でもですか」
「子供だからこそということもありますね。色々な嗜好の方がいますから」
ありますねって、それ奴隷としての扱いより酷いことにならないか?
いや、彼女達だって娼婦になる可能性もあるんだし、この世界じゃ普通の事なのかもしれないけど。
ただでさえ、迫害されてる黒髪黒目が奴隷の契約無しにそんな店に売られたら。これが仕事だとか言われて虐待されるんじゃ。
「それはなんとかならないんですか」
「ジュン?」
思わず口に出た俺の言葉に反応し、不安そうにキョーナが俺を見上げる。
自分と似たような境遇に、他人事とは思えないんだろう。
「あの子次第ではありますね」
「それはどういう意味ですか」
「運命に流されて生きるだけでいいなら、娼館でも生きてはいけます。奴隷の多くはそうやって生きていくものが多いですから。それが嫌なら努力するしかないでしょう」
「努力ですか」
つまり、俺がキョーナに聞いた事をハイドさんはあの子に考えているのか?
「例えばあの子が望んだら、ハイドさんのところで働くことは出来るんですか」
「それが出来ればいいのですが、奴隷商人は国の許可が必要なんです。通常であれば私の部下を増やすという申請をすれば通りますが、あの子の場合承認されることはないでしょう。役人の殆ど、奴隷商人を管理されている役人がチェオリナ神の熱心な信者なんです。奴隷商人の部下としてではなく、私個人の屋敷の下働きとして雇ったとしても役人に知られたら問題にされるでしょうね。言いがかりをつける方法はいくらでもありますし」
「じゃあ、どうするんですか」
「あの子の希望を確認した上で雇ってくれそうなところを探すしかないですね。職が見つかるまでは奴隷として店におくしかないでしょうね。客には見せませんが」
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