79 / 123
王子の劣等感
しおりを挟む
「フィリップ殿下、あなたはエミリアさんを羽虫扱いするのですか」
フィリップ殿下が私をどう扱ってもいい相手だと思っているのは理解していました。
王妃様が私をそう扱っていましたし、フィリップ殿下にもそうする様に誘導していたと知っていたからです。
ですが、仮にも運命の相手と私の前に連れてきた相手に対して、何も思うところがないどころか羽虫扱いをするなど流石に考えもしませんでした。
「何が悪い」
「運命の相手だと仰っていたではありませんか」
「運命? ああ、そう言ったこともあったか。あれは素直な性格でお前よりは余程気遣いが出来たし、それなりに愛らしくもあった。だから愛人にしてもいいかとは思った。だがその程度だ」
この人は何を言っているのでしょうか。
だったら何故私の前に連れてきて、運命の相手だと言ったのでしょうか。
「殿下はその程度としか思わない人を運命の相手だと?」
「はっ。そんなわけないだろう。だからお前は馬鹿だと言うんだ。私の気持ちを何も理解出来ない間抜けだ。お前がどうしようもない馬鹿だから、自分の態度を反省せずにいるなら幾らでも代わりはいるのだと知らしめただけにすぎない。お前が私の婚約者でいられることがどれほど幸せなことか自覚をさせたかった。私の温情だ」
何を言っているのか分かりません。
いいえ、言葉の意味は理解出来ますが、それをどういう意図で話しているのかフィリップ殿下のお気持ちを理解等したくはないのです。
「温情とは不思議な事を仰るのですね。ああ、私から婚約破棄をしやすくして下さったのですね。殿下の不義不貞を理由に私から婚約破棄が出来るはご存じの筈ですから」
殿下との会話に疲れて、つい嫌味とも取れる言い方をしてしまいました。
「お前ごときが婚約破棄等、そんな事出来るわけがないだろう。お前が馬鹿だから私が婚約破棄をしたんだ。悪いのはお前だ、私ではない」
「いいえ。悪いのはフィリップ殿下です。婚約破棄の証明書にも陛下からフィリップ殿下の不義不貞を理由に婚約破棄を認めるとの一文も書いて頂いています。陛下のご承認を間違いだと仰るのですか? 王太子殿下からもフィリップ殿下の愚行を謝罪するお手紙を頂いていますが」
わざと愚行という言葉を使いました。
「王太子殿下はとても素晴らしい方ですね。私の様な一臣下の娘でしかない者にも気遣って下さったばかりか、愚かで考えなしの弟が行った、言葉にするのも恥ずかしい愚かな行為をした事を謝罪すると書いてくださったのですよ」
王太子殿下からの手紙は、父の元に届けられたものです。
本当に今言ったような内容が書かれていて驚きました。
フィリップ殿下と仲が悪いとはいえ、王家の方であることには変わりありません。それを愚かで考えなしと書いているのです。
「愚かで考えなしだと? 兄上がそんな手紙を?」
「ええ。確かにフィリップ殿下について愚かで考えなしの弟と書かれていました。陛下も今回の事はとてもとても失望され、フィリップ殿下が反省出来るまで謹慎させると」
「陛下が、父上が失望だと。私が何をしたというのだっ!」
ダンッダンッと足踏みをしながらフィリップ殿下が髪を掻きむしり始めました。
これは昔からのフィリップ殿下の癖です。
自分の思い通りにならないことがあると、こうして暴れ始めるのです。
「ですから、愚かで考えなしの行為をされたのですよ。陛下からも王太子殿下からも失望されるような愚かな事をされた自覚は本当に無かったのですか」
ダンッダンッと足踏みを繰り返しながら、フィリップ殿下は私を睨みつけ始めました。
「煩いっ。違う、私は父上に失望等されていない。私の行いは正しいのだ。悪いのはお前だフローリアッ!」
「私の何が悪いと仰るのですか。私はフィリップ殿下から命令され無理矢理押し付けられた生徒会の仕事も自分の時間を削って行っていました。本来であれば私が行う必要のない仕事ですよ。それどころか殿下の公務の書類仕事も私に押し付けられていましたよね。私は殿下のお仕事をするために自分の勉強時間と睡眠時間を削っていたのですよ」
「そんなものっ。婚約者なのだから当たり前ではないか。むしろ私が命令する前に自分からやらせて欲しいと頭を下げるべき事だ。私の様な偉大な者の婚約者を光栄だと感じ、婚約者で居続けるための努力をしなければなら狩ったのだ。それをお前は怠ったのだっ」
殿下の言いがかりともいえる言葉に、私は思わずため息をついてしまいました。
