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陸編
32.喜びの裏で
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時は少し戻り王都アルダート城内
メリアはハミルトンより戻ってきた伝令から「ハミルトン城の防衛成功」「敵侵攻部隊壊滅し敗走」の報を受け、喜び半分不安半分の状態であった。
とある日の朝、何日も帰ってこないワタのことを気に掛けながら、下から上がってきた報告書を読んでいた
(ワタは北での作戦を着々と成功させているようだけど、ほかの戦線がこのまま持ちこたえてくれなさそう……となるとこの後もワタに戦地を次々に転戦させてしまうことになってしまう、何とかしてそれを防がないと)
今も東部・西部方面の城や要塞では局地的な戦闘が起きており、守りの薄い町や村は占領されてしまっていた。
特に西部では王国軍兵士たちから“空飛ぶ船”と恐れられているものによって文字通り“空襲”を受けていた。それに加えて帝国軍には“竜騎兵”と呼ばれる竜に騎士が乗った部隊も存在しそれらは上空から竜による火炎ブレスや竜騎士による槍の投擲によって空からほぼ一方的な攻撃を加えていた、それに対して有効な攻撃手段を持っていない王国軍は弓や弩で応戦するも躱されるかあたっても竜なら弾かれ船ならびくともしない。
南部の沿岸では王国より装備の勝る敵海軍による艦砲射撃や海賊行為が行われてしまっている、また一部の敵兵士による上陸作戦により灯台や町の一部を占拠されてしまっている。
対する王国軍は今も善戦はしているものの、物量に任せ迫りくる帝国軍に押され気味のようだ。
こんな状況ではあるが、王国にはまだワタを含める2つの救いの手がある、そのもう一つというのが、同盟国である王国から見て南東に位置する隣国エンペリア王国による救援である。
エンペリア王国は大陸内ではコンダート王国に次ぐ第二位の経済大国であり三番目の広さの領土持つ、軍隊はコンダート王国軍の半分ぐらいの兵数ではあるが、全員青の装具で身を固めエンペリア王国第一王女自らが率いている、通称“紺碧の騎士団”という帝国軍も恐れをなして戦わず逃げ出す程の名の知れた精強な兵士たちが存在する。
それを率いるエンペリア王国の第一王女エンペリリア・ローザは、元はエンペリア王国の中でも剣術の名家として3本の指に入るほどの実力を持つ大貴族家生まれであったが、ローザ自身がオッドアイを持っていたのと常人ではありえないほどの魔力量を持っていたので忌み子として捨てられそうになっていたのを子供がいない今の女王が引き取り今に至る。
自身が両親から捨てられたことを後になって知らされたが、女王を母と思い生きてきた彼女にとってそれは足かせになることもなく、すくすくと育っていった。
大きくなるにつれローザは生まれたころより持っていた膨大な魔力と類い稀な魔法特性用いて全属性の魔法を覚え、当時通っていた騎士団養成学校で習った自分なりに剣術を磨き上げ、ついには王国内最強の名を手にすることになる。
そうして今は立派に成長し王女として、“紺碧の騎士団”の団長として絶大な人気を誇っている。
話は戻り、現在エンペリア王国側も帝国軍による攻撃を受けているがどれも中規模部隊での挑発などが多く軽くあしらっている程度だそうだ。
実を言うと開戦当初からエンペリア王国から援助は受けていたが、民間による食料援助や義勇軍による帝国軍後方に対する妨害程度であった、しかしここまで困窮してきてしまった以上これからは本格的な“援助”を要請せざるを得ない状況に今はある。
そうして今回、陸軍総司令官のヨナと首相のユリアは複数の副官とともにアルダート城内の迎賓館にてエンペリア王国の女王であるエンペリリア3世、第一王女のローザ達とそのことに関する会談をおこなっていた。
このエンペリリア3世はユリアと同じエルフ族の中の特に長命なハイエルフ種で年齢は1400年以上にもなる、本人曰く「年齢なんてただの飾り」というほどで普通のエルフもそうなのだろうが歳のことはどうでもいいようだ。
ちなみにユリアからしてエンペリリア3世は異母姉妹に当たり姉妹の中で一番仲のいい二人で、エンペリリア3世のことをユリアは幼名である「イリス姉様」と呼んでいる、しかし、豊満な体(一部過度な)を持つユリアに対して自身は見劣った姿(一般人から見れば十分以上なプロポーション)を持っていると思っているのでエンペリリア3世とはそのことで言い合いになるようだ。
(ここでエンペリア王国が動いてくれれば東部戦線は何とか保てる、あとは西部ね……)
メリアは一人書斎のような部屋にこもって、各地の苦しい現状や今後のエンペリア王国の動向などの山積した問題が書かれた書類の束を前に、重く長いため息をついていた。
しばらくすると、いつものように侍女が呼びに来たので、そのまま連れられ妹たちが待つ王室専用の食堂へと向かい気分転換も図ろうと朝食をとることにした。
今日はいつもと違い姉妹三人全員がそろっての朝食になっていた、普段はみな別々でとることが多くたまにこうやって食事をとるようにしている、本当は陸軍総司令官のヨナと首相のユリアも呼ぶつもりでいたが二人はほかの場所でエンペリリア3世と朝早くから大事な会議を行っているため呼ばなかった。
「「「おはようございます、女王陛下」」」
メリアが食堂に入ると妹たちを含め給仕や侍女が一斉に片膝をつき首を垂れ、王国に伝わる最上級の礼をもって出迎えた。
「おはよう、みんな楽にして」
メリアの一言によって妹たちは席に着き、給仕や侍女は自分の持ち場へと戻っていく。
三人が大きめの丸いテーブルを囲むように座るとすぐに料理が運ばれてくる。
出されたコーヒーをひとすすりしたあと、メリアが座ってからある重い沈黙を破るように話し始める。
「エリカ、アリサ、朝からこんな話をしたくないけど聞いてくれる?今ワタが来てくれてからハミルトンは持ち直してくれた、けど西のハルベルト、東のウルス、南のキーレ港もはや一刻の猶予もないわ……そこでね、ここであなたたちに戦場に出てもらって前線の兵たちを勇気付けてきてほしいの、ただ残念なことに危険性が高いことなんだ…け…ど」
「わたくしは、この国のために命を懸けることは惜しみません、わたくしたちのお父様方されてきたように、ただワタ様に会えなくなるのはつらいことではありますが……」
第二王女のエリカは戸惑うこともなくまっすぐな目でそう答えていたが、第三王女のアリサはメリアの異変に気付いていた。
「メリアお姉さまどうかされましたか?眠そうですが、もしかしてあまり寝ていないのですか?」
すると、メリアはそのまま何も言うことなく首をもたげ静かに眠ってしまっていた。
「エリカお姉さま、メリアお姉さまが寝てしまいました、でも、なんだか……ねむ……」
続いてアリサも眠りについてしまった、最後に残ったエリカはこの状況を異変に思い立ち上がろうとするが体が鉛のように重くなってしまっていて身動きが取れなくなってしまっていた。
しばらくすると、誰かがこちらの様子を見に来たのか足音が聞こえてきた。
「……ッ!!」
エリカは助けを呼ぼうと声を出そうとしたが、うまく声が出せずにいた。
(一体何なの?何が起きているの?)
