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1章 リザードマンと女神の籠手
021 宴の夜に
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「サクヤは自重するべき、私の10倍は食べていた」
サクヤがイール村の集会所で顔を青くして仰向けになっている。
「気持ち悪いです…食べ過ぎました…」
消耗していたため行きの倍の時間、丸2日かけて俺達はイール村に帰ってくる事ができた。
無事に帰り着いた俺達を労って村人達は宴を開いてくれた、宴もたけなわになった頃ようやく食欲魔王は倒されのだ。
「食べた物はどこに行ってるのかしら?あんなに細いのに、不思議だわ」
イオタさんが自分のお腹に視線を落としなが呟く、なんか黒いオーラが出てるぞ。
「それにしても勿体無い、これだけの事をやったのにギルドに報告できねぇなんてな」
「しょうがないわよ、魔核に崩壊の術式を刻んだなんてバレたら処刑されるわ、そう言えばあの術式って誰が刻んだの?明らかに違法よ?」
「アイロンスティールに住んでたジンクさんって錬金術士だ、魔核を使った武器を作ってもらうつもりだったんだけど…何故か出来たのはあの魔核だったんだ」
「ゲッ!?狂人ジンクかよ、良くあんな危ない爺さんに任せる気になったな?」
「腕は確かって師匠から聞いていたからね、それにあの頃の僕は生き急いでいた…」
そう言ったアルフさんは優しい目でイオタさんを見つめる。
「ところでユイト君達はこれからどうするんだ?元の世界に戻る方法を探すのかい?」
俺は帰りの道中でVRMMOの事や異世界からきた事を打ち明けた、アルフさん達は俺の話を信じ、他言しないと約束してくれたのだった。
「それもありますが…まずはサクヤとアイギスの仲間が他にもこの世界いないか探そうと思っています」
「2人の憑代みたいな凄い装備があれば何か噂になっていると思うんだけどな、すまねぇが心当たりがない」
「気を使ってもらってありがとうございますガンマさん、アイギスは何か知らないか?」
俺の足の上にちょこんと乗っているアイギスに問いかける。
「ごめんなさい主さま、覚えてるのはVRMMOの事だけ、気が付いたら主さまが居なくなってて寂しかった」
アイギスの頭を撫でると目を細めて悶え始める。
「ん、主さまのなでなでは至高、洞窟で竜の人に拾われてからずっと生臭かった」
「ドラゴニュートね、何で上位種があんな所にいたのかしら?それにモンスターが人間の言葉を話すなんて聞いた事も無いわ」
「それもわからない、竜の人は毎日洞窟の中でトカゲの人達に人間をさらってくるように命令して洞窟から出なかった、あいつは引き篭もり、運ばれた餌を食べるだけ」
「それで街や村を襲撃してたのか、合点がいったよ、ボスを倒したからもう大規模な襲撃は心配ないとは思うけど」
「でもリザードマンは厄介な相手だぜ?1つがいでも生き残りがいればすぐに数を増やしやがる、いつかまた異常繁殖するかもしれないな」
ガンマさんの話を聞き決心した顔でアルフさんが口を開く。
「僕はこの村を拠点にリザードマンの残党を討伐しようと考えてるんだ、別にブラーゴに戻らなくても冒険者は続けられる」
「じゃあ私も、数が多いから魔石も沢山手に入るだろうしビジネスチャンスを逃す手はないわ」
「俺だけ仲間はずれにしないでくれよ、まぁイオタの目的は金だけじゃないだろうがな、もちろん2人の邪魔をする気は無…!?待て!悪かったからその瓶を離せ!」
イール村にガンマさんの悲鳴がこだまする、アルフさんはやはり何故ガンマさんが折檻されているかわからない様で首を傾げていた。
サクヤがイール村の集会所で顔を青くして仰向けになっている。
「気持ち悪いです…食べ過ぎました…」
消耗していたため行きの倍の時間、丸2日かけて俺達はイール村に帰ってくる事ができた。
無事に帰り着いた俺達を労って村人達は宴を開いてくれた、宴もたけなわになった頃ようやく食欲魔王は倒されのだ。
「食べた物はどこに行ってるのかしら?あんなに細いのに、不思議だわ」
イオタさんが自分のお腹に視線を落としなが呟く、なんか黒いオーラが出てるぞ。
「それにしても勿体無い、これだけの事をやったのにギルドに報告できねぇなんてな」
「しょうがないわよ、魔核に崩壊の術式を刻んだなんてバレたら処刑されるわ、そう言えばあの術式って誰が刻んだの?明らかに違法よ?」
「アイロンスティールに住んでたジンクさんって錬金術士だ、魔核を使った武器を作ってもらうつもりだったんだけど…何故か出来たのはあの魔核だったんだ」
「ゲッ!?狂人ジンクかよ、良くあんな危ない爺さんに任せる気になったな?」
「腕は確かって師匠から聞いていたからね、それにあの頃の僕は生き急いでいた…」
そう言ったアルフさんは優しい目でイオタさんを見つめる。
「ところでユイト君達はこれからどうするんだ?元の世界に戻る方法を探すのかい?」
俺は帰りの道中でVRMMOの事や異世界からきた事を打ち明けた、アルフさん達は俺の話を信じ、他言しないと約束してくれたのだった。
「それもありますが…まずはサクヤとアイギスの仲間が他にもこの世界いないか探そうと思っています」
「2人の憑代みたいな凄い装備があれば何か噂になっていると思うんだけどな、すまねぇが心当たりがない」
「気を使ってもらってありがとうございますガンマさん、アイギスは何か知らないか?」
俺の足の上にちょこんと乗っているアイギスに問いかける。
「ごめんなさい主さま、覚えてるのはVRMMOの事だけ、気が付いたら主さまが居なくなってて寂しかった」
アイギスの頭を撫でると目を細めて悶え始める。
「ん、主さまのなでなでは至高、洞窟で竜の人に拾われてからずっと生臭かった」
「ドラゴニュートね、何で上位種があんな所にいたのかしら?それにモンスターが人間の言葉を話すなんて聞いた事も無いわ」
「それもわからない、竜の人は毎日洞窟の中でトカゲの人達に人間をさらってくるように命令して洞窟から出なかった、あいつは引き篭もり、運ばれた餌を食べるだけ」
「それで街や村を襲撃してたのか、合点がいったよ、ボスを倒したからもう大規模な襲撃は心配ないとは思うけど」
「でもリザードマンは厄介な相手だぜ?1つがいでも生き残りがいればすぐに数を増やしやがる、いつかまた異常繁殖するかもしれないな」
ガンマさんの話を聞き決心した顔でアルフさんが口を開く。
「僕はこの村を拠点にリザードマンの残党を討伐しようと考えてるんだ、別にブラーゴに戻らなくても冒険者は続けられる」
「じゃあ私も、数が多いから魔石も沢山手に入るだろうしビジネスチャンスを逃す手はないわ」
「俺だけ仲間はずれにしないでくれよ、まぁイオタの目的は金だけじゃないだろうがな、もちろん2人の邪魔をする気は無…!?待て!悪かったからその瓶を離せ!」
イール村にガンマさんの悲鳴がこだまする、アルフさんはやはり何故ガンマさんが折檻されているかわからない様で首を傾げていた。
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