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6章 集う力
335 再会の約束
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「よし、皆憑依してくれたな?これで準備は整った。シーク、道案内よろしく頼んだぞ」
「クェッ、クックェ!」
サクヤ達6人を各々の依代に憑依させ準備万端。案内人のシークも俺の肩の上でやる気に満ちた鳴声をあげている。
「そんじゃ気をつけて行くんだぞ。道中もカイトや偽神の手下が張っているかも知れねぇからな」
「僕達も出来るだけ急いでアレプデスに向かうけどそれまではユイト君とサクヤちゃん達で街を守って欲しい。頼んだよ」
「おそらくお父様もアレプデスに軍を送ってはいると思いますが詳しい事はわかりません…もしアレプデスで何か困った事が有ればこの書状を街の責任者に見せて下さい。ユイトに協力する様にお願いを書いてありますわ」
レイが1枚の手紙を俺に差し出して来た。アレプデスの街はグランズ王国の支配下では無いがそれでも世界一の大国の王女の書状。心強い事この上ない。
「ありがとうレイ。何かあればありがたく使わせてもらうよ」
「本来ならこの様に王家の権力をひけらかす様な真似はしたくないのですが非常時なので仕方ありません。ユイト、皆さんどうかご無事で」
「まぁアンタ達がドラゴンなんかに遅れを取るなんて無いと思うけど油断は禁物よ。カイト様…カイトは偽核を使って色々な実験を繰り返してたわ。アレプデスに現れた謎の軍勢は多分普通の魔族じゃない」
「そうね。魔族の私がこんな事言うのも変だけど魔族の力は強力なの。その謎の軍勢が街を直接攻撃してないのには何か理由があると思うの」
「でも一体誰が魔族を指揮してんのかな?多分カイトやその側近はまだ偽神の対応で手一杯だと思う。ウチらの知ってる魔族で他に指揮を取れる様なヤツに心当たりが無いんだ」
「確かにそれは気になるな。カイト達はあのまま偽神を追って行った筈だ。ルシオンの身体を偽神が完全に支配出来たとしてもアレプデスにちょっかいをかける時間は無かったと思うんだけどな…」
山頂の空洞に現れたカイトは魔族の支配者だ。それにレブとラム、カイトの態度から考えるにあの2人も魔族を指揮する立場にいると考えて間違いないだろう。それにカイトや偽神がゲームの対戦相手だと考えている俺を差し置いてこの様な事をするとは考え難い。
「とにかく今は考えても仕方ない。今俺に出来る事は一刻も早くアレプデスに向かう事だ」
神靴ヘルメスの飛翔の力を発動させる。身体が重力の支配から解放されふわりと宙に浮かび上がった。
「それじゃあ皆、必ずまたアレプデスで!!」
宙に浮かんだ俺を仲間達が見上げる。少し寂しいが暫しの別れだ、すぐにまた会う事ができる。
「おう、気張ってけよ!」
「君達には家族を救ってもらったお礼がまだ済んでないんだ。必ず無事でいてくれ」
「どうか皆様御武運を、アレプデスの人々を救って下さいませ」
「勝手に死ぬんじゃないわよ!」
「ウチらもなるべく早く後を追うからね」
「ユイト君、人間と魔族の戦争なんて悲しい事は起こしたくないの。貴方達が希望よ」
ドラゴンロックで出会った新たな仲間達。その視線を振り払う様に踵を返し高度を上げるとみるみる皆の姿が小さくなった。
「クェーッ!?クェクェーッ!」
名残惜しそうに見えたのだろうかシークが俺の周りを旋回し元気付ける様に鳴声をあげた。
「待たせてごめんなシーク、さぁ行こう。目指すは北の街アレプデスだ!」
「クェーーッ!!」
俺の言葉を理解した小さな相棒は一際大きな声で一鳴すると北へ向かいその翼をはためかせた。
「クェッ、クックェ!」
サクヤ達6人を各々の依代に憑依させ準備万端。案内人のシークも俺の肩の上でやる気に満ちた鳴声をあげている。
「そんじゃ気をつけて行くんだぞ。道中もカイトや偽神の手下が張っているかも知れねぇからな」
「僕達も出来るだけ急いでアレプデスに向かうけどそれまではユイト君とサクヤちゃん達で街を守って欲しい。頼んだよ」
「おそらくお父様もアレプデスに軍を送ってはいると思いますが詳しい事はわかりません…もしアレプデスで何か困った事が有ればこの書状を街の責任者に見せて下さい。ユイトに協力する様にお願いを書いてありますわ」
レイが1枚の手紙を俺に差し出して来た。アレプデスの街はグランズ王国の支配下では無いがそれでも世界一の大国の王女の書状。心強い事この上ない。
「ありがとうレイ。何かあればありがたく使わせてもらうよ」
「本来ならこの様に王家の権力をひけらかす様な真似はしたくないのですが非常時なので仕方ありません。ユイト、皆さんどうかご無事で」
「まぁアンタ達がドラゴンなんかに遅れを取るなんて無いと思うけど油断は禁物よ。カイト様…カイトは偽核を使って色々な実験を繰り返してたわ。アレプデスに現れた謎の軍勢は多分普通の魔族じゃない」
「そうね。魔族の私がこんな事言うのも変だけど魔族の力は強力なの。その謎の軍勢が街を直接攻撃してないのには何か理由があると思うの」
「でも一体誰が魔族を指揮してんのかな?多分カイトやその側近はまだ偽神の対応で手一杯だと思う。ウチらの知ってる魔族で他に指揮を取れる様なヤツに心当たりが無いんだ」
「確かにそれは気になるな。カイト達はあのまま偽神を追って行った筈だ。ルシオンの身体を偽神が完全に支配出来たとしてもアレプデスにちょっかいをかける時間は無かったと思うんだけどな…」
山頂の空洞に現れたカイトは魔族の支配者だ。それにレブとラム、カイトの態度から考えるにあの2人も魔族を指揮する立場にいると考えて間違いないだろう。それにカイトや偽神がゲームの対戦相手だと考えている俺を差し置いてこの様な事をするとは考え難い。
「とにかく今は考えても仕方ない。今俺に出来る事は一刻も早くアレプデスに向かう事だ」
神靴ヘルメスの飛翔の力を発動させる。身体が重力の支配から解放されふわりと宙に浮かび上がった。
「それじゃあ皆、必ずまたアレプデスで!!」
宙に浮かんだ俺を仲間達が見上げる。少し寂しいが暫しの別れだ、すぐにまた会う事ができる。
「おう、気張ってけよ!」
「君達には家族を救ってもらったお礼がまだ済んでないんだ。必ず無事でいてくれ」
「どうか皆様御武運を、アレプデスの人々を救って下さいませ」
「勝手に死ぬんじゃないわよ!」
「ウチらもなるべく早く後を追うからね」
「ユイト君、人間と魔族の戦争なんて悲しい事は起こしたくないの。貴方達が希望よ」
ドラゴンロックで出会った新たな仲間達。その視線を振り払う様に踵を返し高度を上げるとみるみる皆の姿が小さくなった。
「クェーッ!?クェクェーッ!」
名残惜しそうに見えたのだろうかシークが俺の周りを旋回し元気付ける様に鳴声をあげた。
「待たせてごめんなシーク、さぁ行こう。目指すは北の街アレプデスだ!」
「クェーーッ!!」
俺の言葉を理解した小さな相棒は一際大きな声で一鳴すると北へ向かいその翼をはためかせた。
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