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初めての魔法の授業3(キム先生視点)
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「ブリーンク殿申し訳ない、これでは今日は授業にはならないな」
意識を失ってしまったミルフィーヌお嬢様をソファーに寝かせてから、侯爵は私に頭を下げた。
私の父の友人である上級治癒師のガスパール先生に、幼い子供二人の魔法の師になってくれないかと言われたのは五日程前の事だった。
私は宮廷魔法使いとして王宮に勤務していて、日々忙しい。
協調性の無い性格をしている私は、似た様な性格の者が多い宮廷魔法使い達の中ではそれなりに上手くやっているが、この私が幼い子供に魔法を教えられるとはとても思えなかった。
それは私が幼い頃から知っているガスパール先生も理解している筈なのに、それでも私にしか頼めないと言われると断れず渋々王都にある侯爵の屋敷にやって来た。
応接間で待っていたのは、見るからに賢そうな男児と不安そうな顔で出迎えた女児だった。
そして私は挨拶の後ですぐに失敗してしまったんだ。
「私の事はキムと呼び捨てて下さい侯爵、私が上手く話せなかった為にお嬢様を怯えさせてしまったのでしょう、申し訳ありません」
こうなるともう謝るしかない。
なにせ私は表情筋が死んでいると宮廷魔法使い達の間でも有名なのだから、相手は三歳の幼女なんだから私を怖がらないわけがない。
つい宮廷魔法使いの制服を着て来てしまったが、暗い紺色の制服に黒いローブもまずかったのかもしれない。私の服なんて似たりよったりだが、せめてもう少し明るい色の服を着て来るべきだったんだ。
「いいえ、キム殿の話し方が問題だったわけではありません。どちらかと言えば息子が悪い」
「息子さんですか。彼はお嬢様を守ろうとされていただけの様に感じますが」
内心反省していると、苦笑しながら侯爵は私ではなく妹を守ろうと私を威嚇し続けている侯爵の息子であるセドリック様が悪いと言い始めたから慌ててしまう。
実際はそうかもしれないが、幼い子が悪いとはとても言えない。
だが何て言うか、最初から私は敵扱いされていたのではないだろうか。
なぜか、ミルフィーヌお嬢様を害する者扱いをされていた気がする。
「セドリック、キム殿に謝罪しなさい。何故あんなな態度を取ったのだ。いつものお前らしくない」
「申し訳ありませんでした。キム先生に大変失礼な態度を取っていたと思います」
意識を失っているミルフィーヌお嬢様の頭を膝に乗せたまま、セドリック様は私に謝罪するけれど全然謝罪されている気がしない。
冷ややか過ぎて部屋の温度が下がっている気持ちにすらなっている。
「セドリック」
「お父様、お父様とお母様にはお伝えしていますがミルフィは、ガスパール先生が安易に確認しようとしたあの日から毎晩魘されています。ミルフィは毎晩魘されて夫人に叩かれる夢を見て泣いているんです。ジョゼットに確認したら今まではそんな風に魘される事はあまりなかったと言っていました。つまり、ガスパール先生がミルフィに傷を見せたから魘される様になったんです」
怒りを隠そうとしないセドリック様の顔は、とても五歳とは思えない大人の様な顔で話し方も子供とは思えない。
けれど、私自身幼い頃から今の様な考え方をしていたから、貴族の男子としては皆こんな感じなのかもしれない。
なにせ貴族の令息は、幼い頃から父親に連れられて王宮に出入りするから、幼いと言っても大人と同じ様な行動が出来なければ不出来な息子と見られてしまう。
だから大抵の家では幼い頃から教育を詰め込む傾向にある、侯爵家も厳しい教育をされているのだろう。
そうでなければ、五歳のセドリック様も三歳のミルフィーヌお嬢様もしっかりしすぎている。
「それはそうだが、ミルフィはそんなに魘されているのか」
「本人は気がついていません。ガスパール先生が下さった眠り石のお陰で目を覚ますことはありませんから、でも目を覚まさないせいで一晩中魘されて泣いています。怖いとも痛いとも言わず、ずっと謝り続けているんです」
意識の無いミルフィーヌお嬢様の頭を撫でる、その手はとても優しいのに私を見つめる目は冷ややかだ。
まるで敵を見ているかの様だ。
「セドリック様がミルフィーヌお嬢様を心配されるお気持ちは理解しました。ですが、魔法を勉強し始めたセドリック様がミルフィーヌお嬢様に魔法を教えるとうのは無茶が過ぎるというものです。怖い思いをさせる事は決してしないと誓いますので、どうか私にミルフィーヌお嬢様を教える許可を頂けませんか」
面倒な仕事を押し付けられたと渋々私は侯爵家にやって来た。
スフィール侯爵家は歴史が古く忠臣と名高い家だし、国にいくつもある侯爵家の中どころか、国中の貴族家の中でも裕福で知られる家だ。
領地は豊かで、大きな鉱山が二つと高難度の迷宮を三つも持っている。
高難度の迷宮が一つあるだけで、収入は物凄いと言われるのにそれが三つもあり大きな鉱山は金も銀も宝石も出るという話だ。普通鉱山がある地域は農作物が育たないところが多いらしいのだが、侯爵家は領地がとんでもなく広いこともあるのか国の穀物庫と言われる程に麦の生産量が多いんだ。
ガスパール先生は、絶対に他言しないという魔法契約を私にさせた後でミルフィーヌお嬢様の話を話し始めた。
それは聞いたことを後悔する様な、馬鹿な女が横恋慕した挙句幼い子供にした暴力の話だった。
汚い言葉で言えば胸糞悪い、その一言に尽きる話だ。
二歳を過ぎたばかりの子供の家庭教師として侯爵家に雇われたその女は、三歳を過ぎるまでの一年ちょっとミルフィーヌお嬢様を虐待し続けていた。
本来であれば、すぐに体についた傷でミルフィーヌお嬢様付きのメイド達が気が付いただろうに、幸か不幸かミルフィーヌお嬢様は、治癒魔法を無意識に発動し自分の傷を治してしまっていたから誰にも夫人の暴挙に気が付かず、先日ミルフィーヌお嬢様が侍女にこぼした「馬鹿と言われる」という言葉に、侯爵が疑問を持ち授業の様子を盗み見るまで誰も虐待の事実に気が付かなかったのだという。
お嬢様の家庭教師をしていた夫人が狡猾で、授業中は侍女達を部屋から出してしまっていたこと。
ミルフィーヌお嬢様が我慢強くて、誰にも夫人からの虐待を話さなかったこと、そして無意識に使っていた治癒魔法の事、それらが重なって一年以上も虐待が続いたせいでミルフィーヌお嬢様の心は傷ついてしまったそうだ。
その上、ミルフィーヌお嬢様が無意識に魔法を使っていたのでは、という疑問の確認の為ガスパール先生が安易に魔法を使いミルフィーヌお嬢様の傷を再現してしまったから、傷口に塩を塗りこむよりも酷い事をしてしまったからどうしようもない。
子供の柔らかい肌だったから、余計に傷がすぐついてしまったのか、それともそれだけ夫人の力が強かったのか。
白い筈のその両腕は、真っ赤に染まった様に傷だらけでどこにもまともな肌は見えなかったらしい、それを何も言われず突然目の前に見せられたミルフィーヌお嬢様は叫び声を上げ、正気を失い謝り続けたのだと聞いた時、さすがの私もガスパール先生を呆れて見る事しか出来なかった。
「ガスパール先生も後悔していらっしゃいます。確認の為とはいえ、傷の再現等してはいけなかったと」
「そんなの後悔しても遅いです。いくら確認の為とは言え、ミルフィにあんな酷い苦しみを与えたのですから」
セドリック様の怒りはもっともだ。
貴族令嬢は指先のささくれ一つすら作らない様に、大切に育てられるというのに教育者自身が令嬢を痛めつけ、その身を守る治癒師が傷をわざと再現させたのだから。
「誓います。私はミルフィーヌお嬢様を傷つけません。ですからどうか信じていただけませんか」
「本当に、信じていいですね」
「ええ、私はお嬢様が自分の魔力で自分自身を傷つける事が無い様に、その力を恐れることなく使われる様に来たのですから」
私の誓いにセドリック様は、小さく頷いてくれたのだ。
意識を失ってしまったミルフィーヌお嬢様をソファーに寝かせてから、侯爵は私に頭を下げた。
私の父の友人である上級治癒師のガスパール先生に、幼い子供二人の魔法の師になってくれないかと言われたのは五日程前の事だった。
私は宮廷魔法使いとして王宮に勤務していて、日々忙しい。
協調性の無い性格をしている私は、似た様な性格の者が多い宮廷魔法使い達の中ではそれなりに上手くやっているが、この私が幼い子供に魔法を教えられるとはとても思えなかった。
それは私が幼い頃から知っているガスパール先生も理解している筈なのに、それでも私にしか頼めないと言われると断れず渋々王都にある侯爵の屋敷にやって来た。
応接間で待っていたのは、見るからに賢そうな男児と不安そうな顔で出迎えた女児だった。
そして私は挨拶の後ですぐに失敗してしまったんだ。
「私の事はキムと呼び捨てて下さい侯爵、私が上手く話せなかった為にお嬢様を怯えさせてしまったのでしょう、申し訳ありません」
こうなるともう謝るしかない。
なにせ私は表情筋が死んでいると宮廷魔法使い達の間でも有名なのだから、相手は三歳の幼女なんだから私を怖がらないわけがない。
つい宮廷魔法使いの制服を着て来てしまったが、暗い紺色の制服に黒いローブもまずかったのかもしれない。私の服なんて似たりよったりだが、せめてもう少し明るい色の服を着て来るべきだったんだ。
「いいえ、キム殿の話し方が問題だったわけではありません。どちらかと言えば息子が悪い」
「息子さんですか。彼はお嬢様を守ろうとされていただけの様に感じますが」
内心反省していると、苦笑しながら侯爵は私ではなく妹を守ろうと私を威嚇し続けている侯爵の息子であるセドリック様が悪いと言い始めたから慌ててしまう。
実際はそうかもしれないが、幼い子が悪いとはとても言えない。
だが何て言うか、最初から私は敵扱いされていたのではないだろうか。
なぜか、ミルフィーヌお嬢様を害する者扱いをされていた気がする。
「セドリック、キム殿に謝罪しなさい。何故あんなな態度を取ったのだ。いつものお前らしくない」
「申し訳ありませんでした。キム先生に大変失礼な態度を取っていたと思います」
意識を失っているミルフィーヌお嬢様の頭を膝に乗せたまま、セドリック様は私に謝罪するけれど全然謝罪されている気がしない。
冷ややか過ぎて部屋の温度が下がっている気持ちにすらなっている。
「セドリック」
「お父様、お父様とお母様にはお伝えしていますがミルフィは、ガスパール先生が安易に確認しようとしたあの日から毎晩魘されています。ミルフィは毎晩魘されて夫人に叩かれる夢を見て泣いているんです。ジョゼットに確認したら今まではそんな風に魘される事はあまりなかったと言っていました。つまり、ガスパール先生がミルフィに傷を見せたから魘される様になったんです」
怒りを隠そうとしないセドリック様の顔は、とても五歳とは思えない大人の様な顔で話し方も子供とは思えない。
けれど、私自身幼い頃から今の様な考え方をしていたから、貴族の男子としては皆こんな感じなのかもしれない。
なにせ貴族の令息は、幼い頃から父親に連れられて王宮に出入りするから、幼いと言っても大人と同じ様な行動が出来なければ不出来な息子と見られてしまう。
だから大抵の家では幼い頃から教育を詰め込む傾向にある、侯爵家も厳しい教育をされているのだろう。
そうでなければ、五歳のセドリック様も三歳のミルフィーヌお嬢様もしっかりしすぎている。
「それはそうだが、ミルフィはそんなに魘されているのか」
「本人は気がついていません。ガスパール先生が下さった眠り石のお陰で目を覚ますことはありませんから、でも目を覚まさないせいで一晩中魘されて泣いています。怖いとも痛いとも言わず、ずっと謝り続けているんです」
意識の無いミルフィーヌお嬢様の頭を撫でる、その手はとても優しいのに私を見つめる目は冷ややかだ。
まるで敵を見ているかの様だ。
「セドリック様がミルフィーヌお嬢様を心配されるお気持ちは理解しました。ですが、魔法を勉強し始めたセドリック様がミルフィーヌお嬢様に魔法を教えるとうのは無茶が過ぎるというものです。怖い思いをさせる事は決してしないと誓いますので、どうか私にミルフィーヌお嬢様を教える許可を頂けませんか」
面倒な仕事を押し付けられたと渋々私は侯爵家にやって来た。
スフィール侯爵家は歴史が古く忠臣と名高い家だし、国にいくつもある侯爵家の中どころか、国中の貴族家の中でも裕福で知られる家だ。
領地は豊かで、大きな鉱山が二つと高難度の迷宮を三つも持っている。
高難度の迷宮が一つあるだけで、収入は物凄いと言われるのにそれが三つもあり大きな鉱山は金も銀も宝石も出るという話だ。普通鉱山がある地域は農作物が育たないところが多いらしいのだが、侯爵家は領地がとんでもなく広いこともあるのか国の穀物庫と言われる程に麦の生産量が多いんだ。
ガスパール先生は、絶対に他言しないという魔法契約を私にさせた後でミルフィーヌお嬢様の話を話し始めた。
それは聞いたことを後悔する様な、馬鹿な女が横恋慕した挙句幼い子供にした暴力の話だった。
汚い言葉で言えば胸糞悪い、その一言に尽きる話だ。
二歳を過ぎたばかりの子供の家庭教師として侯爵家に雇われたその女は、三歳を過ぎるまでの一年ちょっとミルフィーヌお嬢様を虐待し続けていた。
本来であれば、すぐに体についた傷でミルフィーヌお嬢様付きのメイド達が気が付いただろうに、幸か不幸かミルフィーヌお嬢様は、治癒魔法を無意識に発動し自分の傷を治してしまっていたから誰にも夫人の暴挙に気が付かず、先日ミルフィーヌお嬢様が侍女にこぼした「馬鹿と言われる」という言葉に、侯爵が疑問を持ち授業の様子を盗み見るまで誰も虐待の事実に気が付かなかったのだという。
お嬢様の家庭教師をしていた夫人が狡猾で、授業中は侍女達を部屋から出してしまっていたこと。
ミルフィーヌお嬢様が我慢強くて、誰にも夫人からの虐待を話さなかったこと、そして無意識に使っていた治癒魔法の事、それらが重なって一年以上も虐待が続いたせいでミルフィーヌお嬢様の心は傷ついてしまったそうだ。
その上、ミルフィーヌお嬢様が無意識に魔法を使っていたのでは、という疑問の確認の為ガスパール先生が安易に魔法を使いミルフィーヌお嬢様の傷を再現してしまったから、傷口に塩を塗りこむよりも酷い事をしてしまったからどうしようもない。
子供の柔らかい肌だったから、余計に傷がすぐついてしまったのか、それともそれだけ夫人の力が強かったのか。
白い筈のその両腕は、真っ赤に染まった様に傷だらけでどこにもまともな肌は見えなかったらしい、それを何も言われず突然目の前に見せられたミルフィーヌお嬢様は叫び声を上げ、正気を失い謝り続けたのだと聞いた時、さすがの私もガスパール先生を呆れて見る事しか出来なかった。
「ガスパール先生も後悔していらっしゃいます。確認の為とはいえ、傷の再現等してはいけなかったと」
「そんなの後悔しても遅いです。いくら確認の為とは言え、ミルフィにあんな酷い苦しみを与えたのですから」
セドリック様の怒りはもっともだ。
貴族令嬢は指先のささくれ一つすら作らない様に、大切に育てられるというのに教育者自身が令嬢を痛めつけ、その身を守る治癒師が傷をわざと再現させたのだから。
「誓います。私はミルフィーヌお嬢様を傷つけません。ですからどうか信じていただけませんか」
「本当に、信じていいですね」
「ええ、私はお嬢様が自分の魔力で自分自身を傷つける事が無い様に、その力を恐れることなく使われる様に来たのですから」
私の誓いにセドリック様は、小さく頷いてくれたのだ。
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