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算盤同心、水野半兵衛
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市野弥兵衛は、八丁堀にある己の組屋敷で若い同心と膳を囲んでいた。
「弥兵衛殿、何はともあれ此度は助かりました。まずはこの通り、礼を申します」
細い体を折り曲げて頭を下げた若い同心は、切れ長の目を細めながらそう言うと、猪口の酒を一息に飲み干した。
「半兵衛、北の御番所勤めのお主の風聞は、南の御番所に日がな一日詰めて書物をしている儂の耳にすら届く事がある。他ならぬお主の頼みゆえ此度は何も聞かずに溝呂木殿に頭を下げたが、あの神酒所の権左を余り舐めぬ方が良い。逸る気持は判らずとも無いが、無くした物を口惜しがるより、今、こうしてお町の旦那として何不自由なく暮らしていけている事に感謝して身を謹んでこそ、我らに御家人株を買い与えて下さった我が父美濃屋清左衛門やそちの父、末吉叔父の恩に報いる生き方だと思わんか」
若い同心は、にやりと口元に笑みをたたえて杯を置いた。
「弥兵衛殿、又その様な。お言葉を返す様ではありますが、深川冬木町に数多ある材木商の中でも一際隆盛を極めた伯父様の美濃屋本家に、暖簾を分けていただき我が父末吉が起こしたお店は界隈で大美濃、小美濃と親しまれその実直な商いや奉公人を大事にする経営、利益は地元に還元する事を旨として八幡様やお不動様の御祭礼には寄進を欠かさなかった。吉原で豪遊し贅沢の極みを尽くし放蕩三昧の札差どもと真逆に身を謹んで商いを続けて来た挙句がこの有様ではありませんか……」
「それが未練だと申しておるのだ……恨みや憎しみに拘って今の身分を失っては元もこうも無いでは無いか。一族中最も聡いお主にこの道理がわからぬ筈はあるまいが。亡き我が父は商いで財をなした後はさっさとお店を仕舞いにし、家作の店賃の上がりで暮らしを立て、我ら次男坊以下にはそれぞれに身の立つ様に御家人株を買い与えてくれた。残念ながら叔父御、つまりお主の父上だが、末吉殿の小美濃はあの様な事になり儂も辛いが、亡き父は叔父御にも商いを仕舞いにして蓄えで家作を買い、店賃で暮らしを立てる事を考えよと随分と諭されたそうだが、叔父御は聞き入れられなかった。材木商は博打に似て、乗るかそるかという切所が常に付き纏う。いつもいつも勝てるとは限らない。御上の御用を承る事も多いから妬まれもするし憎まれもする。頃合いで店仕舞いが最良策であると、我が亡き父は常に申しておった」
逸る若い従兄弟をどうにかしようとすればするほど、市野弥兵衛の言は小煩い説教にしか聞こえない様で、誰より市野自身、己の言葉が若い同心の心に届いていない事に気付いていた。その時、
「御酒をお持ちしました……」
と、廊下から細い声がし、戸が開かれた。
「これは雑作を掛け申す。いや、おたね殿は弥兵衛殿に尽くして下さるのでそれがしも安堵致しており申す。五十を超えてからの寡暮らし故、それがしや親族一同気を病んでおりましたが、貴女のお陰です。改めて礼を申します」
一回り以上年嵩で主筋に当たるお町の旦那に、爽やかな笑顔で慇懃に声を掛けられ、おたねと呼ばれた小女は、化粧っ気のない頬を紅く染めて廊下に両手をついて平伏したまま首を振り、慌てて燗のついたばかりの新しい銚釐を供すると、ろくに返事も出来ずじまいのまま又平伏して逃げる様に台所へ戻って行った。その後ろ姿にわざわざ聞こえる様に、