「殿下は私の為に何一つして下さらなかったというのに、私にだけそれを求めるのですか?」
「私が、なんだと?」
「ご存じですか。結婚は一人では出来ないのですよ。王太子殿下と王太子妃殿下のお二人をご覧になって感じるものは何もございませんか? お二人は互いを思いあい慈しみあっておいでです。王太子殿下は決して王太子妃殿下に、偉大な自分の妻でいられて光栄だろう等仰ったりはしないでしょう。王太子殿下はとても思慮深い方ですから」
「煩い、煩い、煩いっ!!! 兄上がなんだというんだ、あんな奴、母上からも愛されない可哀そうな奴がなんだというんだ。私だけが偉いんだ! 父上だって本当は私だけが可愛いんだっ」
フィリップ殿下は王太子殿下に強い劣等感を感じておいでです。
だから、こうして少し挑発するだけで大騒ぎを始めるのです。
「それは可愛いでしょう。フィリップ殿下は王妃様に瓜二つ。寵愛されている王妃様にそっくりのフィリップ殿下の事は例え愚かな行為をしていても、愛さずにはいられないのは私にもわかります。ええ、王妃様にだけ似ておいでですからね。髪も瞳も。殿下おひとりだけ王妃様に似ておいでですよね」
嫌味の様に笑って、私は自分の髪をかき上げました。
「母上だけ。母上だけ、違う。父上に似たところはある筈だ」
「そうでしょうか」
「そうだ。私にだって」
「陛下も、フィリップ殿下以外の王子王女殿下も、皆様とても美しい金髪に青い瞳を持っていらっしゃいますし、お顔立ちも陛下に良く似ていらっしゃいますが、フィリップ殿下は? ああ、王妃様のお義兄様フィリエ伯爵には似ていらっしゃるのではありませんか?」
王妃様は良くそう言ってフィリップ殿下の容姿を褒めていらっしゃるのは、私とフィリップ殿下しか知らない筈です。
幼いフィリップ殿下を膝に抱いて「あなたはお義兄様そっくりの顔立ちでとても愛らしいわ。将来はきっとお義兄様の様に素晴らしい方になるわね」と繰り返し繰り返し言いながら髪を撫でていたのです。
その度にフィリップ殿下が苦痛に耐えている様な顔をしているとは、気が付きもせずに。
「違うっ。私は父上に似ているのだ。伯父上に似て等いないっ。私は、違うっ!!」
「そうですか?」
くるくると指先に髪を絡めながら、フィリップ殿下に向けて笑うと「私を馬鹿にするなっ!!」と私に飛び掛かってきました。
「きゃあっ!!」
私の服を掴もうとしたフィリップ殿下を両手で阻止しながら私がわざとらしい悲鳴を上げた途端、魔道具が反応しました。
「抵抗するなっ、お前など、殺してやるっ!」
一度魔道具の物理攻撃無効により軽く吹き飛ばされた殿下は、床にペタリと座り込んだまま懐からナイフを取り出し立ち上がるとナイフを振り回し始めました。
「殺してやる、殺してやるっ!」
「フローリアっ!」
ナイフを振り回しながら私に飛び掛かろうとしたフィリップ殿下は、隠し部屋から出てきたケネスに羽交い絞めされ動きを塞がれてしまったのです。
フィリップ殿下が私をどう扱ってもいい相手だと思っているのは理解していました。
王妃様が私をそう扱っていましたし、フィリップ殿下にもそうする様に誘導していたと知っていたからです。
ですが、仮にも運命の相手と私の前に連れてきた相手に対して、何も思うところがないどころか羽虫扱いをするなど流石に考えもしませんでした。
「何が悪い」
「運命の相手だと仰っていたではありませんか」
「運命? ああ、そう言ったこともあったか。あれは素直な性格でお前よりは余程気遣いが出来たし、それなりに愛らしくもあった。だから愛人にしてもいいかとは思った。だがその程度だ」
この人は何を言っているのでしょうか。
だったら何故私の前に連れてきて、運命の相手だと言ったのでしょうか。
「殿下はその程度としか思わない人を運命の相手だと?」
「はっ。そんなわけないだろう。だからお前は馬鹿だと言うんだ。私の気持ちを何も理解出来ない間抜けだ。お前がどうしようもない馬鹿だから、自分の態度を反省せずにいるなら幾らでも代わりはいるのだと知らしめただけにすぎない。お前が私の婚約者でいられることがどれほど幸せなことか自覚をさせたかった。私の温情だ」
何を言っているのか分かりません。
いいえ、言葉の意味は理解出来ますが、それをどういう意図で話しているのかフィリップ殿下のお気持ちを理解等したくはないのです。
「温情とは不思議な事を仰るのですね。ああ、私から婚約破棄をしやすくして下さったのですね。殿下の不義不貞を理由に私から婚約破棄が出来るはご存じの筈ですから」
