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お茶会が終わり、候爵家に戻った私はライアン様に甘やかされている。
何故こうなったか分からない、けれど文字通り私は今ライアン様に甘やかされている。
候爵家に戻った私は、候爵家のメイド達に風呂に入れられた後全身をマッサージされてから、体に負担が掛からない形のドレスに着替えさせられた。
侯爵家には、すでに私の部屋がある。
まだ正式な婚姻をしたわけではないから、勿論ライアン様の部屋からは離れている。
室内は可愛い小花柄の薄緑色の壁紙に明るい茶色の家具が置かれていて、二人掛けのソファーはとても座り心地が良く私のお気に入りだ。
バーレー伯爵家にある私の部屋よりも、ここムーディ侯爵家の部屋の方が居心地もいい。あちらの屋敷の部屋に私の好きな物なんて一つもなかった。お母様が使用人に適当に選ばせたものばかりでそこに私の好みは全く反映されていなかったし、私が穏やかな気持ちで過ごせる様にという配慮も無かった。
そんな事を思いながらぼんやりソファーに座っていたら、ライアン様がやって来た。
ライアン様は、私の姿を見るなりドレスがとても似合っていて可愛いと褒めて下さった。そして褒められて照れている私の隣に座ると「お茶会お疲れ様」と労わってくれた。
今着ているドレスはライアン様が選んで下さった物だとメイド達に聞かされていたから、似合っていると言われただけで私は嬉しくなり、後でメイド達に報告しようと思いつく。
屋敷に戻って来た私が余程疲れている様に見えたのか、メイド達はドレスの話をしながら髪型も楽なものにしましょうと提案してくれた。
楽と言いながらもそこは流石候爵家に仕えるメイド達だけあって、ゆるく髪を一つに編んで細いリボン数本を飾ってくれた。それだけで愛らしく着飾っている様に見えるのだからメイド達の技術に驚いてしまった。
彼女達はいつも私を侯爵家の一員として相応しい様に尽くしてくれる、それがとても嬉しいからライアン様に褒められたことを感謝と共に伝えたいと思ったのだ。
「リナリア、疲れてる?」
「初めてのお茶会でしたから少しだけ。でもお義母様が一緒でしたから気持ちは楽でした」
ライアン様に肩を抱かれてぼんやりとしていた私を気遣う声に、微笑み答える。
社交に不慣れな私をお義母様達は終始気遣って下さったから、モーラが去ってから居心地の悪さも無く初めてのお茶会は無事に終わった。
馬車の中でお義母様に受け答えを褒められたので、疲れていても心は少しだけ浮かれてもいる。
「それなら良かった」
「はい、お義母様にもおば様とシシリーにも、沢山助けて頂きました」
「そう、じゃあ後でお礼を言わなくちゃいけないね」
にっこりと微笑むライアン様は、私の肩を抱き寄せ頬にキスをしたりしてご機嫌だ。
最近のライアン様は、少し私に触れすぎだと思う。
仮婚姻は、やはり仮なのだからこの距離は適切ではないと思うけれど、大好きな人に甘やかされるのは嬉しい以外の感情は思い浮かばない。
恥ずかしいだけで嫌ではないのだから、嫌とは嘘でも言えないし離れた方が良いとも言えない。
扉は少しだけ開けてあり、廊下にメイド達が控えているけれど、今の私達にこの程度は許されるものなのか判断できなくて、シシリーに相談してみようかと悩んでしまう。
でも、嫌ではないけれど恥ずかしいと思う様な事、相談して呆れられないだろうか。
友人というものが今まで一人もいなかったから、どこまで話をしていいのか分からない。
いや、それよりも今日の事だ。
礼儀を無視して帰って行ったあの人、腹違いの姉モーラの事をライアン様に話さなければ。
「ライアン様」
「ん?」
「私、お茶会で失敗はしていないと思います。それよりも彼女が、姉のモーラも招待されていて」
私は伯爵家に行ってからの事を、詳しく話した。
でも、お父様では無くモーラ自身からムーディ侯爵家に婚約の打診をしていた事は除いた。
ライアン様は、モーラがライアン様に婚約の打診をしていた事を知らないとお義母様から聞いている。
お義母様達に何か考えがあってのことだから、私から話してしまうのはおかしいと思うし、話をしてそれならモーラの方が良かったと言われるのが怖いからだ。
