173 / 248
魔道具は神具?
しおりを挟む
「ウヅキ、鑑定してごらん」
苦笑。
大神様の表情がそれ以外に見えない。
なんでだろう。指輪が出来たからかな。なんで俺達のは指輪なんだろう。
「ええと、鑑定」
まずはグレオ君とワルドさんの魔道具
絆の守り具:大神伸の愛し子ウヅキが神界で作成した魔道具(神具)、装着可能者グレオ、ワルドのみ。
効果:害そうとする者からの防御、互いの位置が分かる効果、毒等を無効化する効果、魔力の回復(小)、身体堅固、魔法攻撃力向上、体力回復、怪我回復
その他:魔力を充填することで永遠に使用可能。充填した魔力は使用者に還元できる。魔石を吸収することで効果が上がる。最大魔力一万まで充填可能(魔道具未使用の場合)、装着中は他者から魔道具は見えない。鑑定防止、互いの相手を思う力で効果は変わる。
鑑定結果に首を傾げながら、今度は俺とゲルトさん用の魔道具を鑑定する。
愛の絆の守り具:大神伸の愛し子ウヅキが神界で作成した魔道具(神具)、装着者可能者ウヅキ、ゲルトのみ
効果:害そうとする者からの防御、互いの位置が分かる効果、毒等を無効化する効果、魔力の回復(小)、身体堅固、物理攻撃力向上、幸運、体力回復、怪我回復
その他:魔力を充填することで永遠に使用可能。充填した魔力は使用者に還元できる。魔石を吸収することで効果が上がる。最大魔力一万まで充填可能(魔道具未使用の場合)、装着中は他者から魔道具は見えない。片方の魔道具に魔力を充填することでもう片方の魔力も充填可能。鑑定防止、互いの相手を思う力で効果は変わる。
「あの魔力充填って」
「ああ、元が魔石だからだと思いますが、この魔道具に魔力を充填することで装着者が魔力切れの際に魔力を還元できるのです。魔力切れを起こした場合は自動的に還元されます。それ以外は還元を望んだ場合です。そうですね、ウヅキにはバッテリーという表現の方が分かるでしょうか。最大魔力一万は魔道具の効果を未使用の場合ですから、魔道具が毒などを無効化等して使用した場合はもっと充填可能になることになります。充填する魔力は自分で調整できます。ウヅキの場合は魔力切れにはならないでしょうが、他の人が使う場合は魔力切れも考えながら充填した方がいいでしょうね」
大神様は親切に元の世界の言葉で説明してくれた。
成程、これに魔力を溜めておけば魔力回復薬数回分の代わりにもなるのか。
ついでにこれに充填することで魔力切れも起こしやすくなるのか。
「分かりました。でもどうして大神様が言って下さった効果以外のものがあるんでしょうか」
「それはウヅキが願ったからです。先程教えたでしょう魔法はイメージが大切だと」
イメージが大切。だから俺が願ったことが効果に反映されたのか。
でも思う力で効果が変わるって、しかもこの名前。
「こちらがグレオ用の物だと思いますが。これを装着している間は他の魔道具はこの位置に付けられません」
「え、それじゃ」
「ウヅキは奴隷の首輪をグレオに付けられることを心配し、この魔道具を作成した。その結果です」
「じゃあ無理矢理奴隷にされる心配は無くなったと思っていいですか」
「ええ」
良かった、それが一番の心配だったんだ。
「魔道具は装着すると他者から見えなくなりますし、外せなくなります。ですから奴隷の首輪の心配はグレオに関しては無くなったと考えていいでしょう」
「ありがとうございます。大神様」
「礼を言われるものではありません。これの効果はウヅキの思いです私は作成を手伝ったに過ぎません」
「それでも、ありがとうございます。俺は何もお返し出来ないのに」
この世界に来た時からずっと大神様にお世話になっているのに、何のお返しも出来ないんだよなあ。
「お返し? ああ、それならこれを貰ったではありませんか」
「え、料理ですか」
そんなのでお返しになるのかな。
「楽しみですよ。ウヅキは私の愛し子ですから、お前の作ったものは私の力になるのです。それを抜きにしても美味しそうですから、楽しみです」