殿下との会話に疲れて、つい嫌味とも取れる言い方をしてしまいました。
「お前ごときが婚約破棄等、そんな事出来るわけがないだろう。お前が馬鹿だから私が婚約破棄をしたんだ。悪いのはお前だ、私ではない」
「いいえ。悪いのはフィリップ殿下です。婚約破棄の証明書にも陛下からフィリップ殿下の不義不貞を理由に婚約破棄を認めるとの一文も書いて頂いています。陛下のご承認を間違いだと仰るのですか? 王太子殿下からもフィリップ殿下の愚行を謝罪するお手紙を頂いていますが」
わざと愚行という言葉を使いました。
「王太子殿下はとても素晴らしい方ですね。私の様な一臣下の娘でしかない者にも気遣って下さったばかりか、愚かで考えなしの弟が行った、言葉にするのも恥ずかしい愚かな行為をした事を謝罪すると書いてくださったのですよ」
王太子殿下からの手紙は、父の元に届けられたものです。
本当に今言ったような内容が書かれていて驚きました。
フィリップ殿下と仲が悪いとはいえ、王家の方であることには変わりありません。それを愚かで考えなしと書いているのです。
「愚かで考えなしだと? 兄上がそんな手紙を?」
「ええ。確かにフィリップ殿下について愚かで考えなしの弟と書かれていました。陛下も今回の事はとてもとても失望され、フィリップ殿下が反省出来るまで謹慎させると」
「陛下が、父上が失望だと。私が何をしたというのだっ!」
ダンッダンッと足踏みをしながらフィリップ殿下が髪を掻きむしり始めました。
これは昔からのフィリップ殿下の癖です。
自分の思い通りにならないことがあると、こうして暴れ始めるのです。
「ですから、愚かで考えなしの行為をされたのですよ。陛下からも王太子殿下からも失望されるような愚かな事をされた自覚は本当に無かったのですか」
ダンッダンッと足踏みを繰り返しながら、フィリップ殿下は私を睨みつけ始めました。
「煩いっ。違う、私は父上に失望等されていない。私の行いは正しいのだ。悪いのはお前だフローリアッ!」
「私の何が悪いと仰るのですか。私はフィリップ殿下から命令され無理矢理押し付けられた生徒会の仕事も自分の時間を削って行っていました。本来であれば私が行う必要のない仕事ですよ。それどころか殿下の公務の書類仕事も私に押し付けられていましたよね。私は殿下のお仕事をするために自分の勉強時間と睡眠時間を削っていたのですよ」
「そんなものっ。婚約者なのだから当たり前ではないか。むしろ私が命令する前に自分からやらせて欲しいと頭を下げるべき事だ。私の様な偉大な者の婚約者を光栄だと感じ、婚約者で居続けるための努力をしなければなら狩ったのだ。それをお前は怠ったのだっ」
殿下の言いがかりともいえる言葉に、私は思わずため息をついてしまいました。
「殿下は私の為に何一つして下さらなかったというのに、私にだけそれを求めるのですか?」
「私が、なんだと?」
「ご存じですか。結婚は一人では出来ないのですよ。王太子殿下と王太子妃殿下のお二人をご覧になって感じるものは何もございませんか? お二人は互いを思いあい慈しみあっておいでです。王太子殿下は決して王太子妃殿下に、偉大な自分の妻でいられて光栄だろう等仰ったりはしないでしょう。王太子殿下はとても思慮深い方ですから」
「煩い、煩い、煩いっ!!! 兄上がなんだというんだ、あんな奴、母上からも愛されない可哀そうな奴がなんだというんだ。私だけが偉いんだ! 父上だって本当は私だけが可愛いんだっ」
フィリップ殿下は王太子殿下に強い劣等感を感じておいでです。
だから、こうして少し挑発するだけで大騒ぎを始めるのです。
「それは可愛いでしょう。フィリップ殿下は王妃様に瓜二つ。寵愛されている王妃様にそっくりのフィリップ殿下の事は例え愚かな行為をしていても、愛さずにはいられないのは私にもわかります。ええ、王妃様にだけ似ておいでですからね。髪も瞳も。殿下おひとりだけ王妃様に似ておいでですよね」
嫌味の様に笑って、私は自分の髪をかき上げました。
「母上だけ。母上だけ、違う。父上に似たところはある筈だ」
「そうでしょうか」
「そうだ。私にだって」
「陛下も、フィリップ殿下以外の王子王女殿下も、皆様とても美しい金髪に青い瞳を持っていらっしゃいますし、お顔立ちも陛下に良く似ていらっしゃいますが、フィリップ殿下は? ああ、王妃様のお義兄様フィリエ伯爵には似ていらっしゃるのではありませんか?」
王妃様は良くそう言ってフィリップ殿下の容姿を褒めていらっしゃるのは、私とフィリップ殿下しか知らない筈です。