そんなことライアン様は言わないと思うけれど、自分に自信がない私は私よりモーラの方がと言われるのが怖くてたまらない。
それにしてもモーラの気持ちが分からない。お父様が決めた私の婚約が面白くないから、あの人はライアン様を自分の婚約者にしようとしたのだろうか。
「彼女は伯爵家の跡継ぎとして育てられている割に、言動がお粗末だね。茶会に招待されてそんな風に席を立つなんてまともな教育を受けた令嬢の行いとは思えないよ。リナリアとの違いを知る度に申し訳ないけど、彼女が私の相手でなくて本当に良かったと考えてしまうな」
私の話を聞いたライアン様は、呆れた様に言いながら何か考え込んでいる。
何を考えているのか気になるものの、彼女が相手でなくて良かったと言われるのは嬉しいと思う。
私が不安に感じていたことを察したわけではないだろうけれど、私を選んで貰えたのだとホッとしてしまう。
こういう考え方は、情けないだろうか。
「それに伯爵夫人も酷いね、すぐに謝罪する位なら家に喧嘩を売るような真似をしなければいいのに。考える力が弱いのかな、今後の付き合いは考えた方が良いのかもしれないな。母上は何か言っていた?」
「今日の事を、興味本位に行っていたのなら今後の付き合いは無くてもいいと仰っていました。ただ謝罪される前ですから、今はどのように考えられているか分かりません」
私とモーラが同じ茶会に出たら、互いにどんな行動をするのか。
ムーディ侯爵家よりも家格が下の家が、興味本位に私とモーラを招待したのだとしたら、かなり趣味が悪いしムーディ侯爵家を馬鹿にした話だと思う。
伯爵夫人は興味本位では無く、モーラからライアン様と私の縁は私の我儘から始まったことだと聞いている。自分と母親が違うとはいえ妹の事だから、ムーディ家に迷惑を掛けそうな人間なのか、妖精姫の娘は母親にそっくりな人では無いか為人を確かめたいと懇願されたから、気の毒になってモーラを茶会に招いたと弁明していたものの、伯爵夫人にそれを聞かされた時のお義母様の怒りは側にいて背筋が冷える程だった。
伯爵夫人は謝りつつ私に、あなたは母親とは違う様ですねと言っていたけれど、素直に喜べはしないしそれをお義母様の隣にいる私に言えてしまう伯爵夫人は、ライアン様が言う通り考える力が弱いのだと思う。
「後で母上に聞いてみよう。そうだ父上がリナリアに親しい友達が出来たことだし僕達の親しい人を招いて、少人数のお茶会を開いてはどうかと言っているのだけれど、リナリアはどう思う?」
「お茶会を開く」
「夜会は難しいけれど、学生の内にお茶会程度は招待出来る様になっていた方が後々楽だからね。まずは友人だけを招いてみてはって」
お茶会に招かれるのすら私には今日が初めての経験だというのに、それが招く側になるなんて想像も出来ない。
「初めての事だから母上が殆ど決めると思うけれど、お菓子やお茶の種類等はリナリアが母上に教わりながら決めると良いと思うよ」
「そういうのは女主人の仕事ですものね」
貴族家で開く茶会や夜会の細々としたことを決めるのは、その家の女主人の重要な仕事の一つだ。
社交を円滑に出来るかどうかは、女主人の腕に掛かっているとも言える。
「そうだよ。家の中の事を決めるのは、これから先は母上とリナリアの役目になる。覚えることが沢山あるから大変だと思うけれど、一緒に頑張ってくれたら嬉しい」
「一緒に、はい。私社交の経験が無さすぎますが精一杯頑張ります。お義母様にはお手数をお掛けするかもしれませんけれど」
本来であればある程度の年齢になれば母親と一緒にお茶会に招待され、幼いながら社交界での振る舞い方を覚えていくもの、でも私にはその経験が無い。
そんな私に女主人の仕事など出来るようになるのか不安で仕方ないけれど、少しずつでも経験して覚えていけるように、ライアン様の妻として恥ずかしくない行いが出来るようにしなければ。
出来そうにない経験がないと逃げ出さず、今は努力し続けるしかない。
「誰も手数が掛かるなんて思わないよ。リナリアなら大丈夫、一緒に頑張ろう」
「はい」
ライアン様の優しい言葉に励まされ、私は絶対にお茶会を成功させようと心に決めたのだ。
