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初めての魔法の授業4
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「キム先生、昨日ごめんなさい」
次の日の朝目を覚ました私はパティにいつもとは違う食堂に案内された。
いつもとは違う食卓には、すでに両親と兄様が席に着いていてキム先生の姿も見えたから、私は先生に近付いて昨日の謝罪をした。
先生は昨日とは違った薄い灰色の服を着ている。
キム先生は灰色の眼と髪をしているから、この色の服だと肌と唇以外すべて灰色になってしまう。
昨日着ていた服だと色が暗すぎで圧迫感があるけれど、この灰色ばかりもどうだろうと疑問を覚えるが、以前の私のドレスや装飾品が私に本当に似合っていたかと言われたら多分違うと言い切れてしまうので、他人の服の好みをどうこう言えはしない。
以前の私は高級品を身に着けている事が大事だった、似合っているより珍しくて高級な物を身に着けていないと誰かに馬鹿にされる気がして落ち着かなかった。
その頃の私を両親や兄様が見たら、眉をしかめただろうし、あのドレスや装飾品を何かに追われる様な気持ちで選んでいた自分自身が恥ずかしい。
「おはようございます。ミルフィーヌお嬢様、どうして謝られているのでしょうか」
キム先生の服を見て、以前の自分を思い出していた私は不思議そうに私を見ているキム先生の視線に我に返った。
キム先生は、わざわざ席を立ち私の前にしゃがみ込んで視線を合わせて話してくれた。
子供の扱いに慣れているのだろうか、でも表情から感情は読み取れない。
「昨日、ミルフィお行儀悪くしたから」
まだ三歳のミルフィが、昨日の事を反省し謝るならこれが精一杯だろうと言葉を絞り出す。
泣いていないと大声を上げて部屋の隅に逃げ込むなんて、きっと本当は両親も兄様も呆れていた筈だ。
錯乱したあげく意識を失い、気が付けば朝だった。
まだ魔法を習うには早すぎる子供の為に、態々屋敷に来てくれた人の前でするには酷い行いだった。
「ミルフィーヌお嬢様、もしお許し頂けるならこれからミルフィ様とお呼びしても良いでしょうか」
キム先生は私に視線を合わせ、そう言いながら微笑んだ。
「キム先生、怒ってないの? ミルフィって呼ぶの嬉しい」
何故急にそんな事を言い出したのか分からずに、でも親しくなれたら嬉しいと素直に喜んでみせる。
私の喜ぶ姿をキム先生は微笑みながら見つめているけれど、その笑顔がとても優しくて私の心の中がぽかぽかと温かくなる。
灰色だらけなのに、先生の笑顔は優しい日差しの様に温かい。
「怒って等おりませんよ。ミルフィ様、私と仲良くして頂けますか」
「はい、仲良くしてください。よろしくお願いします」
ジョゼットが教えてくれた淑女の礼を、背筋を伸ばして行うとキム先生は一瞬微笑んだ後で立ち上がり「こちらこそよろしくお願いします」と紳士の礼を返してくれた。
「ミルフィ、席に着きなさい」
「はい、お父様」
後でお父様とお母様にも謝らなければいけない、兄様には目が覚めてすぐに謝ったけれど「ミルフィは悪くないから謝る必要は無いよ」と言われてしまった。
でもお父様達は私を叱るだろう、それは当たり前の事だ。
もし、叱られなかったらそれはきっと見捨てられたという事だ。
「さあ、遅くなってしまったが今日の恵みを下さった精霊神様に感謝して頂こう。豊かな恵みを感謝致します」
パティの介助で椅子に座った私を見てからお父様がいつもの様に精霊神様への感謝の祈りを捧げるから、お父様の声に合わせて頭を下げる。
キム先生の前で嫌いな野菜を食べるのは嫌だなと考えながら、カップに注がれた水を一口口に含み今朝の朝食を見渡した。