幼いフィリップ殿下を膝に抱いて「あなたはお義兄様そっくりの顔立ちでとても愛らしいわ。将来はきっとお義兄様の様に素晴らしい方になるわね」と繰り返し繰り返し言いながら髪を撫でていたのです。
その度にフィリップ殿下が苦痛に耐えている様な顔をしているとは、気が付きもせずに。
「違うっ。私は父上に似ているのだ。伯父上に似て等いないっ。私は、違うっ!!」
「そうですか?」
くるくると指先に髪を絡めながら、フィリップ殿下に向けて笑うと「私を馬鹿にするなっ!!」と私に飛び掛かってきました。
「きゃあっ!!」
私の服を掴もうとしたフィリップ殿下を両手で阻止しながら私がわざとらしい悲鳴を上げた途端、魔道具が反応しました。
「抵抗するなっ、お前など、殺してやるっ!」
一度魔道具の物理攻撃無効により軽く吹き飛ばされた殿下は、床にペタリと座り込んだまま懐からナイフを取り出し立ち上がるとナイフを振り回し始めました。
「殺してやる、殺してやるっ!」
「フローリアっ!」
ナイフを振り回しながら私に飛び掛かろうとしたフィリップ殿下は、隠し部屋から出てきたケネスに羽交い絞めされ動きを塞がれてしまったのです。
121
お気に入りに追加
8,769
あなたにおすすめの小説
2度目の人生は好きにやらせていただきます
みおな
恋愛
公爵令嬢アリスティアは、婚約者であるエリックに学園の卒業パーティーで冤罪で婚約破棄を言い渡され、そのまま処刑された。
そして目覚めた時、アリスティアは学園入学前に戻っていた。
今度こそは幸せになりたいと、アリスティアは婚約回避を目指すことにする。
[完]本好き元地味令嬢〜婚約破棄に浮かれていたら王太子妃になりました〜
桐生桜月姫
恋愛
シャーロット侯爵令嬢は地味で大人しいが、勉強・魔法がパーフェクトでいつも1番、それが婚約破棄されるまでの彼女の周りからの評価だった。
だが、婚約破棄されて現れた本来の彼女は輝かんばかりの銀髪にアメジストの瞳を持つ超絶美人な行動過激派だった⁉︎
本が大好きな彼女は婚約破棄後に国立図書館の司書になるがそこで待っていたのは幼馴染である王太子からの溺愛⁉︎
〜これはシャーロットの婚約破棄から始まる波瀾万丈の人生を綴った物語である〜
夕方6時に毎日予約更新です。
1話あたり超短いです。
毎日ちょこちょこ読みたい人向けです。
虐げられ令嬢の最後のチャンス〜今度こそ幸せになりたい
みおな
恋愛
何度生まれ変わっても、私の未来には死しかない。
死んで異世界転生したら、旦那に虐げられる侯爵夫人だった。
死んだ後、再び転生を果たしたら、今度は親に虐げられる伯爵令嬢だった。
三度目は、婚約者に婚約破棄された挙句に国外追放され夜盗に殺される公爵令嬢。
四度目は、聖女だと偽ったと冤罪をかけられ処刑される平民。
さすがにもう許せないと神様に猛抗議しました。
こんな結末しかない転生なら、もう転生しなくていいとまで言いました。
こんな転生なら、いっそ亀の方が何倍もいいくらいです。
私の怒りに、神様は言いました。
次こそは誰にも虐げられない未来を、とー
悪役令嬢は推し活中〜殿下。貴方には興味がございませんのでご自由に〜
みおな
恋愛
公爵家令嬢のルーナ・フィオレンサは、輝く銀色の髪に、夜空に浮かぶ月のような金色を帯びた銀の瞳をした美しい少女だ。
当然のことながら王族との婚約が打診されるが、ルーナは首を縦に振らない。
どうやら彼女には、別に想い人がいるようで・・・
《完》わたしの刺繍が必要?無能は要らないって追い出したのは貴方達でしょう?
桐生桜月姫
恋愛
『無能はいらない』
魔力を持っていないという理由で婚約破棄されて従姉妹に婚約者を取られたアイーシャは、実は特別な力を持っていた!?
大好きな刺繍でわたしを愛してくれる国と国民を守ります。
無能はいらないのでしょう?わたしを捨てた貴方達を救う義理はわたしにはございません!!
*******************
毎朝7時更新です。
拝啓、婚約者様。婚約破棄していただきありがとうございます〜破棄を破棄?ご冗談は顔だけにしてください〜
みおな
恋愛
子爵令嬢のミリム・アデラインは、ある日婚約者の侯爵令息のランドル・デルモンドから婚約破棄をされた。
この婚約の意味も理解せずに、地味で陰気で身分も低いミリムを馬鹿にする婚約者にうんざりしていたミリムは、大喜びで婚約破棄を受け入れる。
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる