現代兵器で異世界無双

wyvern

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内政編

78.モンスターカーでドライブ!

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改造して数値出してますが、車関係は素人なので深く突っ込まないでください……
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 朝食を済ませ、身支度を済ませると、城門前に用意しているブガッティのシロン(魔改造版)に乗ることにした。
 今回の護衛役も、ミスティア第二大隊が務めることになっていたが、こちらは2人乗りなので、ミセア大佐を含む全隊員たちはハンヴィーでついてくることにした。
 
このブガッティのシロンというのは、フランスのブガッティ・オトモビル社で全世界500台限定製造しているスーパーカーのことで、値段はおよそ2億6千万円もする超高級車でもある。
 馬力(エンジン最高出力)1500馬力(プリウスは100馬力、M1エイブラムス戦車は1500馬力、10式戦車は1200馬力)と馬力は戦車並みの化け物、最高時速約420km/h出せることが公式発表のようだが、理論上480km/h以上出せるとされている、しかし、スピードに耐えうるタイヤがないので出せないとされている、そして高速で走る車体を制御するために、自動車工学ではなく航空工学をもとに作られたといわれている、ここまでくるともはやスーパーカーというよりハイパーカーと言っても過言ではないほどだ。
 この車は、市販されている車として世界最速の車としても知られている。
 そして今回は、せっかく異世界で法律を気にすることもなく、また、まだ誰も走っていないほぼ直線の高速を自由に走れるというのだから、思いっきり改造してみた。

 まず、タイヤをオリハルコンとゴムと合体させて理論上650km/hに耐えられるものを作り、エンジンも2500馬力まで向上させ、最大速度600km/hまで出せるようにした(リニアモーターカーの最高速約603km/h)このためギアも10速まで入るようにした。
 そのあとなんやかんやいじって(適当)、加速度を0-100km/hを1秒、100-200km/hを2秒にした。
 極めつきは動力源と車体で、こちらは超小型化した魔術核融合炉が搭載されているので航続距離は事実上無限、車体は万が一の事故に備え、すべての構造にメルケニカ鋼と呼ばれる軽量且つ核爆弾の直撃にも耐えうるものを使用している。
 この超小型魔術核融合炉とメルケニカ鋼を今後は戦車や戦闘機、船舶に搭載しより最強の物を作り上げる予定でもいる。
 ちなみに、どうやっていじったかというと、LiSMで召喚する前にパラメータをいじりまくっただけである。


 そんなスーパーカー改めモンスターカー(ここまでくると車というよりもはや別物)に乗り込んだ俺たちは、さっそく高速へと向かうことにした。

 アルダート城から西に2㎞いったところに何もない草原が広がっており、その真ん中に周辺とはどう見てもミスマッチなコンクリートの塊でできた長い構造物が遠くの方まで伸びていた。
 この構造物は高速自動車国道、一般に高速道路と呼ばれるものでこの線はアルダートから副都ガンダルシアを経由し北部のガレアに至る道路で、この道路の路線名は「中央縦貫自動車道」とした。
 この道路の始点に当たるアルダート西IC/JCTは、今後の高速道路整備の中心地としての役割を担うことにする予定で、ここに何路線かを合流させようと思っている(キーレ方向などのほかの路線は明日には完全に召喚させる)。

 俺はさっそく高速に乗るなりアクセルをべた踏みにして一気に速度を上げていく、この車はオートマなので勝手にギアが上がっていく。
 すると、すさまじい加速度のおかげで、面白いように目の前のメーターの数値が上がっていき、6秒後には最高速の600㎞/hまで上がっていた。
 メリアはこのことに驚き最初はただ茫然としているだけだったが、時間がたつにつれ今までにない周りの景色の流れ方を見てたのしんでいた。
すさまじい速さで走り去っていってしまった俺たちに、当然ミスティア隊が乗っているハンヴィーが追い付けるはずもなく、ぐんぐん距離を離され、あっという間に見えなくなってしまった。
 俺は魔術核融合炉搭載なので燃料とか燃費とか気にすることがなく、且つ次のハミルトンIC/JCTまで直線が続くため、リニアモーターカーと同程度の最高速600km/hを出し続けていた。
 これができるのも、この道路がほぼまっすぐに作られ、尚且つ、誰も走っていないからなせることである。
 (誰もいないところをこんな速度で走れるなんて、サイコー!!)
 これから作るほとんどの高速道路は、ドイツのアウトバーンと同じ考えで作られていて、制限速度無し(設計最大速度800㎞)、緊急時は航空機を離発着させることが可能なつくりになっている。


 アルダートの町から出てすぐの進行方向左手には、国内5番目の高さを誇るエテケス山(標高10985m)がそびえ、その山頂には雪が積もりまるで富士山のように見える。
 ちなみに国内最高峰(異世界最高峰)は、ガレアから東に10㎞のデスニア国境地帯にある標高23569mを誇るベレステット山があり、この山は人類未踏の地として様々な謎や伝説を秘めている。
 
 そうこうしているうちに2時間がたち、ガンダルシアの町をとうに通り過ぎ、ハミルトンについていた。
 ただ、今日の目的地はハミルトンではなく、セレンデンスなので、ハミルトンIC/JCTにてセレンデンス空港線に乗り換える。
 当たり前だが、スピードが速いこともあって、ハミルトンIC/JCT通過から1時間40分ぐらいでセレンデンス空軍基地まで到着していた。
 出発地のアルダート城から目的地であるセレンデンス空軍基地には、出発地から走行距離が1750㎞以上あるのにも関わらずたったの4時間ほどでついてしまっていた。
 予定では夕方に付く気でいたが、それをはるかに上回る、朝の10時過ぎにはついてしまっていた。

 ただ、どっかで暇をつぶすようなところもないし、ものすごく疲れているわけではなかったので、仕方がなくそのまま基地の南東にある門から内に入ることにした。
 すると、当然予定にはない来訪者が来たため、基地の入り口にいる兵士たちは慌てだし、さらにその来訪者が王様と女王と来たものだから、焦せりすぎて転ぶ人も出るぐらいだった。
 
 俺とメリアは乗っていた車から降り、少し待っていると、こんなに早く着いたにもかかわらず、空軍総司令官と総参謀長などの首脳陣がハンヴィーに乗って、来てくれた。
 「大変お待たせいたしましたワタ国王陛下、並びにメリア女王陛下、セレンデンス空軍基地までご足労頂き心より感謝いたします」
 「ごめんね、なんか予想以上に早く着いちゃったみたいで……」
 「いえ、こちらとしては何の問題もございません、では、さっそく我が空軍司令部までご案内いたします」

 そんな、堅苦しい物言いで空軍総司令官であるルーメル・クレイシ―はこちらを司令部までエスコートするといってきた。
 俺は少し引っ掛かりを覚えながら、再びシロンに乗り込み彼女らの車列についていくことにした。
 
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