楽しみと大神様に言われて俺の心が跳ねる。
魔法と違って、料理は俺の楽しみの一つだ。
魔法が俺の冒険者としての存在理由だとしたら、料理は俺が俺として生きるためにあるそのものだ。
皆が俺の作った料理を食べて幸せそうな顔を作るだけで、幸せ。
それ以外の感情が無くなるくらい、俺が作った物を食べて貰えるのは幸せなんだ。
「俺、そんなにレパートリー多くないですが、食べて貰えたら幸せです」
俺が作った物を大神様が食べてくれる、それだけで嬉しい。
奥さんが俺にくれたレシピ本、あれは奥さんが俺に教えてくれた調理方法の物が沢山載っていた本だった。
あの本を見ていると、奥さんが俺に教えてくれた料理の基本の大切さ尊さが分かる。奥さんが俺に教えてくれた料理は俺の中で生きていて俺の今を助けてくれる。
奥さんがくれた料理の本は、今の俺を助けてくれるんだ。
「俺、いくらでも料理作ります。大神様の為に」
奥さんは俺に沢山の料理を教えてくれたんだ。
俺が一人でも生きていける様な料理、それは俺が独り立ちして生きていける様に考えてくれた物だった。
奥さんも店長も、沢山考えて俺に教えてくれていた。
俺が大人になった時に困らない様に、教えてくれていたんだ。
「ウヅキが私へと思ってくれた、それだけで十分ですよ」
「ありがとうございます。今回の件が落ち着いたら大神様に食べて頂ける様なものを作りますね」
俺が食べたいもの、作りたいもののついでではなく大神様に食べて欲しい物。
そういうものを作ってみたい。
その思いは俺の仲の確定になるけど、大神様は笑っていた。
「気負う必要はないのですよ。私の時は永遠とも言える長い時間がある。ウヅキに余裕が出来た時にふるまって貰えたらいい。その程度に考えていなさい」
「でも俺、なるべく早く大神様に食べて欲しいです」
俺に親切にしてくれた大神様に恩返しがしたい。
俺の料理がそれになるなら、なるべく早くそうしたいんだ。
「楽しみにしていますよ、ウヅキ。そのためにもあなたは無事に町に戻って来なければなりません」
大神様の言葉に頷いて、俺の意識は遠くなった。
現実へと戻る。
俺が作った魔道具を両手に抱きしめて、俺は現実へと戻ったのだった。
苦笑。
大神様の表情がそれ以外に見えない。
なんでだろう。指輪が出来たからかな。なんで俺達のは指輪なんだろう。
「ええと、鑑定」
まずはグレオ君とワルドさんの魔道具
絆の守り具:大神伸の愛し子ウヅキが神界で作成した魔道具(神具)、装着可能者グレオ、ワルドのみ。
効果:害そうとする者からの防御、互いの位置が分かる効果、毒等を無効化する効果、魔力の回復(小)、身体堅固、魔法攻撃力向上、体力回復、怪我回復
その他:魔力を充填することで永遠に使用可能。充填した魔力は使用者に還元できる。魔石を吸収することで効果が上がる。最大魔力一万まで充填可能(魔道具未使用の場合)、装着中は他者から魔道具は見えない。鑑定防止、互いの相手を思う力で効果は変わる。
鑑定結果に首を傾げながら、今度は俺とゲルトさん用の魔道具を鑑定する。
愛の絆の守り具:大神伸の愛し子ウヅキが神界で作成した魔道具(神具)、装着者可能者ウヅキ、ゲルトのみ
効果:害そうとする者からの防御、互いの位置が分かる効果、毒等を無効化する効果、魔力の回復(小)、身体堅固、物理攻撃力向上、幸運、体力回復、怪我回復
その他:魔力を充填することで永遠に使用可能。充填した魔力は使用者に還元できる。魔石を吸収することで効果が上がる。最大魔力一万まで充填可能(魔道具未使用の場合)、装着中は他者から魔道具は見えない。片方の魔道具に魔力を充填することでもう片方の魔力も充填可能。鑑定防止、互いの相手を思う力で効果は変わる。
「あの魔力充填って」
