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プロローグ
#はじまり
しおりを挟む「んーっ!今日も疲れた…」
私はいつものように同じ電車に乗り、同じ道を通り、家に帰っていた。
「うちに帰っても仕事…かぁ。」
少し憂鬱になってため息をもらす。
私の仕事はデザイナー兼アパレルショップの店員。
家に帰ってからは夢であるデザイナーとしての仕事をしている。
「でもっ夢の実現のためだ!よしっ頑張りますか!!」
さっきまでいた憂鬱な自分を取っ払うため両頬をぺちぺちと叩いて気合を入れた。
エレベーターのボタンを押し、ホールで到着を待つ。
1人で夜のエレベーターは何だか気味が悪い。
(うぅっ、これに誰か乗ってきたら最悪…。)
ーポーン。
エレベーターが到着し足早に乗り込む。
(誰も来ないよね…、、やっぱり夜1人でのエレベーターって気味悪い…早く閉まってくれないかな…)
気がつくと私は『閉』ボタンを連打していた。
(早く~!!)
ーガタンッッ!!!
「ひやっ!!」
誰かの手がエレベーターの扉に挟まった。
その手はそのまま扉をこじ開ける。
(だ、だ、だ、だ、誰!?)
私は怖くなってエレベーターの隅に移動していた。
「ごめんなさいね」
無理やりこじ開けて入ってきたのは顔の整った男の人だった。
少し日本人離れした切れ長の目。
筋の通った鼻。
顔にとても映えている赤い唇。
(モデルさん…?)
全身ブランドのもので揃えられた体からは女物の香水の匂いがする。
(彼女さんとでも会ってたのかな…?)
人様をジロジロ見てはいけないのは分かっていたけど無意識のうちに視線がそっちに向いてしまう。
(こんな人、うちのマンションにいたのかな…)
(でもまぁうちのマンションは普通のマンションだし…)
普通のマンションだしどんな人がいても、不思議ではない。
でも…この人はなんか…違う気がする。
(全身ブランド物だし…それにこの顔…どこかで見たことあるような…)
そんなことを考えていると男の人が横に並んだ。
「おねーさん、ちょっとごめんね」
そう言われて口と鼻をハンカチで塞がれた。
「んんっ!…っだれか…たす……たすけ…て…」
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