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なぜこんな2(ルル視点)
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「ルル、ウヅを診てくれ意識がないんだ!」
ゲルトに続いて部屋に入ると、ソファーに横向きに寝かせられたウヅキ君は体を小さく丸めて両腕で自分を抱きしめる様な体勢になっていました。
「ゲルト、ウヅキ君を診るわ場所をあけて」
ここまでゲルトが抱き抱えて連れてきたのだから、こんな苦しそうな姿で彼が寝かせる筈はないと思うけれど、疑問に思いながら体勢を変えようとウヅキの体に触れましたが、意識の無いウヅキ君は自分を抱き締める腕に力を込めすぎていて、とても動かせそうにありませんでした。
「まず顔ね、酷く腫れているわ」
痩せ過ぎる位に痩せているウヅキ君は、体同様輪郭もほっそりとしていますが今は左の頬が腫れて赤黒く変色しています。
どれだけの力を込めたらこんな風になるのでしょうか、魔物狩りで仲間が怪我をした際の治療より、ウヅキ君を診る今の方が何倍も辛く感じます。
「すぐに治すわね」
触れたら痛みがあるでしょうが酷い怪我の場合、触れながらの方が治りが早いのです。
「我に従う精霊よ、彼の者の傷を癒やし給え。精霊の慈愛」
フワリと空気が動き、私と契約している精霊がウヅキ君の傷を癒やし始めました。
かなりの魔力が抜けたのは、それだけ怪我が酷かったせいでしょう。
「顔はもういいわね、後は」
リサの説明では、ウヅキ君は殴られた後お腹の辺りを踏まれ蹴られたそうです。
ウヅキ君がいつも身に着けているのは皮製の胸当てと脛当てですから、それ以外の場所を狙って蹴ったのでしょう。
こんな小さな子供になぜ酷いことが出来るのか、あの男の残虐さを嘆きながらウヅキ君が来ている服の裾をめくり上げました。
碌な抵抗もせずに踏まれたり蹴られたりしたのなら、顔以上に腫れていてもおかしくはありません。
覚悟を決めて腹部を見ると、想像と違うものが視界に飛び込んできました。
「これは火傷? なにこれ」
ぽつり、ぽつりと小さく丸く縮んでしまった様に皮膚が引き攣れている箇所が至るところにあるのです。
「ゲルト、これは何か知ってる?」
「これ、なんだこれは、ルルどういうことだ」
「私が聞きたいわ。ゲルトは知らないのね、そうよね最近出来た傷では無さそうだし。いいえ、この辺りは塞がったばかりに見えるわ。我に従う精霊よ、彼の者の傷を癒やし給え。精霊の慈愛」
驚きはありますが、まずは蹴られた方の治療が先です、
アバラが浮いた痩せた体は本来ならへこんだお腹をしている筈が、今は不自然に腫れ上がって膨らんでいるのですから。
「あぁ、かなりの重症ね」
こんなに精霊の回復魔法で魔力を使ったのは久し振りです。
それでも無事に治療が出来たので安心しましたが、先程見つけた火傷の様な痕は消えませんでした。
「こっちは治せないのか」
「これはね、怪我、火傷かもしれないけれど、そうなった直後に回復魔法も薬も使わずに放って置かれたから残ってしまったのよ。こうなると魔法では消せないのよ」
「そうか」
それにしても、同じような痕がいくつもあり、しかも新しい古いが分かるというのは異常です。
剣士が長年の戦いで傷を作るなら分かりますが、この子はまだ十歳の子供なのですから。
この傷痕は誰かに故意に付けられたものなのでしょう。
「これで防御壁を覚えた理由が分かるわ。魔力が多いのもね」
「ルルどういうことだ」
少しでも回復できればと、体力回復の魔法を掛けてから念の為眠りの魔法を掛けると、漸くウヅキ君の体から力が抜けました。
「ゲルト、他にあの男が蹴った場所がないか確認するわ」
先程のお腹や顔の様に酷い怪我は、服の上から魔法を掛けても効果が低いのです。
眠りの魔法は解除しなければ半刻程眠り続ける魔法です。
服を脱がした位で起きることはありません。
「ゲルトは胸当てを外して確認して、私は足を見るから」
脛当てがあるから可能性は低いとはいえ、体重を掛けて踏みつけられたら骨が折れているかもしれません。
私は脛当てを外して、ズボンの裾を足の付根近くまでたくし上げました。
「また同じような痕。あぁ、やっぱり腫れてるわ」
太モモを踏みつけたのか蹴ったのか、お腹と同じ様に腫れている部分に触れ精霊魔法を使いました。
「ルル、こっちもだ」
「まだ怪我があるの! あの男どれだけ」
「違う、そうじゃない。傷痕だ、背中はまるで鞭で打たれたような」
「えっ」
背中に走るいくつもの痕、そして先程見つけた物と同じ丸い痕。
「体が痛いまま眠るのなんて平気だと言っていたのは、これのことだったのね」
虐待、さっきからこの二文字が頭の中から消えません。
さっきウヅキ君が痛いのなど平気と言った時、防衛壁は苦しみの中から覚えたのだと悟りました。
虐待された子供は強い魔力や防衛の魔法を覚えるというのは、エルフにも獣人にも言われていることです。
それは虐待に近いシゴキをして魔力を高めようとしていたダークエルフが世に伝えたものでした。
ダークエルフは修行として幼い頃から過酷な環境に子供を置き、魔力を増やすのです。
それが人族に歪んだ形で伝わり、元々魔力の多い者がいなかった人族は子を虐待して無理矢理魔力を増やしたのだそうです。
まさかウヅキ君はそのシゴキを受けていたのでしょうか。
冒険者以外に、ギルドの専属魔法講師の仕事を請け負う私は講習者の能力を知らされています。
それを元に講習の内容を作るのですが、ウヅキ君は今まで私が教えてきた誰よりもレベルが高く、体力も魔力も多かったのです。
「ごめ、ごめんな、さい……母さん、ごめ…」
魔法で眠らせているのに、ウヅキ君は寝言を言い始めました。
「ごめ、な……。かあ……ん。すて……いで」
すて? なんと言ったのでしょう?