「ああ、元が魔石だからだと思いますが、この魔道具に魔力を充填することで装着者が魔力切れの際に魔力を還元できるのです。魔力切れを起こした場合は自動的に還元されます。それ以外は還元を望んだ場合です。そうですね、ウヅキにはバッテリーという表現の方が分かるでしょうか。最大魔力一万は魔道具の効果を未使用の場合ですから、魔道具が毒などを無効化等して使用した場合はもっと充填可能になることになります。充填する魔力は自分で調整できます。ウヅキの場合は魔力切れにはならないでしょうが、他の人が使う場合は魔力切れも考えながら充填した方がいいでしょうね」
大神様は親切に元の世界の言葉で説明してくれた。
成程、これに魔力を溜めておけば魔力回復薬数回分の代わりにもなるのか。
ついでにこれに充填することで魔力切れも起こしやすくなるのか。
「分かりました。でもどうして大神様が言って下さった効果以外のものがあるんでしょうか」
「それはウヅキが願ったからです。先程教えたでしょう魔法はイメージが大切だと」
イメージが大切。だから俺が願ったことが効果に反映されたのか。
でも思う力で効果が変わるって、しかもこの名前。
「こちらがグレオ用の物だと思いますが。これを装着している間は他の魔道具はこの位置に付けられません」
「え、それじゃ」
「ウヅキは奴隷の首輪をグレオに付けられることを心配し、この魔道具を作成した。その結果です」
「じゃあ無理矢理奴隷にされる心配は無くなったと思っていいですか」
「ええ」
良かった、それが一番の心配だったんだ。
「魔道具は装着すると他者から見えなくなりますし、外せなくなります。ですから奴隷の首輪の心配はグレオに関しては無くなったと考えていいでしょう」
「ありがとうございます。大神様」
「礼を言われるものではありません。これの効果はウヅキの思いです私は作成を手伝ったに過ぎません」
「それでも、ありがとうございます。俺は何もお返し出来ないのに」
この世界に来た時からずっと大神様にお世話になっているのに、何のお返しも出来ないんだよなあ。
「お返し? ああ、それならこれを貰ったではありませんか」
「え、料理ですか」
そんなのでお返しになるのかな。
「楽しみですよ。ウヅキは私の愛し子ですから、お前の作ったものは私の力になるのです。それを抜きにしても美味しそうですから、楽しみです」
楽しみと大神様に言われて俺の心が跳ねる。
魔法と違って、料理は俺の楽しみの一つだ。
魔法が俺の冒険者としての存在理由だとしたら、料理は俺が俺として生きるためにあるそのものだ。
皆が俺の作った料理を食べて幸せそうな顔を作るだけで、幸せ。
それ以外の感情が無くなるくらい、俺が作った物を食べて貰えるのは幸せなんだ。
「俺、そんなにレパートリー多くないですが、食べて貰えたら幸せです」
俺が作った物を大神様が食べてくれる、それだけで嬉しい。
奥さんが俺にくれたレシピ本、あれは奥さんが俺に教えてくれた調理方法の物が沢山載っていた本だった。
あの本を見ていると、奥さんが俺に教えてくれた料理の基本の大切さ尊さが分かる。奥さんが俺に教えてくれた料理は俺の中で生きていて俺の今を助けてくれる。
奥さんがくれた料理の本は、今の俺を助けてくれるんだ。
「俺、いくらでも料理作ります。大神様の為に」
奥さんは俺に沢山の料理を教えてくれたんだ。
俺が一人でも生きていける様な料理、それは俺が独り立ちして生きていける様に考えてくれた物だった。
奥さんも店長も、沢山考えて俺に教えてくれていた。
俺が大人になった時に困らない様に、教えてくれていたんだ。
「ウヅキが私へと思ってくれた、それだけで十分ですよ」
「ありがとうございます。今回の件が落ち着いたら大神様に食べて頂ける様なものを作りますね」
俺が食べたいもの、作りたいもののついでではなく大神様に食べて欲しい物。
そういうものを作ってみたい。
その思いは俺の仲の確定になるけど、大神様は笑っていた。