スープが白くとろみがある様に見えるから、これは芋を潰し牛乳と混ぜたスープだろう。柔らかく焼いた卵には輪切りにして甘く煮た人参が添えられている。最近の私は甘く煮た人参なら食べられる様になった。
食べやすい大きさに切られたキャベツとキュウリのサラダ、今日は嫌いな野菜が何もない。
「お嬢様、パンにジャムはお付けいたしますか、それともバターがよろしいですか」
「ジャムはいらない。バターだけつけて」
私の後ろに控えていたパティが声を掛けて来る。
今日のジャムは柑橘系の物の様だから、バターだけで良い。
「お嬢様、どうぞ」
ミルフィの手の力では、まだパンを一口大にする事は出来ないからパティが小さくしたパンにバターを塗ってくれている。
記憶を取り戻し偏食をしないと誓ったばかりの様に食べさせて貰う様な無様な真似は、今は流石にしていない。
「さすがスフィール侯爵家ですね、朝から豪華です」
私と兄様以外は、大人の朝食は朝でもサラダ、スープ、肉料理、果物、紅茶と一品一品出て来る。
幼い私ではサラダとスープで苦しくなりそうだが、キム先生は食べる量が多い様で肉料理をお替りし、パンも沢山食べている。
「魔法使いは大食漢なもので、つい沢山頂いてしまいました」
お父様とお話をしながら、お父様の三倍は食べていたキム先生に驚いていると少し恥ずかしそうにしながら果物を食べ始めた。
「気に入って頂けた様で何よりですわ。そうだ、料理人が焼き菓子を沢山作りましたの。如何ですか」
お母様が珍しく勧めているけれど、あれだけ食べた後で焼き菓子等流石に食べないだろう。なんていう私の考えは間違っていた様だった。
「焼き菓子、是非頂きたいです」
キム先生が嬉しそうに返事をするから、私は目を丸くする。
魔法使いが大食漢なのは、以前の私も知っている知識だった。
治癒師はさほど魔力を一度に使わないし、私はそもそも治癒魔法をそんなに使わなかったから食事の量に影響が出る程では無かったけれど、魔法使いは魔力を使えば使う程空腹が酷くなるというのは常識だったのだ。
「キム先生のお好きな物を盛りつけさせますので、料理長説明して差し上げて」
メイドではなく料理長と料理人達がそれぞれ配膳用の台車に焼き菓子を乗せ、キム先生の側に近付いて行くと甘く香ばしい香りが食堂内に広がった。
「ご説明いたします。まずこちらがキングオーク肉のひき肉を使ったパイでございます。こちらは甘くなく香辛料を使っております。隣りは林檎と干し葡萄とホロホロ魔鳥を甘く煮こんだ物を入れ焼いたパイでございます。魔物肉を使用した焼き菓子はこの二種類でございます。次に迷宮産の木の実を入れて焼いたケーキと、同じく迷宮産の果物を入れて焼いたケーキです。こちらは……」
兄様が用意して下さったお茶会のお菓子も凄かったけれど、この焼き菓子は更に凄いとしか言いようがない。
迷宮産の果物や木の実は、王都ではかなりの高級品だ。
スフィール侯爵家の領地には果物や木の実が採取できる迷宮があるけれど、以前の私は殆ど口にしたことは無かったし、それは今も同じだ。
「魔物肉のパイは両方頂きたいです。木の実のケーキも果物のケーキも、どれも美味しそうで悩みますね」
「悩まずに全部召し上がって頂いていいですよ。今不要であれば部屋に運ばせますから」
「それは嬉しい。では遠慮なく」
「ええ。ミルフィ、セドリックには先程話たが今日は午前中にキム先生に授業をお願いしたから、そのつもりでいなさい。食事が済んだなら先に部屋に戻っていい」
「はい、お父様。失礼致します」
お父様が部屋に戻っていいと言うなら、もうここに居てはいけないということだ。
やはりお父様に昨日の事で呆れられたのかもしれない、謝ってももう遅いのかもしれない。
私は落ち込んだ気持ちを隠して、食堂を出るしかなかった。
次の日の朝目を覚ました私はパティにいつもとは違う食堂に案内された。
いつもとは違う食卓には、すでに両親と兄様が席に着いていてキム先生の姿も見えたから、私は先生に近付いて昨日の謝罪をした。
先生は昨日とは違った薄い灰色の服を着ている。
キム先生は灰色の眼と髪をしているから、この色の服だと肌と唇以外すべて灰色になってしまう。
昨日着ていた服だと色が暗すぎで圧迫感があるけれど、この灰色ばかりもどうだろうと疑問を覚えるが、以前の私のドレスや装飾品が私に本当に似合っていたかと言われたら多分違うと言い切れてしまうので、他人の服の好みをどうこう言えはしない。
以前の私は高級品を身に着けている事が大事だった、似合っているより珍しくて高級な物を身に着けていないと誰かに馬鹿にされる気がして落ち着かなかった。
その頃の私を両親や兄様が見たら、眉をしかめただろうし、あのドレスや装飾品を何かに追われる様な気持ちで選んでいた自分自身が恥ずかしい。
「おはようございます。ミルフィーヌお嬢様、どうして謝られているのでしょうか」
キム先生の服を見て、以前の自分を思い出していた私は不思議そうに私を見ているキム先生の視線に我に返った。
キム先生は、わざわざ席を立ち私の前にしゃがみ込んで視線を合わせて話してくれた。
子供の扱いに慣れているのだろうか、でも表情から感情は読み取れない。
「昨日、ミルフィお行儀悪くしたから」
まだ三歳のミルフィが、昨日の事を反省し謝るならこれが精一杯だろうと言葉を絞り出す。
泣いていないと大声を上げて部屋の隅に逃げ込むなんて、きっと本当は両親も兄様も呆れていた筈だ。
錯乱したあげく意識を失い、気が付けば朝だった。
まだ魔法を習うには早すぎる子供の為に、態々屋敷に来てくれた人の前でするには酷い行いだった。
「ミルフィーヌお嬢様、もしお許し頂けるならこれからミルフィ様とお呼びしても良いでしょうか」
キム先生は私に視線を合わせ、そう言いながら微笑んだ。
「キム先生、怒ってないの? ミルフィって呼ぶの嬉しい」
何故急にそんな事を言い出したのか分からずに、でも親しくなれたら嬉しいと素直に喜んでみせる。
私の喜ぶ姿をキム先生は微笑みながら見つめているけれど、その笑顔がとても優しくて私の心の中がぽかぽかと温かくなる。
灰色だらけなのに、先生の笑顔は優しい日差しの様に温かい。
「怒って等おりませんよ。ミルフィ様、私と仲良くして頂けますか」
「はい、仲良くしてください。よろしくお願いします」
ジョゼットが教えてくれた淑女の礼を、背筋を伸ばして行うとキム先生は一瞬微笑んだ後で立ち上がり「こちらこそよろしくお願いします」と紳士の礼を返してくれた。
「ミルフィ、席に着きなさい」
「はい、お父様」
後でお父様とお母様にも謝らなければいけない、兄様には目が覚めてすぐに謝ったけれど「ミルフィは悪くないから謝る必要は無いよ」と言われてしまった。
でもお父様達は私を叱るだろう、それは当たり前の事だ。
もし、叱られなかったらそれはきっと見捨てられたという事だ。
「さあ、遅くなってしまったが今日の恵みを下さった精霊神様に感謝して頂こう。豊かな恵みを感謝致します」
パティの介助で椅子に座った私を見てからお父様がいつもの様に精霊神様への感謝の祈りを捧げるから、お父様の声に合わせて頭を下げる。
キム先生の前で嫌いな野菜を食べるのは嫌だなと考えながら、カップに注がれた水を一口口に含み今朝の朝食を見渡した。
スープが白くとろみがある様に見えるから、これは芋を潰し牛乳と混ぜたスープだろう。柔らかく焼いた卵には輪切りにして甘く煮た人参が添えられている。最近の私は甘く煮た人参なら食べられる様になった。
食べやすい大きさに切られたキャベツとキュウリのサラダ、今日は嫌いな野菜が何もない。
「お嬢様、パンにジャムはお付けいたしますか、それともバターがよろしいですか」
「ジャムはいらない。バターだけつけて」
私の後ろに控えていたパティが声を掛けて来る。
今日のジャムは柑橘系の物の様だから、バターだけで良い。
「お嬢様、どうぞ」
ミルフィの手の力では、まだパンを一口大にする事は出来ないからパティが小さくしたパンにバターを塗ってくれている。
記憶を取り戻し偏食をしないと誓ったばかりの様に食べさせて貰う様な無様な真似は、今は流石にしていない。
「さすがスフィール侯爵家ですね、朝から豪華です」
私と兄様以外は、大人の朝食は朝でもサラダ、スープ、肉料理、果物、紅茶と一品一品出て来る。
幼い私ではサラダとスープで苦しくなりそうだが、キム先生は食べる量が多い様で肉料理をお替りし、パンも沢山食べている。
「魔法使いは大食漢なもので、つい沢山頂いてしまいました」
お父様とお話をしながら、お父様の三倍は食べていたキム先生に驚いていると少し恥ずかしそうにしながら果物を食べ始めた。
「気に入って頂けた様で何よりですわ。そうだ、料理人が焼き菓子を沢山作りましたの。如何ですか」
お母様が珍しく勧めているけれど、あれだけ食べた後で焼き菓子等流石に食べないだろう。なんていう私の考えは間違っていた様だった。
「焼き菓子、是非頂きたいです」
キム先生が嬉しそうに返事をするから、私は目を丸くする。
魔法使いが大食漢なのは、以前の私も知っている知識だった。
治癒師はさほど魔力を一度に使わないし、私はそもそも治癒魔法をそんなに使わなかったから食事の量に影響が出る程では無かったけれど、魔法使いは魔力を使えば使う程空腹が酷くなるというのは常識だったのだ。
「キム先生のお好きな物を盛りつけさせますので、料理長説明して差し上げて」
メイドではなく料理長と料理人達がそれぞれ配膳用の台車に焼き菓子を乗せ、キム先生の側に近付いて行くと甘く香ばしい香りが食堂内に広がった。
「ご説明いたします。まずこちらがキングオーク肉のひき肉を使ったパイでございます。こちらは甘くなく香辛料を使っております。隣りは林檎と干し葡萄とホロホロ魔鳥を甘く煮こんだ物を入れ焼いたパイでございます。魔物肉を使用した焼き菓子はこの二種類でございます。次に迷宮産の木の実を入れて焼いたケーキと、同じく迷宮産の果物を入れて焼いたケーキです。こちらは……」
兄様が用意して下さったお茶会のお菓子も凄かったけれど、この焼き菓子は更に凄いとしか言いようがない。
迷宮産の果物や木の実は、王都ではかなりの高級品だ。
スフィール侯爵家の領地には果物や木の実が採取できる迷宮があるけれど、以前の私は殆ど口にしたことは無かったし、それは今も同じだ。
「魔物肉のパイは両方頂きたいです。木の実のケーキも果物のケーキも、どれも美味しそうで悩みますね」
「悩まずに全部召し上がって頂いていいですよ。今不要であれば部屋に運ばせますから」
「それは嬉しい。では遠慮なく」
「ええ。ミルフィ、セドリックには先程話たが今日は午前中にキム先生に授業をお願いしたから、そのつもりでいなさい。食事が済んだなら先に部屋に戻っていい」
「はい、お父様。失礼致します」
お父様が部屋に戻っていいと言うなら、もうここに居てはいけないということだ。
やはりお父様に昨日の事で呆れられたのかもしれない、謝ってももう遅いのかもしれない。
私は落ち込んだ気持ちを隠して、食堂を出るしかなかった。
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