「弥兵衛殿、弥兵衛殿はもう養子ではないのです。三十俵二人扶持の抱え席とは申せ歴とした直参御家人市野家のご当主。晴れておたね殿を後添えにお迎えする事とて何ら差し障りが無い。形式上、組内のどなたかに願って養女になっていただければ身分がどうのと申すものも有りません」
「いや、儂は何もそこまで……」
「ではおたね殿はずっと下働きの女中のまま妾になさるとでも。それは余りにおたね殿が不憫……これはご無礼」
「……」
返す言葉のない市野に若い水野が畳み掛ける。
「おたね殿を養女にして差し上げるには我が一族の誰かに養い親を頼めれば良いのですが、拙者からして養子です。家の株は買ったとはいえ、名目上の養い親は未だ健在故、養子縁組には支障が出ます。叔父上の御兄弟もみなご同様故、結局は組内の然るべき方に銭で依頼をする他はありませぬ。謝礼として切り餅の二つは包まねばなりますまい。それに婚姻のお届けを恙無く済ます為にもあちこちに銭は撒かねば成りませぬ。披露の宴もそれなりに掛かりが入り申す。ざっと見積っても二百両は掛かりますな」
今しがた、慎ましく生きよと諭したばかりの伯父は、若い甥の反撃に黙るしかなかった。
「弥兵衛殿。それがしにお任せあれ。それがしは必ずや深川を廻り筋とする定町廻りにお役替えをしていただきます。我ら他所者が定町廻りに職を得るには手柄だけではどうにもなりませぬ。銭が掛かります。亡き我が父はそれがしに八丁堀同心株を五百両もの大枚を叩いて手に入れてくれました。父はそれがしに安定した御家人の暮らしを与える積りでありましたろう。がしかし、それがしはそうは思いませんでした。我が美濃屋一族の恨みを返し、失ったものを取り返す為にこの身分を手に入れたと思ったのです。弥兵衛殿には少々手荒く感じられるご様子ですが、そのお陰で書物同心から本所廻りへの異例の配置替えを叶えました。お町の旦那はやはり外回りでござるよ、金は遣った分、幾らでも取り返せます。それがしもただ闇雲に荒稼ぎしている訳ではござりませぬ。父から受け継いだ商人の血でしっかりと算盤を弾いており申す。ですから叔父上、金子の事はご心配には及びません、万事それがしにお任せあれ」
「……」
市野弥兵衛は書物同心である。例繰方下役と言う事務方で、過去の判例を紐解き、町奉行所で取り扱う吟味筋(刑事裁判)、出入筋(民事裁判)双方の判決を大きく左右する、奉行や吟味方与力の知恵袋とも云うべき大事な役職ではあるが、如何せん外役と違い旨みが少ない。同じ書物同心でありながら、自らの野望の為奉行所内に金を使って手蔓を掴み本所廻りに積極的に異動した甥とは違い、弥兵衛はただひたすらにこのお役目を三十有余年勤め上げてきた。が彼には三十俵二人扶持の棒級しかなく、彼が市野の家に婿に入る為養父母に渡した大枚は勿論彼には残されていない。今の彼には、子供程歳が離れた想い人を彼の後添えに迎え入れる事すら難しいのである。
嗜めた積もりが、逆に嗜められる形になった市野弥兵衛は、若い従兄弟が帰った後も一人悶々として、おたねが寄り添う寝屋の中でも中々寝付けずにいた。
「旦那様……あたしのことなら構わないでください。あたしは今のままで構わないんです。今のままでも十分幸せなんですから。中風で寝たきりのおとっつあんと、未だ五つの弟を抱えたおっかさんに、毎月纏まったお足を奉公代として下さってるだけで家は八丁堀には足を向けて寝られないって、おっかさんいつも言ってます。私も頻繁に長屋に帰っておとっつぁんの看病もさせて貰えてますから孝行の真似事ができますし……」
「おたね……」
市野弥兵衛はそっとおたねの腹を摩った。未だ三月故、膨らんではいないが、おたねには既に市野の子が宿っていたのである。市野は生まれて来る子を幸せにする為にも稼がねばならない己と向き合い、先程の水野半兵衛の言葉を反芻していた。
「弥兵衛殿、何はともあれ此度は助かりました。まずはこの通り、礼を申します」
細い体を折り曲げて頭を下げた若い同心は、切れ長の目を細めながらそう言うと、猪口の酒を一息に飲み干した。
「半兵衛、北の御番所勤めのお主の風聞は、南の御番所に日がな一日詰めて書物をしている儂の耳にすら届く事がある。他ならぬお主の頼みゆえ此度は何も聞かずに溝呂木殿に頭を下げたが、あの神酒所の権左を余り舐めぬ方が良い。逸る気持は判らずとも無いが、無くした物を口惜しがるより、今、こうしてお町の旦那として何不自由なく暮らしていけている事に感謝して身を謹んでこそ、我らに御家人株を買い与えて下さった我が父美濃屋清左衛門やそちの父、末吉叔父の恩に報いる生き方だと思わんか」
若い同心は、にやりと口元に笑みをたたえて杯を置いた。
「弥兵衛殿、又その様な。お言葉を返す様ではありますが、深川冬木町に数多ある材木商の中でも一際隆盛を極めた伯父様の美濃屋本家に、暖簾を分けていただき我が父末吉が起こしたお店は界隈で大美濃、小美濃と親しまれその実直な商いや奉公人を大事にする経営、利益は地元に還元する事を旨として八幡様やお不動様の御祭礼には寄進を欠かさなかった。吉原で豪遊し贅沢の極みを尽くし放蕩三昧の札差どもと真逆に身を謹んで商いを続けて来た挙句がこの有様ではありませんか……」
「それが未練だと申しておるのだ……恨みや憎しみに拘って今の身分を失っては元もこうも無いでは無いか。一族中最も聡いお主にこの道理がわからぬ筈はあるまいが。亡き我が父は商いで財をなした後はさっさとお店を仕舞いにし、家作の店賃の上がりで暮らしを立て、我ら次男坊以下にはそれぞれに身の立つ様に御家人株を買い与えてくれた。残念ながら叔父御、つまりお主の父上だが、末吉殿の小美濃はあの様な事になり儂も辛いが、亡き父は叔父御にも商いを仕舞いにして蓄えで家作を買い、店賃で暮らしを立てる事を考えよと随分と諭されたそうだが、叔父御は聞き入れられなかった。材木商は博打に似て、乗るかそるかという切所が常に付き纏う。いつもいつも勝てるとは限らない。御上の御用を承る事も多いから妬まれもするし憎まれもする。頃合いで店仕舞いが最良策であると、我が亡き父は常に申しておった」
逸る若い従兄弟をどうにかしようとすればするほど、市野弥兵衛の言は小煩い説教にしか聞こえない様で、誰より市野自身、己の言葉が若い同心の心に届いていない事に気付いていた。その時、
「御酒をお持ちしました……」
と、廊下から細い声がし、戸が開かれた。
「これは雑作を掛け申す。いや、おたね殿は弥兵衛殿に尽くして下さるのでそれがしも安堵致しており申す。五十を超えてからの寡暮らし故、それがしや親族一同気を病んでおりましたが、貴女のお陰です。改めて礼を申します」
一回り以上年嵩で主筋に当たるお町の旦那に、爽やかな笑顔で慇懃に声を掛けられ、おたねと呼ばれた小女は、化粧っ気のない頬を紅く染めて廊下に両手をついて平伏したまま首を振り、慌てて燗のついたばかりの新しい銚釐を供すると、ろくに返事も出来ずじまいのまま又平伏して逃げる様に台所へ戻って行った。その後ろ姿にわざわざ聞こえる様に、
「弥兵衛殿、弥兵衛殿はもう養子ではないのです。三十俵二人扶持の抱え席とは申せ歴とした直参御家人市野家のご当主。晴れておたね殿を後添えにお迎えする事とて何ら差し障りが無い。形式上、組内のどなたかに願って養女になっていただければ身分がどうのと申すものも有りません」
「いや、儂は何もそこまで……」
「ではおたね殿はずっと下働きの女中のまま妾になさるとでも。それは余りにおたね殿が不憫……これはご無礼」
「……」
返す言葉のない市野に若い水野が畳み掛ける。
「おたね殿を養女にして差し上げるには我が一族の誰かに養い親を頼めれば良いのですが、拙者からして養子です。家の株は買ったとはいえ、名目上の養い親は未だ健在故、養子縁組には支障が出ます。叔父上の御兄弟もみなご同様故、結局は組内の然るべき方に銭で依頼をする他はありませぬ。謝礼として切り餅の二つは包まねばなりますまい。それに婚姻のお届けを恙無く済ます為にもあちこちに銭は撒かねば成りませぬ。披露の宴もそれなりに掛かりが入り申す。ざっと見積っても二百両は掛かりますな」
今しがた、慎ましく生きよと諭したばかりの伯父は、若い甥の反撃に黙るしかなかった。
「弥兵衛殿。それがしにお任せあれ。それがしは必ずや深川を廻り筋とする定町廻りにお役替えをしていただきます。我ら他所者が定町廻りに職を得るには手柄だけではどうにもなりませぬ。銭が掛かります。亡き我が父はそれがしに八丁堀同心株を五百両もの大枚を叩いて手に入れてくれました。父はそれがしに安定した御家人の暮らしを与える積りでありましたろう。がしかし、それがしはそうは思いませんでした。我が美濃屋一族の恨みを返し、失ったものを取り返す為にこの身分を手に入れたと思ったのです。弥兵衛殿には少々手荒く感じられるご様子ですが、そのお陰で書物同心から本所廻りへの異例の配置替えを叶えました。お町の旦那はやはり外回りでござるよ、金は遣った分、幾らでも取り返せます。それがしもただ闇雲に荒稼ぎしている訳ではござりませぬ。父から受け継いだ商人の血でしっかりと算盤を弾いており申す。ですから叔父上、金子の事はご心配には及びません、万事それがしにお任せあれ」
「……」
市野弥兵衛は書物同心である。例繰方下役と言う事務方で、過去の判例を紐解き、町奉行所で取り扱う吟味筋(刑事裁判)、出入筋(民事裁判)双方の判決を大きく左右する、奉行や吟味方与力の知恵袋とも云うべき大事な役職ではあるが、如何せん外役と違い旨みが少ない。同じ書物同心でありながら、自らの野望の為奉行所内に金を使って手蔓を掴み本所廻りに積極的に異動した甥とは違い、弥兵衛はただひたすらにこのお役目を三十有余年勤め上げてきた。が彼には三十俵二人扶持の棒級しかなく、彼が市野の家に婿に入る為養父母に渡した大枚は勿論彼には残されていない。今の彼には、子供程歳が離れた想い人を彼の後添えに迎え入れる事すら難しいのである。
嗜めた積もりが、逆に嗜められる形になった市野弥兵衛は、若い従兄弟が帰った後も一人悶々として、おたねが寄り添う寝屋の中でも中々寝付けずにいた。
「旦那様……あたしのことなら構わないでください。あたしは今のままで構わないんです。今のままでも十分幸せなんですから。中風で寝たきりのおとっつあんと、未だ五つの弟を抱えたおっかさんに、毎月纏まったお足を奉公代として下さってるだけで家は八丁堀には足を向けて寝られないって、おっかさんいつも言ってます。私も頻繁に長屋に帰っておとっつぁんの看病もさせて貰えてますから孝行の真似事ができますし……」
「おたね……」
市野弥兵衛はそっとおたねの腹を摩った。未だ三月故、膨らんではいないが、おたねには既に市野の子が宿っていたのである。市野は生まれて来る子を幸せにする為にも稼がねばならない己と向き合い、先程の水野半兵衛の言葉を反芻していた。
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