「気負う必要はないのですよ。私の時は永遠とも言える長い時間がある。ウヅキに余裕が出来た時にふるまって貰えたらいい。その程度に考えていなさい」
「でも俺、なるべく早く大神様に食べて欲しいです」
俺に親切にしてくれた大神様に恩返しがしたい。
俺の料理がそれになるなら、なるべく早くそうしたいんだ。
「楽しみにしていますよ、ウヅキ。そのためにもあなたは無事に町に戻って来なければなりません」
大神様の言葉に頷いて、俺の意識は遠くなった。
現実へと戻る。
俺が作った魔道具を両手に抱きしめて、俺は現実へと戻ったのだった。
1
お気に入りに追加
3,678
あなたにおすすめの小説
【運命】に捨てられ捨てたΩ
諦念
BL
「拓海さん、ごめんなさい」
秀也は白磁の肌を青く染め、瞼に陰影をつけている。
「お前が決めたことだろう、こっちはそれに従うさ」
秀也の安堵する声を聞きたくなく、逃げるように拓海は音を立ててカップを置いた。
【運命】に翻弄された両親を持ち、【運命】なんて言葉を信じなくなった医大生の拓海。大学で入学式が行われた日、「一目惚れしました」と眉目秀麗、頭脳明晰なインテリ眼鏡風な新入生、秀也に突然告白された。
なんと、彼は有名な大病院の院長の一人息子でαだった。
右往左往ありながらも番を前提に恋人となった二人。卒業後、二人の前に、秀也の幼馴染で元婚約者であるαの女が突然現れて……。
前から拓海を狙っていた先輩は傷ついた拓海を慰め、ここぞとばかりに自分と同居することを提案する。
※オメガバース独自解釈です。合わない人は危険です。
縦読みを推奨します。
私が一番嫌いな言葉。それは、番です!
水無月あん
恋愛
獣人と人が住む国で、ララベルが一番嫌う言葉、それは番。というのも、大好きな親戚のミナリア姉様が結婚相手の王子に、「番が現れた」という理由で結婚をとりやめられたから。それからというのも、番という言葉が一番嫌いになったララベル。そんなララベルを大切に囲い込むのが幼馴染のルーファス。ルーファスは竜の獣人だけれど、番は現れるのか……?
色々鈍いヒロインと、溺愛する幼馴染のお話です。
猛暑でへろへろのため、とにかく、気分転換したくて書きました。とはいえ、涼しさが得られるお話ではありません💦 暑さがおさまるころに終わる予定のお話です。(すみません、予定がのびてます)
いつもながらご都合主義で、ゆるい設定です。お気軽に読んでくださったら幸いです。
普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。
かーにゅ
BL
「君は死にました」
「…はい?」
「死にました。テンプレのトラックばーんで死にました」
「…てんぷれ」
「てことで転生させます」
「どこも『てことで』じゃないと思います。…誰ですか」
BLは軽い…と思います。というかあんまりわかんないので年齢制限のどこまで攻めるか…。
総受けルート確定のBLゲーの主人公に転生してしまったんだけど、ここからソロエンドを迎えるにはどうすればいい?
寺一(テライチ)
BL
──妹よ。にいちゃんは、これから五人の男に抱かれるかもしれません。
ユズイはシスコン気味なことを除けばごくふつうの男子高校生。
ある日、熱をだした妹にかわって彼女が予約したゲームを店まで取りにいくことに。
その帰り道、ユズイは階段から足を踏みはずして命を落としてしまう。
そこに現れた女神さまは「あなたはこんなにはやく死ぬはずではなかった、お詫びに好きな条件で転生させてあげます」と言う。
それに「チート転生がしてみたい」と答えるユズイ。
女神さまは喜んで願いを叶えてくれた……ただしBLゲーの世界で。
BLゲーでのチート。それはとにかく攻略対象の好感度がバグレベルで上がっていくということ。
このままではなにもしなくても総受けルートが確定してしまう!
男にモテても仕方ないとユズイはソロエンドを目指すが、チートを望んだ代償は大きくて……!?
溺愛&執着されまくりの学園ラブコメです。
龍の寵愛を受けし者達
樹木緑
BL
サンクホルム国の王子のジェイドは、
父王の護衛騎士であるダリルに憧れていたけど、
ある日偶然に自分の護衛にと推す父王に反する声を聞いてしまう。
それ以来ずっと嫌われていると思っていた王子だったが少しずつ打ち解けて
いつかはそれが愛に変わっていることに気付いた。
それと同時に何故父王が最強の自身の護衛を自分につけたのか理解す時が来る。
王家はある者に裏切りにより、
無惨にもその策に敗れてしまう。
剣が苦手でずっと魔法の研究をしていた王子は、
責めて騎士だけは助けようと、
刃にかかる寸前の所でとうの昔に失ったとされる
時戻しの術をかけるが…
運命を変えるために良い子を目指したら、ハイスペ従者に溺愛されました
十夜 篁
BL
初めて会った家族や使用人に『バケモノ』として扱われ、傷ついたユーリ(5歳)は、階段から落ちたことがきっかけで神様に出会った。
そして、神様から教えてもらった未来はとんでもないものだった…。
「えぇ!僕、16歳で死んじゃうの!?
しかも、死ぬまでずっと1人ぼっちだなんて…」
ユーリは神様からもらったチートスキルを活かして未来を変えることを決意!
「いい子になってみんなに愛してもらえるように頑張ります!」
まずユーリは、1番近くにいてくれる従者のアルバートと仲良くなろうとするが…?
「ユーリ様を害する者は、すべて私が排除しましょう」
「うぇ!?は、排除はしなくていいよ!!」
健気に頑張るご主人様に、ハイスペ従者の溺愛が急成長中!?
そんなユーリの周りにはいつの間にか人が集まり…
《これは、1人ぼっちになった少年が、温かい居場所を見つけ、運命を変えるまでの物語》
私は家のことにはもう関わりませんから、どうか可愛い妹の面倒を見てあげてください。
木山楽斗
恋愛
侯爵家の令嬢であるアルティアは、家で冷遇されていた。
彼女の父親は、妾とその娘である妹に熱を上げており、アルティアのことは邪魔とさえ思っていたのである。
しかし妾の子である意網を婿に迎える立場にすることは、父親も躊躇っていた。周囲からの体裁を気にした結果、アルティアがその立場となったのだ。
だが、彼女は婚約者から拒絶されることになった。彼曰くアルティアは面白味がなく、多少わがままな妹の方が可愛げがあるそうなのだ。
父親もその判断を支持したことによって、アルティアは家に居場所がないことを悟った。
そこで彼女は、母親が懇意にしている伯爵家を頼り、新たな生活をすることを選んだ。それはアルティアにとって、悪いことという訳ではなかった。家の呪縛から解放された彼女は、伸び伸びと暮らすことにするのだった。
程なくして彼女の元に、婚約者が訪ねて来た。
彼はアルティアの妹のわがままさに辟易としており、さらには社交界において侯爵家が厳しい立場となったことを伝えてきた。妾の子であるということを差し引いても、甘やかされて育ってきた妹の評価というものは、高いものではなかったのだ。
戻って来て欲しいと懇願する婚約者だったが、アルティアはそれを拒絶する。
彼女にとって、婚約者も侯爵家も既に助ける義理はないものだったのだ。
自己評価下の下のオレは、血筋がチートだった!?
トール
BL
一般家庭に生まれ、ごく普通の人生を歩んで16年。凡庸な容姿に特出した才もない平凡な少年ディークは、その容姿に負けない平凡な毎日を送っている。と思っていたのに、周りから見れば全然平凡じゃなかった!?
実はこの世界の創造主(神王)を母に持ち、騎士団の師団長(鬼神)を父に持つ尊い血筋!? 両親の素性を知らされていない世間知らずな少年が巻き起こすドタバタBLコメディー。
※「異世界で神様になってたらしい私のズボラライフ」の主人公の息子の話になります。
こちらを読んでいなくても楽しめるように作っておりますが、親の話に興味がある方はぜひズボラライフも読んでいただければ、より楽しめる作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる