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6章 集う力
331 彼女達のこれから
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「いよいよ明日は出発ですか、ユイトさん無理をしてなければ良いんですけど…」
ドラゴンロックを旅立つ前夜、中々寝付け無かった私は1人で野営地に作られた露天風呂へとやって来ました。
「あれ?サクヤじゃない?こんな時間に奇遇ね」
「こんばんはサクヤ、明日出発だと思うとなんだか寝付けなくなってしまって…貴女も寝付け無くてここへ来たのですか?」
「アンちゃんにレイちゃん、はい、私も色々考えてたら寝付けなくなってしまって…」
湯に浸かり考え事に耽っていると突然背後の茂みから声をかけられました。振り向くと身体に大きめのタオルを身体に巻き付けたアンちゃんとレイちゃんの姿がありました。2人はそのままの格好で野営地に作られた露天風呂へと入ってきました。
「はぁ~極楽極楽、この温泉って本当最高ね。人間の街では温泉に入る事はできないの?」
「お風呂はありますけど温泉の湧く場所は限られてますの。世界中探せばどこか温泉の有る街は有るでしょうが中々難しいですわね」
「そう、残念ね。ってかまず私達魔族は人間の街に入る事が出来ないわよね。あはははは…」
アンちゃんが少し悲しそうな顔で作り笑いを浮かべます。彼女達魔族は特徴的な角と翼を持っています、確かに人里にアンちゃんが姿を見せれば騒ぎになってしまうでしょう。
「アン…何を言ってるのですか。その様な事は決して…」
「無理しなくていいわよ、私達魔族が人間やエルフ達に恐れられてるのは知ってるわ。私達の仲間が色々な街で暴れ回った事はサクヤ達に聞いたからね」
「それは…でもアンちゃん達は私達が今まで戦って来た魔族とは違います!きっと皆も分かってくれる筈です」
「アンタ達の気持ちは嬉しいわ。でも偽神様…いや偽神は魔族と人間の間で戦争を起こそうとしてる。そうなれば魔族と人間の間には埋められない溝ができるでしょうね…」
「そんな事させませんわ!他の魔族の皆さんも貴女達と同じ様に分かり合う事が出来る筈です!ただ人間だから、魔族だからと互いを憎み合う世界なんて悲しすぎます!私は…そんな世界になる事を絶対に許しません!」
ガバッと湯船からレイちゃんが立ち上がり真剣な顔で声を荒げます。立ち上がった拍子にタオルが解けてしまいました。
「レ、レイ!見えてる!丸見えになってるって!もう…そんなに熱くならないでよね、ただでさえ温泉で温まってるのにのぼせてしまいそうだわ。でも…あんがと」
「レイちゃんの言う通りです。きっと偽神なんてユイトさんがすぐにやっつけちゃいます、だからアンちゃんもいつか一緒に温泉に入れる街を探す旅に行きましょう」
「サクヤ…ふふふ、それにしてもアンタって本当にユイトの事信頼してるのね。ねぇ、アンタ達ってどこまでいったの?白状しなさいよ」
手をワシワシしながらアンちゃんが近づいて来ます。何だろうと考えているとその手がガシッと私の胸を鷲掴みにしました。
「えっ!?わっ!胸を掴まないで下さい!ちょっ!レイちゃんまで何でそんな目をしてるんですか!?」
その後レイちゃんもアンちゃんに加勢して私とユイトさんがどう言った関係なのかを私に尋問し夜は更けていきました。
ドラゴンロックを旅立つ前夜、中々寝付け無かった私は1人で野営地に作られた露天風呂へとやって来ました。
「あれ?サクヤじゃない?こんな時間に奇遇ね」
「こんばんはサクヤ、明日出発だと思うとなんだか寝付けなくなってしまって…貴女も寝付け無くてここへ来たのですか?」
「アンちゃんにレイちゃん、はい、私も色々考えてたら寝付けなくなってしまって…」
湯に浸かり考え事に耽っていると突然背後の茂みから声をかけられました。振り向くと身体に大きめのタオルを身体に巻き付けたアンちゃんとレイちゃんの姿がありました。2人はそのままの格好で野営地に作られた露天風呂へと入ってきました。
「はぁ~極楽極楽、この温泉って本当最高ね。人間の街では温泉に入る事はできないの?」
「お風呂はありますけど温泉の湧く場所は限られてますの。世界中探せばどこか温泉の有る街は有るでしょうが中々難しいですわね」
「そう、残念ね。ってかまず私達魔族は人間の街に入る事が出来ないわよね。あはははは…」
アンちゃんが少し悲しそうな顔で作り笑いを浮かべます。彼女達魔族は特徴的な角と翼を持っています、確かに人里にアンちゃんが姿を見せれば騒ぎになってしまうでしょう。
「アン…何を言ってるのですか。その様な事は決して…」
「無理しなくていいわよ、私達魔族が人間やエルフ達に恐れられてるのは知ってるわ。私達の仲間が色々な街で暴れ回った事はサクヤ達に聞いたからね」
「それは…でもアンちゃん達は私達が今まで戦って来た魔族とは違います!きっと皆も分かってくれる筈です」
「アンタ達の気持ちは嬉しいわ。でも偽神様…いや偽神は魔族と人間の間で戦争を起こそうとしてる。そうなれば魔族と人間の間には埋められない溝ができるでしょうね…」
「そんな事させませんわ!他の魔族の皆さんも貴女達と同じ様に分かり合う事が出来る筈です!ただ人間だから、魔族だからと互いを憎み合う世界なんて悲しすぎます!私は…そんな世界になる事を絶対に許しません!」
ガバッと湯船からレイちゃんが立ち上がり真剣な顔で声を荒げます。立ち上がった拍子にタオルが解けてしまいました。
「レ、レイ!見えてる!丸見えになってるって!もう…そんなに熱くならないでよね、ただでさえ温泉で温まってるのにのぼせてしまいそうだわ。でも…あんがと」
「レイちゃんの言う通りです。きっと偽神なんてユイトさんがすぐにやっつけちゃいます、だからアンちゃんもいつか一緒に温泉に入れる街を探す旅に行きましょう」
「サクヤ…ふふふ、それにしてもアンタって本当にユイトの事信頼してるのね。ねぇ、アンタ達ってどこまでいったの?白状しなさいよ」
手をワシワシしながらアンちゃんが近づいて来ます。何だろうと考えているとその手がガシッと私の胸を鷲掴みにしました。
「えっ!?わっ!胸を掴まないで下さい!ちょっ!レイちゃんまで何でそんな目をしてるんですか!?」
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