何故こうなったか分からない、けれど文字通り私は今ライアン様に甘やかされている。
候爵家に戻った私は、候爵家のメイド達に風呂に入れられた後全身をマッサージされてから、体に負担が掛からない形のドレスに着替えさせられた。
侯爵家には、すでに私の部屋がある。
まだ正式な婚姻をしたわけではないから、勿論ライアン様の部屋からは離れている。
室内は可愛い小花柄の薄緑色の壁紙に明るい茶色の家具が置かれていて、二人掛けのソファーはとても座り心地が良く私のお気に入りだ。
バーレー伯爵家にある私の部屋よりも、ここムーディ侯爵家の部屋の方が居心地もいい。あちらの屋敷の部屋に私の好きな物なんて一つもなかった。お母様が使用人に適当に選ばせたものばかりでそこに私の好みは全く反映されていなかったし、私が穏やかな気持ちで過ごせる様にという配慮も無かった。
そんな事を思いながらぼんやりソファーに座っていたら、ライアン様がやって来た。
ライアン様は、私の姿を見るなりドレスがとても似合っていて可愛いと褒めて下さった。そして褒められて照れている私の隣に座ると「お茶会お疲れ様」と労わってくれた。
今着ているドレスはライアン様が選んで下さった物だとメイド達に聞かされていたから、似合っていると言われただけで私は嬉しくなり、後でメイド達に報告しようと思いつく。
屋敷に戻って来た私が余程疲れている様に見えたのか、メイド達はドレスの話をしながら髪型も楽なものにしましょうと提案してくれた。
楽と言いながらもそこは流石候爵家に仕えるメイド達だけあって、ゆるく髪を一つに編んで細いリボン数本を飾ってくれた。それだけで愛らしく着飾っている様に見えるのだからメイド達の技術に驚いてしまった。
彼女達はいつも私を侯爵家の一員として相応しい様に尽くしてくれる、それがとても嬉しいからライアン様に褒められたことを感謝と共に伝えたいと思ったのだ。
「リナリア、疲れてる?」
「初めてのお茶会でしたから少しだけ。でもお義母様が一緒でしたから気持ちは楽でした」
ライアン様に肩を抱かれてぼんやりとしていた私を気遣う声に、微笑み答える。
社交に不慣れな私をお義母様達は終始気遣って下さったから、モーラが去ってから居心地の悪さも無く初めてのお茶会は無事に終わった。
馬車の中でお義母様に受け答えを褒められたので、疲れていても心は少しだけ浮かれてもいる。
「それなら良かった」
「はい、お義母様にもおば様とシシリーにも、沢山助けて頂きました」
「そう、じゃあ後でお礼を言わなくちゃいけないね」
にっこりと微笑むライアン様は、私の肩を抱き寄せ頬にキスをしたりしてご機嫌だ。
最近のライアン様は、少し私に触れすぎだと思う。
仮婚姻は、やはり仮なのだからこの距離は適切ではないと思うけれど、大好きな人に甘やかされるのは嬉しい以外の感情は思い浮かばない。
恥ずかしいだけで嫌ではないのだから、嫌とは嘘でも言えないし離れた方が良いとも言えない。
扉は少しだけ開けてあり、廊下にメイド達が控えているけれど、今の私達にこの程度は許されるものなのか判断できなくて、シシリーに相談してみようかと悩んでしまう。
でも、嫌ではないけれど恥ずかしいと思う様な事、相談して呆れられないだろうか。
友人というものが今まで一人もいなかったから、どこまで話をしていいのか分からない。
いや、それよりも今日の事だ。
礼儀を無視して帰って行ったあの人、腹違いの姉モーラの事をライアン様に話さなければ。
「ライアン様」
「ん?」
「私、お茶会で失敗はしていないと思います。それよりも彼女が、姉のモーラも招待されていて」
私は伯爵家に行ってからの事を、詳しく話した。
でも、お父様では無くモーラ自身からムーディ侯爵家に婚約の打診をしていた事は除いた。
ライアン様は、モーラがライアン様に婚約の打診をしていた事を知らないとお義母様から聞いている。
お義母様達に何か考えがあってのことだから、私から話してしまうのはおかしいと思うし、話をしてそれならモーラの方が良かったと言われるのが怖いからだ。
そんなことライアン様は言わないと思うけれど、自分に自信がない私は私よりモーラの方がと言われるのが怖くてたまらない。
それにしてもモーラの気持ちが分からない。お父様が決めた私の婚約が面白くないから、あの人はライアン様を自分の婚約者にしようとしたのだろうか。
「彼女は伯爵家の跡継ぎとして育てられている割に、言動がお粗末だね。茶会に招待されてそんな風に席を立つなんてまともな教育を受けた令嬢の行いとは思えないよ。リナリアとの違いを知る度に申し訳ないけど、彼女が私の相手でなくて本当に良かったと考えてしまうな」
私の話を聞いたライアン様は、呆れた様に言いながら何か考え込んでいる。
何を考えているのか気になるものの、彼女が相手でなくて良かったと言われるのは嬉しいと思う。
私が不安に感じていたことを察したわけではないだろうけれど、私を選んで貰えたのだとホッとしてしまう。
こういう考え方は、情けないだろうか。
「それに伯爵夫人も酷いね、すぐに謝罪する位なら家に喧嘩を売るような真似をしなければいいのに。考える力が弱いのかな、今後の付き合いは考えた方が良いのかもしれないな。母上は何か言っていた?」
「今日の事を、興味本位に行っていたのなら今後の付き合いは無くてもいいと仰っていました。ただ謝罪される前ですから、今はどのように考えられているか分かりません」
私とモーラが同じ茶会に出たら、互いにどんな行動をするのか。
ムーディ侯爵家よりも家格が下の家が、興味本位に私とモーラを招待したのだとしたら、かなり趣味が悪いしムーディ侯爵家を馬鹿にした話だと思う。
伯爵夫人は興味本位では無く、モーラからライアン様と私の縁は私の我儘から始まったことだと聞いている。自分と母親が違うとはいえ妹の事だから、ムーディ家に迷惑を掛けそうな人間なのか、妖精姫の娘は母親にそっくりな人では無いか為人を確かめたいと懇願されたから、気の毒になってモーラを茶会に招いたと弁明していたものの、伯爵夫人にそれを聞かされた時のお義母様の怒りは側にいて背筋が冷える程だった。
伯爵夫人は謝りつつ私に、あなたは母親とは違う様ですねと言っていたけれど、素直に喜べはしないしそれをお義母様の隣にいる私に言えてしまう伯爵夫人は、ライアン様が言う通り考える力が弱いのだと思う。
「後で母上に聞いてみよう。そうだ父上がリナリアに親しい友達が出来たことだし僕達の親しい人を招いて、少人数のお茶会を開いてはどうかと言っているのだけれど、リナリアはどう思う?」
「お茶会を開く」
「夜会は難しいけれど、学生の内にお茶会程度は招待出来る様になっていた方が後々楽だからね。まずは友人だけを招いてみてはって」
お茶会に招かれるのすら私には今日が初めての経験だというのに、それが招く側になるなんて想像も出来ない。
「初めての事だから母上が殆ど決めると思うけれど、お菓子やお茶の種類等はリナリアが母上に教わりながら決めると良いと思うよ」
「そういうのは女主人の仕事ですものね」
貴族家で開く茶会や夜会の細々としたことを決めるのは、その家の女主人の重要な仕事の一つだ。
社交を円滑に出来るかどうかは、女主人の腕に掛かっているとも言える。
「そうだよ。家の中の事を決めるのは、これから先は母上とリナリアの役目になる。覚えることが沢山あるから大変だと思うけれど、一緒に頑張ってくれたら嬉しい」
「一緒に、はい。私社交の経験が無さすぎますが精一杯頑張ります。お義母様にはお手数をお掛けするかもしれませんけれど」
本来であればある程度の年齢になれば母親と一緒にお茶会に招待され、幼いながら社交界での振る舞い方を覚えていくもの、でも私にはその経験が無い。
そんな私に女主人の仕事など出来るようになるのか不安で仕方ないけれど、少しずつでも経験して覚えていけるように、ライアン様の妻として恥ずかしくない行いが出来るようにしなければ。
出来そうにない経験がないと逃げ出さず、今は努力し続けるしかない。
「誰も手数が掛かるなんて思わないよ。リナリアなら大丈夫、一緒に頑張ろう」
「はい」
ライアン様の優しい言葉に励まされ、私は絶対にお茶会を成功させようと心に決めたのだ。
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