パニックに陥ったエリカは、その足音が聞こえてくる方向にこの異変を知らせようとまだ動かせる首だけを後ろに動かした。
すると、そこには全身黒ずくめの人が立っていた。
「おっといけない、そこのお嬢ちゃんはまだ効いていなかったのかな?まぁいい……おとなしくねんねしてなッ!!」
エリカは黒ずくめの男に頭を殴られそのまま意識を失ってしまった。
意識を失い力なく倒れていくエリカを支えながら黒ずくめの男は周りに隠れている部下に向かって静かに命令を発した。
「よし、これで“第二段階”は終えた、第三段階へと移行しようか諸君?」
「了解」
その命令を聞くと同時に今までは給仕や衛兵などに扮していた数人の同じ黒ずくめの格好をした男たちが、その隊長格の男の周りにひざまずき次々に転移魔法によってその場から消えていく。
男たちが去った後には眠ったメイドしか残っていなかった。
メリアはハミルトンより戻ってきた伝令から「ハミルトン城の防衛成功」「敵侵攻部隊壊滅し敗走」の報を受け、喜び半分不安半分の状態であった。
とある日の朝、何日も帰ってこないワタのことを気に掛けながら、下から上がってきた報告書を読んでいた
(ワタは北での作戦を着々と成功させているようだけど、ほかの戦線がこのまま持ちこたえてくれなさそう……となるとこの後もワタに戦地を次々に転戦させてしまうことになってしまう、何とかしてそれを防がないと)
今も東部・西部方面の城や要塞では局地的な戦闘が起きており、守りの薄い町や村は占領されてしまっていた。
特に西部では王国軍兵士たちから“空飛ぶ船”と恐れられているものによって文字通り“空襲”を受けていた。それに加えて帝国軍には“竜騎兵”と呼ばれる竜に騎士が乗った部隊も存在しそれらは上空から竜による火炎ブレスや竜騎士による槍の投擲によって空からほぼ一方的な攻撃を加えていた、それに対して有効な攻撃手段を持っていない王国軍は弓や弩で応戦するも躱されるかあたっても竜なら弾かれ船ならびくともしない。
南部の沿岸では王国より装備の勝る敵海軍による艦砲射撃や海賊行為が行われてしまっている、また一部の敵兵士による上陸作戦により灯台や町の一部を占拠されてしまっている。
対する王国軍は今も善戦はしているものの、物量に任せ迫りくる帝国軍に押され気味のようだ。
こんな状況ではあるが、王国にはまだワタを含める2つの救いの手がある、そのもう一つというのが、同盟国である王国から見て南東に位置する隣国エンペリア王国による救援である。
エンペリア王国は大陸内ではコンダート王国に次ぐ第二位の経済大国であり三番目の広さの領土持つ、軍隊はコンダート王国軍の半分ぐらいの兵数ではあるが、全員青の装具で身を固めエンペリア王国第一王女自らが率いている、通称“紺碧の騎士団”という帝国軍も恐れをなして戦わず逃げ出す程の名の知れた精強な兵士たちが存在する。
それを率いるエンペリア王国の第一王女エンペリリア・ローザは、元はエンペリア王国の中でも剣術の名家として3本の指に入るほどの実力を持つ大貴族家生まれであったが、ローザ自身がオッドアイを持っていたのと常人ではありえないほどの魔力量を持っていたので忌み子として捨てられそうになっていたのを子供がいない今の女王が引き取り今に至る。
自身が両親から捨てられたことを後になって知らされたが、女王を母と思い生きてきた彼女にとってそれは足かせになることもなく、すくすくと育っていった。
大きくなるにつれローザは生まれたころより持っていた膨大な魔力と類い稀な魔法特性用いて全属性の魔法を覚え、当時通っていた騎士団養成学校で習った自分なりに剣術を磨き上げ、ついには王国内最強の名を手にすることになる。
そうして今は立派に成長し王女として、“紺碧の騎士団”の団長として絶大な人気を誇っている。
話は戻り、現在エンペリア王国側も帝国軍による攻撃を受けているがどれも中規模部隊での挑発などが多く軽くあしらっている程度だそうだ。
実を言うと開戦当初からエンペリア王国から援助は受けていたが、民間による食料援助や義勇軍による帝国軍後方に対する妨害程度であった、しかしここまで困窮してきてしまった以上これからは本格的な“援助”を要請せざるを得ない状況に今はある。
そうして今回、陸軍総司令官のヨナと首相のユリアは複数の副官とともにアルダート城内の迎賓館にてエンペリア王国の女王であるエンペリリア3世、第一王女のローザ達とそのことに関する会談をおこなっていた。
このエンペリリア3世はユリアと同じエルフ族の中の特に長命なハイエルフ種で年齢は1400年以上にもなる、本人曰く「年齢なんてただの飾り」というほどで普通のエルフもそうなのだろうが歳のことはどうでもいいようだ。
ちなみにユリアからしてエンペリリア3世は異母姉妹に当たり姉妹の中で一番仲のいい二人で、エンペリリア3世のことをユリアは幼名である「イリス姉様」と呼んでいる、しかし、豊満な体(一部過度な)を持つユリアに対して自身は見劣った姿(一般人から見れば十分以上なプロポーション)を持っていると思っているのでエンペリリア3世とはそのことで言い合いになるようだ。
(ここでエンペリア王国が動いてくれれば東部戦線は何とか保てる、あとは西部ね……)
メリアは一人書斎のような部屋にこもって、各地の苦しい現状や今後のエンペリア王国の動向などの山積した問題が書かれた書類の束を前に、重く長いため息をついていた。
しばらくすると、いつものように侍女が呼びに来たので、そのまま連れられ妹たちが待つ王室専用の食堂へと向かい気分転換も図ろうと朝食をとることにした。
今日はいつもと違い姉妹三人全員がそろっての朝食になっていた、普段はみな別々でとることが多くたまにこうやって食事をとるようにしている、本当は陸軍総司令官のヨナと首相のユリアも呼ぶつもりでいたが二人はほかの場所でエンペリリア3世と朝早くから大事な会議を行っているため呼ばなかった。
「「「おはようございます、女王陛下」」」
メリアが食堂に入ると妹たちを含め給仕や侍女が一斉に片膝をつき首を垂れ、王国に伝わる最上級の礼をもって出迎えた。
「おはよう、みんな楽にして」
メリアの一言によって妹たちは席に着き、給仕や侍女は自分の持ち場へと戻っていく。
三人が大きめの丸いテーブルを囲むように座るとすぐに料理が運ばれてくる。
出されたコーヒーをひとすすりしたあと、メリアが座ってからある重い沈黙を破るように話し始める。
「エリカ、アリサ、朝からこんな話をしたくないけど聞いてくれる?今ワタが来てくれてからハミルトンは持ち直してくれた、けど西のハルベルト、東のウルス、南のキーレ港もはや一刻の猶予もないわ……そこでね、ここであなたたちに戦場に出てもらって前線の兵たちを勇気付けてきてほしいの、ただ残念なことに危険性が高いことなんだ…け…ど」
「わたくしは、この国のために命を懸けることは惜しみません、わたくしたちのお父様方されてきたように、ただワタ様に会えなくなるのはつらいことではありますが……」
第二王女のエリカは戸惑うこともなくまっすぐな目でそう答えていたが、第三王女のアリサはメリアの異変に気付いていた。
「メリアお姉さまどうかされましたか?眠そうですが、もしかしてあまり寝ていないのですか?」
すると、メリアはそのまま何も言うことなく首をもたげ静かに眠ってしまっていた。
「エリカお姉さま、メリアお姉さまが寝てしまいました、でも、なんだか……ねむ……」
続いてアリサも眠りについてしまった、最後に残ったエリカはこの状況を異変に思い立ち上がろうとするが体が鉛のように重くなってしまっていて身動きが取れなくなってしまっていた。
しばらくすると、誰かがこちらの様子を見に来たのか足音が聞こえてきた。
「……ッ!!」
エリカは助けを呼ぼうと声を出そうとしたが、うまく声が出せずにいた。
(一体何なの?何が起きているの?)
パニックに陥ったエリカは、その足音が聞こえてくる方向にこの異変を知らせようとまだ動かせる首だけを後ろに動かした。
すると、そこには全身黒ずくめの人が立っていた。
「おっといけない、そこのお嬢ちゃんはまだ効いていなかったのかな?まぁいい……おとなしくねんねしてなッ!!」
エリカは黒ずくめの男に頭を殴られそのまま意識を失ってしまった。
意識を失い力なく倒れていくエリカを支えながら黒ずくめの男は周りに隠れている部下に向かって静かに命令を発した。
「よし、これで“第二段階”は終えた、第三段階へと移行しようか諸君?」
「了解」
その命令を聞くと同時に今までは給仕や衛兵などに扮していた数人の同じ黒ずくめの格好をした男たちが、その隊長格の男の周りにひざまずき次々に転移魔法によってその場から消えていく。
男たちが去った後には眠ったメイドしか残っていなかった。
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