「ルル、服は着せていいな」
「え、ええ。一応全体に回復魔法を掛けるわ」
これ以上は見せられないとばかりに、ゲルトが私を威嚇してきました。
全裸にしているわけではありませんから、見逃しはあるかもしれませんが駄目押しで怪我の回復になるように魔法を掛けると服を整え胸当てと脛当てをつけ直しました。
「ウヅ、大丈夫だ。側にいる。大丈夫だから」
また小さく丸まってしまったウヅキ君を膝に乗せて、ゲルトは囁き続けますが、それでもウヅキ君はずっと何かを呟いています。
「すて……な、いで。ごめ、さい、かあ……ん」
すて、な、いで? 捨てないで? ごめ?
途切れ途切れに聞こえてくる音を繋ぎ合わせ、意味を理解した私は体が氷のように冷たくなるのを感じました。
捨てないで、ごめんなさい母さん。
まさかウヅキ君はそう言っているのでしょうか。
「どうして、そんな」
ウヅキ君にどんな過去があるというのでしょうか。
私は服の下に隠されていた痕を思い出し、顔を青くしていたのです。
ゲルトに続いて部屋に入ると、ソファーに横向きに寝かせられたウヅキ君は体を小さく丸めて両腕で自分を抱きしめる様な体勢になっていました。
「ゲルト、ウヅキ君を診るわ場所をあけて」
ここまでゲルトが抱き抱えて連れてきたのだから、こんな苦しそうな姿で彼が寝かせる筈はないと思うけれど、疑問に思いながら体勢を変えようとウヅキの体に触れましたが、意識の無いウヅキ君は自分を抱き締める腕に力を込めすぎていて、とても動かせそうにありませんでした。
「まず顔ね、酷く腫れているわ」
痩せ過ぎる位に痩せているウヅキ君は、体同様輪郭もほっそりとしていますが今は左の頬が腫れて赤黒く変色しています。
どれだけの力を込めたらこんな風になるのでしょうか、魔物狩りで仲間が怪我をした際の治療より、ウヅキ君を診る今の方が何倍も辛く感じます。
「すぐに治すわね」
触れたら痛みがあるでしょうが酷い怪我の場合、触れながらの方が治りが早いのです。
「我に従う精霊よ、彼の者の傷を癒やし給え。精霊の慈愛」
フワリと空気が動き、私と契約している精霊がウヅキ君の傷を癒やし始めました。
かなりの魔力が抜けたのは、それだけ怪我が酷かったせいでしょう。
「顔はもういいわね、後は」
リサの説明では、ウヅキ君は殴られた後お腹の辺りを踏まれ蹴られたそうです。
ウヅキ君がいつも身に着けているのは皮製の胸当てと脛当てですから、それ以外の場所を狙って蹴ったのでしょう。
こんな小さな子供になぜ酷いことが出来るのか、あの男の残虐さを嘆きながらウヅキ君が来ている服の裾をめくり上げました。
碌な抵抗もせずに踏まれたり蹴られたりしたのなら、顔以上に腫れていてもおかしくはありません。
覚悟を決めて腹部を見ると、想像と違うものが視界に飛び込んできました。
「これは火傷? なにこれ」
ぽつり、ぽつりと小さく丸く縮んでしまった様に皮膚が引き攣れている箇所が至るところにあるのです。
「ゲルト、これは何か知ってる?」
「これ、なんだこれは、ルルどういうことだ」
「私が聞きたいわ。ゲルトは知らないのね、そうよね最近出来た傷では無さそうだし。いいえ、この辺りは塞がったばかりに見えるわ。我に従う精霊よ、彼の者の傷を癒やし給え。精霊の慈愛」
驚きはありますが、まずは蹴られた方の治療が先です、
アバラが浮いた痩せた体は本来ならへこんだお腹をしている筈が、今は不自然に腫れ上がって膨らんでいるのですから。
「あぁ、かなりの重症ね」
こんなに精霊の回復魔法で魔力を使ったのは久し振りです。
それでも無事に治療が出来たので安心しましたが、先程見つけた火傷の様な痕は消えませんでした。
「こっちは治せないのか」
「これはね、怪我、火傷かもしれないけれど、そうなった直後に回復魔法も薬も使わずに放って置かれたから残ってしまったのよ。こうなると魔法では消せないのよ」
「そうか」
それにしても、同じような痕がいくつもあり、しかも新しい古いが分かるというのは異常です。
剣士が長年の戦いで傷を作るなら分かりますが、この子はまだ十歳の子供なのですから。
この傷痕は誰かに故意に付けられたものなのでしょう。
「これで防御壁を覚えた理由が分かるわ。魔力が多いのもね」
「ルルどういうことだ」
少しでも回復できればと、体力回復の魔法を掛けてから念の為眠りの魔法を掛けると、漸くウヅキ君の体から力が抜けました。
「ゲルト、他にあの男が蹴った場所がないか確認するわ」
先程のお腹や顔の様に酷い怪我は、服の上から魔法を掛けても効果が低いのです。
眠りの魔法は解除しなければ半刻程眠り続ける魔法です。
服を脱がした位で起きることはありません。
「ゲルトは胸当てを外して確認して、私は足を見るから」
脛当てがあるから可能性は低いとはいえ、体重を掛けて踏みつけられたら骨が折れているかもしれません。
私は脛当てを外して、ズボンの裾を足の付根近くまでたくし上げました。
「また同じような痕。あぁ、やっぱり腫れてるわ」
太モモを踏みつけたのか蹴ったのか、お腹と同じ様に腫れている部分に触れ精霊魔法を使いました。
「ルル、こっちもだ」
「まだ怪我があるの! あの男どれだけ」
「違う、そうじゃない。傷痕だ、背中はまるで鞭で打たれたような」
「えっ」
背中に走るいくつもの痕、そして先程見つけた物と同じ丸い痕。
「体が痛いまま眠るのなんて平気だと言っていたのは、これのことだったのね」
虐待、さっきからこの二文字が頭の中から消えません。
さっきウヅキ君が痛いのなど平気と言った時、防衛壁は苦しみの中から覚えたのだと悟りました。
虐待された子供は強い魔力や防衛の魔法を覚えるというのは、エルフにも獣人にも言われていることです。
それは虐待に近いシゴキをして魔力を高めようとしていたダークエルフが世に伝えたものでした。
ダークエルフは修行として幼い頃から過酷な環境に子供を置き、魔力を増やすのです。
それが人族に歪んだ形で伝わり、元々魔力の多い者がいなかった人族は子を虐待して無理矢理魔力を増やしたのだそうです。
まさかウヅキ君はそのシゴキを受けていたのでしょうか。
冒険者以外に、ギルドの専属魔法講師の仕事を請け負う私は講習者の能力を知らされています。
それを元に講習の内容を作るのですが、ウヅキ君は今まで私が教えてきた誰よりもレベルが高く、体力も魔力も多かったのです。
「ごめ、ごめんな、さい……母さん、ごめ…」
魔法で眠らせているのに、ウヅキ君は寝言を言い始めました。
「ごめ、な……。かあ……ん。すて……いで」
すて? なんと言ったのでしょう?
「ルル、服は着せていいな」
「え、ええ。一応全体に回復魔法を掛けるわ」
これ以上は見せられないとばかりに、ゲルトが私を威嚇してきました。
全裸にしているわけではありませんから、見逃しはあるかもしれませんが駄目押しで怪我の回復になるように魔法を掛けると服を整え胸当てと脛当てをつけ直しました。
「ウヅ、大丈夫だ。側にいる。大丈夫だから」
また小さく丸まってしまったウヅキ君を膝に乗せて、ゲルトは囁き続けますが、それでもウヅキ君はずっと何かを呟いています。
「すて……な、いで。ごめ、さい、かあ……ん」
すて、な、いで? 捨てないで? ごめ?
途切れ途切れに聞こえてくる音を繋ぎ合わせ、意味を理解した私は体が氷のように冷たくなるのを感じました。
捨てないで、ごめんなさい母さん。
まさかウヅキ君はそう言っているのでしょうか。
「どうして、そんな」
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