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紅いお守り
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「長居してしまって申し訳ありませんでした」
いつの間にか時間が過ぎて、時計を見たら十二時近くになっていて驚いた。
紺さんとぬる燗を飲みながら取り留めのない話をしていたら、こんな時間になっていたのだから驚くと共に自分の図々しさにがっかりしてしまう。
私どれだけ紺さんに甘えているんだろう。
出会ったばかりの人に、この場所の居心地が良いからと言って甘えすぎというよりも図々し過ぎる。
紺さんは夜間の神社の管理の人なのだから、仕事だってあるだろう。
私は紺さんの仕事の時間の邪魔もしていたんだ。
「いいえ、いいんですよ。夜は長くていつも暇を持て余していますから、由衣さんと話が出来て楽しかったです」
恐縮して謝る私に、優しい紺さんはこんな言葉を掛けてくれる。
「キャン」
私の膝に乗ったままの十和も、私を慰める様に小さく鳴くから余計にいたたまれない気持ちになる。
「でも私、紺さんに迷惑ばかり」
「由衣さん、家に帰るのが不安なんじゃありませんか?」
「え?」
不安と言われて、どきりと心臓が鳴った。
そうだ、私家に帰りたくない。
先輩が待ち伏せして私を待っているんじゃないか、心のどこかでそれを考えて不安になっていたのだと、紺さんの言葉で理解してしまったのだ。
「不安なんて」
それを認めてしまえば、家が安全ではない場所になってしまう。
私の帰りを待ち伏せする先輩。
突然なるインターフォン、それに出ると先輩の声が聞こえて来る。
家の場所を知られていて、先輩は私の行動範囲も良く知っている。
勤め先も同じで、通勤に使う路線も同じ。
付き合っている時はそれが嬉しかったけれど、先輩と距離を置きたいと思う今はただただ憂鬱なだけだ。
「大丈夫ですよ。十和がいるって知っているから、先輩は私に近付いてこないと思います。それに先輩が結婚してからも関係を続けようというのは、私きっぱり断りましたし」
先輩の提案を思い出すだけで、気持ち悪くて吐きそうになる。
私にとって不倫は、それだけで嫌悪の対象だ。
私の父親を思い出させるから、不倫という言葉すら私は昔から大嫌いで、何か理由があってそうなったとか、出会った順番が違っていればなんていうドラマや漫画の展開も拒否反応が出るほどだった。
勿論、理由があって別れられない夫婦もいるだろうし、夫や妻以外を愛することで幸せになれる場合もあるのかもしれない。
でも私はそういう関係を理解したいと思わないし、私は絶対にそれに巻き込まれたくない。
トラウマなのだ。
不倫や浮気という言葉を聞いただけで、父親を思い出すくらい私にとって最低最悪の言葉なのだ。
「……もし、先輩が今後なにか言ってくるようなら会社辞めます」
結婚する相手も同じ会社にいるというのに、私と付き合っていた先輩の気持ちが理解できない。
私がきっぱり断った事で、先輩も私と引き続き付き合うなんて思いは無くなったかもしれないけれど、私はもう彼を会社の先輩としても尊敬出来なくなってしまった。
もう会社で先輩の顔を見るのも、正直言えば嫌だ。
「潔癖とは違うんです。違うんですけれど、先輩の顔見るのもう嫌です。だから何か言われたら会社辞めるつもりで準備します」
プライベートな事で会社に迷惑を掛けるつもりはないから、私が辞めても部署に迷惑が掛からない様に引継ぎのノートを用意しておこう。
仕事はやりがいあるし、好きだと思うけれどいつでも辞める覚悟しておこう。
「……そうですか。ああ、少し待ってください」
「え」
十和の頭を撫でながら決心していると、私を黙って見つめていた紺さんがいきなり立ち上がって部屋を出て行ってしまった。
「紺さん? もしかして呆れちゃった?」
夜中まで居座って、自分勝手な話ばかりしている私に呆れてしまったんだろうか。
焦って追いかけようと立ち上がりかけて、「キュン」と小さく鳴いた十和に動きが止まる。
紺さんを追いかけてどうしようというんだろう。
勝手に神社の中を歩き回っていい筈がないのに、私は何をしようとしていたんだろう。
「駄目だ私、酔ってるの?」
礼儀もなにもあったもんじゃない。どれだけ紺さんに失望させたいんだ私は。
「……由衣さんお待たせしました。由衣さん?」
十和を抱きしめ落ち込んでいた私は、紺さんの声に顔を上げる。
「紺さん」
顔を上げて紺さんを見ると、心配そうな顔で私を見ている。
一重の目が私を見ていて、私はその目から視線を外せない。
「すみません、急に思いついたもので、驚かせてしまいましたか」
「いえ、あの。何を思いついたのでしょう?」
「これです。神社のお守りです。由衣さんの会社はブレスレット的な物は大丈夫ですか?」
「え、はい」
「では、これを。左手を出してもらえますか」
言われるままに左手を紺さんに差し出すと、紺さんは私の手首に何かを結びつけた。
「これは」
「これは厄除けの守りです」
数珠という言葉が一瞬浮かんだけれど、それじゃ宗教が変わってしまう。
紅い鳥居を思い出す様な色の小さな丸い石とそれより小さな透明な石が連なり、ところどころ花の様な形に石が編まれている。石を繋げている細い紐の色も赤で手首に結んだ紐の両端には小指の爪よりも小さな狐の顔がついていて何だか可愛い。
「濡れても問題ありませんから、このままずっとつけていて下さい」
「ずっと、え、ずっとですか?」
濡れても大丈夫なら、お風呂とかも平気なのかもしれないけれど本当に大丈夫なんだろうか。
「仕事の邪魔になりますか?」
「いえ、それは大丈夫だと思います。結んだところもそんな長くないですし、キツクもないですし」
ブレスレットみたいな緩みはないけれど、だからと言って手首を締め付けるほどのキツさはないから大丈夫だと思う。
「これは由衣さんにとって害のあるものを退けて、良い運を運んで来てくれる呪いがしてあります」
「害のあるものを退ける。紺さん、ありがとうございます」
ジワリと涙が浮かんでくる。
私みたいな迷惑しか掛けてない人間に、紺さんはどうしてこんなに優しくしてくれるんだろう。
十和を私の傍にいさせてくれるだけでもありがたいのに、お守りまで。
「お守りのお代はおいくらでしょう」
「お代なんていりませんよ。これは私が勝手にしたことです」
「でも」
甘えてばかりじゃ駄目だと思う。
して貰うばかりなんて、それに甘えるのは駄目だってそう思う。
「じゃあ、また何か美味しいもの作っていただけますか?」
「美味しい?」
「ええ、由衣さんとこうしてお酒を飲んで美味しいものを食べられるのは楽しいです。一人の夜は長いですから、話し相手になって貰えるのも」
紺さんの細い目が、一層細くなって、その目を見つめていたら私は何かを思い出しそうになった。
何だろうこの感じ、なんていうかあれに似ている。
芸能人とかの名前が思い出せなくて、苛々してしまう様なあのもどかしい感覚だ。
「紺さん、優し過ぎです。そんな事言われたら私張り切って料理して持ってきちゃいますよ」
「ふふ、期待しています」
笑う紺さんの顔に、私はまたもどかしい感覚を覚える。
紺さんに似た人を知っている? そういうのとも違う気がする。
でも、酔った頭では上手く考えが纏まらない。
「じゃあ、遠慮なくまた作ってきます。紺さん、色々ありがとうございます。朝十和を連れてきますね」
お礼を言って、神社を出た。
紺さんは、紅い鳥居の下に立ち手を振って私を見送ってくれた。
彼の頭に狐の耳みたいなものが一瞬見えた気がして、私は相当酔っているんだって思いながら家に帰ったのだった。
いつの間にか時間が過ぎて、時計を見たら十二時近くになっていて驚いた。
紺さんとぬる燗を飲みながら取り留めのない話をしていたら、こんな時間になっていたのだから驚くと共に自分の図々しさにがっかりしてしまう。
私どれだけ紺さんに甘えているんだろう。
出会ったばかりの人に、この場所の居心地が良いからと言って甘えすぎというよりも図々し過ぎる。
紺さんは夜間の神社の管理の人なのだから、仕事だってあるだろう。
私は紺さんの仕事の時間の邪魔もしていたんだ。
「いいえ、いいんですよ。夜は長くていつも暇を持て余していますから、由衣さんと話が出来て楽しかったです」
恐縮して謝る私に、優しい紺さんはこんな言葉を掛けてくれる。
「キャン」
私の膝に乗ったままの十和も、私を慰める様に小さく鳴くから余計にいたたまれない気持ちになる。
「でも私、紺さんに迷惑ばかり」
「由衣さん、家に帰るのが不安なんじゃありませんか?」
「え?」
不安と言われて、どきりと心臓が鳴った。
そうだ、私家に帰りたくない。
先輩が待ち伏せして私を待っているんじゃないか、心のどこかでそれを考えて不安になっていたのだと、紺さんの言葉で理解してしまったのだ。
「不安なんて」
それを認めてしまえば、家が安全ではない場所になってしまう。
私の帰りを待ち伏せする先輩。
突然なるインターフォン、それに出ると先輩の声が聞こえて来る。
家の場所を知られていて、先輩は私の行動範囲も良く知っている。
勤め先も同じで、通勤に使う路線も同じ。
付き合っている時はそれが嬉しかったけれど、先輩と距離を置きたいと思う今はただただ憂鬱なだけだ。
「大丈夫ですよ。十和がいるって知っているから、先輩は私に近付いてこないと思います。それに先輩が結婚してからも関係を続けようというのは、私きっぱり断りましたし」
先輩の提案を思い出すだけで、気持ち悪くて吐きそうになる。
私にとって不倫は、それだけで嫌悪の対象だ。
私の父親を思い出させるから、不倫という言葉すら私は昔から大嫌いで、何か理由があってそうなったとか、出会った順番が違っていればなんていうドラマや漫画の展開も拒否反応が出るほどだった。
勿論、理由があって別れられない夫婦もいるだろうし、夫や妻以外を愛することで幸せになれる場合もあるのかもしれない。
でも私はそういう関係を理解したいと思わないし、私は絶対にそれに巻き込まれたくない。
トラウマなのだ。
不倫や浮気という言葉を聞いただけで、父親を思い出すくらい私にとって最低最悪の言葉なのだ。
「……もし、先輩が今後なにか言ってくるようなら会社辞めます」
結婚する相手も同じ会社にいるというのに、私と付き合っていた先輩の気持ちが理解できない。
私がきっぱり断った事で、先輩も私と引き続き付き合うなんて思いは無くなったかもしれないけれど、私はもう彼を会社の先輩としても尊敬出来なくなってしまった。
もう会社で先輩の顔を見るのも、正直言えば嫌だ。
「潔癖とは違うんです。違うんですけれど、先輩の顔見るのもう嫌です。だから何か言われたら会社辞めるつもりで準備します」
プライベートな事で会社に迷惑を掛けるつもりはないから、私が辞めても部署に迷惑が掛からない様に引継ぎのノートを用意しておこう。
仕事はやりがいあるし、好きだと思うけれどいつでも辞める覚悟しておこう。
「……そうですか。ああ、少し待ってください」
「え」
十和の頭を撫でながら決心していると、私を黙って見つめていた紺さんがいきなり立ち上がって部屋を出て行ってしまった。
「紺さん? もしかして呆れちゃった?」
夜中まで居座って、自分勝手な話ばかりしている私に呆れてしまったんだろうか。
焦って追いかけようと立ち上がりかけて、「キュン」と小さく鳴いた十和に動きが止まる。
紺さんを追いかけてどうしようというんだろう。
勝手に神社の中を歩き回っていい筈がないのに、私は何をしようとしていたんだろう。
「駄目だ私、酔ってるの?」
礼儀もなにもあったもんじゃない。どれだけ紺さんに失望させたいんだ私は。
「……由衣さんお待たせしました。由衣さん?」
十和を抱きしめ落ち込んでいた私は、紺さんの声に顔を上げる。
「紺さん」
顔を上げて紺さんを見ると、心配そうな顔で私を見ている。
一重の目が私を見ていて、私はその目から視線を外せない。
「すみません、急に思いついたもので、驚かせてしまいましたか」
「いえ、あの。何を思いついたのでしょう?」
「これです。神社のお守りです。由衣さんの会社はブレスレット的な物は大丈夫ですか?」
「え、はい」
「では、これを。左手を出してもらえますか」
言われるままに左手を紺さんに差し出すと、紺さんは私の手首に何かを結びつけた。
「これは」
「これは厄除けの守りです」
数珠という言葉が一瞬浮かんだけれど、それじゃ宗教が変わってしまう。
紅い鳥居を思い出す様な色の小さな丸い石とそれより小さな透明な石が連なり、ところどころ花の様な形に石が編まれている。石を繋げている細い紐の色も赤で手首に結んだ紐の両端には小指の爪よりも小さな狐の顔がついていて何だか可愛い。
「濡れても問題ありませんから、このままずっとつけていて下さい」
「ずっと、え、ずっとですか?」
濡れても大丈夫なら、お風呂とかも平気なのかもしれないけれど本当に大丈夫なんだろうか。
「仕事の邪魔になりますか?」
「いえ、それは大丈夫だと思います。結んだところもそんな長くないですし、キツクもないですし」
ブレスレットみたいな緩みはないけれど、だからと言って手首を締め付けるほどのキツさはないから大丈夫だと思う。
「これは由衣さんにとって害のあるものを退けて、良い運を運んで来てくれる呪いがしてあります」
「害のあるものを退ける。紺さん、ありがとうございます」
ジワリと涙が浮かんでくる。
私みたいな迷惑しか掛けてない人間に、紺さんはどうしてこんなに優しくしてくれるんだろう。
十和を私の傍にいさせてくれるだけでもありがたいのに、お守りまで。
「お守りのお代はおいくらでしょう」
「お代なんていりませんよ。これは私が勝手にしたことです」
「でも」
甘えてばかりじゃ駄目だと思う。
して貰うばかりなんて、それに甘えるのは駄目だってそう思う。
「じゃあ、また何か美味しいもの作っていただけますか?」
「美味しい?」
「ええ、由衣さんとこうしてお酒を飲んで美味しいものを食べられるのは楽しいです。一人の夜は長いですから、話し相手になって貰えるのも」
紺さんの細い目が、一層細くなって、その目を見つめていたら私は何かを思い出しそうになった。
何だろうこの感じ、なんていうかあれに似ている。
芸能人とかの名前が思い出せなくて、苛々してしまう様なあのもどかしい感覚だ。
「紺さん、優し過ぎです。そんな事言われたら私張り切って料理して持ってきちゃいますよ」
「ふふ、期待しています」
笑う紺さんの顔に、私はまたもどかしい感覚を覚える。
紺さんに似た人を知っている? そういうのとも違う気がする。
でも、酔った頭では上手く考えが纏まらない。
「じゃあ、遠慮なくまた作ってきます。紺さん、色々ありがとうございます。朝十和を連れてきますね」
お礼を言って、神社を出た。
紺さんは、紅い鳥居の下に立ち手を振って私を見送ってくれた。
彼の頭に狐の耳みたいなものが一瞬見えた気がして、私は相当酔っているんだって思いながら家に帰ったのだった。
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